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為替週間見通し:ドルは底堅い値動きか、引き続き日米金利差を意識した相場展開に
配信日時:2024/12/28 14:26
配信元:FISCO
*14:26JST 為替週間見通し:ドルは底堅い値動きか、引き続き日米金利差を意識した相場展開に
【今週の概況】
■日米金利差を意識して円売り継続
今週の米ドル・円は堅調推移。米国経済の軟着陸を期待したリスク選好的な米ドル買い・円売りが観測された。日本銀行による追加利上げは3月以降になるとの見方が広がり、日米金利差がただちに縮小する状況ではないことも米ドル買い材料になった。12月25日は欧米市場がクリスマス休場で為替取引は動意薄となったが、日銀植田総裁が2%物価目標達成まで緩和策を継続することを示唆したため、26日の欧米市場で一時158円08銭まで米ドル高円安が進行した。27日の東京市場では加藤財務相が「為替動向を憂慮しており、行き過ぎた動きには適切に対応する」と述べたことから、リスク選好的な米ドル買い・円売りはやや一服したが、米ドル・円は157円台半ば近辺で下げ渋った。
27日のニューヨーク外為市場でドル・円は157円35銭まで下落後、157円95銭まで反発した。米国の11月前渡商品貿易赤字の拡大や株安を受けてリスク回避の米ドル売り・円買いが一時優勢となったが、米長期金利の反転を意識して米ドル売り・円買いは縮小。157円87銭でこの週の取引を終えた。米ドル・円の取引レンジ:156円14銭-158円08銭。
【来週・再来週の見通し】
■ドルは底堅い値動きか、引き続き日米金利差を意識した相場展開に
来週・再来週のドル・円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)による早期追加利下げ観測の後退を受け、米金利高・ドル高基調は継続。また、日本銀行の追加利上げは2025年3月以降になるとみられており、日米金利差を意識してリスク選好的な米ドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。重要なインフレ指標である米PCEコア価格指数はインフレ再加速の一服を示したが、12月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利下げを急がない意向であることが示唆された。1月8日公表のFOMC議事要旨でそのことが明らかになれば金利高・ドル高基調を強める要因となりそうだ。
足元で発表された米経済指標は強弱まちまちながら、1月3日発表の12月ISM製造業景況指数と7日に発表される12月ISM非製造業景況指数が改善すれば景況感の回復を好感したドル買いも見込まれる。ただ、1月20日就任のトランプ次期大統領による政策方針や人事が注目され、ドルは買いづらい面もある。ウクライナ戦争や中東の緊張につながる次期政権のスタンスを市場が警戒した場合、リスク選好的なドル買いは後退するとみられる。
一方、日本銀行は今月開催の金融政策決定会合で金融政策の維持を決めた。11月消費者物価指数(CPI)コア指数はやや強い内容となったが、植田日銀総裁は追加利上げに慎重な姿勢を崩さず、円売りが弱まる状況ではないようだ。ただ、円安進行を懸念して日本の通貨当局(財務省)は円安牽制を一段と強める可能性がある。状況次第では為替介入が実施される可能性もあるので注意したい。
【米・12月ISM製造業景況指数】(1月3日発表予定)
1月3日発表の12月ISM製造業景況指数は48.3と、節目の50を下回る見通し。ただ、11月実績の48.4を上回った場合、米国経済の軟着陸を期待してドル買いが強まる可能性がある。
【米・12月雇用統計】(1月10日発表予定)
1月10日発表の米12月雇用統計で非農業部門雇用者数は11月実績を下回る可能性が高いものの、市場予想とおおむね一致すればドル買い材料となる可能性がある。
ドル・円の予想レンジ:155円50銭-160円00銭
<FA>
■日米金利差を意識して円売り継続
今週の米ドル・円は堅調推移。米国経済の軟着陸を期待したリスク選好的な米ドル買い・円売りが観測された。日本銀行による追加利上げは3月以降になるとの見方が広がり、日米金利差がただちに縮小する状況ではないことも米ドル買い材料になった。12月25日は欧米市場がクリスマス休場で為替取引は動意薄となったが、日銀植田総裁が2%物価目標達成まで緩和策を継続することを示唆したため、26日の欧米市場で一時158円08銭まで米ドル高円安が進行した。27日の東京市場では加藤財務相が「為替動向を憂慮しており、行き過ぎた動きには適切に対応する」と述べたことから、リスク選好的な米ドル買い・円売りはやや一服したが、米ドル・円は157円台半ば近辺で下げ渋った。
27日のニューヨーク外為市場でドル・円は157円35銭まで下落後、157円95銭まで反発した。米国の11月前渡商品貿易赤字の拡大や株安を受けてリスク回避の米ドル売り・円買いが一時優勢となったが、米長期金利の反転を意識して米ドル売り・円買いは縮小。157円87銭でこの週の取引を終えた。米ドル・円の取引レンジ:156円14銭-158円08銭。
【来週・再来週の見通し】
■ドルは底堅い値動きか、引き続き日米金利差を意識した相場展開に
来週・再来週のドル・円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)による早期追加利下げ観測の後退を受け、米金利高・ドル高基調は継続。また、日本銀行の追加利上げは2025年3月以降になるとみられており、日米金利差を意識してリスク選好的な米ドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。重要なインフレ指標である米PCEコア価格指数はインフレ再加速の一服を示したが、12月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利下げを急がない意向であることが示唆された。1月8日公表のFOMC議事要旨でそのことが明らかになれば金利高・ドル高基調を強める要因となりそうだ。
足元で発表された米経済指標は強弱まちまちながら、1月3日発表の12月ISM製造業景況指数と7日に発表される12月ISM非製造業景況指数が改善すれば景況感の回復を好感したドル買いも見込まれる。ただ、1月20日就任のトランプ次期大統領による政策方針や人事が注目され、ドルは買いづらい面もある。ウクライナ戦争や中東の緊張につながる次期政権のスタンスを市場が警戒した場合、リスク選好的なドル買いは後退するとみられる。
一方、日本銀行は今月開催の金融政策決定会合で金融政策の維持を決めた。11月消費者物価指数(CPI)コア指数はやや強い内容となったが、植田日銀総裁は追加利上げに慎重な姿勢を崩さず、円売りが弱まる状況ではないようだ。ただ、円安進行を懸念して日本の通貨当局(財務省)は円安牽制を一段と強める可能性がある。状況次第では為替介入が実施される可能性もあるので注意したい。
【米・12月ISM製造業景況指数】(1月3日発表予定)
1月3日発表の12月ISM製造業景況指数は48.3と、節目の50を下回る見通し。ただ、11月実績の48.4を上回った場合、米国経済の軟着陸を期待してドル買いが強まる可能性がある。
【米・12月雇用統計】(1月10日発表予定)
1月10日発表の米12月雇用統計で非農業部門雇用者数は11月実績を下回る可能性が高いものの、市場予想とおおむね一致すればドル買い材料となる可能性がある。
ドル・円の予想レンジ:155円50銭-160円00銭
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