注目トピックス 日本株
TKP Research Memo(5):2025年2月期上期は売上高が14.3%増でコロナ禍前を上回る水準へ
配信日時:2024/12/18 14:05
配信元:FISCO
*14:05JST TKP Research Memo(5):2025年2月期上期は売上高が14.3%増でコロナ禍前を上回る水準へ
■ティーケーピー<3479>の決算概要
2. 2025年2月期上期の連結業績
2025年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比14.3%増の20,280百万円、営業利益が同0.9%減の2,733百万円、経常利益が同12.4%減の2,622百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同57.6%減の2,422百万円と増収減益となった。
売上高は、貸会議室需要の回復やホテル稼働の好調維持により、コロナ禍前を上回る水準に伸長した。重視するKPIである「坪当たり売上高」※1は、稼働率の向上や料飲売上高の伸びなどで高水準を確保し、業績の底上げに寄与した。また、宿泊売上高についても、好調なインバウンドの取り込みや新規ホテルのオープンなどにより過去最高を継続更新した※2。主なサービス別売上構成比を見ると、「会議室料」が37.9%、「オプション料」が12.6%、「料飲」が14.1%、「宿泊」が23.8%となっているが、「料飲」及び「宿泊」の伸びが大きく、さらなる伸びしろとしての期待もできる。
※1 研修や懇親会などの需要拡大に伴う料飲売上高の増加や、ダイナミックプライシング(需要に応じた価格変動を機動的に実施する戦略)の効果などにより、第1四半期の「坪当たり売上高」は前年同期比16.0%増の39,079円と大きく拡大。第2四半期は季節要因により一旦調整されるも、前年同期比では6.4%増の34,194百万円とプラスを維持した。
※2 宿泊売上高は前年同期比20.0%増の4,819百万円となり、過去最高を更新した。
一方、損益面では、戦略的な人件費増やM&A関連費用などによりわずかに営業減益となった。また、経常損益以下の減益幅が大きいのは、前年同期に計上された負ののれん発生益(345百万円)※のはく落や税効果会計(税金費用の増加)の影響によるものであり、それらは想定内である。
※ 2023年4月12日に実施したリリカラの持分法適用関連会社化に伴うもの。なお、2024年6月20日には株式追加取得により連結子会社となった(損益計算書上では第3四半期から、貸借対照表上では第2四半期末からの連結化)。
財政状態については、後述のとおり、リリカラの連結化や政策投資(資本業務提携を含む)等により大きく変動した。リリカラの連結化により売掛金や商品等が増加したほか、相次ぐ業務提携(ノバレーゼ、APAMAN)※などに伴う政策投資(投資有価証券)の増加により、総資産は前期末比24.8%増の99,409百万円に拡大した。一方、自己資本は利益剰余金の積み増しにより同7.1%増の43,019百万円となり、その結果、自己資本比率は43.3%(前期末は50.4%)となった。また、「現金及び預金」は依然として約250億円を確保しており、引き続き今後の活用が注目される。
※ APAMAN株式については、2024年8月2日に公表されたTOB(MBO目的)に応募(業務提携は継続)しており、その結果、第3四半期には相当の株式売却益(弊社推定では7億円規模)が計上される見通しである。
3. 2025年2月期上期の総括
2025年2月期上期を総括すると、研修・セミナーや懇親会利用による貸会議室需要を取り込み、2ケタの増収を達成した点は、貸会議室需要の回復度合いや同社ビジネスモデルの優位性を再認識するうえで大いに評価できる。特に、料飲売上高を大きく伸ばすことができたのは、コロナ禍で一旦縮小した料飲部門の強化(再内製化)を早急に進めてきたことが奏功した。また、2本目の柱であるホテル事業(宿泊)が業績の底上げに大きく貢献しており、戦略眼の確かさを感じさせる。一方、利益面では出遅れ感があるものの、将来を見据えた前向きな費用増(人件費及びM&A関連費用)が主因であり、今後の業績の伸びで回収できる性質のものであることから懸念材料として捉える必要はないであろう。また、戦略面でも、リリカラの連結化やノバレーゼ、APAMANとの業務提携などで、注目すべき成果を残すことができた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<YS>
