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四国化成:化学品事業が牽引役となり、売上高、各段階利益が過去最高を更新
配信日時:2025/01/15 10:17
配信元:FISCO
*10:17JST 四国化成:化学品事業が牽引役となり、売上高、各段階利益が過去最高を更新
四国化成<4099>は、化学工業薬品・医薬品並びに住宅・景観・店舗関連商品の研究開発、生産及び販売を主な事業としているほか、殺菌・水処理関連の環境ビジネスや情報システム事業などを展開している。事業セグメントは化学品事業と建材事業の2つで構成されており、化学品事業では、タイヤの原料やプール水の殺菌消毒剤、スマートフォンやパソコンなど電子部品の材料をはじめ、身近な商品の中間原料として使用される化学品の生産、販売などを行っている。1970年から開始した建材事業では、住宅、非住宅をターゲットに内装材から外装材、舗装材、エクステリア製品まで幅広いラインナップを有し、日々の暮らしに心地よさと彩りを提供している。
2024年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比13.3%増の52,999百万円、営業利益が同23.3%増の7,555百万円となった。建材事業が市況低迷の影響を受け減収減益となったものの、化学品事業が増収増益と好調だったことを受け、連結ベースの売上高、各段階利益は第3四半期累計として過去最高を更新した。化学品事業では、タイヤ向け原料などを扱う無機化製品、プール水の殺菌消毒材やサニタリー製品などを扱う有機化成品、半導体材料などを扱うファインケミカルの全てにおいて販売が順調に増加した。特に収益性の高いファインケミカルの販売が好調だったことに加えて、為替が円安に触れた影響などを受け、セグメント利益は同39.7%増と急伸。化学品事業の利益急伸が各段階利益の過去最高更新に寄与した。
2024年12月期の連結業績予想は、売上高で前期比7.7%増の68,000百万円、営業利益で同2.2%増の8,200百万円を見込んでいる。建材事業が市況低迷の影響を受ける見込みではあるものの、好調な化学品事業がそれをカバーする見通しだ。第3四半期終了時点の売上高と営業利益の進捗率はそれぞれ78%、92%となっており、特に利益の進捗率が高い。収益性の高いファインケミカルが好調なことに加えて、建材事業においても利益率の高い景観エクステリアの販売比率が高まっていることなどが要因だ。期末に向けても無機化成品、有機化成品、ファインケミカルの見通しは良好であり、さらなる利益の積み上げが期待される。配当に関しては、1株当たり50.0円(予想配当利回り2.43%)を予想しており、従来計画から1株当たり22.0円積み増している。同社は長期的な企業価値のさらなる向上を目的に「連結業績を基準として、配当性向30%、総還元性向50%」を目指すことをこれまで株主還元の基本方針としてきた。加えて、株主の予見可能性と信頼性をさらに高めることを目的に、新たにDOE3%を基準として累進的配当を実施していくことを表明しており、配当予想の上方修正はこの姿勢を反映したものだ。
中長期的な成長戦略として同社は、「Challenge 1000」を掲げている。独自製法という同社のDNAにさらに磨きをかけることにより、2030年までに独創的なアイデアで社会課題を解決し、世界をリードする企業としての立ち位置をより強固なものにすることを目指す。事業変革、全社変革を遂行しながら、同時に成長投資を積極的に推進していくことなどにより、2029年12月期に売上高100,000百万円、営業利益15,000百万円、ROE10%以上を達成する方針だ。既存事業の伸長に加えて、新規事業開発にも注力していく方針であり、足元ではファインケミカル事業のGliCAPの採用件数が順調に拡大している。同事業に関しては、今後も市場動向を見据えたテーマ設定の下に研究開発を継続していく計画である。収益性の高い同事業がしっかりと利益を積み上げることにより、全体の収益性がさらに上昇していくことが期待される。
<NH>
2024年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比13.3%増の52,999百万円、営業利益が同23.3%増の7,555百万円となった。建材事業が市況低迷の影響を受け減収減益となったものの、化学品事業が増収増益と好調だったことを受け、連結ベースの売上高、各段階利益は第3四半期累計として過去最高を更新した。化学品事業では、タイヤ向け原料などを扱う無機化製品、プール水の殺菌消毒材やサニタリー製品などを扱う有機化成品、半導体材料などを扱うファインケミカルの全てにおいて販売が順調に増加した。特に収益性の高いファインケミカルの販売が好調だったことに加えて、為替が円安に触れた影響などを受け、セグメント利益は同39.7%増と急伸。化学品事業の利益急伸が各段階利益の過去最高更新に寄与した。
2024年12月期の連結業績予想は、売上高で前期比7.7%増の68,000百万円、営業利益で同2.2%増の8,200百万円を見込んでいる。建材事業が市況低迷の影響を受ける見込みではあるものの、好調な化学品事業がそれをカバーする見通しだ。第3四半期終了時点の売上高と営業利益の進捗率はそれぞれ78%、92%となっており、特に利益の進捗率が高い。収益性の高いファインケミカルが好調なことに加えて、建材事業においても利益率の高い景観エクステリアの販売比率が高まっていることなどが要因だ。期末に向けても無機化成品、有機化成品、ファインケミカルの見通しは良好であり、さらなる利益の積み上げが期待される。配当に関しては、1株当たり50.0円(予想配当利回り2.43%)を予想しており、従来計画から1株当たり22.0円積み増している。同社は長期的な企業価値のさらなる向上を目的に「連結業績を基準として、配当性向30%、総還元性向50%」を目指すことをこれまで株主還元の基本方針としてきた。加えて、株主の予見可能性と信頼性をさらに高めることを目的に、新たにDOE3%を基準として累進的配当を実施していくことを表明しており、配当予想の上方修正はこの姿勢を反映したものだ。
中長期的な成長戦略として同社は、「Challenge 1000」を掲げている。独自製法という同社のDNAにさらに磨きをかけることにより、2030年までに独創的なアイデアで社会課題を解決し、世界をリードする企業としての立ち位置をより強固なものにすることを目指す。事業変革、全社変革を遂行しながら、同時に成長投資を積極的に推進していくことなどにより、2029年12月期に売上高100,000百万円、営業利益15,000百万円、ROE10%以上を達成する方針だ。既存事業の伸長に加えて、新規事業開発にも注力していく方針であり、足元ではファインケミカル事業のGliCAPの採用件数が順調に拡大している。同事業に関しては、今後も市場動向を見据えたテーマ設定の下に研究開発を継続していく計画である。収益性の高い同事業がしっかりと利益を積み上げることにより、全体の収益性がさらに上昇していくことが期待される。
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