注目トピックス 市況・概況
来週の相場で注目すべき3つのポイント:ソフトバンクG決算、中「独身の日」、米政府機関閉鎖の行方
配信日時:2025/11/08 16:09
配信元:FISCO
*16:09JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:ソフトバンクG決算、中「独身の日」、米政府機関閉鎖の行方
■株式相場見通し
予想レンジ:上限51000円-下限50000円
今週末の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は前日比74.80ドル高の46987.10ドル、ナスダックは同49.45ポイント安の23004.54で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比100円高の50410円。11月ミシガン大学消費者信頼感指数が想定以上に悪化したため、経済成長の鈍化懸念に売りが先行したものの、後半にかけ、民主党が政府機関の再開を巡る要求を緩和したと報じられ、閉鎖終了が近いとの期待感が高まって下げ幅を縮小した。
米国では、政府機関の閉鎖期間が過去最長を記録する状況となっており、解除に向けた期待も足下高まりつつあるが、共和党の妥協などは依然として不透明。景気への影響を警戒する動きも徐々に強まっているほか、経済指標も多くの発表が行われておらず、来週予定されている消費者物価指数(CPI)なども発表は先送りされる公算。今週は雇用不安があらためて強まる形になっているが、経済指標が揃わない状況下では、連邦準備制度理事会(FRB)の12月利下げ期待が強まるような流れにもなりにくいだろう。そもそも米国の大手ハイテク株には過熱感が拭い切れておらず、先行き不透明感によるバリュエーション調整の動きは継続の余地が大きいように感じる。
今週の国内市場では、日経平均50000円割れでの底堅さも意識されているが、ソフトバンクグループ<9984>などは25日線を割り込んでおり、今後の戻りも鈍い状況が続けば、その他の日経平均採用値嵩株でも追随する値動きをみせるものが増えてくる可能性はある。目先、日経平均は25日線レベルとの攻防になってくるとみられるが、同水準が今回も下値支持線となるのかを見極める必要性は高いと考える。なお、来週も国内外で重要な経済指標などのイベントは予定されていない。
7-9月期決算が佳境を迎えるため、来週も決算発表を受けた個別物色の様相が強まりそうだ。11日の決算発表を受けたソフトバンクGの株価動向などが最注目となりそうだが、半導体・AI関連における注目銘柄の決算発表なども多く残っている。一方、海外主要企業の決算発表は今週までで一巡した状況だが、翌週19日にはエヌビディアの決算発表が予定されている。半導体関連株は全般的に、エヌビディアの決算発表までポジション調整の手仕舞い売りがやや優勢となりそうだ。
11日には中国で「独身の日」を迎える。状況次第で中国の消費関連銘柄などにスポットが当たる公算もあろう。また、好決算を発表して株価が上昇し、その後利食い売りで調整となっているような銘柄には幅広く注目したいところ。さらに、米国株の動向次第とはいえ、半導体・AI関連の調整が継続するようであれば、本格的なリターンリバーサルの動きなどにも注目度を高めておきたい。こうした流れは、グロース株からバリュー株への資金シフトにもつながる公算があろう。
■為替市場見通し
来週の米ドル・円は伸び悩みか。インフレ持続を受け、米金融当局者の間で今後の政策方針が分かれるものの、米国経済の不透明感から次回会合(12月)での追加利下げの可能性は残されている。また、日本銀行の12月利上げも多少意識され、円買いも入りやすい。米政府機関が1カ月以上も閉鎖され、金融政策決定を左右する重要指標である雇用統計は9月、10月分の発表が延期されている。来週予定される10月の消費者物価指数(CPI)と小売売上高の発表が延期された場合、直近におけるインフレと個人消費の動向を把握することが難しくなるため、リスク選好的なドル買い・円売りが拡大する可能性は低いとみられる。日本の通貨当局が物価高につながる円安進行をけん制していることも、ドル上昇を抑える一因となる。
■来週の注目スケジュール
11月10日(月):日銀金融政策決定会合における主な意見(10月29、30日分)、景気一致指数(9月)、景気先行CI指数(9月)、中・資金調達総額(10月、15日までに)、中・マネーサプライ(10月、15日までに)、中・元建て新規貸出残高(10月、15日までに)、AIサミット開幕(11日まで)など
11月11日(火):国際収支(経常収支)(9月)、景気ウォッチャー調査 現状判断(10月)、景気ウォッチャー調査 先行き判断(10月)、銀行貸出動向(含信金前年比)(10月)、貸出動向 銀行計(10月)、中・「独身の日」、独・ZEW期待指数(11月)、英・失業率(10月)、英・ILO失業率(7-9月)など
11月12日(水):工作機械受注(10月)、マネーストック(10月)、先進7カ国(G7)外相会合(13日まで)、独・CPI(10月)など
11月13日(木):国内企業物価指数(10月)、米・消費者物価コア指数(10月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・財政収支(10月)、欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(9月)、英・GDP速報値(7-9月)、英・鉱工業生産指数(9月)、英・商品貿易収支(9月)、豪・失業率(10月)など
11月14日(金):第3次産業活動指数(9月)、米・小売売上高(10月)、米・生産者物価コア指数(10月)、米・企業在庫(9月)、欧・ユーロ圏GDP)改定値(7-9月)、欧・ユーロ圏貿易収支(9月)、中・新築住宅価格(10月)、中・中古住宅価格(10月)、中・鉱工業生産指数(10月)、中・小売売上高(10月)、中・固定資産投資(都市部)(10月)、中・調査失業率(10月)、中・不動産投資(10月)、中・住宅不動産販売(10月)、露・GDP(7-9月)など
