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株価指数先物 【週間展望】―参院選通過でアク抜け期待も、ポジションは傾けにくい
配信日時:2025/07/21 17:00
配信元:MINKABU
今週の日経225先物は、外部環境を睨んでの展開となりそうだ。7月20日投開票の参議院選挙で自民・公明両党は40議席台にとどまり、非改選と合わせた全体の過半数を割り込んだ。衆議院・参議院とも少数与党となるのは、戦後初めとなる。参院選での与党過半数割れは、市場はある程度は織り込んでいたとみられ、アク抜けからショートカバーを誘う展開もありそうだ。石破茂首相は比較第1党の責任は重いとして続投の意向を表明しているが、責任論が強まるとの見方がある。高市早苗前経済安全保障担当相は18日、次期自民総裁選への出馬に意欲を示したと報じられている。
参院選を通過したことで、8月1日に期限を迎える米国による関税発動の行方が注目されることになろう。日本がある程度譲歩して対米合意に達したとしても、国内で支持を得られるかは不透明である。トランプ米大統領は最初に示した税率を最終的に引き下げて合意につなげるとみられるが、合意に達するまではポジションを傾けにくい状況が続きそうだ。
トランプ大統領は欧州連合(EU)に対して30%の関税を適用すると表明していたが、EUとのいかなる合意であっても最低15~20%の関税を課す意向だと報じられている。EUはあくまで交渉による合意を目指す方針であるものの、合意に至らなかった場合に備えて対応策の計画策定に向けて会合を開くと伝えられている。マーケットは、8月1日に迫る期限を前に関連する報道の影響を受けやすくなりそうである。
日経225先物は、18日の取引終了後のナイトセッションを日中比120円安の3万9710円で終えた。18日の米国市場はNYダウ、S&P500が下落した一方で、ナスダックが小幅に上昇した。7月の米ミシガン大消費者態度指数が61.8と、6月の確報値(60.7)を上回り、5カ月ぶりの高水準となった。予想インフレ率は1年先が4.4%、5年先が3.6%と、いずれも前月(5.0%、4.0%)から低下した。景気後退の懸念が和らいだほか、物価見通しを示す予想インフレ率が短期・長期ともに下がったことが材料視される場面もみられた。
ただし、トランプ大統領がEUとの関税交渉で強硬な姿勢を示したことが警戒された。また、決算発表が本格化するなかで、ネットフリックスやスリーエム、アメリカン・エキスプレスなどが決算を受けて売られたことが重荷になった。日経225先物はナイトセッションで3万9860円から始まり、直後につけた3万9870円を高値にショートが優勢となり、米国市場取引開始後には3万9630円まで売られる場面もみられた。
21日の祝日取引は3万9710円で始まり、3万9850円まで買われる場面みられた。ただし、その後は3万9730円~3万9780円辺りで推移しており、リスク回避姿勢は強まらないだろう。参加者が限られている祝日取引では、アク抜けを見極めることは難しいが、政治リスクに対する警戒感が過度に強まらなければ、上向きで推移する25日移動平均線(3万9440円)とボリンジャーバンドの+1σ(4万円)によるレンジ内での推移が続きそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万9375円から4万0125円辺りのレンジを想定する。
18日の米VIX指数は16.41(17日は16.52)に低下した。週間(7月11日は16.40)では小幅に上昇している。先週は16日に19.48まで切り上がる場面があり、下向きで推移し抵抗線として機能している25日線(16日:17.91)を突破し、200日線(19.63)に迫る場面もみられた。ただし、その後は低下基調が強まり、25日線を下回って低下傾向が続いているため、リスク選好に傾きやすい状況は続いている。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.03倍(17日は14.04倍)に低下した。週間(11日は13.99倍)では上昇している。13日に13.90倍まで下落し、支持線として機能していた25日線(15日:13.96倍)を割り込む場面もみられた。ただし、その後はNTショートの巻き戻しが強まり、16日には一時14.10倍と200日線(16日:14.03倍)を上回っている。その後は25日線が支持線として意識されるなかで、200日線での攻防となった。14.00倍を下回る局面では、その後のリバランスを想定したNTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。
7月第2週(7日-11日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では13週連続の買い越しであり、買い越し額は9873億円(7月第1週は2782億円の買い越し)だった。なお、現物は4030億円の買い越し(同5775億円の買い越し)と15週連続の買い越し。先物は5842億円の買い越し(同は2992億円の売り越し)と2週ぶりの買い越しだった。個人は現物と先物の合算で461億円の売り越しと5週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で9390億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、21日に米国6月コンファレンス・ボード景気先行指数、22日にパウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長発言、23日に日・EU首脳会談、米国6月中古住宅販売件数、24日にECB(欧州中央銀行)政策金利、ラガルドECB総裁記者会見、米国7月製造業PMI、米国6月新築住宅販売件数、25日に6月企業向けサービス価格指数、米国6月耐久財受注などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
06月限 日経225 38172.67 TOPIX 2776.06
07月限 日経225 40004.61 TOPIX 2830.46
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 07月18日 39870 40130 39730 39830 -100
25/09 07月17日 39630 39930 39130 39930 +340
25/09 07月16日 39640 39910 39510 39590 -70
25/09 07月15日 39490 39680 39310 39660 +250
25/09 07月14日 39380 39610 39270 39410 -100
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 07月18日 2839.5 2854.5 2833.0 2838.5 -5.5
25/09 07月17日 2820.5 2846.0 2788.5 2844.0 +27.5
25/09 07月16日 2825.5 2834.5 2814.0 2816.5 -9.5
25/09 07月15日 2827.5 2840.5 2816.0 2826.0 +3.0
25/09 07月14日 2813.0 2835.0 2809.5 2823.0 +0.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
07月18日(09月限) 39700 -130
07月17日(09月限) 40045 +115
07月16日(09月限) 39565 -25
07月15日(09月限) 39615 -45
07月14日(09月限) 39515 +105
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月11日 568億円 -633億円 1兆2493億円 -1410億円
07月04日 1201億円 +184億円 1兆3904億円 -1005億円
06月27日 1016億円 -974億円 1兆4909億円 -1471億円
06月20日 1991億円 +137億円 1兆6381億円 -764億円
06月13日 1853億円 +1112億円 1兆7146億円 +960億円
06月06日 741億円 +205億円 1兆6186億円 -1289億円
05月30日 535億円 +170億円 1兆7475億円 +9億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月16日 3852万株 +717万株 5億6225万株 +623万株
07月15日 3135万株 +390万株 5億5601万株 -594万株
07月14日 2744万株 +699万株 5億6196万株 -1605万株
07月11日 2045万株 -3337万株 5億7801万株 -1306万株
07月10日 5382万株 +1834万株 5億9107万株 -1658万株
07月09日 3547万株 +194万株 6億0765万株 -1471万株
07月08日 3353万株 -108万株 6億2237万株 -1209万株
07月07日 3461万株 +10万株 6億3446万株 -1801万株
07月04日 3451万株 -69万株 6億5248万株 -1910万株
07月03日 3520万株 -979万株 6億7158万株 +3057万株
07月02日 4500万株 +549万株 6億4101万株 -3900万株
07月01日 3951万株 +653万株 6億8001万株 -2045万株
06月30日 3298万株 +460万株 7億0047万株 -176万株
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株価指数先物 【週間展望】―4万円の攻防もショートが膨らむ可能性
今週の日経225先物は、ギャップダウンから調整一巡感が意識されてくる可能性はあるものの、決算発表がピークを迎えるなかで積極的なリバウンド狙いのロングを手控えさせそうだ。8月1日の米国市場では主要な株価指数が下落し、NYダウは5日続落で7月16日の直近安値を割り込み、6月下旬以来の水準まで売られた。
1日発表の7月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比7万3000人増と、市場予想(10万人増程度)を下回った。さらに増加幅は6月が14万7000人から1万4000人、5月が14万4000人から1万9000人へとそれぞれ下方修正された。7月のISM製造業総合景況指数は48.0と市場予想(49.5程度)を下回り、6月(49.0)から低下した。雇用統計などの想定外の結果を受けてトランプ政権の通商政策が米労働市場や世界景気に与える影響への懸念が広がった。
日経225先物は1日の取引終了後のナイトセッションで急落し、3万9900円と節目の4万円を割り込んで終えている。一時3万9730円まで下げ幅を広げる場面もみられており、日米関税交渉の合意が好感された7月23日の急騰分を埋めつつある。
週明けは米株安の影響からインデックス売りが膨らみやすく、シカゴ日経平均先物清算値の4万円にサヤ寄せする形で、ギャップダウンから始まることになろう。ボリンジャーバンドの-1σ(3万9500円)が射程に入ってくるとみられ、いったんはリバウンド狙いのロングを誘うことになりそうだ。ただし、同バンドを明確に下回ってくるようだと、7月23日の急騰分を帳消しにする形になるため、ショートが膨らむ可能性がある。
また、7月30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見でパウエルFRB議長は早期利下げに慎重な見解を示し、不確実性は非常に多いと述べており、次回9月の利下げ期待が後退していた。ただし、米雇用統計の結果を受けて、再び早期利下げ観測が高まってきている。為替市場では日米の金融会合の結果を受けて、日米金利差を狙った動きから1ドル=150円台後半へ円安が進んだ。先週半ば以降は円安を手掛かりとした資金流入も観測されていたが、米国の早期利下げ観測の再燃によって現在は1ドル=147円台前半と円高に振れていることも手掛けにくくさせよう。
