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日産東HD Research Memo(7):個人リース、中古車事業、整備事業が堅調に推移
配信日時:2024/12/18 16:17
配信元:FISCO
*16:17JST 日産東HD Research Memo(7):個人リース、中古車事業、整備事業が堅調に推移
■日産東京販売ホールディングス<8291>の業績動向
2. 事業別の売上動向
事業別の売上高は、新車38,906百万円(前年同期比5.5%減)、中古車11,657百万円(同11.4%増)、整備15,282百万円(同2.9%増)、収入手数料等3,963百万円(同3.1%減)となり、主力の新車販売の減少を中古車販売や整備でカバーする格好となった。
(1) 新車事業
2025年3月期第2四半期の新車販売台数は11,802台(前年同期比9.0%減)、登録日基準では11,691台(同11.0%減)となり、売上高、営業利益ともに減少した。EVの売上高が前年同期から反動減となったことが要因である。詳細は、2023年3月末の時点でEVの補助金が決まっていなかったためバックオーダーが発生、これに2023年3月に人気のEVアリアの受注を開始したことが重なったため、同年4月以降に登録が一気に増えた。これにより2024年3月期第2四半期は、新車販売台数が前年同期比2.2%増、登録台数が同8.2%となって売上高が同17.2%増と急増、一方2025年3月期第2四半期は、この反動により売上高が減少した。しかし、e-POWERなどEV以外の電動車が順調に売上を伸ばしており、同社の電動車人気は変わらないため、むしろ新車販売は正常化したということができる。
なお、中国や欧米でEVの販売が鈍化していること、そのタイミングで同社に新車を供給している日産自動車が世界規模でのリストラを発表したことに絡めて、同社の販売減に触れる論調もあるが、それは間違っている。なぜならば、日産自動車の低迷の要因は、新エネ車シフトの中国、補助金を見直している欧米にあるからだ。一方、同社の販売減の理由は前述したように明確なうえ、日本はまだEVの普及率が非常に低いため、むしろEVの補助金を継続するモチベーションとなっている。さらに急速充電器などインフラで先行する同社地盤の東京都は他の自治体より補助金が大きい。このように、日産自動車の低迷による同社への影響は、ほとんどないといえる。むしろリストラによって日産自動車の体質が強化されれば、国内で日産車を最も売っている同社にとって大きなメリットとなるだろう。
(2) 個人リース
収益性の高い新車個人リース「P.O.P」の販売が順調に伸長、2024年3月期に導入した中古車個人リースも大きく伸長した。「P.O.P」については、消費者の間でカーリースへの認知が広がったこと、ベストプラクティスの浸透で前下期から全員が提案営業をできる体制になってきたことが奏功し、2025年3月期第2四半期の個人リースの販売が2,702台(前年同期比23.5%増)、保有台数も14,699台(同11.8%増)と順調に伸び、東京都の販売シェアも40%とトップを維持した。中古車個人リースも、ベストプラクティスが奏功して販売台数263台(同2.3倍)と急速に立ち上がった。なお、新車個人リースは新車事業、中古車個人リースは中古車事業となる。
(3) 中古車事業
中古車については、日産自動車公式中古車サイトなどから同社店頭で購入する、収益性の高いエンドユーザー向けの「小売販売」に注力した。一方、円安の影響による輸出増で卸売相場が高水準で推移していること、グループのサービス付加など提案営業を展開したことなどにより販売単価が上昇した。この結果、営業利益も大幅増益となった。
(4) 整備事業
整備事業については、12万人のメンテナンスバック会員を中心とする35万件の顧客基盤を背景に安定した入庫を確保した。この結果、エヌティオートサービス、車検館を含め、例年どおり売上高は堅調に推移、営業利益も伸長した。車検が横ばいで入庫は若干減少したが、修理代や人件費などの上昇を反映して価格が上昇した。入庫は保有年数が長くなると減る傾向にあり、新車買い替えを促すことが今後の課題といえる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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2. 事業別の売上動向
事業別の売上高は、新車38,906百万円(前年同期比5.5%減)、中古車11,657百万円(同11.4%増)、整備15,282百万円(同2.9%増)、収入手数料等3,963百万円(同3.1%減)となり、主力の新車販売の減少を中古車販売や整備でカバーする格好となった。
(1) 新車事業
2025年3月期第2四半期の新車販売台数は11,802台(前年同期比9.0%減)、登録日基準では11,691台(同11.0%減)となり、売上高、営業利益ともに減少した。EVの売上高が前年同期から反動減となったことが要因である。詳細は、2023年3月末の時点でEVの補助金が決まっていなかったためバックオーダーが発生、これに2023年3月に人気のEVアリアの受注を開始したことが重なったため、同年4月以降に登録が一気に増えた。これにより2024年3月期第2四半期は、新車販売台数が前年同期比2.2%増、登録台数が同8.2%となって売上高が同17.2%増と急増、一方2025年3月期第2四半期は、この反動により売上高が減少した。しかし、e-POWERなどEV以外の電動車が順調に売上を伸ばしており、同社の電動車人気は変わらないため、むしろ新車販売は正常化したということができる。
なお、中国や欧米でEVの販売が鈍化していること、そのタイミングで同社に新車を供給している日産自動車が世界規模でのリストラを発表したことに絡めて、同社の販売減に触れる論調もあるが、それは間違っている。なぜならば、日産自動車の低迷の要因は、新エネ車シフトの中国、補助金を見直している欧米にあるからだ。一方、同社の販売減の理由は前述したように明確なうえ、日本はまだEVの普及率が非常に低いため、むしろEVの補助金を継続するモチベーションとなっている。さらに急速充電器などインフラで先行する同社地盤の東京都は他の自治体より補助金が大きい。このように、日産自動車の低迷による同社への影響は、ほとんどないといえる。むしろリストラによって日産自動車の体質が強化されれば、国内で日産車を最も売っている同社にとって大きなメリットとなるだろう。
(2) 個人リース
収益性の高い新車個人リース「P.O.P」の販売が順調に伸長、2024年3月期に導入した中古車個人リースも大きく伸長した。「P.O.P」については、消費者の間でカーリースへの認知が広がったこと、ベストプラクティスの浸透で前下期から全員が提案営業をできる体制になってきたことが奏功し、2025年3月期第2四半期の個人リースの販売が2,702台(前年同期比23.5%増)、保有台数も14,699台(同11.8%増)と順調に伸び、東京都の販売シェアも40%とトップを維持した。中古車個人リースも、ベストプラクティスが奏功して販売台数263台(同2.3倍)と急速に立ち上がった。なお、新車個人リースは新車事業、中古車個人リースは中古車事業となる。
(3) 中古車事業
中古車については、日産自動車公式中古車サイトなどから同社店頭で購入する、収益性の高いエンドユーザー向けの「小売販売」に注力した。一方、円安の影響による輸出増で卸売相場が高水準で推移していること、グループのサービス付加など提案営業を展開したことなどにより販売単価が上昇した。この結果、営業利益も大幅増益となった。
(4) 整備事業
整備事業については、12万人のメンテナンスバック会員を中心とする35万件の顧客基盤を背景に安定した入庫を確保した。この結果、エヌティオートサービス、車検館を含め、例年どおり売上高は堅調に推移、営業利益も伸長した。車検が横ばいで入庫は若干減少したが、修理代や人件費などの上昇を反映して価格が上昇した。入庫は保有年数が長くなると減る傾向にあり、新車買い替えを促すことが今後の課題といえる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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