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コニシ Research Memo(4):2026年3月期は前期比4.5%増収、各利益は微増ながら増益を見込む
配信日時:2025/12/19 12:04
配信元:FISCO
*12:04JST コニシ Research Memo(4):2026年3月期は前期比4.5%増収、各利益は微増ながら増益を見込む
■コニシ<4956>の今後の見通し
1. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の業績は、売上高142,000百万円(前期比4.5%増)、営業利益10,670百万円(同0.2%増)、経常利益11,200百万円(同0.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益8,100百万円(同0.2%増)を見込んでいる。営業利益は微増の予想だが、減価償却費が大幅増となる見込みであるため、EBITDAは同8.1%増と、本業は順調に伸びる見込みだ。
セグメント別では、主力のボンドでは、住宅用は弱含みの可能性があるが、市場開拓による販売数量増や価格改定の効果が残るため売上高は76,900百万円(前期比4.1%増)、営業利益6,990百万円(同1.2%増)を予想している。「化成品」の売上高は40,000百万円(同8.3%増)の見込みで、経費削減により営業利益は1,540百万円(同13.7%増)を予想している。工事事業では土木関係や補修・改修・補強需要が堅調に推移するため増収予想だが、工期の長期化による利益計上の遅れにより減益を予想している。なお、減益予想は業況悪化によるものではなく、期をまたぐ大型工事が増えていることから利益の回収がずれ込むことによる。
2. 2026年3月期の主な取り組み
(1) ボンド事業(メーカー部門)
1) 産業用途の新規開拓推進
・電子電機・自動車向け弾性接着剤及び封止材などの開発を進め、さらなる新規採用拡大を図る
2) 社会インフラ・建築ストック長寿命化への取り組み強化
・建築用高耐候シーリング材の拡販を推進し、シェアアップを図る
・ビルやマンションの外壁改修工法、防水工法の拡販を推進
・土木分野におけるはく落防止工法の拡販
3) 住宅関連用のさらなる拡販
・建築資材用接着剤(集成材及びラミネート)のシェアアップを図る
・サンライズ:リフォーム業界を中心に住宅用高耐候シーリング材の深耕開拓を推進
・ウォールボンド工業:壁装用接着剤のコニシルート活用(西日本)によるシェアアップを図る
(2) 化成品事業(商社部門)
1) 注力分野への販売強化
・自動車用モーターやバッテリーなどの車載部品関連商材の新規提案営業を強化
・電子電機業界に高耐熱、放熱材料、封止材の販売強化を図る
(3) 工事事業(工事部門)
1) 土木補修分野のリペア市場における受注活動を強化
・工事会社5社合計における通期受注目標である約440億円に対して、中間期で約303億円を受注済み(進捗率68.9%)
中期経営計画では2027年3月期に営業利益115億円を目指す
同社は、2027年3月期を最終年度とする「中期経営計画2027」を発表している。以下がその概要であるが、順調に進捗していると言えそうだ。
3. 数値目標
主要なKPIの目標としては、2027年3月期に売上高1,500億円(2024年3月期実績比12.8%増)、営業利益115億円(同12.0%増)、EBITDA145億円(同17.0%増)、設備投資額(3年間の累計額)約150億円、株主還元(配当総額+自己株式取得総額)約120億円を目指す。
4. 資金配分計画実施状況
(1) 資金配分計画(2025年3月期~2027年3月期)
同社は、中期経営計画において、3年間の資金の配分を以下のように計画している。
キャッシュ・イン:約300億円(営業キャッシュ・フロー)
キャッシュ・アウト
設備投資額:約150億円
株主還元:約120億円(うち自己株式取得約50億円、配当約70億円)
成長に向けた財務基盤の強化:約30億円
(2) 2026年3月期中間期までの進捗状況
計画に対して、2026年3月期中間期までの実施状況は以下のとおりであり、ほぼ計画どおり進捗していると言える。
設備投資額:約99.5億円
(主な設備投資は、同社の栃木工場水性接着剤製造所・物流倉庫、DX関連、サンライズの生産設備関連、ウォールボンド工業の物流倉庫など)
