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Solvvy Research Memo(3):アフターサービスを基点としたストックビジネスコンサルティングを提供
配信日時:2025/10/16 11:03
配信元:FISCO
*11:03JST Solvvy Research Memo(3):アフターサービスを基点としたストックビジネスコンサルティングを提供
■事業概要
1. 事業概要
(1) ビジネスモデルと特徴・強み
Solvvy<7320>は、セグメント区分(メディアシークとの経営統合に伴い2025年6月期中間期より変更)を、住宅領域を対象に長期保証をはじめとした各種アフターサービスソリューションを提供するHWT事業、HWT事業の知見・ノウハウを活用して再エネ・GIGA・新規領域など非住宅領域に展開するEXT事業、メディアシークが展開するSI案件受託等を中心とするLFT事業、及び各種金融サービスのFNT事業・その他としている。HWT事業とEXT事業が主力で、戸建・マンションなどの住宅建物、水回りなどの住宅設備機器、太陽光発電・蓄電機器、教育用PC・タブレット端末、EV、家電などの顧客企業に対して、設備延長保証サービスの提供、点検・修繕工事の受託、業務効率化を支援するSaaSプロダクトの提供などを中心に、保証・デジタルマーケティング・システム開発・業務運営・組込型金融といった各種ソリューションを組み合わせ、ストックビジネスでの継続的な収益創出まで企業を支援するストックビジネスコンサルティングを提供している。
主力のHWT事業とEXT事業のビジネスモデルは基本的には同じである。各種製品・サービスを製造・販売する顧客企業に対して、保証サービスやSaaSプロダクトを中心とする各種アフターサービスソリューションを提供する。顧客企業は最終ユーザーとの間で販売契約を結んで代金を受け取る際に、同社の任意加入の延長保証サービスを付加した場合は同社に支払う保証料を含めて代金を受け取る。対象となる設備・機器に故障・破損などのトラブルが発生した場合は、最終ユーザーからの依頼又は顧客企業からの依頼に基づいて、同社が顧客企業を代行する形で修理事業者(外注の協力会社など)を手配・派遣し、点検・修理・交換などを行う。保証料やアフターサービスに係る利用料などは顧客企業から同社に支払われる。
最終ユーザーにとっては保証期間延長によって安心感が得られるメリットがあり、顧客企業にとっては同社のサービスを利用することで延長保証にかかる運営コストを負担することなく、最終ユーザーとの接点が長期化することで販売促進につなげるなどのメリットがある。
アフターサービス組成やSaaSプロダクトの導入などを中心とするストックビジネス創出に必要な仕組化に加え、オリジナルアプリを通じたアフターサービスのDX化やデジタルマーケティング、組込型金融といった各種ソリューションを組み合わせることで、最終ユーザーへのアプローチを通じた活性化及び収益化を支援するビジネスモデルである。
保証制度の運営はバックアップ損害保険締結・運用やオペレーションなどが特殊であるため、高度な専門性が必要となるが、それに対応できることが同社の強みである。社内に保険・オペレーション・金融の各領域で経験豊富な人材を揃え、保証制度導入を検討する顧客企業に対し、大手損害保険会社とも連携しながら顧客企業負担の初期保証期間延長や最終ユーザー負担の延長保証サービスの提供が可能であるほか、ニーズに合わせて適切な保証制度を設計・構築するノウハウを持ち、業務オペレーション代行・サポートまでトータルでソリューションを提供できる。そして創業以来のコアマーケットである住宅領域においては、大手ハウスメーカー、マンションデベロッパー、地方工務店など累計4,000社以上の顧客に幅広いソリューションを提供している。
(2) 主要サービス・プロダクト
HWT事業は、住宅領域において大手ハウスメーカー、マンションデベロッパー、地方工務店など向けに、保証サービスやSaaSプロダクトを中心とする各種アフターサービスソリューションを提供している。主要サービス・プロダクトとしては、新築住宅向け設備保証サービスの「住設あんしんサポート」「建物20年保証バックアップサービス」「地震あんしんサポート」など、中古住宅向け設備保証サービスの「住設あんしんサポート5」「建物あんしんサポート」「売買あんしんサポート」「既存設備サポート」など、アフターサービス業務受託サービスの「長期メンテナンスシステム」「メンテナンスサポートデスク」など、住宅事業者専用のポイント積立・決済制度の「おうちポイント制度」及びこの利用を促進するためのアプリ「おうちマネージャー」、リアルタイム遠隔サポートアプリ「Genba Assist」などがある。
