注目トピックス 日本株
テクマト Research Memo(1):情報基盤事業の海外展開を開始
配信日時:2024/12/25 11:31
配信元:FISCO
*11:31JST テクマト Research Memo(1):情報基盤事業の海外展開を開始
■要約
テクマトリックス<3762>は、情報基盤事業とアプリケーション・サービス事業、医療システム事業を展開する。情報基盤事業では、独自の“目利き力”により、北米を中心に高い技術力、競争力、成長力を持つネットワーク及びセキュリティ関連の製品を見出し、製品販売にとどまらずシステム構築、保守・サポート、運用・監視サービスまでを含めたワンストップ・ソリューションサービスを提供している。また、アプリケーション・サービス事業では、CRM、ビジネスソリューション、ソフトウェア品質保証(以下、SE)及び教育の4つの分野でソリューションサービスを展開、医療システム事業は医療機関向けPACS※が主力製品・サービスであり、稼働施設数ベースのシェアで約2割、クラウドPACSだけで見ると約7割の高シェアを握る。
※ PACS(Picture Archiving and Communication Systems):MRIやCT、超音波診断装置、内視鏡、PETなどの医療検査機器で撮影された画像データを受信、データベースへ保存し、端末に表示するシステム。
1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期(2024年4月~9月)の連結業績は、売上収益で前年同期比25.4%増の30,841百万円、営業利益で同32.5%増の3,023百万円といずれも期初計画(売上収益27,400百万円、営業利益2,600百万円)を上回り、過去最高を更新した。情報基盤事業において、次世代ファイアウォールの大型案件も含め情報セキュリティ対策製品・サービスが好調に推移したのが主因で、同事業は売上収益で同34.7%増の22,046百万円、営業利益で同50.8%増の2,559百万円と大幅増収増益となった。また、連結受注高は3事業すべて増加し同49.3%増の43,485百万円となり、中間期末の受注残高も複数年契約の案件が増加したことにより同42.7%増の81,210百万円と大幅に積み上がった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績は売上収益で前期比20.8%増の64,400百万円、営業利益で同19.7%増の7,000百万円と期初計画(売上収益59,000百万円、営業利益6,500百万円)を上方修正した。営業利益に関しては中間期までの上振れ分をほぼスライドさせた格好だが、足元の為替動向や景気動向が不透明なことから保守的に見直したもので、市場環境が大きく変化しなければ情報基盤事業を中心にさらに上乗せされる可能性があると弊社では見ている。なお、2024年11月にマレーシアの大手サイバーセキュリティ事業者であるFirmus Sdn.Bhd.の全株式を取得し、子会社化したことを発表した。両社のサービスやノウハウを補完しあい、専門性の深掘り・販売網の拡大を図ること、また経済成長率の高い東南アジア市場で事業基盤を構築し、同地域の成長を取り込んでいくことが子会社化の狙いだ。2025年3月期の連結業績への影響は軽微だが、Firmusの売上成長率は年率15%以上の成長が期待できると見ており、中長期的に業績貢献するものと期待される(Firmusの2023年12月期の業績は売上収益で22.0億円、営業利益で4.8億円)。
3. 中期経営計画「Creating Customer Value in the New Era」の進捗状況
2024年5月に発表した新中期経営計画「Creating Customer Value in the New Era」(2025年3月期~2027年3月期)では、新たな時代が到来するなかでも、「目利き力」と「業務ノウハウ」を詰め込んだソリューションで社会課題を解決し、より良い未来を創造する会社であり続け、より多くの顧客価値を提供することで収益成長を目指す方針を掲げた。経営数値目標としては、売上収益で75,000百万円、営業利益で8,200百万円を設定したが、初年度となる2025年3月期の業績が計画を上回る進捗となっていることや、新たにFirmusを子会社化したこともあり、2025年5月の本決算発表とあわせて修正目標を発表する予定にしている。引き続き情報基盤事業がけん引することに変わりないが、PACSのクラウドシフトを進めている医療システム事業も2027年3月期以降、成長軌道に入る見込みとなっている。また、アプリケーション・サービス事業もCRM分野やSE分野を中心にストック売上高の積み上げが進んでいることから、安定成長が見込まれる。株主還元方針は連結配当性向で30%以上を目安としており、2025年3月期の1株当たり配当金で前期比4.0増配の32.0円(配当性向同31.3%)と10期連続の増配を行う予定だ。
■Key Points
・2025年3月期の中間期の業績は情報基盤事業がけん引し計画を上回る大幅増収増益に
・下期も旺盛な需要が続き上方修正した2025年3月期の業績は上振れ余地残す
・潜在成長力の高い東南アジア市場を取り込むべく、大手サイバーセキュリティ事業者のFirmusを子会社化
・中期経営計画の初年度は順調な滑り出し、2026年3月期以降の業績目標は2025年5月に修正発表予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