2. 2025年2月期上期の連結業績
2025年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比14.3%増の20,280百万円、営業利益が同0.9%減の2,733百万円、経常利益が同12.4%減の2,622百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同57.6%減の2,422百万円と増収減益となった。
売上高は、貸会議室需要の回復やホテル稼働の好調維持により、コロナ禍前を上回る水準に伸長した。重視するKPIである「坪当たり売上高」※1は、稼働率の向上や料飲売上高の伸びなどで高水準を確保し、業績の底上げに寄与した。また、宿泊売上高についても、好調なインバウンドの取り込みや新規ホテルのオープンなどにより過去最高を継続更新した※2。主なサービス別売上構成比を見ると、「会議室料」が37.9%、「オプション料」が12.6%、「料飲」が14.1%、「宿泊」が23.8%となっているが、「料飲」及び「宿泊」の伸びが大きく、さらなる伸びしろとしての期待もできる。
※1 研修や懇親会などの需要拡大に伴う料飲売上高の増加や、ダイナミックプライシング(需要に応じた価格変動を機動的に実施する戦略)の効果などにより、第1四半期の「坪当たり売上高」は前年同期比16.0%増の39,079円と大きく拡大。第2四半期は季節要因により一旦調整されるも、前年同期比では6.4%増の34,194百万円とプラスを維持した。
※2 宿泊売上高は前年同期比20.0%増の4,819百万円となり、過去最高を更新した。
一方、損益面では、戦略的な人件費増やM&A関連費用などによりわずかに営業減益となった。また、経常損益以下の減益幅が大きいのは、前年同期に計上された負ののれん発生益(345百万円)※のはく落や税効果会計(税金費用の増加)の影響によるものであり、それらは想定内である。
※ 2023年4月12日に実施したリリカラの持分法適用関連会社化に伴うもの。なお、2024年6月20日には株式追加取得により連結子会社となった(損益計算書上では第3四半期から、貸借対照表上では第2四半期末からの連結化)。
財政状態については、後述のとおり、リリカラの連結化や政策投資(資本業務提携を含む)等により大きく変動した。リリカラの連結化により売掛金や商品等が増加したほか、相次ぐ業務提携(ノバレーゼ、APAMAN)※などに伴う政策投資(投資有価証券)の増加により、総資産は前期末比24.8%増の99,409百万円に拡大した。一方、自己資本は利益剰余金の積み増しにより同7.1%増の43,019百万円となり、その結果、自己資本比率は43.3%(前期末は50.4%)となった。また、「現金及び預金」は依然として約250億円を確保しており、引き続き今後の活用が注目される。
※ APAMAN株式については、2024年8月2日に公表されたTOB(MBO目的)に応募(業務提携は継続)しており、その結果、第3四半期には相当の株式売却益(弊社推定では7億円規模)が計上される見通しである。
3. 2025年2月期上期の総括
2025年2月期上期を総括すると、研修・セミナーや懇親会利用による貸会議室需要を取り込み、2ケタの増収を達成した点は、貸会議室需要の回復度合いや同社ビジネスモデルの優位性を再認識するうえで大いに評価できる。特に、料飲売上高を大きく伸ばすことができたのは、コロナ禍で一旦縮小した料飲部門の強化(再内製化)を早急に進めてきたことが奏功した。また、2本目の柱であるホテル事業(宿泊)が業績の底上げに大きく貢献しており、戦略眼の確かさを感じさせる。一方、利益面では出遅れ感があるものの、将来を見据えた前向きな費用増(人件費及びM&A関連費用)が主因であり、今後の業績の伸びで回収できる性質のものであることから懸念材料として捉える必要はないであろう。また、戦略面でも、リリカラの連結化やノバレーゼ、APAMANとの業務提携などで、注目すべき成果を残すことができた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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