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来週の株式相場に向けて=米中首脳会談を注視、中銀会合や決算などイベント目白押し

配信日時:2025/10/24 17:48 配信元:MINKABU
 10月第4週(20~24日)の日経平均株価は前週に比べ1717円(3.6%)高と急伸した。特に、自民党と日本維新の会による連立政権の樹立で、高市早苗氏が新首相に選出されることが確実となった20日は全面高となり、首相指名選挙が行われた21日には一時4万9945円まで買い進まれ5万円に肉薄した。  足もとの日経平均株価の今期予想連結PERは19倍近くに達し、高値警戒感も指摘されている。ただ、自民・維新による新政権による改革期待を背景に「海外投資家が積極的な買いを入れているのだろう」(市場関係者)との見方が強い。特に、米国は景気減速も警戒されるなか、「米国市場から日本株に資金シフトする動きもありそうだ」(同)という。  もっとも、気になるのは東京市場でAI・半導体関連のソフトバンクグループ<9984.T>やアドバンテスト<6857.T>、東京エレクトロン<8035.T>といった日経平均寄与度が高い一部の銘柄が先導する格好で全体相場が急伸していることだ。「日経平均株価は大幅高だが、全体相場の値下がり銘柄数は多い」、あるいはその逆という事象が目立ってきている。高市トレードのもと一部ハイテク株が全体相場を左右する状況が生まれている。  そんななか、来週は注目材料が文字通り目白押しで、今後の相場の行方を大きく左右しそうだ。具体的には、28~29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、29~30日に日銀の金融政策決定会合、30日に欧州中央銀行(ECB)理事会が開催され、「中銀ウィーク」に突入する。また、日米決算発表も真っ盛りだ。米国では29日にアルファベット<GOOG>、マイクロソフト<MSFT>、メタ・プラットフォームズ、30日にアマゾン<AMZN>、31日にアップルとビッグテック企業が決算発表を行う。日本では28日にアドバンテスト、29日にディスコ<6146.T>、31日に東京エレクトロン<8035.T>、レーザーテック<6920.T>、SCREENホールディングス<7735.T>と有力半導体関連企業の決算発表が相次ぐ。  更に、韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会談の期間中の30日に予定されている米中首脳会談は無視できない。28日朝の日米首脳会談に続いて開催される格好となるが、米中は互いの関税措置を11月10日まで一部停止している。トランプ関税の行方をみるうえでも米中首脳会談は注視されており、その結果は米ビッグテックや日本のAI・半導体関連株を大きく左右することが予想される。来週は、これらビッグイベントを一つひとつこなしていくことになる。  上記以外のイベントでは、海外では27日に米9月耐久財受注、28日に米10月消費者信頼感指数、29日に米9月中古住宅販売契約、30日に米7~9月期GDPが発表される。28日にビザ<V>、29日にボーイング<BA>、31日にエクソン・モービル<XOM>が決算発表を行う。  国内では27日に9月企業向けサービス価格指数、30日にジャパンモビリティショー2025(~11月9日)、31日に10月東京都区部消費者物価指数(CPI)、9月失業率・有効求人倍率が発表される。27日にキヤノン<7751.T>、日東電工<6988.T>、28日に野村ホールディングス<8604.T>、オービック<4684.T>、29日にキーエンス<6861.T>、NEC<6701.T>、コマツ<6301.T>、30日に日立製作所<6501.T>、富士通<6702.T>、イビデン<4062.T>、31日に村田製作所<6981.T>、ファナック<6954.T>、TDK<6762.T>が決算発表を行う。来週の日経平均株価の予想レンジは4万8700~4万9900円前後。(岡里英幸) 出所:MINKABU PRESS

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