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為替週間見通し:ドルは底堅い値動きか、日米中銀の政策消化で緩やかなドル高となる可能性
配信日時:2024/12/21 14:00
配信元:FISCO
*14:00JST 為替週間見通し:ドルは底堅い値動きか、日米中銀の政策消化で緩やかなドル高となる可能性
【今週の概況】
■ドルは堅調推移、日銀は追加利上げに慎重姿勢
今週の米ドル・円は堅調推移。12月17-18日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ptの追加利下げが予想通り決定されたが、公表された金利・経済見通しでは2025年の利下げ回数が2回と想定され、9月時点の4回から半減したことから、リスク選好的な米ドル買い・円売りが観測された。
18-19日に開かれた日本銀行金融政策決定会合で政策金利の据え置きが賛成多数で決定されたが、会合後の記者会見で日銀植田総裁は「追加利上げの判断にはもう1段階欲しい」との見方を伝えたことで追加利上げは3月以降になるとの見方が広がり、米ドル買い・円売りが加速。20日の東京市場で一時157円93銭まで米ドル高・円安が進行した。しかしながら、加藤財務相、三村財務官が急激な円安について懸念を表明し、円安是正のための為替介入が実施される可能性が浮上したため、リスク選好的な米ドル買い・円売りは週末前に縮小した。
20日のニューヨーク外為市場でドル・円は一時156円を下回った。この日発表された1月米コアPCE(個人消費支出)価格指数は前月と同水準にとどまり、個人所得や個人消費支出は予想を下回ったことを受けて調整的な米ドル売り・円買いが観測された。米国株式は強い動きを見せたが、米長期金利の低下を意識してリスク選好的な米ドル買いは縮小し、米ドル・円は156円35銭でこの週の取引を終えた。米ドル・円の取引レンジ:153円16銭-157円93銭。
【来週の見通し】
■ドルは底堅い値動きか、日米中銀の政策消化で緩やかなドル高となる可能性
来週のドル・円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)は12月17-18日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ポイントの追加利下げを決定。ただ、同時に発表された政策金利見通しから、来年の利下げ回数は2回に減少した。米国金利の強い先安観は後退し、緩やかなドル高・円安の流れが続きそうだ。直近の米インフレ指標は再加速が示され、今後発表されるデータ次第では政策金利見通しが修正される可能性があろう。
一方、日本銀行は18-19日開催の金融政策決定会合で追加利上げを見送り、1月も政策金利の据え置きが予想されている。20日発表の11月消費者物価コア指数(コアCPI)は市場予想を上回る伸びを記録したが、日銀は来年3月以降の利上げを想定しているとの見方が多い。
なお、ドル高円安が進行した場合、日本政府は再度懸念を示す可能性があるが、日本政府・日本銀行による為替介入がすみやかに実施されない場合、ドル・円は直近高値を上回り、再度160円を目指す展開となる可能性がある
【米・12月CB消費者信頼感指数】(23日発表予定)
12月23日発表の12月CB消費者信頼感指数は113.0と、11月の111.7を上回る見通し。市場予想と一致、または上回った場合、景況感の改善を好感したドル買いが強まる可能性がある。
【植田日銀総裁講演会】(25日予定)
植田日銀総裁は25日に経団連審議員会で講演を行う予定。金融政策について言及する可能性がある。次の利上げ時期は来年3月以降になるとの見方が強まれば、円売りが強まる可能性がある。
ドル・円の予想レンジ:154円00銭-159円00銭
<FA>
■ドルは堅調推移、日銀は追加利上げに慎重姿勢
今週の米ドル・円は堅調推移。12月17-18日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ptの追加利下げが予想通り決定されたが、公表された金利・経済見通しでは2025年の利下げ回数が2回と想定され、9月時点の4回から半減したことから、リスク選好的な米ドル買い・円売りが観測された。
18-19日に開かれた日本銀行金融政策決定会合で政策金利の据え置きが賛成多数で決定されたが、会合後の記者会見で日銀植田総裁は「追加利上げの判断にはもう1段階欲しい」との見方を伝えたことで追加利上げは3月以降になるとの見方が広がり、米ドル買い・円売りが加速。20日の東京市場で一時157円93銭まで米ドル高・円安が進行した。しかしながら、加藤財務相、三村財務官が急激な円安について懸念を表明し、円安是正のための為替介入が実施される可能性が浮上したため、リスク選好的な米ドル買い・円売りは週末前に縮小した。
20日のニューヨーク外為市場でドル・円は一時156円を下回った。この日発表された1月米コアPCE(個人消費支出)価格指数は前月と同水準にとどまり、個人所得や個人消費支出は予想を下回ったことを受けて調整的な米ドル売り・円買いが観測された。米国株式は強い動きを見せたが、米長期金利の低下を意識してリスク選好的な米ドル買いは縮小し、米ドル・円は156円35銭でこの週の取引を終えた。米ドル・円の取引レンジ:153円16銭-157円93銭。
【来週の見通し】
■ドルは底堅い値動きか、日米中銀の政策消化で緩やかなドル高となる可能性
来週のドル・円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)は12月17-18日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ポイントの追加利下げを決定。ただ、同時に発表された政策金利見通しから、来年の利下げ回数は2回に減少した。米国金利の強い先安観は後退し、緩やかなドル高・円安の流れが続きそうだ。直近の米インフレ指標は再加速が示され、今後発表されるデータ次第では政策金利見通しが修正される可能性があろう。
一方、日本銀行は18-19日開催の金融政策決定会合で追加利上げを見送り、1月も政策金利の据え置きが予想されている。20日発表の11月消費者物価コア指数(コアCPI)は市場予想を上回る伸びを記録したが、日銀は来年3月以降の利上げを想定しているとの見方が多い。
なお、ドル高円安が進行した場合、日本政府は再度懸念を示す可能性があるが、日本政府・日本銀行による為替介入がすみやかに実施されない場合、ドル・円は直近高値を上回り、再度160円を目指す展開となる可能性がある
【米・12月CB消費者信頼感指数】(23日発表予定)
12月23日発表の12月CB消費者信頼感指数は113.0と、11月の111.7を上回る見通し。市場予想と一致、または上回った場合、景況感の改善を好感したドル買いが強まる可能性がある。
【植田日銀総裁講演会】(25日予定)
植田日銀総裁は25日に経団連審議員会で講演を行う予定。金融政策について言及する可能性がある。次の利上げ時期は来年3月以降になるとの見方が強まれば、円売りが強まる可能性がある。
ドル・円の予想レンジ:154円00銭-159円00銭
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