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ユニリタ Research Memo(3):顧客のデジタル変革を支援(2)
配信日時:2024/12/18 12:03
配信元:FISCO
*12:03JST ユニリタ Research Memo(3):顧客のデジタル変革を支援(2)
■会社概要
2. 企業特長
ユニリタ<3800>は、「共感をカタチにし、ユニークを創造するユニリタグループへ」というビションのもと、「Create Your Business Value ~ITの力で、一歩先の未来を創造する~」をミッションに掲げ、社名の由来でもある「ユニークと利他」を共通の価値観としている。
同社の特長として以下の3点が挙げられる。
(1) 独立系の自社開発パッケージソフトウェアメーカー
創業時からの主力事業(システム運用及びメインフレーム向け)における同社製品は、コンピュータの規模やメーカーなどの制約を受けることなく、システムのスムーズな運用を可能としているところに強みがある。同社製品と競合するメーカー系製品では、ハード部分だけを他のメーカーに切り替えることができないため、顧客にとって柔軟なシステム構築を阻害する要因となっているが、同社製品はそれとは一線を画す。また、同社の主力事業における提供価値は、ITシステム運用の自動化、効率化にどれだけ貢献できるかに集約されるが、最近では各企業が提供する顧客サービスの品質向上においても重要な役割を担うようになっており、その分野に特化して積み上げてきた実績やノウハウが、同社製品及びサービスのきめ細かさやパフォーマンスの高さ、提案の精度に反映されている。システム導入に際しても、代理店任せの傾向が多く見られるなかで、同社製品が金融機関や大手企業を中心に直販にて提供されてきた。システム更新時にリプレースで採用されるケースが多いのは、その証左と言えるだろう。その他、同社が運営を委託されている「システム管理者の会」(日本最大規模のシステム管理者のネットワーク)は、個人会員数19,000名を超え(賛同企業数は400社超)、同社がこの分野をけん引する存在であることを示している。今後は、顧客ニーズの変化に合わせ、これまでの製品販売による提供方法から、クラウドの活用とシステム運用を組み合わせたサービスモデル(継続課金型の収益モデル)への転換により、顧客との関係をさらに密接にしていく方針である。
(2) メインフレーム向けの安定収益源を次の成長分野へ投資
同社収益の大部分が「プロダクトサービス」により稼ぎ出されているが、そのなかでも「メインフレーム事業」の利益率は50%を超える水準にあり、安定的な収益源として同社の業績を支えてきた。それを可能としているのは、同社製品及びサービスへの信頼もあるが、顧客のスイッチングコスト(システムを入れ替えることにより発生するコスト)の高さにも起因していると考えられる。「メインフレーム事業」は外部環境の影響(オープン化の進展等)※により縮小傾向が続いているものの、残存者利益を享受するポジショニングや底堅い需要の継続により、しばらくはキャッシュカウ(資金源)の役割を担っていくことが想定される。したがって、その資金を次の成長分野(クラウドサービス等)への投資に振り向けることができるのは、同社にとって大きなアドバンテージと考えられる。
※ なお、富士通<6702>は2030年にメインフレームの製造・販売から撤退する方針を表明した。ユーザー企業は、保守期間の終了までにクラウドなどへの移行が求められることになる。
(3) サービス&データマネジメントを生かしたトータル提案に強み
これまでの事業構造変革を通じて、従来の情報システム部門から事業部門、管理部門へとサービス提供を拡げ、ITシステム運用の自動化、効率化に貢献するだけでなく、企業価値を創出する分野にまで事業領域の拡充に取り組んできた。消費トレンドがモノからコトへと変化するなかで、企業のサービス提供モデルも販売型からサービス型(定額利用料形式)への流れが加速し、さらにはデータ活用の重要性が一層高まっていることから、顧客事業の「攻め」と「守り」の両面を支援できる体制により、ビジネスモデルの変革に向けたDXサービスをトータルで提案可能なところも同社の優位性を形成している。同社では、システム運用とデータ活用領域で培ってきた「サービスマネジメント」「データマネジメント」をコアコンピタンスと再定義し、それらを生かした企業の事業変革とIT課題解決を支援する方向性を掲げている。2022年3月期にグループ機能を「プロダクトサービス」「クラウドサービス」「プロフェッショナルサービス」の3つのセグメントに再編するとともに、「プロフェッショナルサービス」では、横断的なグループエコシステムを構築。コンサルティングを起点としてプロダクトとクラウドセグメントの各種サービスの導入支援、システムインテグレーション、アウトソーシングまでワンストップソリューションを提供する体制となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<HN>
