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<動意株・24日>(大引け)=キオクシア、巴川コーポ、日本M&Aなど

配信日時:2025/10/24 15:32 配信元:MINKABU
 キオクシアホールディングス<285A.T>=商い膨らませ上昇加速。半導体メモリーの専業メーカーでNAND型フラッシュメモリーを主力製品としているが、最近はNANDメモリー市況が急速な盛り上がりをみせており、同社の収益環境を取りまく風向きは一変している。米国を中心にAIデータセンターが世界的な建設ラッシュとなるなか、データセンター向けに高速伝送が可能なSSD(データを記憶するストレージデバイス)の需要が増勢一途にあり、つれてNANDメモリーを供給する企業の商機が高まっている。また、市場では「今月に入って米オープンAIが韓国のサムスン電子やSKハイニックスから、AI向けのデータセンターに使うDRAMを調達することを開示している。NAND型の世界シェアでこの2社に続くのがキオクシアであり、同社には海外機関投資家の視線が集まりやすくなっている」(中堅証券ストラテジスト)という見方も示されている。  巴川コーポレーション<3878.T>=後場急伸。同社はきょう午後2時ごろ、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想を修正。営業利益は従来の4億円から9億円(前年同期比2.4%減)に引き上げた。売上高予想は従来通り170億円(同1.3%減)で据え置いたが、機能性シート事業において海外子会社が好調に推移したことに加え、機能性不織布関連製品の売り上げが大きく伸びたことなどが利益面を押し上げたとしている。なお、通期業績予想については第3四半期以降の市場動向や外部環境の変化などを慎重に見極める必要があるため、現時点で変更はないという。  日本M&Aセンターホールディングス<2127.T>=切り返し急で年初来高値にらむ。23日の取引終了後、集計中の9月中間期連結業績について、売上高が従来予想の201億円から225億円(前年同期比21.0%増)へ、営業利益が68億円から83億円(同40.1%増)へ、純利益が40億円から50億円(同33.7%増)へそれぞれ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。成約件数が488件(前年同期比7.5%増)、1件当たりM&A売上高が4460万円(前年同期比12.6%増)に上昇しており、商談開始時から成約に至るまでの一連の案件工程管理の徹底やミッドキャップ企業(売上高10億円以上または利益5000万円以上の企業)向けの施策が奏功したとしている。  ケミプロ化成<4960.T>=急速人気化でストップ高。化学品メーカーで紫外線吸収剤や酸化防止剤などの添加剤や製紙用薬剤(顕色剤)、有機EL材料など電子材料にも展開する。商品開発力が高く、ペロブスカイト太陽電池材料の開発推進を標榜している点も注目ポイントといえる。産業技術総合研究所の「被災地企業等再生可能エネルギー技術シーズ開発・事業化支援事業」に採択されるなど実績を重ねている。ペロブスカイト太陽電池は国策支援の見込まれる分野で、高市早苗首相が総裁選で掲げた公約にもペロブスカイトの普及促進が盛り込まれており、思惑買いを呼び込んでいる。  東京機械製作所<6335.T>=物色人気でストップ高。新聞向け輪転機の製造を主力とするが、高い技術力を横軸展開させFA分野にも領域を広げている。また、人工知能(AI)を活用した印刷の自動制御など最適化技術への取り組みにも余念がない。最近では、9月上旬に防衛省向けの搬送・格納に関する自動化・省人化装置を受注したことを発表、新境地開拓でマーケットの耳目を驚かせた。これを皮切りに今後は防衛分野向けの需要獲得にも期待がかかる。きょう午後に高市早苗首相が所信表明演説を行う予定だが、日本の防衛力強化に積極的な姿勢を示すことが予想され、2026年中に安保関連3文書の改定を目指す方針などにも言及する見通し。来週28日はトランプ米大統領との日米首脳会談を控え、防衛関連株に対するテーマ物色の流れが強まるなか、個人投資家好みの値ごろ感と小型材料株特有の魅力を内包する同社株に資金が集中する格好となったようだ。  コーエーテクモホールディングス<3635.T>=急反発。前日に下回った5日移動平均線を再び上に抜けてきた。ゲームソフト開発を手掛けており、「無双」シリーズなど歴史題材のソフトで他社と一線を画しユーザーのニーズを取り込んでいる。足もとの業績は既存タイトルが好調なほか、経費削減努力などが利益押し上げに寄与している。23日取引終了後、同社は26年3月期上期(25年4~9月)業績予想の修正を発表、営業利益段階で従来予想の50億円から78億円(前年同期比27%減)に大幅増額修正しており、これを好感する買いを引き寄せている。 ※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。 出所:MINKABU PRESS

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