<YU>
予想レンジ:上限51000円-下限50000円
今週末の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は前日比74.80ドル高の46987.10ドル、ナスダックは同49.45ポイント安の23004.54で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比100円高の50410円。11月ミシガン大学消費者信頼感指数が想定以上に悪化したため、経済成長の鈍化懸念に売りが先行したものの、後半にかけ、民主党が政府機関の再開を巡る要求を緩和したと報じられ、閉鎖終了が近いとの期待感が高まって下げ幅を縮小した。
米国では、政府機関の閉鎖期間が過去最長を記録する状況となっており、解除に向けた期待も足下高まりつつあるが、共和党の妥協などは依然として不透明。景気への影響を警戒する動きも徐々に強まっているほか、経済指標も多くの発表が行われておらず、来週予定されている消費者物価指数(CPI)なども発表は先送りされる公算。今週は雇用不安があらためて強まる形になっているが、経済指標が揃わない状況下では、連邦準備制度理事会(FRB)の12月利下げ期待が強まるような流れにもなりにくいだろう。そもそも米国の大手ハイテク株には過熱感が拭い切れておらず、先行き不透明感によるバリュエーション調整の動きは継続の余地が大きいように感じる。
今週の国内市場では、日経平均50000円割れでの底堅さも意識されているが、ソフトバンクグループ<9984>などは25日線を割り込んでおり、今後の戻りも鈍い状況が続けば、その他の日経平均採用値嵩株でも追随する値動きをみせるものが増えてくる可能性はある。目先、日経平均は25日線レベルとの攻防になってくるとみられるが、同水準が今回も下値支持線となるのかを見極める必要性は高いと考える。なお、来週も国内外で重要な経済指標などのイベントは予定されていない。
7-9月期決算が佳境を迎えるため、来週も決算発表を受けた個別物色の様相が強まりそうだ。11日の決算発表を受けたソフトバンクGの株価動向などが最注目となりそうだが、半導体・AI関連における注目銘柄の決算発表なども多く残っている。一方、海外主要企業の決算発表は今週までで一巡した状況だが、翌週19日にはエヌビディアの決算発表が予定されている。半導体関連株は全般的に、エヌビディアの決算発表までポジション調整の手仕舞い売りがやや優勢となりそうだ。
11日には中国で「独身の日」を迎える。状況次第で中国の消費関連銘柄などにスポットが当たる公算もあろう。また、好決算を発表して株価が上昇し、その後利食い売りで調整となっているような銘柄には幅広く注目したいところ。さらに、米国株の動向次第とはいえ、半導体・AI関連の調整が継続するようであれば、本格的なリターンリバーサルの動きなどにも注目度を高めておきたい。こうした流れは、グロース株からバリュー株への資金シフトにもつながる公算があろう。
■為替市場見通し
来週の米ドル・円は伸び悩みか。インフレ持続を受け、米金融当局者の間で今後の政策方針が分かれるものの、米国経済の不透明感から次回会合(12月)での追加利下げの可能性は残されている。また、日本銀行の12月利上げも多少意識され、円買いも入りやすい。米政府機関が1カ月以上も閉鎖され、金融政策決定を左右する重要指標である雇用統計は9月、10月分の発表が延期されている。来週予定される10月の消費者物価指数(CPI)と小売売上高の発表が延期された場合、直近におけるインフレと個人消費の動向を把握することが難しくなるため、リスク選好的なドル買い・円売りが拡大する可能性は低いとみられる。日本の通貨当局が物価高につながる円安進行をけん制していることも、ドル上昇を抑える一因となる。
■来週の注目スケジュール
11月10日(月):日銀金融政策決定会合における主な意見(10月29、30日分)、景気一致指数(9月)、景気先行CI指数(9月)、中・資金調達総額(10月、15日までに)、中・マネーサプライ(10月、15日までに)、中・元建て新規貸出残高(10月、15日までに)、AIサミット開幕(11日まで)など
11月11日(火):国際収支(経常収支)(9月)、景気ウォッチャー調査 現状判断(10月)、景気ウォッチャー調査 先行き判断(10月)、銀行貸出動向(含信金前年比)(10月)、貸出動向 銀行計(10月)、中・「独身の日」、独・ZEW期待指数(11月)、英・失業率(10月)、英・ILO失業率(7-9月)など
11月12日(水):工作機械受注(10月)、マネーストック(10月)、先進7カ国(G7)外相会合(13日まで)、独・CPI(10月)など
11月13日(木):国内企業物価指数(10月)、米・消費者物価コア指数(10月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・財政収支(10月)、欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(9月)、英・GDP速報値(7-9月)、英・鉱工業生産指数(9月)、英・商品貿易収支(9月)、豪・失業率(10月)など
11月14日(金):第3次産業活動指数(9月)、米・小売売上高(10月)、米・生産者物価コア指数(10月)、米・企業在庫(9月)、欧・ユーロ圏GDP)改定値(7-9月)、欧・ユーロ圏貿易収支(9月)、中・新築住宅価格(10月)、中・中古住宅価格(10月)、中・鉱工業生産指数(10月)、中・小売売上高(10月)、中・固定資産投資(都市部)(10月)、中・調査失業率(10月)、中・不動産投資(10月)、中・住宅不動産販売(10月)、露・GDP(7-9月)など
<YU>
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