決算発表がピークを迎える。先週末には東京エレクトロン <8035> [東証P]の通期予想の下方修正が嫌気され、一時ストップ安水準まで売られ、日経平均株価を500円超下押す場面もみられた。今週はソフトバンクグループ <9984> [東証P]や三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、リクルートホールディングス <6098> [東証P]などの発表が予定されており、日経平均株価への影響を見極めたいところである。
自民党は「参院選の総括と今後の党運営について」を議題に、8日に両院議員総会を開催する。参院選大敗の責任を追及するなかで石破茂首相の退陣圧力が強まっているが、辞任はないと考えられる。ただ、思惑的な動きから次期総裁への政策期待が高まる可能性があり、短期的なロングを誘う動きは意識しておきたい。
日経225先物は、ギャップスタート後は4万円を巡る攻防になりそうである。同水準での上値の重さが意識されるようだと、-1σに接近する場面もあると考えられ、まずは押し目狙いのロング対応に向かわせよう。下へのトレンドが強まる局面では、レバレッジ型ETFのヘッジ対応に伴うショートが下へのバイアスを強めてくる展開に注意しておきたい。
一目均衡表では、3万9000円~3万9300円に位置する雲上限を試す可能性もありそうだ。雲上限を支持線としたリバウンドが意識されるが、同水準まで下げてくると遅行スパンが実線を割り込んでくるため、テクニカルの下方シグナルを発生させる。シグナル悪化によって、4万円近辺では戻り待ち狙いのショートが入りやすくなりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万9500円から4万0500円のレンジを想定。4万円での攻防が続くようだと、3万9000円から4万円のレンジに引き下げる。
1日の米VIX指数は20.38(7月31日は16.72)に上昇した。週間(7月25日は14.93)でも大幅な上昇となった。先週は29日につけた14.70をボトムに25日線で攻防をみせていたが、週末の急伸によって75日線(19.35)、200日線(19.41)を一気に上抜いている。26週線が位置する21.36を上回ってくると、上へのトレンドが出やすくなり、市場心理を神経質にさせそうだ。
先週末のNT倍率は先物中心限月で13.83倍に(31日は13.97倍)に低下した。週間(7月25日は14.02倍)でも下げている。週初に200日線(14.02倍)、75日線(14.03倍)を明確に割り込み、週末には一時-3σ(13.83倍)を割り込んで、75日線(13.79倍)水準まで下げている。75日線までの下げでいったんは反転が意識されそうだが、半導体株の明確な底入れからの反転を確認するまでは、NTショートに振れやすい需給状況となりそうだ。
7月第4週(7月22日-25日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では15週連続の買い越しであり、買い越し額は1兆2557億円(7月第3週は2411億円の買い越し)だった。なお、現物は6023億円の買い越し(同1875億円の買い越し)と17週連続の買い越し。先物は6533億円の買い越し(同536億円の買い越し)と3週連続の買い越しだった。個人は現物と先物の合算で1兆1687億円の売り越しと7週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2110億円の売り越しとなり、4週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、4日に米国6月製造業新規受注、5日に日銀金融政策決定会合議事要旨(6月16・17日開催分)、中国7月財新サービス業PMI、米国6月貿易収支、米国7月ISM非製造業景気指数、6日に6月毎月勤労統計、7日に6月景気動向指数、米国による日本への相互関税15%発動、イングランド銀行(BOE)政策金利、米国4-6月期非農業部門労働生産性指数、米国6月卸売売上高、中国7月貿易収支、8日にオプションSQ、6月全世帯家計調査、日銀金融政策決定会合の主な意見(7月30日・31日開催分)、7月景気ウォッチャー調査、自民党両院議員総会などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
06月限 日経225 38172.67 TOPIX 2776.06
07月限 日経225 40004.61 TOPIX 2830.46
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 08月01日 41110 41280 40580 40860 -340
25/09 07月31日 40660 41200 40480 41200 +540
25/09 07月30日 40880 40960 40560 40660 -150
25/09 07月29日 40960 41020 40570 40810 -100
25/09 07月28日 41340 41610 40910 40910 -450
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 08月01日 2947.0 2969.5 2927.5 2952.5 +3.5
25/09 07月31日 2924.0 2949.0 2912.5 2949.0 +26.0
25/09 07月30日 2915.0 2926.0 2896.5 2923.0 +10.0
25/09 07月29日 2928.0 2932.0 2902.0 2913.0 -14.0
25/09 07月28日 2943.0 2962.5 2926.0 2927.0 -21.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
08月01日(09月限) 40000 -860
07月31日(09月限) 40765 -435
07月30日(09月限) 40640 -20
07月29日(09月限) 40640 -170
07月28日(09月限) 40795 -115
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月25日 918億円 -423億円 1兆5515億円 +3049億円
07月18日 1342億円 +774億円 1兆2466億円 -27億円
07月11日 568億円 -633億円 1兆2493億円 -1410億円
07月04日 1201億円 +184億円 1兆3904億円 -1005億円
06月27日 1016億円 -974億円 1兆4909億円 -1471億円
06月20日 1991億円 +137億円 1兆6381億円 -764億円
06月13日 1853億円 +1112億円 1兆7146億円 +960億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月30日 3227万株 +36万株 5億7865万株 -2282万株
07月29日 3191万株 +0.9万株 6億0148万株 -4447万株
07月28日 3190万株 +285万株 6億4596万株 -4316万株
07月25日 2904万株 -1024万株 6億8912万株 -1404万株
07月24日 3928万株 -159万株 7億0316万株 +4958万株
07月23日 4088万株 +11万株 6億5357万株 +8529万株
07月22日 4076万株 -32万株 5億6828万株 -643万株
07月18日 4108万株 +11万株 5億7472万株 +654万株
07月17日 4097万株 +244万株 5億6817万株 +592万株
07月16日 3852万株 +717万株 5億6225万株 +623万株
07月15日 3135万株 +390万株 5億5601万株 -594万株
07月14日 2744万株 +699万株 5億6196万株 -1605万株
株探ニュース
2025/08/03 17:00
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株価指数先物 【週間展望】―米通商交渉や各国の金融会合、決算を睨んでの展開
今週の日経225先物は、トランプ米大統領が示す関税交渉の期限である8月1日に向けた米国と貿易相手国との通商交渉の行方が変動要因となろう。さらに、米雇用統計などの重要な経済指標や米連邦公開市場(FOMC)、日銀の金融政策決定会合などが予定されているほか、本格化する日米の企業決算を睨んでの相場展開になりそうだ。
先週の日経225先物は、日米関税交渉の合意が好感され、7月23日には1470円高と急伸し4万1000円台を回復。翌24日は米国と欧州連合(EU)の通商交渉が合意間近、中国との協議も順調に進んでいると伝えられ、一時4万2080円まで買われた。ボリンジャーバンドの+3σを突破してきたことで過熱感が警戒され、週末は利益確定に伴うロング解消の動きが優勢となったが、+2σ水準での底堅さがみられた。
25日の取引終了後のナイトセッションでは一時4万1270円まで下げる場面がみられ、終盤にかけてプラス圏を回復したものの、+2σ(4万1500円)を下回っている。過熱を冷ます調整との見方ではあるが、短期的には+1σ(4万0700円)までの調整は意識しておきたい。一方で、早い段階で+2σを上回ってくるようだと、過熱感を警戒しつつも+3σ(4万2290円)とのレンジでの推移が見込まれる。
米国とEUの関税交渉については、トランプ大統領とフォンデアライエン欧州委員長が27日にスコットランドで会談すると報じられている。トランプ大統領は合意の可能性は五分五分と述べており、合意できなければショートが強まる可能性がある。また、先週の合意間近との報道である程度は織り込みが進んでいるとみられ、合意となってもインパクトは限られそうだ。
先週は23日の急騰局面でレバレッジ型ETFに絡んだヘッジ対応のロングが膨れた。大きな変動局面では、今後もヘッジ対応の動きが強まるとみられるため、上下いずれにもバイアスが強まりやすいと考えておきたい。
また、米国で決算発表が本格化しているが、先週はIBMやハネウェル・インターナショナル、インテルが急落した。国内では2026年3月期の業績見通しが市場予想に届かなかった信越化学工業 <4063> [東証P]が急落し、日経平均株価の重荷になっていた。今後、国内でも決算発表が本格化するが、予想を下回る慎重な見通しが相次ぐようだと、利食いに伴うロング解消の動きが強まりやすいだろう。
米国では今週はプロクター・アンド・ギャンブル、ラム・リサーチ、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、クアルコム、アップル、アマゾン・ドット・コムなどの決算発表が予定されている。米経済指標では6月の個人消費支出(PCE)や7月の雇用統計、7月のISM製造業景気指数など重要な統計が相次いで発表される。
そのため、日経225先物はこれらの結果を見極めながらの展開となろう。+2σを中心としたオプション権利行使価格の4万1000円から4万2000円のレンジを想定。+2σを上回って推移をみせてくる局面では、ロングが強まりやすい需給状況を想定しておきたい。
25日の米VIX指数は14.93(24日は15.39)に低下した。週間(18日は16.41)でも下落となった。先週は22日に17.48まで切り上がる場面がみられたが、下向きで推移し抵抗線として機能している25日移動平均線が抵抗線として機能していた。2月中旬以来の15.00を割り込んできており、リスク選好に向かわせやすい状況が続いている。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.02倍(24日は14.04倍)に低下した。週間(18日は14.03倍)でも小幅に下げている。日米関税交渉の合意を受けて自動車株が大きく買われるなかで、23日には一時13.95倍に低下する場面もみられた。その後は、200日線(16日:14.02倍)、25日線(14.03倍)辺りで底堅さがみられており、14.00倍に接近する局面では、その後のリバランスを想定したNTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。
