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来週の株式相場に向けて=日経平均連日の急騰の背景、「決算後半戦」が相場左右

配信日時:2025/10/31 17:44 配信元:MINKABU
 日経平均株価は連日の最高値に沸いている。31日は前日比1085円高と3日続伸し初の5万2000円台を突破したが、今週は1日おきに1000円高を記録する驚異的な展開となった。  新政権誕生による「高市トレード」が話題となったが、足もとの上昇の背景にあるのは「好業績を評価した買い資金の流入だろう」(市場関係者)という。28日のアドバンテスト<6857.T>や30日の日立製作所<6501.T>の決算発表による業績上方修正が象徴的だが、生成AI関連や電力設備投資需要が追い風となり、大幅な業績拡大に結び付く姿が見え始めた。例えば、アドテストの場合、アナリストからは28年3月期の連結営業利益9000億円台(今期会社予想3740億円)といった予想も出ている様子であり、足もとの株価急騰も先行きへの期待に基づくものと言える。  ただ、東京市場の決算シーズンも来週からは後半戦に入っていく。例年通り前半は電機などハイテク企業が多いが、後半からはサービスや消費、建設など内需系銘柄が多くなる。11月11日のソニーグループ<6758.T>やソフトバンクグループ<9984.T>などの大物は残されているが、「今後は派手な業績上方修正銘柄が出現しにくくなる可能性」(市場関係者)も指摘されている。  そんななか注目を集めているのが、5日のトヨタ自動車<7203.T>の決算発表だ。トヨタの決算が良好な結果となれば、バリュー株全体の見直し要因となることもあり得る。AI・半導体関連株から物色の裾野が広がるかが、来週の相場のポイントとなりそうだ。  また、来週は4日にアドバンストマイクロデバイシズ<AMD>、5日にアームホールディングス<ARM>、クアルコムといった海外の有力半導体関連企業の決算発表もあり、その結果からも目が離せないだろう。  上記以外のスケジュールでは、海外では4日に米9月JOLTS求人件数、米9月貿易収支、5日に米10月ADP雇用統計、米10月ISM非製造業景況指数、7日に米11月ミシガン大学消費者マインド指数が発表される。4日にスーパー・マイクロ・コンピューター、5日にマクドナルド、6日にブロック、タペストリー<TPR>が決算発表を行う。  国内では、3日は「文化の日」の祝日で休場。5日に9月開催分の日銀金融政策決定会合の議事要旨が公表される。6日に9月毎月勤労統計調査、7日に9月家計調査が発表される。4日に任天堂<7974.T>、三菱商事<8058.T>、NTT<9432.T>、5日に日本製鉄<5401.T>、大林組<1802.T>、サンリオ<8136.T>、6日にリクルートホールディングス<6098.T>、IHI<7013.T>、日産自動車<7201.T>、7日に三菱重工業<7011.T>、ホンダ<7267.T>、三井不動産<8801.T>が決算発表を行う。4日にNE<441A.T>、5日にクラシコ<442A.T>が新規上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは5万1000~5万3200円前後。(岡里英幸) 出所:MINKABU PRESS

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