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明豊ファシリ Research Memo(3):「フェアネス」と「透明性」を企業理念に掲げるCM業界のパイオニア(2)
配信日時:2025/01/06 12:03
配信元:FISCO
*12:03JST 明豊ファシリ Research Memo(3):「フェアネス」と「透明性」を企業理念に掲げるCM業界のパイオニア(2)
■明豊ファシリティワークス<1717>の事業概要
3. 同社の強み
CM事業者にとって競争力の源泉は人材である。特に大規模プロジェクトに対応するためには、発注者側に立ち、設計要件の整理やコスト管理・精査ができる専門家や工期管理などトータルマネジメントができる人材、大手施工会社や設計事務所などとの交渉において対等に渡り合える経験やノウハウなどを持ち合わせた人材をどれだけ揃えているかが重要である。
同社は、建設会社や施工会社、設計事務所など実際の現場を経験した人材を中途採用により厳選して獲得しており、建設プロジェクトの基本計画策定からコスト見積り・工期管理まですべての工程をカバーするプロフェッショナル集団と言える。CM事業を先駆けて展開してきたことで業界内でのブランド力も向上しており、こうした専門的なスキルを持つ人材を多数揃えていることが同社の強みである。特に、公共分野のプロポーザル方式※1によるCM案件では、評価基準の1つとしてCCMJ(認定コンストラクション・マネジャー)の保有資格者をどの程度配置しているかが含まれており重要指標となっている。同社は2024年11月末時点で110名と直近5年間で約1.4倍に増員しており、独立系CM事業会社としては最大規模だ※2。また公共工事の品質確保の促進において、発注関係事務を適切に実施する公共建築工事品質確保技術者の資格取得者も6名在籍している。このほかにも、脱炭素化ニーズの高まりによって重要性が増している環境分野に関連した資格となるCASBEE建築評価員※3が47名、LEED AP(LEED認定プロフェッショナル)※4が3名、脱炭素アドバイザー※5(ベーシック)が3名在籍するなど、多数の有資格者が揃っている。
※1 プロポーザル方式とは、発注者が業務の委託先を選定する際に、入札を希望する事業者に対して目的物に対する企画を提案してもらい、そのなかから優れた提案を評価項目別にポイント化し、総合点数が最も高かった事業者を選定する入札方式。
※2 独立系以外も含めると、大手設計会社の子会社である日建設計コンストラクション・マネジメント(株)が209名(2024年3月末)、(株)山下PMCが114名(2024年11月初)とそれぞれ同様のペースで増員しており、同社を含めて3社が業界トップ3と位置付けられている。
※3 CASBEE(建築環境総合性能評価システム)とは、建築物が地球環境・周辺環境にいかに配慮しているか、ランニングコストに無駄がないか、利用者にとって快適かなどの環境性能を客観的に評価するためのシステムで、評価を正しく実施できる者を評価委員として(財)住宅・建築SDGs推進センターが認証している。
※4 LEEDとは、米国グリーンビルディング協会(USGBC)が開発・運用している環境に配慮した建物に与えられる認証システム。LEED認証に関する知識・経験年数によってGreen Associate、AP、Fellowと3種類の資格に分かれている。
※5 脱炭素アドバイザーとは、企業の脱炭素化に向けた取り組みに関して専門的なアドバイスができる知識・ノウハウを環境省認定の資格によって習得した者を指す。
同社の成長の原動力となってきたのは、社員一人ひとりが経営理念である「フェアネス」と「透明性」を常に心掛け、高品質なサービスの提供によって、顧客から高い信頼を得てきたことにある。社員数267名(2024年11月末時点)の独立系企業において、新規顧客の開拓、特に大規模案件の開拓は一般的に困難だが、同社は既存顧客のうち9割近くが大手メーカーや金融機関、学校・医療法人、官公庁で占められており、新規顧客もその大半を既存顧客からの紹介によって獲得している。受注金額に占める既存顧客の比率はここ数年、70%台で推移しているが、これは同社のCMサービスを利用した企業から継続してプロジェクトの依頼を受けているためで、顧客からの信頼性の高さの裏付けともなっている。また、LEGOLAND Japan(同)やSAPジャパン(株)、ロシュ・ダイアグノスティックス(株)、TE Connectivity Japan(同)(旧 タイコ エレクトロニクス ジャパン(同))など大手外資系企業の日本拠点の案件を多く手掛けていることも特徴の1つである。
一方で、同社は信頼関係の構築に関して、顧客だけでなく利害関係者となる元請けの建設会社とも良好な関係を構築している。最近では、着工後における施工者からの改善提案など発注者側が理解し難い専門的な検討事項についても、同社が間に立って発注者に丁寧に説明することでスムーズに話が進むといった点が高く評価されている。利害関係者からであっても真に顧客の役に立つ提案については真摯に向き合う「フェアネス」「透明性」「顧客側に立つプロ」の経営理念が、顧客に対してだけでなくすべての関係者に対して実践されている証左と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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3. 同社の強み
