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オーハシテク Research Memo(1):2026年3月期は減収ながら増益見込み、株主還元に積極的
配信日時:2025/12/19 10:01
配信元:FISCO
*10:01JST オーハシテク Research Memo(1):2026年3月期は減収ながら増益見込み、株主還元に積極的
■要約
オーハシテクニカ<7628>は、自動車部品のグローバルサプライヤーであり、独立系企業として主要日系自動車メーカーと幅広く取引を行っている。主な事業内容は、エンジン・ミッション関連部品、サスペンション・ボディ・ステアリング部品、内装関連部品などの自動車関連部品の製造・販売及び物流業務である。グループ内企業で製造を行う「ファクトリー機能」と、調達先企業と共同で製造を行う「ファブレス機能」を併せ持つ点が特徴であり、自動車業界において独自のポジションを確立している。
1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期の業績は、売上高で前年同期比1.8%減の19,967百万円、営業利益で同27.6%増の1,122百万円、経常利益で同17.5%増の1,331百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同100.4%増の1,520百万円と、減収ながら増益を確保した。新規受注品の寄与があったものの、日本・中国・米国で主要販売先である日系自動車メーカーの減産が続いたことに加え、円高進行の影響も重なり、減収となった。一方、販売価格の改定や製造部門の生産性向上により収益性が改善したことに加えて、販管費の削減が進み増益を確保した。特別利益として投資有価証券売却益731百万円及び在外子会社資金流出事案の回収益50百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する中間純利益は大幅な増益となった。
2. 2026年3月期業績見通し
2026年3月期通期の連結業績は、売上高で前期比1.3%減の39,500百万円、営業利益で同9.4%増の1,950百万円、経常利益で同1.6%増の2,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同33.3%増の2,030百万円と、減収増益の見通しである。売上高は、中間期と同様に新規受注品による売上寄与はあるものの、日本及び中国を中心に減収を見込む。一方、利益面では価格改定や製造部門の生産性向上の取り組みを継続し、増益の見通しである。
3. 成長戦略
2028年3月期を最終年度とする中期経営計画「Mission2025+2」を推進しており、最終年度に売上高45,000百万円、営業利益4,150百万円、ROE8.0%以上、ROA10.0%以上の達成を目標としている。成長戦略では、開発・製造・調達・グローバルの4つの基本機能を一体的に強化する方針である。開発面では、独自技術である「圧入プロジェクション接合技術」の進化と適用拡大を進めるほか、新たな独自加工技術の開発や競争優位性のある加工技術を有する調達先との共同開発に取り組む。加えて、内製率の向上と生産対応力の強化に向けた設備投資を進め、M&A・資本提携も視野に入れている。グローバル面では、世界4極で生産体制を整備し、競争力のある供給体制の構築を目指す。
4. 株主還元
中長期的な企業価値の向上とその成果の株主還元を重視する方針であり、DOE(純資産配当率)2.8%以上、配当性向35%以上、及び累進配当を基本方針として掲げる。2025年3月期の年間配当金は68.0円であり、2026年3月期は74.0円と増配を予定する。中期経営計画では、2027年3月期は80.0円、2028年3月期は90.0円と継続的な増配を計画している。加えて、財務状況を踏まえた適時・適切な自己株式取得も実施する方針で、2024年11月から2025年6月にかけて385,300株を取得した。さらに、2025年12月31日を基準日として1株につき2株の株式分割を実施し、株主優待制度も分割前の対象条件を継続する方針である。また、個人投資家向け説明会などIR活動の強化にも取り組み、投資家層の一層の拡大を目指す。
■Key Points
・2026年3月期中間期は、減収ながらも販売価格改定や製造部門の生産性向上により増益
・2026年3月期は円高を織り込んだ前提に基づき、減収増益を見込む
・中期経営計画は、売上高45,000百万円、営業利益4,150百万円、ROE8.0%以上、ROA10.0%以上を目指す
・積極的な株主還元を実施しており、2028年3月期まで毎期増配を計画し、累進配当方針を公表