7月第3週(14日-18日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では14週連続の買い越しであり、買い越し額は2411億円(7月第2週は9873億円の買い越し)だった。なお、現物は1875億円の買い越し(同4030億円の買い越し)と16週連続の買い越し。先物は536億円の買い越し(同5842億円の買い越し)と2週連続の買い越しだった。個人は現物と先物の合算で1170億円の売り越しと6週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2120億円の売り越しとなり、3週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、28日に自民党両院議員懇談会、3回目の米中通商協議(~29日)、29日に米国7月コンファレンスボード消費者信頼感指数、30日に米国7月ADP雇用統計、米国4-6月期GDP、FOMC(米連邦公開市場委員会)終了後に政策金利、パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長記者会見、31日に日銀金融政策決定会合終了後に政策金利、植田和男日銀総裁が記者会見、6月鉱工業生産、中国7月製造業PMI、米国6月個人所得、米国6月個人消費支出、8月1日に6月完全失業率、米国が日本に15%の相互関税発動見通し、臨時国会招集、米国7月雇用統計、米国7月ISM製造業景気指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
06月限 日経225 38172.67 TOPIX 2776.06
07月限 日経225 40004.61 TOPIX 2830.46
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 07月25日 41860 41860 41360 41360 -510
25/09 07月24日 41110 42080 41100 41870 +650
25/09 07月23日 39740 41360 39460 41220 +1470
25/09 07月22日 39860 40270 39580 39750 -80
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 07月25日 2979.0 2981.0 2948.0 2948.0 -32.5
25/09 07月24日 2921.0 2988.5 2921.0 2980.5 +51.0
25/09 07月23日 2835.0 2940.0 2824.0 2929.5 +92.5
25/09 07月22日 2839.5 2865.0 2822.0 2837.0 -1.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
07月25日(09月限) 41370 +10
07月24日(09月限) 41605 -265
07月23日(09月限) 41640 +420
07月22日(09月限) 39610 -140
07月21日(09月限) 39790 -40
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月18日 1342億円 +774億円 1兆2466億円 -27億円
07月11日 568億円 -633億円 1兆2493億円 -1410億円
07月04日 1201億円 +184億円 1兆3904億円 -1005億円
06月27日 1016億円 -974億円 1兆4909億円 -1471億円
06月20日 1991億円 +137億円 1兆6381億円 -764億円
06月13日 1853億円 +1112億円 1兆7146億円 +960億円
06月06日 741億円 +205億円 1兆6186億円 -1289億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月23日 4088万株 +11万株 6億5357万株 +8529万株
07月22日 4076万株 -32万株 5億6828万株 -643万株
07月18日 4108万株 +11万株 5億7472万株 +654万株
07月17日 4097万株 +244万株 5億6817万株 +592万株
07月16日 3852万株 +717万株 5億6225万株 +623万株
07月15日 3135万株 +390万株 5億5601万株 -594万株
07月14日 2744万株 +699万株 5億6196万株 -1605万株
07月11日 2045万株 -3337万株 5億7801万株 -1306万株
07月10日 5382万株 +1834万株 5億9107万株 -1658万株
07月09日 3547万株 +194万株 6億0765万株 -1471万株
07月08日 3353万株 -108万株 6億2237万株 -1209万株
07月07日 3461万株 +10万株 6億3446万株 -1801万株
株探ニュース
2025/07/27 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―政治イベント控えるなかでのレンジ推移
今週の日経225先物は、関税交渉を巡るトランプ米大統領の強硬姿勢により、ポジションを傾けにくい需給状況が続きそうである。先週は米政権が8月1日以降に日本からの輸入品に25%の関税を課すと発表し、当初の期限であった7月9日から延長した。トランプ大統領が30%か35%の関税を課す可能性に言及していたこともあり、想定内との見方から7月9日には一時4万0050円(ナイトセッションを含む)をつける場面もあった。ただし、4万円突破からの一段高を想定したロングの動きは強まらず、3万9500円~4万円でのレンジ推移が続いた。
先週末にトランプ大統領は、カナダに35%の関税を課すと表明した。さらに、米時間12日にはEU(欧州連合)とメキシコからの輸入品に、8月1日から30%の関税を課すと自身のSNSに投稿した。EU委員長は、交渉継続の意向を示しつつも、状況次第では対抗措置も辞さないとしている。一方、国内ではベッセント米財務長官が19日、大阪・関西万博で予定されている米国のナショナルデーに参加するため来日する。赤沢亮経済再生相と会談を行う方向で調整しているため、日米通商協議が行われるかを見極めたいところである。
さらに、20日には参議院選挙の投開票が行われる。序盤の情勢では、自民・公明の与党が過半数を維持できるか微妙と報じられている。参院選を巡る不透明感もポジションを傾けにくくさせよう。
また、先週は決算を発表したファーストリテイリング<9983>[東証P]の急落が日経平均型の重荷になった。米国でも決算シーズンに入り、今週はシティグループ、JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレーなど、金融企業の決算発表が予定されている。国内で指数インパクトがありそうなのは17日のディスコ<6146>[東証P]になるが、9日に第1四半期業績予想の上方修正を発表しており、影響は限られそうだ。
そのほか、経済指標では米国で15日に6月の消費者物価指数(CPI)、16日に6月の生産者物価指数(PPI)の発表が予定されており、米国市場の動向に振らされやすいところである。
日経225先物は11日に3万9490円まで下げており、取引終了後のナイトセッションでは3万9270円まで売られる場面もみられた。ボリンジャーバンドの+1σ(3万9860円)を明確に割り込み、足もとで底堅さがみられていた3万9500円水準を下回ってきている。終値では3万9500円を回復しているが、同水準で戻りの鈍さが意識されてくるようだとショートを誘う形となり、25日移動平均線が位置する3万9130円を試してくる可能性がある。
そのため、まずは中心値の25日線と+1σ水準となる、オプション権利行使価格の3万9125円から3万9875円のレンジを想定する。ファーストリテイリングのリバウンドは期待しづらいところだが、下げ止まりをみせてくると3万9500円から3万9875円辺りでのレンジ内での推移が期待される。関税交渉を巡る不透明感は根強いが、日米通商協議開催の可能性と参議院選挙の投開票を前に、いったんはショートポジションをニュートラルに戻すリバランスも意識されやすい。
11日の米VIX指数は16.40(10日は15.78)に上昇した。週間(4日は17.48)では低下している。先週は7日に18.50まで上昇する場面があり、下向きで推移し抵抗線として機能している25日線(7日:18.12)を上回ったが、その後は低下基調が強まり、10日には15.70まで下げていた。2月半ば以来の16.00割れとなるなかで、リスク選好に向かわせやすい状況が続いている。
先週のNT倍率は先物中心限月で13.99倍(10日は14.07倍)に低下した。週間(4日は14.07倍)でも下げている。支持線として機能していた200日線(14.04倍)水準で底堅さがみられていたが、ファーストリテイリング急落の影響により一気に25日線(13.93倍)水準まで下げる場面もみられた。ただし、25日線が支持線として機能する可能性が意識されやすく、今週は200日線辺りを狙ったNTショートを巻き戻す動きとなりそうだ。
7月第1週(6月30日-7月4日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では12週連続の買い越しであり、買い越し額は2782億円(6月第4週は3683億円の買い越し)だった。なお、現物は5775億円の買い越し(同3398億円の買い越し)と14週連続の買い越し。先物は2992億円の売り越し(同285億円の買い越し)と6週ぶりの売り越しだった。個人は現物と先物の合算で436億円の売り越しと4週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1334億円の売り越しとなり、2週ぶりの売り越しだった。
主要スケジュールでは、14日に5月機械受注、中国6月貿易収支、15日に中国4-6月期GDP、中国6月鉱工業生産、中国6月小売売上高、米国6月消費者物価指数、16日に米国6月生産者物価指数、米国6月鉱工業生産、17日に6月貿易収支、米国6月小売売上高、米国6月輸出入物価指数、G20財務相・中央銀行総裁会議(南アフリカ、~18日)、18日に6月全国消費者物価指数、米国6月住宅着工件数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
06月限 日経225 38172.67 TOPIX 2776.06
07月限 日経225 40004.61 TOPIX 2830.46
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 07月11日 39680 39960 39490 39510 -130
25/09 07月10日 39830 39950 39540 39640 -160
25/09 07月09日 39860 40050 39570 39800 -20
25/09 07月08日 39600 39910 39330 39820 +280
25/09 07月07日 39750 39840 39530 39540 -230
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 07月11日 2815.5 2844.0 2814.0 2822.5 +8.0
25/09 07月10日 2831.0 2836.5 2802.5 2814.5 -13.5
25/09 07月09日 2826.5 2838.5 2820.0 2828.0 +3.0
25/09 07月08日 2811.5 2833.5 2801.5 2825.0 +15.5
25/09 07月07日 2824.0 2834.0 2808.0 2809.5 -16.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
07月11日(09月限) 39505 -5
07月10日(09月限) 39705 +65
07月09日(09月限) 39925 +125
07月08日(09月限) 39985 +165
07月07日(09月限) 39460 -80