HWT事業の基本戦略としては、保証サービス契約残高積み上げに向けたサービスバリエーション拡充戦略や営業エリア拡大戦略を推進している。直近では2024年7月に地盤ネットホールディングス<6072>の子会社である地盤ネット(株)と業務提携して「地盤補償」を提供開始、同年8月にリフォームビジネスにDXと金融を実装するSaas×Fintechの新サービス「KROX」を提供開始、2025年7月に住宅メンテナンス特化の先進AIエージェントサービス「Lead Make AI」を住宅事業者向けに提供開始した。
EXT事業は、非住宅領域において保証サービスやSaaSプロダクトを中心とする各種アフターサービスソリューションを提供している。主要サービス・プロダクトとしては、太陽光発電・蓄電システム機器向け保証サービス、風力発電施設向け保証サービス、教育ICT機器(PC・タブレット端末など)向け保証サービス、家電領域向け保証サービスなどがある。
EXT事業の基本戦略としては、事業領域拡大戦略やサービスバリエーション拡充戦略に注力している。直近では2024年4月に国際航業と業務提携して国際航業が再生可能エネルギー事業者向けに提供する太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」シリーズに国内初となる「経済効果シミュレーション保証」を提供開始、同年10月に太陽光発電システムケーブルの盗難対策サポート「つよしくん」を提供開始した。
なお子会社のリビングポイントは、資金決済法における前払式支払手段(第三者型)発行者として「おうちポイント」を発行している。これは通常の電子マネーと同様に少額決済に対応できるほか、有効期間を15年に設定しており将来の大規模修繕費用の積み立てとしても活用できる。リビングポイントは、ポイント未使用残高を発行保証金(資金決済法では未使用残高の2分の1以上の供託を義務付け)として供託しており、未使用残高は2025年6月期末時点で2,604百万円となった。子会社のリビングファイナンスはファクタリング事業やエスクロー事業などを展開している。
LFT事業はメディアシークが、法人向けシステムコンサルティングサービスなどのコーポレートDX、バーコード/QRコード読み取りアプリやAI技術開発・販売などの画像解析・AI、教育・ヘルスケア・エンターテインメントなどへのオンラインサービス提供のライフスタイルDX、治療用アプリ研究・開発とブレインテック民生応用のブレインテック・DTxの4つの事業ポートフォリオを構築している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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1. 事業概要
(1) ビジネスモデルと特徴・強み
Solvvy<7320>は、セグメント区分(メディアシークとの経営統合に伴い2025年6月期中間期より変更)を、住宅領域を対象に長期保証をはじめとした各種アフターサービスソリューションを提供するHWT事業、HWT事業の知見・ノウハウを活用して再エネ・GIGA・新規領域など非住宅領域に展開するEXT事業、メディアシークが展開するSI案件受託等を中心とするLFT事業、及び各種金融サービスのFNT事業・その他としている。HWT事業とEXT事業が主力で、戸建・マンションなどの住宅建物、水回りなどの住宅設備機器、太陽光発電・蓄電機器、教育用PC・タブレット端末、EV、家電などの顧客企業に対して、設備延長保証サービスの提供、点検・修繕工事の受託、業務効率化を支援するSaaSプロダクトの提供などを中心に、保証・デジタルマーケティング・システム開発・業務運営・組込型金融といった各種ソリューションを組み合わせ、ストックビジネスでの継続的な収益創出まで企業を支援するストックビジネスコンサルティングを提供している。
主力のHWT事業とEXT事業のビジネスモデルは基本的には同じである。各種製品・サービスを製造・販売する顧客企業に対して、保証サービスやSaaSプロダクトを中心とする各種アフターサービスソリューションを提供する。顧客企業は最終ユーザーとの間で販売契約を結んで代金を受け取る際に、同社の任意加入の延長保証サービスを付加した場合は同社に支払う保証料を含めて代金を受け取る。対象となる設備・機器に故障・破損などのトラブルが発生した場合は、最終ユーザーからの依頼又は顧客企業からの依頼に基づいて、同社が顧客企業を代行する形で修理事業者(外注の協力会社など)を手配・派遣し、点検・修理・交換などを行う。保証料やアフターサービスに係る利用料などは顧客企業から同社に支払われる。
最終ユーザーにとっては保証期間延長によって安心感が得られるメリットがあり、顧客企業にとっては同社のサービスを利用することで延長保証にかかる運営コストを負担することなく、最終ユーザーとの接点が長期化することで販売促進につなげるなどのメリットがある。
