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ビジョナル Research Memo(5):人材戦略の実践を支援する「HRMOS」
配信日時:2024/12/10 11:35
配信元:FISCO
*11:35JST ビジョナル Research Memo(5):人材戦略の実践を支援する「HRMOS」
■ビジョナル<4194>の事業内容
(2) HRMOS
同社のHRMOSは、採用から入社後の活躍までの情報を一元化・可視化することで、エビデンスに基づいた人材活用を可能にするサービスを提供している。雇用の流動化が進むことにより、企業の人材活用・人材戦略を支える人的資本経営(従業員を重要な経営資源の1つとし、企業内の人材情報を統合的に管理し、生産性向上を目指す経営手法のこと)のニーズは益々高まっていくものと考えられ、当該ニーズに応えるべくビジネスを展開している。
a) サービスラインナップ
同社はHRMOSシリーズとして5つの領域でサービスを展開している。最初に開始したサービスは採用活動の生産性向上ツールの「HRMOS採用」である。多くの企業が採用情報をExcel管理してきた中、中途採用市場の隆盛と共に一定規模以上の人数を採用する企業が増加し、この結果、従来の中途採用プロセスの管理の限界に直面する企業も多く、HRMOS採用のようなSaaS(Software as a Service)を利用するケースも増加している。次に開始したサービスは「HRMOSタレントマネジメント」である。この領域は人的資本経営や人的資本開示が謳われている中で注目されている領域であり、従業員データベースを中心に、「目標・評価設定」、「1on1支援」、「組織シミュレーション」、「360°フィードバック」、「ダッシュボード」等の機能を提供しており、戦略的な人材活用につなげることができるサービスである。「HRMOS経費」と「HRMOS勤怠」はM&Aで買収している。さらに、2024年7月より「HRMOS労務給与」の提供が開始され、同社の考える「HRMOS」シリーズでの一気通貫型の人的資本データプラットフォームの基本的なサービスが揃った。すべてのサービスは、SaaS形式で提供され、サブスクリプション(定期購入による継続課金)型の課金体系を導入している。
b) 主要KPI推移
HRMOSの主要KPIは売上高の大部分を占める「HRMOS採用」と「HRMOSタレントマネジメント」の2つを対象として開示している。直近(2024年7月末時点)のARR※1は前年同期末比29.8%増の2,777百万円、利用中企業数※2は同25.9%増の1,947社と、共に前年同期比で2桁成長しており、ARPU※3も同3.1%増の11.8万円となり上昇傾向にある。Churn Rate※4については、0.60%と低い水準を維持しており、全ての開示KPI指標で順調に伸長している。
※1 Annual Recurring Revenue。各四半期末の月末MRR(Monthly Recurring Revenue。対象月末時点における継続課金企業に係る月額料金の合計(一時収益は含まない))に12を乗じて算出
※2 各四半期における月末有料課金ユーザー企業数。複数のサービスを導入している顧客は1顧客として取り扱い
※3 Average Revenue Per User。各四半期末のMRRを同時点の有料課金ユーザー企業数で除して算出
※4 各四半期末におけるMRRベースの月末月次解約率を過去12ヶ月平均して算出。月末月次解約率は、当月解約したMRRを前月末MRRで除して算出
c) 成長戦略
2024年7月に「HRMOS労務給与」がリリースされたことにより、2021年4月に同社が新規株式上場時から計画していた「HRMOS」シリーズでの一気通貫型の人的資本データプラットフォームの主要サービスが揃った。これにより、同社は従来の各サービス単体でのサービス提供に加えて、HRMOSのシリーズ展開、及びBizReachとのクロスセルを含めたサービス展開を目指している。さらに、同社は、即戦力を社内から採用する「社内版ビズリーチ」構想を掲げており、BizReachとHRMOSのデータ連携を通じて、労働市場におけるリアルタイムのデータと、社員データを一元的に集積・分析し、社員の活用や採用戦略に活かすことで、最適な人的資本経営の実現を支援するためのサービス提供を目指している。
2. Incubationセグメント
Incubationセグメントは「トラボックス」、「M&Aサクシード」、「yamory(ヤモリー)」、「Assured(アシュアード)」等で構成されている。なお、2023年12月1日付で同社の連結子会社であったビズヒントの全株式を譲渡したことに伴い、BizHint事業は連結の範囲から除外されている。Incubationセグメントは、様々な産業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進する事業の創出を通じて、ビジョナルグループの長期的かつ持続的な成長を支えることを目指している。具体的には、事業承継を含む資本の流動化の遅れに対応する、法人限定M&Aプラットフォーム「M&Aサクシード」、クラウド等の利用拡大によるセキュリティ対策への遅れに対応する、脆弱性管理クラウド「yamory(ヤモリー)」及びセキュリティ評価プラットフォーム「Assured(アシュアード)」、中小企業等のDXの遅れに対応する物流DXプラットフォーム「トラボックス」等を行っている。Incubationセグメントでは、HR Techセグメントより生み出される利益の範囲内で人材投資、新規プロダクト開発、広告宣伝活動等を行っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
