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芙蓉リース Research Memo(6):「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現により、持続的成長を目指す
配信日時:2025/01/15 14:06
配信元:FISCO
*14:06JST 芙蓉リース Research Memo(6):「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現により、持続的成長を目指す
■芙蓉総合リース<8424>の成長戦略
1. 中期経営計画の方向性
2023年3月期より中期経営計画(5ヶ年)をスタートし3年目に入っている。これまでの進捗状況や環境認識等を踏まえ、戦略の方向性及び数値目標に変更はない。「Fuyo Shared Value 2026」をビジョンとして、ひとの成長と対話を通じた「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指す方針であり、経営目標についても財務・非財務の両方の項目を掲げている。
(1) 成長ドライバー
これまでの戦略分野(及び新領域)を軸として、1) 社会的な地殻変動を捉えた戦略的成長を目指すRT分野、2) 市場トレンドを捉えた加速度的成長を目指すAT分野、3) 中核分野の安定的成長を目指すGP分野の3つの成長ドライバーに分類したうえで、マーケットの拡大・創出が見込まれるRT及びAT分野へ経営資源を集中投下するとともに、GP分野については差別化による収益性の向上を図る戦略である。なお、RT分野には「モビリティ物流」「サーキュラーエコノミー」、AT分野には「エネルギー環境」「BPO/ICT」「ヘルスケア」、GP分野には「不動産」「航空機」を位置付けている。
(2) 資源配分と収益ポートフォリオのイメージ
成長領域であるRT及びAT分野に約1兆円(5年間累計)を集中投下し、ROAの向上と営業資産残高の積み上げを同時実現する。中核分野であるGP分野については、収益性をより向上させることで全体のROA向上につなげる方針である。5年後の営業資産残高は3兆円レベル(2022年3月期末比0.5兆円増)を見込んでいるが、そのうちRT及びAT分野は4,000億円から8,000億円へと資産の入れ替えを伴いながら、倍増する想定である。5年後の経常利益は750億円を計画しているが、その構成比を見るとRT分野が6%から9%へ、AT分野が13%から24%へと大きく高まり、GP分野は41%から40%とほぼ横ばいを維持する。一方で、従来の「一般リース・ファイナンス」は40%から27%へと大きく低下し、明らかに「脱ファイナンス・リース」「脱金融」が進む流れとなっている。
(3) 経営目標
3つの成長ドライバーによる事業戦略の成果指標として、財務目標と非財務目標の両方を掲げており、「企業価値」と「社会価値」の同時実現を目指す考えである。財務目標には、経常利益750億円、ROA2.5%、自己資本比率13~15%、ROE10%以上の4項目を掲げ、一定の財務規律と資本効率のバランスを取りながら、収益性のさらなる向上を図る。非財務目標は、1) 環境、2) 社会とひと、3) 人材投資の3つの視点から取り組むべき項目を設定し、脱炭素社会や循環型社会の実現などによる「社会課題の解決」を通じて、同社の持続的な企業価値の向上につなげる方針である。また、気候変動対策として、引き続き2030年を目標とするカーボンニュートラル及びRE100※の達成に向けた取り組みを進める。
※ 事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる国際的な企業連合。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<HN>
1. 中期経営計画の方向性
2023年3月期より中期経営計画(5ヶ年)をスタートし3年目に入っている。これまでの進捗状況や環境認識等を踏まえ、戦略の方向性及び数値目標に変更はない。「Fuyo Shared Value 2026」をビジョンとして、ひとの成長と対話を通じた「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指す方針であり、経営目標についても財務・非財務の両方の項目を掲げている。
(1) 成長ドライバー
これまでの戦略分野(及び新領域)を軸として、1) 社会的な地殻変動を捉えた戦略的成長を目指すRT分野、2) 市場トレンドを捉えた加速度的成長を目指すAT分野、3) 中核分野の安定的成長を目指すGP分野の3つの成長ドライバーに分類したうえで、マーケットの拡大・創出が見込まれるRT及びAT分野へ経営資源を集中投下するとともに、GP分野については差別化による収益性の向上を図る戦略である。なお、RT分野には「モビリティ物流」「サーキュラーエコノミー」、AT分野には「エネルギー環境」「BPO/ICT」「ヘルスケア」、GP分野には「不動産」「航空機」を位置付けている。
(2) 資源配分と収益ポートフォリオのイメージ
成長領域であるRT及びAT分野に約1兆円(5年間累計)を集中投下し、ROAの向上と営業資産残高の積み上げを同時実現する。中核分野であるGP分野については、収益性をより向上させることで全体のROA向上につなげる方針である。5年後の営業資産残高は3兆円レベル(2022年3月期末比0.5兆円増)を見込んでいるが、そのうちRT及びAT分野は4,000億円から8,000億円へと資産の入れ替えを伴いながら、倍増する想定である。5年後の経常利益は750億円を計画しているが、その構成比を見るとRT分野が6%から9%へ、AT分野が13%から24%へと大きく高まり、GP分野は41%から40%とほぼ横ばいを維持する。一方で、従来の「一般リース・ファイナンス」は40%から27%へと大きく低下し、明らかに「脱ファイナンス・リース」「脱金融」が進む流れとなっている。
(3) 経営目標
3つの成長ドライバーによる事業戦略の成果指標として、財務目標と非財務目標の両方を掲げており、「企業価値」と「社会価値」の同時実現を目指す考えである。財務目標には、経常利益750億円、ROA2.5%、自己資本比率13~15%、ROE10%以上の4項目を掲げ、一定の財務規律と資本効率のバランスを取りながら、収益性のさらなる向上を図る。非財務目標は、1) 環境、2) 社会とひと、3) 人材投資の3つの視点から取り組むべき項目を設定し、脱炭素社会や循環型社会の実現などによる「社会課題の解決」を通じて、同社の持続的な企業価値の向上につなげる方針である。また、気候変動対策として、引き続き2030年を目標とするカーボンニュートラル及びRE100※の達成に向けた取り組みを進める。
※ 事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる国際的な企業連合。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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