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マイクロアド Research Memo(6):2025年9月期は生産性向上と収益拡大に向けた新規事業の立ち上げに注力
配信日時:2025/01/06 13:06
配信元:FISCO
*13:06JST マイクロアド Research Memo(6):2025年9月期は生産性向上と収益拡大に向けた新規事業の立ち上げに注力
■マイクロアド<9553>の今後の見通し
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比9.4%増の15,004百万円、営業利益で同28.5%減の219百万円、経常利益で同29.5%減の207百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同89.3%減の30百万円を見込んでいる。売上面では「UNIVERSE」とインバウンドが好調な海外向けコンサルティングをけん引役に、2024年9月期を上回る成長を見込んでいる。利益面は、人員を拡充したことによるコスト増や生産性向上施策として実施するMADSの非連結化と子会社清算などに伴うコストや前期に買収したUNCOVER TRUTHののれん償却費が影響し、減益となる見通しだ(のれん償却費や株式報酬費用を除外した調整後営業利益は、同2.0%減の3.68億円となる見通し)。親会社株主に帰属する当期純利益については非連結化や清算に伴う特別損失の発生を織り込んでいるため、営業利益・経常利益よりも減益率が大きい。同社は2025年9月期を2026年9月期以降の安定的な売上成長に向け、新規サービスの立ち上げや生産性の向上によるコストの見直しなどの基盤強化に注力する方針である。
同社は、今後の成長イメージとして新サービスの立ち上げとコスト構造の見直しによる生産性の向上を推進しながら売上・利益の伸びを加速する方針だ。コスト構造の見直しと生産性の向上については、MADS以外の子会社の清算等も検討している。また、2024年9月期は将来の業績拡大に向けて人員採用を積極化した。採用した営業人員の教育に生成AI等を活用することによって社員教育の生産性向上を実現すると同時に、営業人員の早期の戦力化を目指す。既存事業の着実な成長に新規サービスによる売上拡大と生産性の向上により、2〜3期後には売上高で200億〜220億円、営業利益で15億円の目標を掲げている。
(1) データプロダクト
a) 「UNIVERSE」
「UNIVERSE」は売上高で前期比30.9%増の7,807百万円、売上総利益で同20.8%増の2,516百万円を見込んでいる。2025年9月期も好調な業績推移を見込んでおり、全体の成長をけん引する見通しだ。引き続きデータ連携などによる既存プロダクトの機能拡充によって同社プロダクトの訴求力を高め、中小顧客や大手直販顧客の開拓に注力していく。2024年9月期には過去最大の50人の新卒社員が入社した。拡充された人員リソースを顧客数の多い中小顧客や地方代理店向けに配置することで、顧客のアカウント数を伸ばす。売上拡大に向けては営業人材を地方拠点に配置することも重要であり、新たに開設した広島支社、仙台支社に関しても本格的に業績の拡大に貢献してくる見通しだ。
また、2024年9月期第4四半期から損益取り込みを開始したUNCOVER TRUTHの業績が通年で寄与することも業績を押し上げる見通しだ。さらに「UNIVERSE」関連の新規サービスを複数リリースしており、これらの新サービスは「UNIVERSE」の各プロダクトとの併用効果もあることから、既存の営業資産を最大限に活用し早期収益化を図るとしている。なお、これらの新規サービスに関しては2025年9月期の業績予想に織り込んでいない。これらの新規サービスが想定以上に伸びれば、ポストCookie需要として想定していた売上の消滅を早期に取り戻すことができる可能性がある。
b) 「デジタルサイネージ」
「デジタルサイネージ」は売上高で前期比91.0%減の78百万円、売上総利益で同95.8%減の7百万円を見込んでいる。2024年11月にMADSを非連結化したことによるもので、2025年9月期第1四半期のみ売上高・利益を取り込む。同社はこの落ち込みを「UNIVERSE」や「海外コンサルティングサービス」の成長、「UNIVERSE」に関連する各種新規サービスの立ち上げによって補うとしている。
(2) コンサルティング
a) 「メディア向けコンサルティング」
「メディア向けコンサルティング」は売上高で前期比0.7%減の2,547百万円、売上総利益で同17.1%減の573百万円を見込んでいる。提携メディア数が減少していることなどを受け、売上高・利益ともに減少することを見込んでいる。
b) 「海外コンサルティングサービス」
同サービスは売上高で前期比23.1%増の3,298百万円、売上総利益で同29.1%増の932百万円を見込んでいる。「UNIVERSE」とともに業績の拡大をけん引する見通しだ。2024年9月期に関しては、新サービスの投入に対してインバウンドの回復が想定よりも遅かったことから業績拡大スピードが想定を下回ったものの、2025年9月期に関しては各種新規サービスが旺盛なインバウンド需要をしっかりと取り込み、業績は順調に伸びていくものと弊社は見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
