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G-BBDI Research Memo(5):2024年9月期はDX事業の成長により過去最高業績を更新
配信日時:2025/01/20 15:35
配信元:FISCO
*15:35JST G-BBDI Research Memo(5):2024年9月期はDX事業の成長により過去最高業績を更新
■BBDイニシアティブ<5259>の業績動向
1. 2024年9月期の業績動向
2024年9月期の連結業績は、売上収益が前期比15.6%増の4,127百万円、営業利益が同1,164.5%増の285百万円、税引前利益が同2,483.5%増の266百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同449.1%増の164百万円と増収増益決算となり、旧ナレッジスイート時代を通じて過去最高業績を達成した。
売上収益は、低採算サービス撤退による契約企業件数減少の影響があったものの、RocketStarter他1社の新規連結効果もあってDX事業で前期比21.1%増となったほか、BPO事業もSESが堅調に推移し同10.2%増といずれも順調に増加した。売上総利益率は前期の44.3%から41.3%に低下したが、外注費の増加に加えて新規に2社が加わった影響による。販管費は前期比で46百万円減少した。広告宣伝費が同55百万円減少したことが主因だ。主力展示会への出展など、費用対効果を重視した広告施策を実施したことで効率化を図った。また、その他損益は同93百万円改善した。前期はソフトウェアの減損損失を114百万円計上したが、当期は1百万円にとどまったことによる。この結果、営業利益は同262百万円の増益となった。
なお、人件費は新卒エンジニアの採用減少により、前期比で4百万円減少した。ここ数年、IT業界でリファラル採用を導入する企業が増えており、同社で育成し戦力化した人材が転職するなど人材投資効率が改善しない状況が続いたことから、2024年9月期より新卒採用を抑制し、中途採用を強化する方針に転換した。2024年9月期末の従業員数は前期末比で1名減の226名となっているが、新規に2社をグループ化したことを考えれば、既存事業ベースでの減少数はもう少し多かったことになる。
(1) DX事業
DX事業の売上収益は前期比21.1%増の2,130百万円、セグメント利益は同87.5%増の526百万円となった。売上収益の内訳を見ると、「Knowledge Suite」を中心としたSaaS売上が同12.9%増の1,783百万円、SaaS関連売上が同119.7%増の345百万円となった。SaaSについては2023年10月以降、生産性・成長性が低いサービスからの撤退を進めたことにより、契約企業件数が減少したものの、クロスセルを推進したことによるARPAの上昇が増収要因となった。一方、SaaS関連売上は新規にグループ化したRocketStarter他1社の売上が加算されたことが主な増収要因となった。セグメント利益は、増収効果に加えて広告宣伝費の効率化に取り組んだことや前期に計上した減損損失114百万円がほぼ無くなったことなどが増益要因となり、利益率も前期の16.0%から24.7%と大きく上昇した。
グループサブスクのKPIを四半期別で見ると、ARR※は第1四半期末の1,591百万円から第4四半期末は1,610百万円と若干の増加にとどまった。第4四半期末のARRは前年同期比でも1.1%増と微増にとどまっている。ARRはARPAと契約企業件数に分解され、このうちARPAは同7.7%増の471千円と過去最高水準まで上昇した。生産性が低いサービスからの撤退及び、高単価なRPA、AI OCR等のクロスセルやアップセルが進んだことが上昇要因となった。一方、第4四半期末の契約企業件数は同6.2%減の3,416件となった。低採算サービス及び低単価顧客の解約増加により、Churn Rateが前期平均の1.3%から2.0%に上昇したこと、またこれら既存顧客への対応に人的リソースが削がれたことで、新規契約の獲得件数も伸び悩んだことが影響した。なお、Churn Rateについては、第3四半期の2.33%をピークに第4四半期は1.65%に低下しており、解約のピークは越えたものと見られる。
※ ARR(Annual Recurring Revenue):年次経常収益。グループSaaSにおける各四半期末時点のMRRの12倍で算出。
(2) BPO事業
BPO事業の売上収益は前期比10.2%増の1,996百万円、セグメント利益は同3.7%増の249百万円となった。売上収益の内訳は、SESで同11.5%増の1,849百万円、Webマーケティング支援/開発保守で同5.3%減の144百万円となった。SESについては、IT人材の慢性的な不足を背景に旺盛な需要が続き、BPとの連携を強化してIT人材の確保・教育を強化したことで、SES派遣先プロジェクトへのアサインが増加したほか、前期末に収益性の低い開発プロジェクトから撤退したことによるIT人材単価の上昇が増収要因となった。セグメント利益率は売上構成比の変化により、前期の13.3%から12.5%と若干低下した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