CM事業者にとって競争力の源泉は人材である。特に大規模プロジェクトに対応するためには、発注者側に立ち、設計要件の整理やコスト管理・精査ができる専門家や工期管理などトータルマネジメントができる人材、大手施工会社や設計事務所などとの交渉において対等に渡り合える経験やノウハウなどを持ち合わせた人材をどれだけ揃えているかが重要である。
同社は、建設会社や施工会社、設計事務所など実際の現場を経験した人材を中途採用により厳選して獲得しており、建設プロジェクトの基本計画策定からコスト見積り・工期管理まですべての工程をカバーするプロフェッショナル集団と言える。CM事業を先駆けて展開してきたことで業界内でのブランド力も向上しており、こうした専門的なスキルを持つ人材を多数揃えていることが同社の強みである。特に、公共分野のプロポーザル方式※1によるCM案件では、評価基準の1つとしてCCMJ(認定コンストラクション・マネジャー)の保有資格者をどの程度配置しているかが含まれており重要指標となっている。同社は2024年11月末時点で110名と直近5年間で約1.4倍に増員しており、独立系CM事業会社としては最大規模だ※2。また公共工事の品質確保の促進において、発注関係事務を適切に実施する公共建築工事品質確保技術者の資格取得者も6名在籍している。このほかにも、脱炭素化ニーズの高まりによって重要性が増している環境分野に関連した資格となるCASBEE建築評価員※3が47名、LEED AP(LEED認定プロフェッショナル)※4が3名、脱炭素アドバイザー※5(ベーシック)が3名在籍するなど、多数の有資格者が揃っている。
※1 プロポーザル方式とは、発注者が業務の委託先を選定する際に、入札を希望する事業者に対して目的物に対する企画を提案してもらい、そのなかから優れた提案を評価項目別にポイント化し、総合点数が最も高かった事業者を選定する入札方式。
※2 独立系以外も含めると、大手設計会社の子会社である日建設計コンストラクション・マネジメント(株)が209名(2024年3月末)、(株)山下PMCが114名(2024年11月初)とそれぞれ同様のペースで増員しており、同社を含めて3社が業界トップ3と位置付けられている。
※3 CASBEE(建築環境総合性能評価システム)とは、建築物が地球環境・周辺環境にいかに配慮しているか、ランニングコストに無駄がないか、利用者にとって快適かなどの環境性能を客観的に評価するためのシステムで、評価を正しく実施できる者を評価委員として(財)住宅・建築SDGs推進センターが認証している。
※4 LEEDとは、米国グリーンビルディング協会(USGBC)が開発・運用している環境に配慮した建物に与えられる認証システム。LEED認証に関する知識・経験年数によってGreen Associate、AP、Fellowと3種類の資格に分かれている。
※5 脱炭素アドバイザーとは、企業の脱炭素化に向けた取り組みに関して専門的なアドバイスができる知識・ノウハウを環境省認定の資格によって習得した者を指す。
同社の成長の原動力となってきたのは、社員一人ひとりが経営理念である「フェアネス」と「透明性」を常に心掛け、高品質なサービスの提供によって、顧客から高い信頼を得てきたことにある。社員数267名(2024年11月末時点)の独立系企業において、新規顧客の開拓、特に大規模案件の開拓は一般的に困難だが、同社は既存顧客のうち9割近くが大手メーカーや金融機関、学校・医療法人、官公庁で占められており、新規顧客もその大半を既存顧客からの紹介によって獲得している。受注金額に占める既存顧客の比率はここ数年、70%台で推移しているが、これは同社のCMサービスを利用した企業から継続してプロジェクトの依頼を受けているためで、顧客からの信頼性の高さの裏付けともなっている。また、LEGOLAND Japan(同)やSAPジャパン(株)、ロシュ・ダイアグノスティックス(株)、TE Connectivity Japan(同)(旧 タイコ エレクトロニクス ジャパン(同))など大手外資系企業の日本拠点の案件を多く手掛けていることも特徴の1つである。
一方で、同社は信頼関係の構築に関して、顧客だけでなく利害関係者となる元請けの建設会社とも良好な関係を構築している。最近では、着工後における施工者からの改善提案など発注者側が理解し難い専門的な検討事項についても、同社が間に立って発注者に丁寧に説明することでスムーズに話が進むといった点が高く評価されている。利害関係者からであっても真に顧客の役に立つ提案については真摯に向き合う「フェアネス」「透明性」「顧客側に立つプロ」の経営理念が、顧客に対してだけでなくすべての関係者に対して実践されている証左と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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