注目トピックス 市況・概況
国内株式市場見通し:日米重要イベント通過で個人投資家中心の相場展開に
配信日時:2024/12/21 13:58
配信元:FISCO
*13:58JST 国内株式市場見通し:日米重要イベント通過で個人投資家中心の相場展開に
■「タカ派」な利下げで急落した米株につられる展開に
今週の日経平均は週間で768.54円安(-1.95%)の38701.90円と下落。17-18日の米連邦準備制度理事会(FRB)による連邦公開市場委員会(FOMC)と18-19日の日本銀行による金融政策決定会合の結果を見極めたいとするムードが強まるなか、米国株の急落に日本株もややつられる格好となった。
FOMCでは想定通りの0.25%の利下げとなったが、25年金利見通し(ドット・チャート)が9月時点の4回(1.00%)利下げから2回(0.5%)利下げに引き下げられ、「タカ派」な利下げとなったことから、18日の米国市場ではNYダウなど主要3指数がそろって急落。この流れが東京市場に波及し、19日の日経平均は39000円台を割り込んだ。ただ、昼休み中に日銀が利上げ見送りを発表したことで、日経平均は下げ幅を縮小した。週を通して日経平均は弱く6日続落となったが、為替市場での円安推移や75日移動平均線(75MA)などが意識され、38700円台で取引を終えた。
日銀会合の結果は想定通りの内容だったものの、その後、15時30分からの記者会見で、植田和男日銀総裁は「次回1月展望リポートでワンノッチ(一段階)確度が上がるのか、現時点では何とも言えない」「追加利上げの判断には、もうワンノッチ欲しい」と、賃金動向など一段の情報が必要との考えを示した。市場では、年明け1月での利上げ実施も難しく、春闘のデータがそろう3-4月に利上げ実施がずれ込むとの見方が強まり、為替市場では1ドル158円台手前まで円安ドル高が加速した。
なお、12月第2週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を5133億円売り越したほか、TOPIX先物を5104億円買い越し、225先物は6180億円買い越したことから、合計6151億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を3312億円売り越すなど合計で3247億円売り越し。信託は現物を1784億円買い越したほか、事業法人は現物を1931億円買い越しており24週連続での買い越しとなった。
■年末モード入りで個人投資家が主役に
20日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比498.02ドル高の42840.26ドル、ナスダックは同199.83ポイント高の19572.60で取引を終了した。大証ナイト・セッションの日経225先物は、日中終値比170円高の38880円で取引を終えた。為替市場では1ドル156円40銭台で推移。
日米中銀会合という今年最後の重要イベントを通過し、相場は商い閑散の年末モード入りとなろう。今週は日産自<7201>とホンダ<7267>による経営統合検討開始に関する報道で、日産自が筆頭株主の三菱自<7211>などプライム市場の自動車株や自動車部品サプライヤーに思惑が向かったことなどから、プライム市場の売買代金はコンスタントに4兆円から5兆円台を記録した。
ただ、来週は重要イベントも通過し、海外の機関投資家の多くがクリスマス休暇入りすることから、プライム市場の売買代金は減少し、相場の主役が個人投資家に移る公算が大きい。今月は26日が優待・配当の権利取り最終売買日となるため、12月決算企業などへの関心が高まりそうだ。「掉尾の一振」への期待感から、スタンダード市場やグロース市場の中小型株に個人投資家の関心が向かう可能性もあり、個別株中心の相場展開となろう。プライム市場上場を含め、株価100円から200円台の低位銘柄に短期資金が流出入し、急騰・急落が相次ぐかもしれない。
■大納会まであと6営業日
2023年大納会の日経平均は33464円で、年間上昇幅は7369円と1989年の8756円に次ぐ大きさとなった。2024年の日経平均はバブル以来の史上最高値を更新したほか、史上初の40000円台乗せ、8月5日の史上最大の下げ幅4451円、次の日の6日に史上最大の上げ幅3217円を記録するなど、まさに歴史的な1年となった。史上初の40000円台での年越しは難しそうだが、89年大納会38915円を上回る大納会史上最高値の更新を見たいものだ。大納会まで6営業日だが、今の水準を維持できれば十分狙える記録といえよう。年間パフォーマンスで5000円ほど上昇していることからお化粧買いは期待できないが、日経平均の「掉尾の一振」を期待したい。
■27日に日本の完全失業率発表
来週、日本では、25日に11月企業向けサービス価格指数、10月景気動向指数(確報値)、26日に11月住宅着工件数、27日に11月完全失業率、有効求人倍率、鉱工業生産(速報値)、小売業販売額、百貨店・スーパー販売額、12月東京消費者物価指数などが予定されている。
海外では、23日に英・第3四半期経常収支、実質GDP(確報値)、米・12月コンファレンスボード消費者信頼感指数、24日に米・11月耐久財受注(速報値)、新築住宅販売件数、12月リッチモンド連銀製造業指数、26日にトルコ・中銀政策金利、米・週次新規失業保険申請件数、原油在庫、27日に米・11月卸売在庫(速報値)などが予定されている。