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
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オーハシテクニカ<7628>は、自動車部品のグローバルサプライヤーであり、独立系企業として主要日系自動車メーカーと幅広く取引を行っている。主な事業内容は、エンジン・ミッション関連部品、サスペンション・ボディ・ステアリング部品、内装関連部品などの自動車関連部品の製造・販売及び物流業務である。グループ内企業で製造を行う「ファクトリー機能」と、調達先企業と共同で製造を行う「ファブレス機能」を併せ持つ点が特徴であり、自動車業界において独自のポジションを確立している。
1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期の業績は、売上高で前年同期比1.8%減の19,967百万円、営業利益で同27.6%増の1,122百万円、経常利益で同17.5%増の1,331百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同100.4%増の1,520百万円と、減収ながら増益を確保した。新規受注品の寄与があったものの、日本・中国・米国で主要販売先である日系自動車メーカーの減産が続いたことに加え、円高進行の影響も重なり、減収となった。一方、販売価格の改定や製造部門の生産性向上により収益性が改善したことに加えて、販管費の削減が進み増益を確保した。特別利益として投資有価証券売却益731百万円及び在外子会社資金流出事案の回収益50百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する中間純利益は大幅な増益となった。
2. 2026年3月期業績見通し
2026年3月期通期の連結業績は、売上高で前期比1.3%減の39,500百万円、営業利益で同9.4%増の1,950百万円、経常利益で同1.6%増の2,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同33.3%増の2,030百万円と、減収増益の見通しである。売上高は、中間期と同様に新規受注品による売上寄与はあるものの、日本及び中国を中心に減収を見込む。一方、利益面では価格改定や製造部門の生産性向上の取り組みを継続し、増益の見通しである。
3. 成長戦略
2028年3月期を最終年度とする中期経営計画「Mission2025+2」を推進しており、最終年度に売上高45,000百万円、営業利益4,150百万円、ROE8.0%以上、ROA10.0%以上の達成を目標としている。成長戦略では、開発・製造・調達・グローバルの4つの基本機能を一体的に強化する方針である。開発面では、独自技術である「圧入プロジェクション接合技術」の進化と適用拡大を進めるほか、新たな独自加工技術の開発や競争優位性のある加工技術を有する調達先との共同開発に取り組む。加えて、内製率の向上と生産対応力の強化に向けた設備投資を進め、M&A・資本提携も視野に入れている。グローバル面では、世界4極で生産体制を整備し、競争力のある供給体制の構築を目指す。
4. 株主還元
中長期的な企業価値の向上とその成果の株主還元を重視する方針であり、DOE(純資産配当率)2.8%以上、配当性向35%以上、及び累進配当を基本方針として掲げる。2025年3月期の年間配当金は68.0円であり、2026年3月期は74.0円と増配を予定する。中期経営計画では、2027年3月期は80.0円、2028年3月期は90.0円と継続的な増配を計画している。加えて、財務状況を踏まえた適時・適切な自己株式取得も実施する方針で、2024年11月から2025年6月にかけて385,300株を取得した。さらに、2025年12月31日を基準日として1株につき2株の株式分割を実施し、株主優待制度も分割前の対象条件を継続する方針である。また、個人投資家向け説明会などIR活動の強化にも取り組み、投資家層の一層の拡大を目指す。
■Key Points
・2026年3月期中間期は、減収ながらも販売価格改定や製造部門の生産性向上により増益
・2026年3月期は円高を織り込んだ前提に基づき、減収増益を見込む
・中期経営計画は、売上高45,000百万円、営業利益4,150百万円、ROE8.0%以上、ROA10.0%以上を目指す
・積極的な株主還元を実施しており、2028年3月期まで毎期増配を計画し、累進配当方針を公表
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
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