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月04日 1201億円 +184億円 1兆3904億円 -1005億円
06月27日 1016億円 -974億円 1兆4909億円 -1471億円
06月20日 1991億円 +137億円 1兆6381億円 -764億円
06月13日 1853億円 +1112億円 1兆7146億円 +960億円
06月06日 741億円 +205億円 1兆6186億円 -1289億円
05月30日 535億円 +170億円 1兆7475億円 +9億円
05月23日 364億円 -214億円 1兆7465億円 +3625億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月09日 3547万株 +194万株 6億0765万株 -1471万株
07月08日 3353万株 -108万株 6億2237万株 -1209万株
07月07日 3461万株 +10万株 6億3446万株 -1801万株
07月04日 3451万株 -69万株 6億5248万株 -1910万株
07月03日 3520万株 -979万株 6億7158万株 +3057万株
07月02日 4500万株 +549万株 6億4101万株 -3900万株
07月01日 3951万株 +653万株 6億8001万株 -2045万株
06月30日 3298万株 +460万株 7億0047万株 -176万株
06月27日 2837万株 -84万株 7億0223万株 +4130万株
06月26日 2921万株 -3012万株 6億6093万株 -4244万株
06月25日 5934万株 -27万株 7億0338万株 -3818万株
06月24日 5961万株 +66万株 7億4156万株 -739万株
06月23日 5894万株 +203万株 7億4895万株 -1664万株
株探ニュース
2025/07/13 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―日米関税交渉を巡って+1σを割り込む展開も
今週の日経225先物は、米トランプ政権による相互関税の上乗せ分の停止期限が9日に迫るなか、関税を巡る不透明感が重石となる可能性がある。足もとではトランプ米大統領がベトナムと20%の輸入関税で合意したと発表したことが、通商交渉の進展期待を高めている。日米間の交渉は目立った進展は見られないが、赤沢亮正経済再生相が5日までにラトニック米商務長官と2度にわたり電話会談を行ったと報じられている。
トランプ大統領は日本に対する一律関税について「30%や35%」といった数字を挙げ、「日本と合意できるとは思えない」との考えを示している。また、12カ国の貿易相手国に対して関税率を記した書簡を7日に送付すると述べた。圧力を強める一方で、ギリギリのタイミングで緩和して合意につなげる可能性もあるが、基本的には20日の参院選投開票日前に日本側が自動車などの分野で踏み込んだ譲歩を示すことは難しく、参院選通過までは不安定な値動きが続きそうだ。
もっとも、市場では合意を期待したロングは積み上がっておらず、協議延長に持っていくことができれば、ひとまず安心感につながる可能性があろう。日経225先物は6月30日につけた4万0870円をピークに、その後は短期的な過熱感が意識されて売り圧力が強まった。日経平均株価が直近2年は7月に高値ピークを形成していたこともあり、アノマリー的な要因も積極的なロングを手控えさせたのだろう。
一方で、海外投資家の買い越し基調が継続しているほか、米ハイテク株高によってナスダック指数は最高値を更新している。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も昨年7月につけた最高値に接近しており、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引する展開も期待される。そのため、積極的なショートも仕掛けづらいところである。
ただし、トランプ政権が中国に半導体が密輸されるリスクを阻止するため、マレーシアとタイへの人工知能(AI)向け半導体の輸出規制を計画していると伝えられており、エヌビディアなど米半導体株の動向を見極める必要があろう。
日経225先物は7月に入り調整をみせているが、上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σ(3万9620円)が支持線として機能している。4日取引終了後のナイトセッションでも、3万9610円~3万9810円処の狭いレンジ推移ではあったが、+1σが支持線として機能していた。
+1σと+2σ(4万0480円)によるレンジをキープしているため、+1σ水準での底堅さがみられる局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。ただし、日米交渉を受けて+1σを割り込んでくるようだと、短期的には中心値となる25日移動平均線が位置する3万8750円のほか、200日線の3万7960円や-1σの3万7890円辺りへのバイアスが強まる可能性が警戒される。一方で、アク抜け的な動きをみせてくると、+2σに接近することになろう。
そのため、日経225先物は+1σ水準での底堅さを見極めつつ、オプション権利行使価格の3万8750円から4万0375円と広めのレンジを想定しておきたい。
4日の米VIX指数は17.48(3日は16.38)に上昇した。週間(6月27日は16.32)でも上げている。ボトム圏での推移でありリスク選好の状況は継続しているが、4日の上昇で一時17.67まで上げる場面もみられ、下向きで推移する25日線(18.52)に接近してきた。同線のほか200日線(19.67)を捉えてくる展開から、市場心理をやや神経質にさせる可能性は意識しておきたい。
先週のNT倍率は先物中心限月で14.07倍(3日は14.05倍)に上昇した。週間(6月27日は14.11倍)では低下となった。6月30日につけた14.24倍をピークに低下する形であり、7月に入りリバランスの動きが入っている。ただし、200日線(14.04倍)を挟んで底堅さがみられており、SOX指数が高値更新ともなれば、再びNTロングに振れやすくなりそうである。
6月第4週(6月23日-27日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では11週連続の買い越しであり、買い越し額は3683億円(6月第3週は1889億円の買い越し)だった。なお、現物は3398億円の買い越し(同884億円の買い越し)と13週連続の買い越し、先物は285億円の買い越し(同1004億円の買い越し)と5週連続の買い越しであり、配当再投資に伴う現物買いの需給が影響したとみられる。個人は現物と先物の合算で6877億円の売り越しと3週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で328億円の買い越しとなり、10週ぶりの買い越しだった。
主要スケジュールでは、7日に5月毎月勤労統計、5月景気動向指数、8日に5月国際収支、6月景気ウォッチャー調査、米国5月消費者信用残高、9日に米国による日本への相互関税「上乗せ部分」の一時停止期限、中国6月消費者物価指数、中国6月生産者物価指数、FOMC議事録、10日に6月国内企業物価、米国新規失業保険申請件数、11日にオプションSQ、米国6月月次財政収支などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
06月限 日経225 38172.67 TOPIX 2776.06
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 07月04日 39770 40120 39690 39770 +50
25/09 07月03日 39760 39870 39570 39720 -70
25/09 07月02日 39840 39950 39430 39790 -100
25/09 07月01日 40470 40470 39890 39890 -550
25/09 06月30日 40200 40870 40160 40440 +260
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 07月04日 2828.0 2856.0 2821.0 2826.0 -0.5
25/09 07月03日 2826.0 2830.0 2816.5 2826.5 -0.5
25/09 07月02日 2823.5 2837.5 2810.0 2827.0 -1.0
25/09 07月01日 2854.0 2856.0 2827.5 2828.0 -27.5
25/09 06月30日 2848.0 2873.0 2845.5 2855.5 +8.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
07月04日(09月限) 休場
07月03日(09月限) 40120 +400
07月02日(09月限) 39715 -75
07月01日(09月限) 39660 -230
06月30日(09月限) 40295 -145
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
06月27日 1016億円 -974億円 1兆4909億円 -1471億円
06月20日 1991億円 +137億円 1兆6381億円 -764億円
06月13日 1853億円 +1112億円 1兆7146億円 +960億円
06月06日 741億円 +205億円 1兆6186億円 -1289億円
05月30日 535億円 +170億円 1兆7475億円 +9億円
05月23日 364億円 -214億円 1兆7465億円 +3625億円
05月16日 579億円 +431億円 1兆3840億円 -2266億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月02日 4500万株 +549万株 6億4101万株 -3900万株
07月01日 3951万株 +653万株 6億8001万株 -2045万株
06月30日 3298万株 +460万株 7億0047万株 -176万株
06月27日 2837万株 -84万株 7億0223万株 +4130万株
06月26日 2921万株 -3012万株 6億6093万株 -4244万株
06月25日 5934万株 -27万株 7億0338万株 -3818万株
06月24日 5961万株 +66万株 7億4156万株 -739万株
06月23日 5894万株 +203万株 7億4895万株 -1664万株
06月20日 5691万株 +71万株 7億6559万株 -3314万株
06月19日 5620万株 +541万株 7億9874万株 -529万株
06月18日 5078万株 -74万株 8億0403万株 -1644万株
06月17日 5153万株 -93万株 8億2048万株 -2153万株
06月16日 5246万株 -148万株 8億4201万株 +3496万株
株探ニュース
2025/07/06 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―需給変化や7月アノマリーには注意
今週の日経225先物は、1月の年初来高値更新から昨年7月高値(4万1000円)を射程に入れたロング優勢の展開が見込まれる。ただし、海外投資家による買い越し基調が継続する一方、国内では配当再投資に伴う需給要因が一巡し、7月に入り需給状況に変化がみられる可能性がある。日経平均株価は2023年、2024年と7月に高値をつけており(24年は年間高値)、アノマリーによるピークアウトを意識した利益確定の動きが意識されやすい。
先週の日経225先物は5日続伸し4万0290円まで買われ、1月27日につけた年初来高値の4万0300円に迫った。27日の取引終了後のナイトセッションでは一時4万0640円まで上昇し、年初来高値を更新。昨年7月高値の4万1000円が射程に入ってきた。一方、上向きで推移するボリンジャーバンドの+3σ(4万0680円)に沿ったトレンドを形成しており、過熱感が警戒されやすいところである。週初の早い段階で+3σを明確に上抜いてくると、いったんはピークアウトが意識されそうだ。