テクマトリックス<3762>は、情報基盤事業とアプリケーション・サービス事業、医療システム事業を展開する。情報基盤事業では、独自の“目利き力”により、北米を中心に高い技術力、競争力、成長力を持つネットワーク及びセキュリティ関連の製品を見出し、製品販売にとどまらずシステム構築、保守・サポート、運用・監視サービスまでを含めたワンストップ・ソリューションサービスを提供している。また、アプリケーション・サービス事業では、CRM、ビジネスソリューション、ソフトウェア品質保証(以下、SE)及び教育の4つの分野でソリューションサービスを展開、医療システム事業は医療機関向けPACS※が主力製品・サービスであり、稼働施設数ベースのシェアで約2割、クラウドPACSだけで見ると約7割の高シェアを握る。
※ PACS(Picture Archiving and Communication Systems):MRIやCT、超音波診断装置、内視鏡、PETなどの医療検査機器で撮影された画像データを受信、データベースへ保存し、端末に表示するシステム。
1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期(2024年4月~9月)の連結業績は、売上収益で前年同期比25.4%増の30,841百万円、営業利益で同32.5%増の3,023百万円といずれも期初計画(売上収益27,400百万円、営業利益2,600百万円)を上回り、過去最高を更新した。情報基盤事業において、次世代ファイアウォールの大型案件も含め情報セキュリティ対策製品・サービスが好調に推移したのが主因で、同事業は売上収益で同34.7%増の22,046百万円、営業利益で同50.8%増の2,559百万円と大幅増収増益となった。また、連結受注高は3事業すべて増加し同49.3%増の43,485百万円となり、中間期末の受注残高も複数年契約の案件が増加したことにより同42.7%増の81,210百万円と大幅に積み上がった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績は売上収益で前期比20.8%増の64,400百万円、営業利益で同19.7%増の7,000百万円と期初計画(売上収益59,000百万円、営業利益6,500百万円)を上方修正した。営業利益に関しては中間期までの上振れ分をほぼスライドさせた格好だが、足元の為替動向や景気動向が不透明なことから保守的に見直したもので、市場環境が大きく変化しなければ情報基盤事業を中心にさらに上乗せされる可能性があると弊社では見ている。なお、2024年11月にマレーシアの大手サイバーセキュリティ事業者であるFirmus Sdn.Bhd.の全株式を取得し、子会社化したことを発表した。両社のサービスやノウハウを補完しあい、専門性の深掘り・販売網の拡大を図ること、また経済成長率の高い東南アジア市場で事業基盤を構築し、同地域の成長を取り込んでいくことが子会社化の狙いだ。2025年3月期の連結業績への影響は軽微だが、Firmusの売上成長率は年率15%以上の成長が期待できると見ており、中長期的に業績貢献するものと期待される(Firmusの2023年12月期の業績は売上収益で22.0億円、営業利益で4.8億円)。
3. 中期経営計画「Creating Customer Value in the New Era」の進捗状況
2024年5月に発表した新中期経営計画「Creating Customer Value in the New Era」(2025年3月期~2027年3月期)では、新たな時代が到来するなかでも、「目利き力」と「業務ノウハウ」を詰め込んだソリューションで社会課題を解決し、より良い未来を創造する会社であり続け、より多くの顧客価値を提供することで収益成長を目指す方針を掲げた。経営数値目標としては、売上収益で75,000百万円、営業利益で8,200百万円を設定したが、初年度となる2025年3月期の業績が計画を上回る進捗となっていることや、新たにFirmusを子会社化したこともあり、2025年5月の本決算発表とあわせて修正目標を発表する予定にしている。引き続き情報基盤事業がけん引することに変わりないが、PACSのクラウドシフトを進めている医療システム事業も2027年3月期以降、成長軌道に入る見込みとなっている。また、アプリケーション・サービス事業もCRM分野やSE分野を中心にストック売上高の積み上げが進んでいることから、安定成長が見込まれる。株主還元方針は連結配当性向で30%以上を目安としており、2025年3月期の1株当たり配当金で前期比4.0増配の32.0円(配当性向同31.3%)と10期連続の増配を行う予定だ。
■Key Points
・2025年3月期の中間期の業績は情報基盤事業がけん引し計画を上回る大幅増収増益に
・下期も旺盛な需要が続き上方修正した2025年3月期の業績は上振れ余地残す
・潜在成長力の高い東南アジア市場を取り込むべく、大手サイバーセキュリティ事業者のFirmusを子会社化
・中期経営計画の初年度は順調な滑り出し、2026年3月期以降の業績目標は2025年5月に修正発表予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
Copyright(c) FISCO Ltd. All rights reserved.
ニュースカテゴリ
注目トピックス 市況・概況
NY市場・クローズ
海外市場動向
注目トピックス 日本株
注目トピックス 経済総合
強弱材料
コラム【EMW】
オープニングコメント
日経225・本日の想定レンジ
寄り付き概況
新興市場スナップショット
注目トピックス 外国株
個別銘柄テクニカルショット
ランチタイムコメント
後場の投資戦略
後場の寄り付き概況
相場概況
本日の注目個別銘柄
JASDAQ市況
マザーズ市況
Miniトピック
来週の買い需要
日経QUICKニュース
みんかぶニュース 投資家動向
みんかぶニュース 為替・FX
みんかぶニュース 市況・概況
みんかぶニュース 個別・材料
みんかぶニュース コラム
みんかぶニュース その他
ビットコインニュース
アルトコインニュース
GRICI
暗号資産速報
Reuters Japan Online Report Business News
金融ウォッチ その他
FISCO その他
グロース市況
