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欧米為替見通し: ドル・円は伸び悩みか、米雇用統計受けドル買いも米政策運営にらみ

配信日時:2025/06/06 17:25 配信元:FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は伸び悩みか、米雇用統計受けドル買いも米政策運営にらみ 6日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。注目される米雇用統計がほぼ想定に沿った内容なら、ドル買い材料となる見通し。ただ、米トランプ政権の政策方針に関する不透明感は払拭されず、ドルの上昇は限定的となりそうだ。

前日発表された米国の新規失業保険申請件数は前週に続き予想を上回り、昨年10月以来の水準に増加。企業の大規模人員削減も材料視され、雇用情勢悪化への警戒感からドル売り基調に。欧州中銀(ECB)理事会での追加利下げによるユーロ売りが一巡すると、ユーロ・ドルは1.14ドル台で下げ渋り、ドル・円は144円台回復に失敗し143円前半に失速した。本日アジア市場で日経平均株価の堅調地合いが好感され、ドル・円は143円後半に持ち直した。

この後の海外市場は米国の雇用統計が焦点。非農業部門雇用者数は減少、失業率と平均時給は横ばいだが、予想に沿った内容なら雇用情勢悪化を嫌気したドル売りはいったん後退しそうだ。一方、来週発表の消費者物価指数(CPI)は再加速が予想され、非ハト派的な政策決定への思惑から長期金利の上昇基調が続けばドルを支える見通し。ただ、トランプ政権の不安定な政策運営や大型減税による財政悪化などで先行き不透明感に変わりはなく、週末に向けドルの利益確定や持ち高調整の売りが出やすい。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・1-3月期域内総生産確定値(予想:前年比+1.2%)
・18:00 ユーロ圏・4月小売売上高(予想:前月比+0.2%、3月:-0.1%)
・21:30 加・5月失業率(予想:7.0%、4月:6.9%)
・21:30 米・5月失業率(予想:4.2%、4月:4.2%)
・21:30 米・5月非農業部門雇用者数(予想:前月比13.0万人、4月:+17.7万人)
・21:30 米・5月平均時給(予想:前年比+3.7%、4月:+3.8%)


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