27日の米国市場では主要な株価指数が上昇し、S&P500とナスダックが最高値を更新した。エヌビディアやアドバスト・マイクロ・デバイセズなど半導体株のほか、アルファベットやネットフリックス、メタプラットフォームズなどの大型テック株が買われた。週明けの東京市場も先週同様、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価を牽引する形となりそうだ。
5月の米個人消費支出(PCE)はインフレ調整後の実質ベースでは前月比0.3%減少と市場予想を下回った一方で、食品とエネルギーを除くコア価格指数が同0.2%上昇と市場予想の0.1%を上回った。6月の米ミシガン大消費者態度指数(確報値)は60.7と速報値(60.5)から上方修正され、4カ月ぶりの高水準だった。今週は7月1日に6月ISM製造業景気指数、2日に6月ADP雇用統計、3日に6月雇用統計、6月のISM非製造業景気指数などの重要な経済指標の発表が予定されている。7月29日・30日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を睨んで一部で利下げ期待の高まりもみられ、指標の結果を受けた米国市場の動向が注目される。
先週はイスラエルとイランの停戦合意が好感されてリスク選好ムードが広がった。ただし、「米国はイランの核施設を攻撃したが大きな成果はなかった」とのハメネイ師の発言を受け、トランプ米大統領はイランの経済制裁緩和の検討を停止すると自身のSNSに投稿した。27日の記者会見では、イランがウラン濃縮を続ければ再び攻撃すると表明しており、地政学リスクが警戒されて再びリスク回避姿勢が強まる可能性には注意しておきたい。
また、4日は米国市場が独立記念日の祝日となるため、週後半には海外勢のフローが減少するとみられ、利益確定に伴うロング解消に向かわせやすいだろう。もっとも、買い越し基調が続く海外勢の需給変化を見極める必要があるため、これを確認するまではショートに傾ける戦略は避けておきたい。
+3σ水準での過熱感を警戒しつつ、押し目狙いのロングでの対応となりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の4万円から4万1000円のレンジを想定。週足の+2σ(4万1070円)を明確に上抜いてくる局面では、+3σ(4万2930円)が射程に入ってくる可能性を若干ながら意識しておきたい。
27日の米VIX指数は16.32(27日は16.59)に低下した。週間(6月20日は20.62)でも下げている。地政学リスクの後退で24日に一気に25日線、200日線を明確に割り込み、リスク選好の動きが強まった。ボトム圏での推移が続くなか、方向性としては2月14日の14.74辺りが射程に入っている。
先週のNT倍率は先物中心限月で14.11倍に上昇(20日は13.86倍)した。一時14.16倍まで上昇する場面もあったが、+3σに接近するなかでリバランスが入りやすいところだった。ただし、上向きのトレンドを形成しており、ナイトセッションで+3σは14.24倍に上昇している。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向を睨むなかで、1月23日につけた14.54倍辺りがターゲットになる半面、+2σ(14.07倍)を割り込んでくると、いったんNTロングの巻き戻しが強まる可能性もあろう。
6月第3週(6月16日-20日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では10週連続の買い越しであり、買い越し額は1889億円(6月第2週は2793億円の買い越し)だった。なお、現物は884億円の買い越し(同997億円の買い越し)と12週連続の買い越しであり、先物は1004億円の買い越し(同1795億円の買い越し)と4週連続の買い越し。個人は現物と先物の合算で2804億円の売り越しと2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2751億円の売り越しとなり、9週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、6月30日に5月鉱工業生産、中国6月製造業PMI、米国6月シカゴ購買部協会景気指数、7月1日に日銀短観、中国6月財新製造業PMI、米国6月ISM製造業景気指数、2日に米国6月ADP雇用統計、3日に参院選公示(7月20日投開票)、米国6月雇用統計、米国5月貿易収支、米国6月ISM非製造業景気指数、4日に5月全世帯家計調査などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
06月限 日経225 38172.67 TOPIX 2776.06
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 06月27日 39470 40290 39390 40180 +680
25/09 06月26日 38970 39580 38890 39500 +570
25/09 06月25日 38710 38930 38600 38930 +120
25/09 06月24日 38490 38970 38220 38810 +410
25/09 06月23日 38460 38580 38000 38400 +50
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 06月27日 2803.0 2848.5 2797.0 2847.0 +44.5
25/09 06月26日 2783.5 2806.0 2772.0 2802.5 +19.5
25/09 06月25日 2777.5 2791.0 2767.0 2783.0 -1.5
25/09 06月24日 2769.0 2798.5 2756.0 2784.5 +22.5
25/09 06月23日 2770.0 2778.5 2745.5 2762.0 -3.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
06月27日(09月限) 40545 +365
06月26日(09月限) 39745 +245
06月25日(09月限) 38925 -5
06月24日(09月限) 38765 -45
06月23日(09月限) 38590 +190
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
06月20日 1991億円 +137億円 1兆6381億円 -764億円
06月13日 1853億円 +1112億円 1兆7146億円 +960億円
06月06日 741億円 +205億円 1兆6186億円 -1289億円
05月30日 535億円 +170億円 1兆7475億円 +9億円
05月23日 364億円 -214億円 1兆7465億円 +3625億円
05月16日 579億円 +431億円 1兆3840億円 -2266億円
05月09日 148億円 -321億円 1兆6106億円 +162億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
06月25日 5934万株 -27万株 7億0338万株 -3818万株
06月24日 5961万株 +66万株 7億4156万株 -739万株
06月23日 5894万株 +203万株 7億4895万株 -1664万株
06月20日 5691万株 +71万株 7億6559万株 -3314万株
06月19日 5620万株 +541万株 7億9874万株 -529万株
06月18日 5078万株 -74万株 8億0403万株 -1644万株
06月17日 5153万株 -93万株 8億2048万株 -2153万株
06月16日 5246万株 -148万株 8億4201万株 +3496万株
06月13日 5395万株 +2699万株 8億0705万株 +1317万株
06月12日 2696万株 +452万株 7億9387万株 +2955万株
06月11日 2244万株 -246万株 7億6431万株 -536万株
06月10日 2490万株 -160万株 7億6968万株 +3651万株
06月09日 2650万株 +518万株 7億3317万株 -295万株
06月06日 2132万株 +150万株 7億3612万株 +1134万株
06月05日 1982万株 -274万株 7億2478万株 -418万株
06月04日 2256万株 +532万株 7億2896万株 +474万株
06月03日 1724万株 +18万株 7億2422万株 -3583万株
06月02日 1705万株 +187万株 7億6006万株 -2398万株
株探ニュース
2025/06/29 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―地政学リスクを警戒も、米国から欧州・アジアに資金シフト
今週の日経225先物は、地政学リスクの高まりなどの外部要因に対して、国内の需給要因が下支えとなりそうだ。トランプ米大統領は日本時間の22日、イランの核施設3カ所に攻撃を行ったと発表した。
トランプ大統領は先週、米軍によるイラン攻撃計画を承認したものの最終決定は保留、イランと交渉が行われる可能性があるとし、2週間以内に米国が介入するかを決定すると発表。英国、ドイツ、フランスの3カ国とイランは20日、外相会議を行っており、外交努力による仲介が進むとの思惑から、週末のストックス欧州600指数は4日ぶりに反発していた。
イラン攻撃に米国が本格的に関与したことでイランの反発は必至であり、中東情勢の緊迫化がリスク回避姿勢を誘いそうである。また、トランプ政権が、韓国のサムスン電子とSKハイニックス、台湾積体電路製造(TSMC)に対して、中国工場に米国製の半導体製造装置を出荷する際の規制免除の撤回を伝えたと報じられている。直近で日経平均株価を牽引していたアドバンテスト<6857>[東証P]など、半導体株の重荷になる可能性がある。
一方、国内要因では配当再投資への思惑が高まりやすい。パッシブ連動資産は3月末の配当落ち場面では目減り分を補うため先物買いを入れているが、配当金が払い込まれる5月下旬から6月末にかけては、現物買い・先物売りとなる。ただし、今週から株主総会が本格化することで、再編の動きや中期経営計画での成長に向けた施策なども発表されるとみられるため、ショートを仕掛けづらくさせるだろう。
為替市場では円相場が1ドル=146円台前半で推移しており、チャート上では抵抗線として機能していた75日移動平均線を上抜けてきた。足もとで円安基調を継続していることは、押し目狙いのロング対応に向かわせやすいと考えられる。
日経225先物は、20日の取引終了後のナイトセッションで日中比20円高の3万8370円で終えた。3万8580円まで買われた後に3万8230円まで軟化する場面もあったが、下へのバイアスは強まらず、売り一巡後はボリンジャーバンドの+1σ(3万8390円)を挟んでの推移だった。
週間形状では先週の上昇で52週線(3万7910円)や+1σ(3万8330円)を突破したことで、+1σから52週線辺りではロング対応になる。週初はショートが先行するとみられるが、まずはその後の底堅さを見極めたい。52週線を再び割り込んでくるようだと、26週線(3万7440円)や13週線(3万6700円)が射程に入ってくるだろう。一方で、週足の+1σ水準で底堅さがみられるようだと、+2σ(3万9970円)とのレンジが意識されてくる。
また、海外投資家による資金流入が継続している。米国でリスク回避姿勢が強まるなか、欧州やアジアへの資金シフトが一段と強まることも考えられよう。
20日の米VIX指数は20.62(19日は22.17)に低下した。週間(6月13日は20.82)でも下げている。ただし、25日線(19.16)、200日線(19.66)を上回っての推移が目立った。75日線(23.59)が抵抗線として機能していることでリスク回避姿勢はそれほど強まっていないが、中東情勢の緊迫化によって同線を上抜けてくる可能性はありそうだ。5月23日につけた直近戻り高値25.53を捉えてくるようだと、市場心理を神経質にさせそうである。
