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14日の中国本土市場概況:上海総合は3日続落、米中貿易摩擦の再燃懸念で

配信日時:2025/10/14 18:22 配信元:FISCO
*18:22JST 14日の中国本土市場概況:上海総合は3日続落、米中貿易摩擦の再燃懸念で 14日の中国本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数が前日比24.27ポイント(0.62%)安の3865.23ポイントで引けた。

午前は買い優勢で戻りを試す動きが見られたものの、午後にかけて売り圧が強まった。引け際にはセンチメントの悪化が鮮明化。米中貿易摩擦再燃懸念が投資家心理を冷やした。また、地政学リスクや米国の金利動向、ドル高基調も資金流出を後押し、資本コスト高が地場企業の収益見通し修正懸念を誘発。市場心理には明確な逆風となった。

中国商務部は造船分野を含む安全保障・経済政策を関連づけ、「国家利益保護」の観点から対象企業との取引遮断を強化する構えを明らかにした(対抗措置は国家主権・安全保障の名目)。この発表は、先行きに対する投資家の警戒感を急速に高め、輸出・製造業など外需関連セクターに売りを誘発した。ただし、下支え材料も散見された。中国当局による流動性支援余地や政策誘導期待は意識され、短期的な調整後の押し目買い圧力も残存した。

業種別では、ハイテクに売りが集中。聞泰科技(600745/SH)がストップ安の10.0%下落、曙光信息産業(603019/SH)が8.0%安、江蘇長電科技(600584/SH)が6.5%安、富士康工業互聯網(601138/SH)が5.9%安、北京兆易創新科技(603986/SH)が5.7%安とそろって大幅下落した。

また、薬品銘柄も売られた。江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が4.0%安、薬明康徳(603259/SH)が3.8%安、浙江華海薬業(600521/SH)が3.7%安、上海復星医薬集団(600196/SH)が2.0%安、昭衍新薬(603127/SH)が1.9%ずつ下落した。自動車銘柄や素材株、インフラ関連株、証券株なども売られた。

一方、金融株は高い。招商銀行(600036/SH)が2.9%高、中国工商銀行(601398/SH)が3.2%、中国農業銀行(601288/SH)が3.2%高、中国平安保険(601318/SH)が2.5%高、中国人寿保険(601628/SH)が2.1%高で引けた。

外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.48ポイント(0.56%)安の260.69ポイント、深センB株指数が8.26ポイント(0.61%)安の1346.64ポイントで終了した。

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