2. 企業特長
ユニリタ<3800>は、「共感をカタチにし、ユニークを創造するユニリタグループへ」というビションのもと、「Create Your Business Value ~ITの力で、一歩先の未来を創造する~」をミッションに掲げ、社名の由来でもある「ユニークと利他」を共通の価値観としている。
同社の特長として以下の3点が挙げられる。
(1) 独立系の自社開発パッケージソフトウェアメーカー
創業時からの主力事業(システム運用及びメインフレーム向け)における同社製品は、コンピュータの規模やメーカーなどの制約を受けることなく、システムのスムーズな運用を可能としているところに強みがある。同社製品と競合するメーカー系製品では、ハード部分だけを他のメーカーに切り替えることができないため、顧客にとって柔軟なシステム構築を阻害する要因となっているが、同社製品はそれとは一線を画す。また、同社の主力事業における提供価値は、ITシステム運用の自動化、効率化にどれだけ貢献できるかに集約されるが、最近では各企業が提供する顧客サービスの品質向上においても重要な役割を担うようになっており、その分野に特化して積み上げてきた実績やノウハウが、同社製品及びサービスのきめ細かさやパフォーマンスの高さ、提案の精度に反映されている。システム導入に際しても、代理店任せの傾向が多く見られるなかで、同社製品が金融機関や大手企業を中心に直販にて提供されてきた。システム更新時にリプレースで採用されるケースが多いのは、その証左と言えるだろう。その他、同社が運営を委託されている「システム管理者の会」(日本最大規模のシステム管理者のネットワーク)は、個人会員数19,000名を超え(賛同企業数は400社超)、同社がこの分野をけん引する存在であることを示している。今後は、顧客ニーズの変化に合わせ、これまでの製品販売による提供方法から、クラウドの活用とシステム運用を組み合わせたサービスモデル(継続課金型の収益モデル)への転換により、顧客との関係をさらに密接にしていく方針である。
(2) メインフレーム向けの安定収益源を次の成長分野へ投資
同社収益の大部分が「プロダクトサービス」により稼ぎ出されているが、そのなかでも「メインフレーム事業」の利益率は50%を超える水準にあり、安定的な収益源として同社の業績を支えてきた。それを可能としているのは、同社製品及びサービスへの信頼もあるが、顧客のスイッチングコスト(システムを入れ替えることにより発生するコスト)の高さにも起因していると考えられる。「メインフレーム事業」は外部環境の影響(オープン化の進展等)※により縮小傾向が続いているものの、残存者利益を享受するポジショニングや底堅い需要の継続により、しばらくはキャッシュカウ(資金源)の役割を担っていくことが想定される。したがって、その資金を次の成長分野(クラウドサービス等)への投資に振り向けることができるのは、同社にとって大きなアドバンテージと考えられる。
※ なお、富士通<6702>は2030年にメインフレームの製造・販売から撤退する方針を表明した。ユーザー企業は、保守期間の終了までにクラウドなどへの移行が求められることになる。
(3) サービス&データマネジメントを生かしたトータル提案に強み
これまでの事業構造変革を通じて、従来の情報システム部門から事業部門、管理部門へとサービス提供を拡げ、ITシステム運用の自動化、効率化に貢献するだけでなく、企業価値を創出する分野にまで事業領域の拡充に取り組んできた。消費トレンドがモノからコトへと変化するなかで、企業のサービス提供モデルも販売型からサービス型(定額利用料形式)への流れが加速し、さらにはデータ活用の重要性が一層高まっていることから、顧客事業の「攻め」と「守り」の両面を支援できる体制により、ビジネスモデルの変革に向けたDXサービスをトータルで提案可能なところも同社の優位性を形成している。同社では、システム運用とデータ活用領域で培ってきた「サービスマネジメント」「データマネジメント」をコアコンピタンスと再定義し、それらを生かした企業の事業変革とIT課題解決を支援する方向性を掲げている。2022年3月期にグループ機能を「プロダクトサービス」「クラウドサービス」「プロフェッショナルサービス」の3つのセグメントに再編するとともに、「プロフェッショナルサービス」では、横断的なグループエコシステムを構築。コンサルティングを起点としてプロダクトとクラウドセグメントの各種サービスの導入支援、システムインテグレーション、アウトソーシングまでワンストップソリューションを提供する体制となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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