先週末のNT倍率は先物中心限月で13.86倍に上昇した。+1σ(13.76倍)と+2σ(13.86倍)での推移が続くなか、+2σ水準を捉えてきた。半導体株の買い戻しが強まるなかで、+2σ突破からのNTロングに振れやすくなる半面、5月14日の戻り高値13.86倍とのダブルトップ形成により、いったんはNTロングを巻き戻す動きが意識されやすい。
6月第2週(6月9日-13日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では9週連続の買い越しであり、買い越し額は2793億円(6月第1週は6301億円の買い越し)だった。なお、現物は997億円の買い越し(同3985億円の買い越し)と11週連続の買い越しであり、先物は1795億円の買い越し(同2315億円の買い越し)と3週連続の買い越し。個人は現物と先物の合算で47億円の売り越しと2週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で3785億円の売り越しとなり、8週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、23日に米国6月製造業PMI、米国6月サービス業PMI、24日に米国1-3月期経常収支、米国6月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数、パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長が米下院金融サービス委員会で証言、25日に日銀金融政策決定会合の主な意見(6月16日・17日分)、4月景気動向指数改定値、米国5月新築住宅販売件数、パウエルFRB議長が米上院銀行・住宅・都市問題委員会で証言、26日に米国1-3月期GDP確報値、米国5月耐久財受注、27日に5月完全失業率、5月有効求人倍率、株主総会集中日、米国5月個人所得、米国5月個人消費支出などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
06月限 日経225 38172.67 TOPIX 2776.06
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 06月20日 38500 38690 38330 38350 -160
25/09 06月19日 38850 38950 38460 38510 -340
25/09 06月18日 38430 38880 38200 38850 +340
25/09 06月17日 38400 38610 38290 38510 +150
25/09 06月16日 37880 38360 37850 38360 +580
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 06月20日 2790.5 2801.5 2762.5 2765.0 -26.0
25/09 06月19日 2805.5 2815.0 2785.0 2791.0 -16.0
25/09 06月18日 2779.5 2810.5 2765.0 2807.0 +22.5
25/09 06月17日 2783.5 2795.5 2775.5 2784.5 +4.0
25/09 06月16日 2760.0 2785.0 2759.5 2780.5 +27.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
06月20日(09月限) 38300 -50
06月19日(09月限) 休場
06月18日(09月限) 38640 -210
06月17日(09月限) 38230 -280
06月16日(09月限) 38510 +150
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
06月13日 1853億円 +1112億円 1兆7146億円 +960億円
06月06日 741億円 +205億円 1兆6186億円 -1289億円
05月30日 535億円 +170億円 1兆7475億円 +9億円
05月23日 364億円 -214億円 1兆7465億円 +3625億円
05月16日 579億円 +431億円 1兆3840億円 -2266億円
05月09日 148億円 -321億円 1兆6106億円 +162億円
05月02日 469億円 +108億円 1兆5944億円 +511億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
06月18日 5078万株 -74万株 8億0403万株 -1644万株
06月17日 5153万株 -93万株 8億2048万株 -2153万株
06月16日 5246万株 -148万株 8億4201万株 +3496万株
06月13日 5395万株 +2699万株 8億0705万株 +1317万株
06月12日 2696万株 +452万株 7億9387万株 +2955万株
06月11日 2244万株 -246万株 7億6431万株 -536万株
06月10日 2490万株 -160万株 7億6968万株 +3651万株
06月09日 2650万株 +518万株 7億3317万株 -295万株
06月06日 2132万株 +150万株 7億3612万株 +1134万株
06月05日 1982万株 -274万株 7億2478万株 -418万株
06月04日 2256万株 +532万株 7億2896万株 +474万株
06月03日 1724万株 +18万株 7億2422万株 -3583万株
06月02日 1705万株 +187万株 7億6006万株 -2398万株
05月30日 1518万株 -194万株 7億8404万株 -1317万株
05月29日 1712万株 -162万株 7億9721万株 +3033万株
05月28日 1875万株 +145万株 7億6688万株 +230万株
05月27日 1729万株 +705万株 7億6458万株 -1906万株
05月26日 1024万株 -32万株 7億8364万株 -463万株
株探ニュース
2025/06/22 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―地政学リスクやG7サミット、日米金融会合にらみの展開
今週の日経225先物は、中東情勢の緊迫化を警戒しつつも、G7サミットに合わせた日米首脳会談や日米の金融政策に関心が向かうことになりそうだ。
13日の日経225先物は「イスラエルがイランの核関連施設などを攻撃」と伝わったことで地政学リスクが高まり、一時3万7470円まで売られたが、終盤にかけてショートカバーが入り3万7780円で終えていた。取引終了後のナイトセッションでは開始直後につけた3万7850円を安値に3万8000円を回復する場面もみられるなど、プラス圏での推移が続いた。13日の米国市場は主要な株価指数が大幅に下落したものの、日経225先物は落ち着いた値動きをみせている。
ナイトセッションでの底堅い値動きによって、25日移動平均線(3万7760円)、200日線(3万7840円)を回復しており、両線での底堅さがみられるようだと、ショートを仕掛けにくくさせそうだ。週足では52週線(3万7920円)を上回って終えていることも心理的な支えになるだろう。
イスラエルによるイランへの大規模な攻撃に対しては、イランが報復攻撃に乗り出している。イラン核問題を巡り15日に予定されていたイランと米国の協議は中止となり、中東情勢の一層の緊迫化が懸念される。イスラエルの攻撃について米国は関与を否定しているが、イスラエルは米政府の許可なしでは実現しなかったと主張していると伝えられており、米国を巻き込んだ三つどもえの構図に発展しかねない点は警戒要因である。
日米関税交渉については、6月15日~17日の主要7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて日米首脳会談が予定されている。13日には6回目の日米閣僚協議が行われたが、赤沢亮正経済再生担当大臣は会見で、G7サミットに合わせて行われる首脳会談前に一定の合意には至らなかったことを明らかにした。市場の期待感が後退するなかで、日米首脳会談で一定の合意を得ることができればロングが入りやすいだろう。
先週はイスラエルによるイラン攻撃でハシゴを外された形だったが、先週発表された米国の経済指標では、5月の消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)はいずれも市場予想を下回った。13日発表された6月のミシガン大消費者態度指数は市場予想を上回り、6カ月ぶりに改善。併せて発表された1年先期待インフレ率速報値は低下した。中東を巡る地政学リスクが小康状態をみせてくるようだと、ショートカバーを誘いそうだ。
国内では16~17日に日銀が金融政策決定会合を開き、米国でも17~18日に米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。いずれも金融政策の据え置きがコンセンサスであり、サプライズはなさそうだ。ただし、FOMCでは四半期ごとの経済予測とドットチャートが公表される予定である。原油高騰によるインフレ再燃懸念によって利下げに慎重な姿勢を維持するとの思惑が強まるなかで、年内2回の利下げ予想を織り込んでいる状況が後退する可能性については注意しておきたい。
日経225先物はナイトセッションで上昇したが、日中でのショートポジションをカバーする動きが入ったとみられる。改めてショートが強まる可能性はあるが、まずはボリンジャーバンドの-1σ(3万7380円)と+1σ(3万8130円)によるレンジを想定する。バンドは横ばいで推移しているため、ブレイクしたとしても-2σ(3万7010円)と+2σ(3万8500円)でのレンジになるだろう。不安定ではあるが、200日線水準での底堅さを見極めつつ、ショートが強まる局面では、その後のカバーを想定した押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
テクニカル面ではパラボリックのSAR値(3万7640円)を上回って推移しており、陽転シグナルを継続している。一目均衡表では雲を上回っての推移が続くなか、遅行スパンが5月13日の直近戻り高値(38760円)を通過してくるため、いったん陰転シグナルを発生させる可能性がある。ただし、その後は実線が下向きで推移するため、早い段階で実線を上回る形で上方シグナルを点灯させそうだ。
13日の米VIX指数は20.82(12日は18.02)に上昇した。週間(6月6日は16.77)でもリバウンドをみせている。抵抗線として機能していた25日線(18.62)、200日線(19.65)のほか、判断の分かれ目となる20.00を上回ってきたことで、市場心理を神経質にさせそうだ。ただし、地政学リスクの高まりから主要な株価指数が大幅に下落するなかで、それほど強い動きにはならなかった。75日線(23.71)や5月23日の直近高値(25.53)を明確に上抜けてくるまでは、積極的なショートは控えておきたい。
先週のNT倍率は先物中心限月で13.72倍(6日は13.61倍)に上昇した。米中貿易摩擦を巡る懸念が和らぎ、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の買い戻しが日経平均型を牽引した。週末には一時13.66倍に低下する場面もみられたが、25日線(13.66倍)が支持線として意識されていた。同線のほか75日線(13.63倍)に接近する局面では、その後のリバランスを想定したNTロングに向かわせそうである。
6月第1週(6月2日-6日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では8週連続の買い越しであり、買い越し額は6301億円(5月第5週は6360億円の買い越し)だった。なお、現物は3985億円の買い越し(同6165億円の買い越し)と10週連続の買い越しであり、先物は2315億円の買い越し(同195億円の買い越し)と2週連続の買い越し。個人は現物と先物の合算で1132億円の買い越しと9週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で7901億円の売り越しとなり、7週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、16日に中国5月鉱工業生産、中国5月小売売上高、米国6月ニューヨーク連銀製造業景気指数、17日に日銀金融政策決定会合終了後に政策金利、植田日銀総裁記者会見、米国5月小売売上高、米国5月鉱工業生産、18日に4月機械受注、5月貿易収支、米国5月住宅着工件数、FOMC終了後に政策金利、パウエルFRB議長記者会見、19日にイングランド銀行(BOE)政策金利、20日に5月全国消費者物価指数、日銀金融政策決定会合議事要旨、米国5月コンファレンス・ボード景気先行指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