アフターサービス組成やSaaSプロダクトの導入などを中心とするストックビジネス創出に必要な仕組化に加え、オリジナルアプリを通じたアフターサービスのDX化やデジタルマーケティング、組込型金融といった各種ソリューションを組み合わせることで、最終ユーザーへのアプローチを通じた活性化及び収益化を支援するビジネスモデルである。
保証制度の運営はバックアップ損害保険締結・運用やオペレーションなどが特殊であるため、高度な専門性が必要となるが、それに対応できることが同社の強みである。社内に保険・オペレーション・金融の各領域で経験豊富な人材を揃え、保証制度導入を検討する顧客企業に対し、大手損害保険会社とも連携しながら顧客企業負担の初期保証期間延長や最終ユーザー負担の延長保証サービスの提供が可能であるほか、ニーズに合わせて適切な保証制度を設計・構築するノウハウを持ち、業務オペレーション代行・サポートまでトータルでソリューションを提供できる。そして創業以来のコアマーケットである住宅領域においては、大手ハウスメーカー、マンションデベロッパー、地方工務店など累計4,000社以上の顧客に幅広いソリューションを提供している。
(2) 主要サービス・プロダクト
HWT事業は、住宅領域において大手ハウスメーカー、マンションデベロッパー、地方工務店など向けに、保証サービスやSaaSプロダクトを中心とする各種アフターサービスソリューションを提供している。主要サービス・プロダクトとしては、新築住宅向け設備保証サービスの「住設あんしんサポート」「建物20年保証バックアップサービス」「地震あんしんサポート」など、中古住宅向け設備保証サービスの「住設あんしんサポート5」「建物あんしんサポート」「売買あんしんサポート」「既存設備サポート」など、アフターサービス業務受託サービスの「長期メンテナンスシステム」「メンテナンスサポートデスク」など、住宅事業者専用のポイント積立・決済制度の「おうちポイント制度」及びこの利用を促進するためのアプリ「おうちマネージャー」、リアルタイム遠隔サポートアプリ「Genba Assist」などがある。
HWT事業の基本戦略としては、保証サービス契約残高積み上げに向けたサービスバリエーション拡充戦略や営業エリア拡大戦略を推進している。直近では2024年7月に地盤ネットホールディングス<6072>の子会社である地盤ネット(株)と業務提携して「地盤補償」を提供開始、同年8月にリフォームビジネスにDXと金融を実装するSaas×Fintechの新サービス「KROX」を提供開始、2025年7月に住宅メンテナンス特化の先進AIエージェントサービス「Lead Make AI」を住宅事業者向けに提供開始した。
EXT事業は、非住宅領域において保証サービスやSaaSプロダクトを中心とする各種アフターサービスソリューションを提供している。主要サービス・プロダクトとしては、太陽光発電・蓄電システム機器向け保証サービス、風力発電施設向け保証サービス、教育ICT機器(PC・タブレット端末など)向け保証サービス、家電領域向け保証サービスなどがある。
EXT事業の基本戦略としては、事業領域拡大戦略やサービスバリエーション拡充戦略に注力している。直近では2024年4月に国際航業と業務提携して国際航業が再生可能エネルギー事業者向けに提供する太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」シリーズに国内初となる「経済効果シミュレーション保証」を提供開始、同年10月に太陽光発電システムケーブルの盗難対策サポート「つよしくん」を提供開始した。
なお子会社のリビングポイントは、資金決済法における前払式支払手段(第三者型)発行者として「おうちポイント」を発行している。これは通常の電子マネーと同様に少額決済に対応できるほか、有効期間を15年に設定しており将来の大規模修繕費用の積み立てとしても活用できる。リビングポイントは、ポイント未使用残高を発行保証金(資金決済法では未使用残高の2分の1以上の供託を義務付け)として供託しており、未使用残高は2025年6月期末時点で2,604百万円となった。子会社のリビングファイナンスはファクタリング事業やエスクロー事業などを展開している。
LFT事業はメディアシークが、法人向けシステムコンサルティングサービスなどのコーポレートDX、バーコード/QRコード読み取りアプリやAI技術開発・販売などの画像解析・AI、教育・ヘルスケア・エンターテインメントなどへのオンラインサービス提供のライフスタイルDX、治療用アプリ研究・開発とブレインテック民生応用のブレインテック・DTxの4つの事業ポートフォリオを構築している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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