自己株式取得:約65億円
配当総額:約37億円
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>
1. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の業績は、売上高142,000百万円(前期比4.5%増)、営業利益10,670百万円(同0.2%増)、経常利益11,200百万円(同0.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益8,100百万円(同0.2%増)を見込んでいる。営業利益は微増の予想だが、減価償却費が大幅増となる見込みであるため、EBITDAは同8.1%増と、本業は順調に伸びる見込みだ。
セグメント別では、主力のボンドでは、住宅用は弱含みの可能性があるが、市場開拓による販売数量増や価格改定の効果が残るため売上高は76,900百万円(前期比4.1%増)、営業利益6,990百万円(同1.2%増)を予想している。「化成品」の売上高は40,000百万円(同8.3%増)の見込みで、経費削減により営業利益は1,540百万円(同13.7%増)を予想している。工事事業では土木関係や補修・改修・補強需要が堅調に推移するため増収予想だが、工期の長期化による利益計上の遅れにより減益を予想している。なお、減益予想は業況悪化によるものではなく、期をまたぐ大型工事が増えていることから利益の回収がずれ込むことによる。
2. 2026年3月期の主な取り組み
(1) ボンド事業(メーカー部門)
1) 産業用途の新規開拓推進
・電子電機・自動車向け弾性接着剤及び封止材などの開発を進め、さらなる新規採用拡大を図る
2) 社会インフラ・建築ストック長寿命化への取り組み強化
・建築用高耐候シーリング材の拡販を推進し、シェアアップを図る
・ビルやマンションの外壁改修工法、防水工法の拡販を推進
・土木分野におけるはく落防止工法の拡販
3) 住宅関連用のさらなる拡販
・建築資材用接着剤(集成材及びラミネート)のシェアアップを図る
・サンライズ:リフォーム業界を中心に住宅用高耐候シーリング材の深耕開拓を推進
・ウォールボンド工業:壁装用接着剤のコニシルート活用(西日本)によるシェアアップを図る
(2) 化成品事業(商社部門)
1) 注力分野への販売強化
・自動車用モーターやバッテリーなどの車載部品関連商材の新規提案営業を強化
・電子電機業界に高耐熱、放熱材料、封止材の販売強化を図る
(3) 工事事業(工事部門)
1) 土木補修分野のリペア市場における受注活動を強化
・工事会社5社合計における通期受注目標である約440億円に対して、中間期で約303億円を受注済み(進捗率68.9%)
中期経営計画では2027年3月期に営業利益115億円を目指す
同社は、2027年3月期を最終年度とする「中期経営計画2027」を発表している。以下がその概要であるが、順調に進捗していると言えそうだ。
3. 数値目標
主要なKPIの目標としては、2027年3月期に売上高1,500億円(2024年3月期実績比12.8%増)、営業利益115億円(同12.0%増)、EBITDA145億円(同17.0%増)、設備投資額(3年間の累計額)約150億円、株主還元(配当総額+自己株式取得総額)約120億円を目指す。
4. 資金配分計画実施状況
(1) 資金配分計画(2025年3月期~2027年3月期)
同社は、中期経営計画において、3年間の資金の配分を以下のように計画している。
キャッシュ・イン:約300億円(営業キャッシュ・フロー)
キャッシュ・アウト
設備投資額:約150億円
株主還元:約120億円(うち自己株式取得約50億円、配当約70億円)
成長に向けた財務基盤の強化:約30億円
(2) 2026年3月期中間期までの進捗状況
計画に対して、2026年3月期中間期までの実施状況は以下のとおりであり、ほぼ計画どおり進捗していると言える。
設備投資額:約99.5億円
(主な設備投資は、同社の栃木工場水性接着剤製造所・物流倉庫、DX関連、サンライズの生産設備関連、ウォールボンド工業の物流倉庫など)
自己株式取得:約65億円
配当総額:約37億円
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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