06月限 日経225 38172.67 TOPIX 2776.06
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 06月13日 38080 38270 37470 37780 -370
25/06 06月12日 38480 38750 38090 38180 -260
25/06 06月11日 38220 38530 38140 38440 +210
25/06 06月10日 38100 38500 38080 38230 +120
25/06 06月09日 37740 38180 37730 38110 +340
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/09 06月13日 2775.5 2791.0 2738.5 2753.0 -27.0
25/06 06月12日 2791.5 2807.5 2774.0 2781.0 -8.0
25/06 06月11日 2786.0 2797.0 2781.5 2789.0 +3.0
25/06 06月10日 2787.5 2803.0 2780.0 2786.0 -2.0
25/06 06月09日 2773.0 2800.5 2771.5 2788.0 +14.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
06月13日(06月限) 37910 +130
06月12日(09月限) 38180 +30
06月11日(06月限) 38335 -105
06月10日(06月限) 38375 +145
06月09日(06月限) 38225 +115
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
06月06日 741億円 +205億円 1兆6186億円 -1289億円
05月30日 535億円 +170億円 1兆7475億円 +9億円
05月23日 364億円 -214億円 1兆7465億円 +3625億円
05月16日 579億円 +431億円 1兆3840億円 -2266億円
05月09日 148億円 -321億円 1兆6106億円 +162億円
05月02日 469億円 +108億円 1兆5944億円 +511億円
04月25日 361億円 -275億円 1兆5432億円 +752億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
06月11日 2244万株 -246万株 7億6431万株 -536万株
06月10日 2490万株 -160万株 7億6968万株 +3651万株
06月09日 2650万株 +518万株 7億3317万株 -295万株
06月06日 2132万株 +150万株 7億3612万株 +1134万株
06月05日 1982万株 -274万株 7億2478万株 -418万株
06月04日 2256万株 +532万株 7億2896万株 +474万株
06月03日 1724万株 +18万株 7億2422万株 -3583万株
06月02日 1705万株 +187万株 7億6006万株 -2398万株
05月30日 1518万株 -194万株 7億8404万株 -1317万株
05月29日 1712万株 -162万株 7億9721万株 +3033万株
05月28日 1875万株 +145万株 7億6688万株 +230万株
05月27日 1729万株 +705万株 7億6458万株 -1906万株
05月26日 1024万株 -32万株 7億8364万株 -463万株
05月23日 1056万株 -254万株 7億8827万株 +9318万株
05月22日 1311万株 -3099万株 6億9508万株 +9825万株
05月21日 4321万株 +2281万株 5億9683万株 -2765万株
05月20日 2039万株 +325万株 6億2448万株 -1157万株
05月19日 1714万株 +43万株 6億3606万株 +3933万株
株探ニュース
2025/06/15 17:00
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株価指数先物 【週間展望】―G7サミットを前にショートポジションを圧縮する動き
今週の日経225先物は、ロング優勢の相場展開が見込まれる。赤沢亮生経済再生相は6日、5回目の日米関税交渉でベッセント米財務長官、米ラトニック商務長官と個別に交渉を行った。赤沢大臣は会見で双方の主張には依然として隔たりがあるとの認識を示しているが、6月15日~17日の主要7カ国首脳会議(G7サミット)での合意を視野に入れており、交渉進展への思惑がショートを手控えさせそうだ。
週末13日は6月の先物・オプション特別清算指数算出日(メジャーSQ)となる。そのため、週半ば以降は限月交代に伴うロールオーバーが中心になり、基本的には大きなトレンドは出にくい需給状況である。ただし、積極的な売買は手控えられるものの、G7サミットを前にショートポジションを圧縮する動きが意識されて、上へのバイアスが強まる可能性はあるだろう。
日経225先物は5月13日につけた3万8790円をピークに調整を継続するなかで、5月26日の3万6450円を直近安値に、75日移動平均線を支持線とする形でリバウンドをみせた。その後は200日線を突破したが、同線を支持線とした3万7500円~3万8500円辺りでの推移となった。先週は3万7250円~3万7850円処の狭いレンジで推移しており、煮詰まり感が意識されている。
先週は200日線を挟んでの値動きが続き、方向感の定まらない状況であったが、上向きで推移する25日線が支持線として機能している。この25日線(3万7580円)と200日線(3万7640円)との乖離はナイトセッションで60円程度まで縮小してきた。今週にも両線がゴールデンクロスを示現する可能性があり、25日線を支持線としたトレンドが継続するようだと、リバウンド基調の強まりも期待されよう。
SQ週のためロールオーバーが中心になるが、トレンドが出てくるとヘッジ対応の動きが活発になり、バイアスが強まる可能性がある。ボリンジャーバンドは収斂しており、ナイトセッションで+1σ(3万7980円)を上回ってきた。そのため、-1σ(3万7180円)から+2σ(3万8380円)のレンジを想定。上へのバイアスが強まった場合、+3σ(3万8780円)辺りまでのブレイクがありそうだが、ピーク形成には注意しておきたい。
6日の米国市場では、主要な株価指数が上昇した。前日までに発表された5月の米ADP雇用統計や新規失業保険申請件数が労働市場の伸びの鈍化を示す内容だったため、米景気の先行きに不透明感が強まっていた。ただし、注目された5月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比13万9000人増と、市場予想(12万6000人増程度)を上回った。4月(14万7000人増)からは減速したものの、予想を上回ったことで労働市場の底堅さを示したと受け止められ、雇用悪化を巡る過度な懸念が後退。NYダウは足もとで上値を抑えられていた200日線を突破した。
トランプ米大統領は5日、中国の習近平国家主席と電話で協議し、近く閣僚級による通商協議を開くことで合意した。これにより米中貿易摩擦を巡る警戒感が後退する形となったが、トランプ大統領は6日、習主席がレアアースの供給再開に同意したと自身のSNSに投稿した。さらに、米中の通商交渉担当者がロンドンで9日に再開する通商協議の準備を進めていると伝えられている。米中貿易摩擦が和らぐとの期待が支援材料となろう。
6日の米VIX指数は16.77(5日は18.48)に低下した。週間(5月30日は18.57)でも調整をみせている。25日線を抵抗に200日線での攻防が続くなか、両線から下放れる形状となり、5月16日の直近安値(17.15)と3月26日につけた16.97を割り込んだ。これにより相互関税が警戒されて急伸する前の水準まで下がってきた。目先的には下向きで推移する25日線が抵抗線として意識されてくるとみられ、リスク選好に向かわせやすいだろう。
先週のNT倍率は先物中心限月で13.61倍に低下した。先週は6月2日の13.49倍から上昇が続き、5日には一時13.64倍まで上げた。抵抗線として意識される25日線を捉えてきたことで、いったんはNTロングを巻き戻す形でのリバランスが入りやすいところだった。ただし、25日線(13.65倍)や75日線(13.66倍)を明確に上抜けてくるようだと、NTロングでのスプレッド狙いの動きが強まりそうだ。
5月第5週(5月26日-30日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では7週連続の買い越しであり、買い越し額は6360億円(5月第4週は1093億円の買い越し)だった。なお、現物は6165億円の買い越し(同2850億円の買い越し)と9週連続の買い越しであり、先物は195億円の買い越し(同1756億円の売り越し)と2週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で3037億円の売り越しと8週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1744億円の売り越しとなり、6週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、9日に1-3月期GDP改定値、4月国際収支、5月景気ウォッチャー調査、中国5月消費者物価指数、中国5月生産者物価指数、中国5月貿易収支、11日に5月国内企業物価、米国5月消費者物価指数、12日に4-6月期法人企業景気予測調査、米国5月生産者物価指数、13日にメジャーSQ、4月鉱工業生産確報値、米国6月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 06月06日 37640 37800 37310 37770 +250
25/06 06月05日 37850 37860 37480 37520 -260
25/06 06月04日 37450 37870 37390 37780 +270
25/06 06月03日 37390 37840 37280 37510 +20
25/06 06月02日 38000 38040 37330 37490 -470
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 06月06日 2759.5 2775.5 2741.5 2773.5 +20.0
25/06 06月05日 2792.5 2794.0 2753.0 2753.5 -33.0
25/06 06月04日 2769.5 2793.5 2765.5 2786.5 +13.5
25/06 06月03日 2770.0 2797.5 2763.5 2773.0 -5.5
25/06 06月02日 2801.5 2803.0 2763.0 2778.5 -19.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
06月06日(06月限) 37990 +220
06月05日(06月限) 37485 -35
06月04日(06月限) 37580 -200
06月03日(06月限) 37760 +250
06月02日(06月限) 37805 +315
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
05月30日 535億円 +170億円 1兆7475億円 +9億円