<HN>
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比9.4%増の15,004百万円、営業利益で同28.5%減の219百万円、経常利益で同29.5%減の207百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同89.3%減の30百万円を見込んでいる。売上面では「UNIVERSE」とインバウンドが好調な海外向けコンサルティングをけん引役に、2024年9月期を上回る成長を見込んでいる。利益面は、人員を拡充したことによるコスト増や生産性向上施策として実施するMADSの非連結化と子会社清算などに伴うコストや前期に買収したUNCOVER TRUTHののれん償却費が影響し、減益となる見通しだ(のれん償却費や株式報酬費用を除外した調整後営業利益は、同2.0%減の3.68億円となる見通し)。親会社株主に帰属する当期純利益については非連結化や清算に伴う特別損失の発生を織り込んでいるため、営業利益・経常利益よりも減益率が大きい。同社は2025年9月期を2026年9月期以降の安定的な売上成長に向け、新規サービスの立ち上げや生産性の向上によるコストの見直しなどの基盤強化に注力する方針である。
同社は、今後の成長イメージとして新サービスの立ち上げとコスト構造の見直しによる生産性の向上を推進しながら売上・利益の伸びを加速する方針だ。コスト構造の見直しと生産性の向上については、MADS以外の子会社の清算等も検討している。また、2024年9月期は将来の業績拡大に向けて人員採用を積極化した。採用した営業人員の教育に生成AI等を活用することによって社員教育の生産性向上を実現すると同時に、営業人員の早期の戦力化を目指す。既存事業の着実な成長に新規サービスによる売上拡大と生産性の向上により、2〜3期後には売上高で200億〜220億円、営業利益で15億円の目標を掲げている。
(1) データプロダクト
a) 「UNIVERSE」
「UNIVERSE」は売上高で前期比30.9%増の7,807百万円、売上総利益で同20.8%増の2,516百万円を見込んでいる。2025年9月期も好調な業績推移を見込んでおり、全体の成長をけん引する見通しだ。引き続きデータ連携などによる既存プロダクトの機能拡充によって同社プロダクトの訴求力を高め、中小顧客や大手直販顧客の開拓に注力していく。2024年9月期には過去最大の50人の新卒社員が入社した。拡充された人員リソースを顧客数の多い中小顧客や地方代理店向けに配置することで、顧客のアカウント数を伸ばす。売上拡大に向けては営業人材を地方拠点に配置することも重要であり、新たに開設した広島支社、仙台支社に関しても本格的に業績の拡大に貢献してくる見通しだ。
また、2024年9月期第4四半期から損益取り込みを開始したUNCOVER TRUTHの業績が通年で寄与することも業績を押し上げる見通しだ。さらに「UNIVERSE」関連の新規サービスを複数リリースしており、これらの新サービスは「UNIVERSE」の各プロダクトとの併用効果もあることから、既存の営業資産を最大限に活用し早期収益化を図るとしている。なお、これらの新規サービスに関しては2025年9月期の業績予想に織り込んでいない。これらの新規サービスが想定以上に伸びれば、ポストCookie需要として想定していた売上の消滅を早期に取り戻すことができる可能性がある。
b) 「デジタルサイネージ」
「デジタルサイネージ」は売上高で前期比91.0%減の78百万円、売上総利益で同95.8%減の7百万円を見込んでいる。2024年11月にMADSを非連結化したことによるもので、2025年9月期第1四半期のみ売上高・利益を取り込む。同社はこの落ち込みを「UNIVERSE」や「海外コンサルティングサービス」の成長、「UNIVERSE」に関連する各種新規サービスの立ち上げによって補うとしている。
(2) コンサルティング
a) 「メディア向けコンサルティング」
「メディア向けコンサルティング」は売上高で前期比0.7%減の2,547百万円、売上総利益で同17.1%減の573百万円を見込んでいる。提携メディア数が減少していることなどを受け、売上高・利益ともに減少することを見込んでいる。
b) 「海外コンサルティングサービス」
同サービスは売上高で前期比23.1%増の3,298百万円、売上総利益で同29.1%増の932百万円を見込んでいる。「UNIVERSE」とともに業績の拡大をけん引する見通しだ。2024年9月期に関しては、新サービスの投入に対してインバウンドの回復が想定よりも遅かったことから業績拡大スピードが想定を下回ったものの、2025年9月期に関しては各種新規サービスが旺盛なインバウンド需要をしっかりと取り込み、業績は順調に伸びていくものと弊社は見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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