1. 2024年9月期の業績動向
2024年9月期の連結業績は、売上収益が前期比15.6%増の4,127百万円、営業利益が同1,164.5%増の285百万円、税引前利益が同2,483.5%増の266百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同449.1%増の164百万円と増収増益決算となり、旧ナレッジスイート時代を通じて過去最高業績を達成した。
売上収益は、低採算サービス撤退による契約企業件数減少の影響があったものの、RocketStarter他1社の新規連結効果もあってDX事業で前期比21.1%増となったほか、BPO事業もSESが堅調に推移し同10.2%増といずれも順調に増加した。売上総利益率は前期の44.3%から41.3%に低下したが、外注費の増加に加えて新規に2社が加わった影響による。販管費は前期比で46百万円減少した。広告宣伝費が同55百万円減少したことが主因だ。主力展示会への出展など、費用対効果を重視した広告施策を実施したことで効率化を図った。また、その他損益は同93百万円改善した。前期はソフトウェアの減損損失を114百万円計上したが、当期は1百万円にとどまったことによる。この結果、営業利益は同262百万円の増益となった。
なお、人件費は新卒エンジニアの採用減少により、前期比で4百万円減少した。ここ数年、IT業界でリファラル採用を導入する企業が増えており、同社で育成し戦力化した人材が転職するなど人材投資効率が改善しない状況が続いたことから、2024年9月期より新卒採用を抑制し、中途採用を強化する方針に転換した。2024年9月期末の従業員数は前期末比で1名減の226名となっているが、新規に2社をグループ化したことを考えれば、既存事業ベースでの減少数はもう少し多かったことになる。
(1) DX事業
DX事業の売上収益は前期比21.1%増の2,130百万円、セグメント利益は同87.5%増の526百万円となった。売上収益の内訳を見ると、「Knowledge Suite」を中心としたSaaS売上が同12.9%増の1,783百万円、SaaS関連売上が同119.7%増の345百万円となった。SaaSについては2023年10月以降、生産性・成長性が低いサービスからの撤退を進めたことにより、契約企業件数が減少したものの、クロスセルを推進したことによるARPAの上昇が増収要因となった。一方、SaaS関連売上は新規にグループ化したRocketStarter他1社の売上が加算されたことが主な増収要因となった。セグメント利益は、増収効果に加えて広告宣伝費の効率化に取り組んだことや前期に計上した減損損失114百万円がほぼ無くなったことなどが増益要因となり、利益率も前期の16.0%から24.7%と大きく上昇した。
グループサブスクのKPIを四半期別で見ると、ARR※は第1四半期末の1,591百万円から第4四半期末は1,610百万円と若干の増加にとどまった。第4四半期末のARRは前年同期比でも1.1%増と微増にとどまっている。ARRはARPAと契約企業件数に分解され、このうちARPAは同7.7%増の471千円と過去最高水準まで上昇した。生産性が低いサービスからの撤退及び、高単価なRPA、AI OCR等のクロスセルやアップセルが進んだことが上昇要因となった。一方、第4四半期末の契約企業件数は同6.2%減の3,416件となった。低採算サービス及び低単価顧客の解約増加により、Churn Rateが前期平均の1.3%から2.0%に上昇したこと、またこれら既存顧客への対応に人的リソースが削がれたことで、新規契約の獲得件数も伸び悩んだことが影響した。なお、Churn Rateについては、第3四半期の2.33%をピークに第4四半期は1.65%に低下しており、解約のピークは越えたものと見られる。
※ ARR(Annual Recurring Revenue):年次経常収益。グループSaaSにおける各四半期末時点のMRRの12倍で算出。
(2) BPO事業
BPO事業の売上収益は前期比10.2%増の1,996百万円、セグメント利益は同3.7%増の249百万円となった。売上収益の内訳は、SESで同11.5%増の1,849百万円、Webマーケティング支援/開発保守で同5.3%減の144百万円となった。SESについては、IT人材の慢性的な不足を背景に旺盛な需要が続き、BPとの連携を強化してIT人材の確保・教育を強化したことで、SES派遣先プロジェクトへのアサインが増加したほか、前期末に収益性の低い開発プロジェクトから撤退したことによるIT人材単価の上昇が増収要因となった。セグメント利益率は売上構成比の変化により、前期の13.3%から12.5%と若干低下した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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