05月23日 364億円 -214億円 1兆7465億円 +3625億円
05月16日 579億円 +431億円 1兆3840億円 -2266億円
05月09日 148億円 -321億円 1兆6106億円 +162億円
05月02日 469億円 +108億円 1兆5944億円 +511億円
04月25日 361億円 -275億円 1兆5432億円 +752億円
04月18日 637億円 -197億円 1兆4680億円 -3997億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
06月04日 2256万株 +532万株 7億2896万株 +474万株
06月03日 1724万株 +18万株 7億2422万株 -3583万株
06月02日 1705万株 +187万株 7億6006万株 -2398万株
05月30日 1518万株 -194万株 7億8404万株 -1317万株
05月29日 1712万株 -162万株 7億9721万株 +3033万株
05月28日 1875万株 +145万株 7億6688万株 +230万株
05月27日 1729万株 +705万株 7億6458万株 -1906万株
05月26日 1024万株 -32万株 7億8364万株 -463万株
05月23日 1056万株 -254万株 7億8827万株 +9318万株
05月22日 1311万株 -3099万株 6億9508万株 +9825万株
05月21日 4321万株 +2281万株 5億9683万株 -2765万株
05月20日 2039万株 +325万株 6億2448万株 -1157万株
05月19日 1714万株 +43万株 6億3606万株 +3933万株
05月16日 1670万株 +48万株 5億9672万株 -1398万株
05月15日 1621万株 -183万株 6億1070万株 -6579万株
05月14日 1805万株 +306万株 6億7650万株 -1233万株
05月13日 1499万株 +415万株 6億8883万株 -794万株
05月12日 1084万株 +644万株 6億9678万株 -474万株
株探ニュース
2025/06/08 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―トランプ発言で軟化の場面では押し目待ち狙いのロング
今週の日経225先物は、引き続きトランプ大統領の関税を巡る発言の影響を受けやすいほか、米雇用統計などの重要な経済指標の発表を控えて為替を睨んだ展開となりそうだ。先週は5月25日にトランプ大統領が欧州連合(EU)への50%関税発動を7月9日まで延期すると表明したことで、米欧の貿易摩擦激化への警戒感が和らぎ、3万7500円を回復して始まった。
その後はエヌビディアの良好な決算が、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料となったことに加え、米国際貿易裁判所がトランプ大統領の関税措置などを「違法」と判断し「一部差し止め」を命じたことが材料視され、29日には3万8470円まで上昇した。だが、トランプ政権は即日控訴。米連邦巡回控訴裁判所が米国際貿易裁判所の差し止め命令を一時停止する判断を下したことで、翌30日は3万7720円まで売られる場面もあった。
米国と中国は5月半ばに相互に発動した関税率の115%引き下げと90日間の停止で合意したが、トランプ大統領は週末に「中国は合意を破った」とSNSに投稿し、貿易戦争を再燃させる構えをみせている。また、USスチールの製鉄所で演説を行い、輸入される鉄鋼とアルミニウムに課す追加関税を25%から50%に引き上げる計画を表明。演説後には6月4日から適用されるとSNSに投稿しており、これに対しEUは対抗措置の用意があると表明している。
5月30日取引終了後の日経225先物はナイトセッションを日中比280円安の3万7680円で終えており、一時3万7390円まで売られる場面もあった。支持線として機能していた200日移動平均線(3万7520円)を一時割り込んでおり、再び同線が支持線として機能するかを見極める必要があるほか、上向きで推移する25日線(3万7220円)辺りまでの調整が意識されそうである。
ただし、トランプ大統領は大幅な関税を発動し、その後緩和する動きを繰り返しており、これに市場は翻弄されている。ウォール街では「TACO(タコ):Trump Always Chickens Out:トランプはいつも尻込みする」という造語が流行し、大統領の関税発動に対し過度に動揺して売るべきではないという。実際、これまでも大統領の発言で売られる局面は、目先的な底になっていた。そのため、週初はショート優勢の動きになりそうだが、200日線、25日線水準では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせそうだ。
5月30日発表の5月のミシガン大学消費者態度指数(確報値)は52.2と速報値(50.8)から上方修正された。1年先のインフレ予想は6.6%、5-10年先は4.2%とそれぞれ速報値から下方修正された。4月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比で2.1%上昇と、市場予想(2.2%上昇程度)を下回った。市場では「インフレの減速傾向が続いていることを示した」と受け止められた。
今週の米国では発表が予定される重要統計が多く、政策判断への影響が注目されよう。6月2日のISM製造業景況指数、4日のISM非製造業景気指数、ADP雇用統計、6日の雇用統計などが景気に先行性のあるセンチメント指標として注目され、その内容によっては市場の利下げ観測が前倒しされる可能性がある。
先週の日経225先物の終値は3万7960円と3万8000円をキープできなかったが、52週線(3万7840円)を上回って終えた。ただし、ナイトセッションで同線を割り込み、26週線(3万7620円)を下回っており、両線での攻防が意識されそうである。
まずは25日線を支持線としたボリンジャーバンドの+1σ(3万8030円)とのレンジより、オプション権利行使価格の3万7250円から3万8000円での推移を想定。200日線水準で底堅さがみられる局面では3万7500円から3万8500円にレンジを引き上げたい。
30日の米VIX指数は18.57(29日は19.18)に低下した。週間でも調整をみせている(23日は22.29)。先週は27日に200日線(19.52)を割り込んでおり、その後は同線での攻防になった。抵抗線に変わりつつあり、ややリスク選好に傾きやすいだろう。
先週のNT倍率は先物中心限月で13.56倍に低下した。29日には一時13.68倍に上昇し、足もとで上値を抑えられていた25日線(13.64倍)を上抜いたが、週末は13.54倍と-1σ(13.55倍)を下回る場面もみられた。4月以降は-1σがサポートとして機能していたこともあり、リバランスの動きが入るかを見極めたいところだろう。
5月第4週(5月19日-23日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では6週連続の買い越しであり、買い越し額は1093億円(5月第3週は6722億円の買い越し)だった。なお、現物は2850億円の買い越し(同6232億円の買い越し)と8週連続の買い越しであり、先物は1756億円の売り越し(同490億円の買い越し)と3週ぶりの売り越し。個人は現物と先物の合算で301億円の売り越しと7週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2232億円の売り越しとなり、5週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、6月2日に1-3月期法人企業統計調査、米国5月ISM製造業景気指数、パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長講演、3日に中国5月財新製造業PMI、韓国大統領選挙、4日に米国5月ADP雇用統計、米国5月ISM非製造業景気指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、5日にECB(欧州中央銀行)政策金利、米国4月貿易収支、ラガルドECB総裁記者会見、6日に4月全世帯家計調査、4月景気動向指数、米国5月雇用統計などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 05月30日 38370 38390 37720 37960 -450
25/06 05月29日 37750 38470 37660 38410 +710
25/06 05月28日 37890 38380 37700 37700 -120
25/06 05月27日 37580 37820 37410 37820 +230
25/06 05月26日 37210 37590 36450 37590 +400
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 05月30日 2806.0 2811.5 2767.0 2797.5 -10.5
25/06 05月29日 2773.5 2816.0 2766.5 2808.0 +37.5
25/06 05月28日 2781.0 2820.5 2768.5 2770.5 -7.0
25/06 05月27日 2755.5 2777.5 2746.5 2777.5 +21.5
25/06 05月26日 2738.5 2757.0 2685.0 2756.0 +19.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
05月30日(06月限) 37705 -255
05月29日(06月限) 37915 -495
05月28日(06月限) 37870 +170
05月27日(06月限) 38350 +530
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
05月23日 364億円 -214億円 1兆7465億円 +3625億円
05月16日 579億円 +431億円 1兆3840億円 -2266億円
05月09日 148億円 -321億円 1兆6106億円 +162億円
05月02日 469億円 +108億円 1兆5944億円 +511億円
04月25日 361億円 -275億円 1兆5432億円 +752億円
04月18日 637億円 -197億円 1兆4680億円 -3997億円
04月11日 834億円 -301億円 1兆8678億円 -1659億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
05月28日 1875万株 +145万株 7億6688万株 +230万株
05月27日 1729万株 +705万株 7億6458万株 -1906万株
05月26日 1024万株 -32万株 7億8364万株 -463万株
05月23日 1056万株 -254万株 7億8827万株 +9318万株
05月22日 1311万株 -3099万株 6億9508万株 +9825万株
05月21日 4321万株 +2281万株 5億9683万株 -2765万株
05月20日 2039万株 +325万株 6億2448万株 -1157万株
05月19日 1714万株 +43万株 6億3606万株 +3933万株
05月16日 1670万株 +48万株 5億9672万株 -1398万株
05月15日 1621万株 -183万株 6億1070万株 -6579万株
05月14日 1805万株 +306万株 6億7650万株 -1233万株
05月13日 1499万株 +415万株 6億8883万株 -794万株
05月12日 1084万株 +644万株 6億9678万株 -474万株
05月09日 440万株 +73万株 7億0152万株 -38万株
05月08日 366万株 -821万株 7億0190万株 +89万株
05月07日 1188万株 -316万株 7億0100万株 +644万株
株探ニュース
2025/06/01 17:00
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