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今週の日経平均は週間で768.54円安(-1.95%)の38701.90円と下落。17-18日の米連邦準備制度理事会(FRB)による連邦公開市場委員会(FOMC)と18-19日の日本銀行による金融政策決定会合の結果を見極めたいとするムードが強まるなか、米国株の急落に日本株もややつられる格好となった。
FOMCでは想定通りの0.25%の利下げとなったが、25年金利見通し(ドット・チャート)が9月時点の4回(1.00%)利下げから2回(0.5%)利下げに引き下げられ、「タカ派」な利下げとなったことから、18日の米国市場ではNYダウなど主要3指数がそろって急落。この流れが東京市場に波及し、19日の日経平均は39000円台を割り込んだ。ただ、昼休み中に日銀が利上げ見送りを発表したことで、日経平均は下げ幅を縮小した。週を通して日経平均は弱く6日続落となったが、為替市場での円安推移や75日移動平均線(75MA)などが意識され、38700円台で取引を終えた。
日銀会合の結果は想定通りの内容だったものの、その後、15時30分からの記者会見で、植田和男日銀総裁は「次回1月展望リポートでワンノッチ(一段階)確度が上がるのか、現時点では何とも言えない」「追加利上げの判断には、もうワンノッチ欲しい」と、賃金動向など一段の情報が必要との考えを示した。市場では、年明け1月での利上げ実施も難しく、春闘のデータがそろう3-4月に利上げ実施がずれ込むとの見方が強まり、為替市場では1ドル158円台手前まで円安ドル高が加速した。
なお、12月第2週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を5133億円売り越したほか、TOPIX先物を5104億円買い越し、225先物は6180億円買い越したことから、合計6151億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を3312億円売り越すなど合計で3247億円売り越し。信託は現物を1784億円買い越したほか、事業法人は現物を1931億円買い越しており24週連続での買い越しとなった。
■年末モード入りで個人投資家が主役に
20日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比498.02ドル高の42840.26ドル、ナスダックは同199.83ポイント高の19572.60で取引を終了した。大証ナイト・セッションの日経225先物は、日中終値比170円高の38880円で取引を終えた。為替市場では1ドル156円40銭台で推移。
日米中銀会合という今年最後の重要イベントを通過し、相場は商い閑散の年末モード入りとなろう。今週は日産自<7201>とホンダ<7267>による経営統合検討開始に関する報道で、日産自が筆頭株主の三菱自<7211>などプライム市場の自動車株や自動車部品サプライヤーに思惑が向かったことなどから、プライム市場の売買代金はコンスタントに4兆円から5兆円台を記録した。
ただ、来週は重要イベントも通過し、海外の機関投資家の多くがクリスマス休暇入りすることから、プライム市場の売買代金は減少し、相場の主役が個人投資家に移る公算が大きい。今月は26日が優待・配当の権利取り最終売買日となるため、12月決算企業などへの関心が高まりそうだ。「掉尾の一振」への期待感から、スタンダード市場やグロース市場の中小型株に個人投資家の関心が向かう可能性もあり、個別株中心の相場展開となろう。プライム市場上場を含め、株価100円から200円台の低位銘柄に短期資金が流出入し、急騰・急落が相次ぐかもしれない。
■大納会まであと6営業日
2023年大納会の日経平均は33464円で、年間上昇幅は7369円と1989年の8756円に次ぐ大きさとなった。2024年の日経平均はバブル以来の史上最高値を更新したほか、史上初の40000円台乗せ、8月5日の史上最大の下げ幅4451円、次の日の6日に史上最大の上げ幅3217円を記録するなど、まさに歴史的な1年となった。史上初の40000円台での年越しは難しそうだが、89年大納会38915円を上回る大納会史上最高値の更新を見たいものだ。大納会まで6営業日だが、今の水準を維持できれば十分狙える記録といえよう。年間パフォーマンスで5000円ほど上昇していることからお化粧買いは期待できないが、日経平均の「掉尾の一振」を期待したい。
■27日に日本の完全失業率発表
来週、日本では、25日に11月企業向けサービス価格指数、10月景気動向指数(確報値)、26日に11月住宅着工件数、27日に11月完全失業率、有効求人倍率、鉱工業生産(速報値)、小売業販売額、百貨店・スーパー販売額、12月東京消費者物価指数などが予定されている。
海外では、23日に英・第3四半期経常収支、実質GDP(確報値)、米・12月コンファレンスボード消費者信頼感指数、24日に米・11月耐久財受注(速報値)、新築住宅販売件数、12月リッチモンド連銀製造業指数、26日にトルコ・中銀政策金利、米・週次新規失業保険申請件数、原油在庫、27日に米・11月卸売在庫(速報値)などが予定されている。
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