<HN>
(2) HRMOS
同社のHRMOSは、採用から入社後の活躍までの情報を一元化・可視化することで、エビデンスに基づいた人材活用を可能にするサービスを提供している。雇用の流動化が進むことにより、企業の人材活用・人材戦略を支える人的資本経営(従業員を重要な経営資源の1つとし、企業内の人材情報を統合的に管理し、生産性向上を目指す経営手法のこと)のニーズは益々高まっていくものと考えられ、当該ニーズに応えるべくビジネスを展開している。
a) サービスラインナップ
同社はHRMOSシリーズとして5つの領域でサービスを展開している。最初に開始したサービスは採用活動の生産性向上ツールの「HRMOS採用」である。多くの企業が採用情報をExcel管理してきた中、中途採用市場の隆盛と共に一定規模以上の人数を採用する企業が増加し、この結果、従来の中途採用プロセスの管理の限界に直面する企業も多く、HRMOS採用のようなSaaS(Software as a Service)を利用するケースも増加している。次に開始したサービスは「HRMOSタレントマネジメント」である。この領域は人的資本経営や人的資本開示が謳われている中で注目されている領域であり、従業員データベースを中心に、「目標・評価設定」、「1on1支援」、「組織シミュレーション」、「360°フィードバック」、「ダッシュボード」等の機能を提供しており、戦略的な人材活用につなげることができるサービスである。「HRMOS経費」と「HRMOS勤怠」はM&Aで買収している。さらに、2024年7月より「HRMOS労務給与」の提供が開始され、同社の考える「HRMOS」シリーズでの一気通貫型の人的資本データプラットフォームの基本的なサービスが揃った。すべてのサービスは、SaaS形式で提供され、サブスクリプション(定期購入による継続課金)型の課金体系を導入している。
b) 主要KPI推移
HRMOSの主要KPIは売上高の大部分を占める「HRMOS採用」と「HRMOSタレントマネジメント」の2つを対象として開示している。直近(2024年7月末時点)のARR※1は前年同期末比29.8%増の2,777百万円、利用中企業数※2は同25.9%増の1,947社と、共に前年同期比で2桁成長しており、ARPU※3も同3.1%増の11.8万円となり上昇傾向にある。Churn Rate※4については、0.60%と低い水準を維持しており、全ての開示KPI指標で順調に伸長している。
※1 Annual Recurring Revenue。各四半期末の月末MRR(Monthly Recurring Revenue。対象月末時点における継続課金企業に係る月額料金の合計(一時収益は含まない))に12を乗じて算出
※2 各四半期における月末有料課金ユーザー企業数。複数のサービスを導入している顧客は1顧客として取り扱い
※3 Average Revenue Per User。各四半期末のMRRを同時点の有料課金ユーザー企業数で除して算出
※4 各四半期末におけるMRRベースの月末月次解約率を過去12ヶ月平均して算出。月末月次解約率は、当月解約したMRRを前月末MRRで除して算出
c) 成長戦略
2024年7月に「HRMOS労務給与」がリリースされたことにより、2021年4月に同社が新規株式上場時から計画していた「HRMOS」シリーズでの一気通貫型の人的資本データプラットフォームの主要サービスが揃った。これにより、同社は従来の各サービス単体でのサービス提供に加えて、HRMOSのシリーズ展開、及びBizReachとのクロスセルを含めたサービス展開を目指している。さらに、同社は、即戦力を社内から採用する「社内版ビズリーチ」構想を掲げており、BizReachとHRMOSのデータ連携を通じて、労働市場におけるリアルタイムのデータと、社員データを一元的に集積・分析し、社員の活用や採用戦略に活かすことで、最適な人的資本経営の実現を支援するためのサービス提供を目指している。
2. Incubationセグメント
Incubationセグメントは「トラボックス」、「M&Aサクシード」、「yamory(ヤモリー)」、「Assured(アシュアード)」等で構成されている。なお、2023年12月1日付で同社の連結子会社であったビズヒントの全株式を譲渡したことに伴い、BizHint事業は連結の範囲から除外されている。Incubationセグメントは、様々な産業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進する事業の創出を通じて、ビジョナルグループの長期的かつ持続的な成長を支えることを目指している。具体的には、事業承継を含む資本の流動化の遅れに対応する、法人限定M&Aプラットフォーム「M&Aサクシード」、クラウド等の利用拡大によるセキュリティ対策への遅れに対応する、脆弱性管理クラウド「yamory(ヤモリー)」及びセキュリティ評価プラットフォーム「Assured(アシュアード)」、中小企業等のDXの遅れに対応する物流DXプラットフォーム「トラボックス」等を行っている。Incubationセグメントでは、HR Techセグメントより生み出される利益の範囲内で人材投資、新規プロダクト開発、広告宣伝活動等を行っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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