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ワコム Research Memo(9):2025年3月期は1株当たり20円配を予想。自己株式の取得にも取り組む
配信日時:2024/12/06 13:09
配信元:FISCO
*13:09JST ワコム Research Memo(9):2025年3月期は1株当たり20円配を予想。自己株式の取得にも取り組む
■株主還元
ワコム<6727>の株主還元策については、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当の継続と機動的な自己株式取得の実施を基本方針としている。配当については、適正な財務の健全性を確保することを念頭に、連結ベースの配当性向の目安を30%程度としている。それを上回る場合でも、原則安定的な1株当たりの配当額を維持し、1株当たり配当額の中長期的な増加を通じた利益還元に努める考えだ。また、事務コストを考慮し、配当金の支払い回数は期末の年1回としている。
自己株式の取得については、投資機会や財務状況などを考慮のうえ、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策として遂行する方針である。Wacom Chapter 3の対象期間(2022年3月期~2025年3月期)においては、総額200億円を上限とする自己株式取得を実施する方針であるが、2024年9月30日時点で累計155億円(2,137万株)の自己株式の取得を実施済みである。なお2024年10月30日開催の取締役会において、4百万株または20億円のいずれかを上限とする自己株式取得を決議している(取得期間は2024年10月末から2025年1月20日まで)。
2025年3月期の配当については前期と同額の1株当たり20.0円を予想している。自己株式については2024年9月30日までに総額約30億円を取得したほか、2024年10月30日付で20億円を上限とする自己株式取得の決議を行った(取得期間は2024年10月31日~2025年1月20日)。また、2024年5月16日には保有する自己株式のうち600万株を消却した(消却前の発行済株式総数に対する割合3.95%)。
今後もパートナーとの協業を含めた研究開発関連投資と、配当性向、自己株式取得を通じた株主還元のバランスを取るにあたり、資本活用の効率性(ROE)、事業運営の効率性(ROIC)に目配せしながら、キャッシュ・フローを有効に活用していく考えに変わりはない。
■会社概要
クリエイター向けペンタブレット市場を確立、テクノロジーソリューション事業が成長をリード
同社は1983年に埼玉県上尾市で設立された。社名は「ワールド」と「コンピュータ」に由来している。また「WA」には「人とコンピュータの調和」、「COM」には「コミュニケーション」や最近は「コミュニティ」の意味も込められている。1984年には世界初のコードレス・ペンタブレット製品を発表した。1987年にはプロフェッショナル用グラフィックス・ペンタブレットの「SDシリーズ」が発売され、ウォルト・ディズニーに映画制作で使用された。その後も地道に製品の改良を重ね、クリエイター向けペンタブレット市場では、2000年代以降マーケットリーダーとしての地位を確立した。
1991年にはペン・センサーコンポーネント分野(現「テクノロジーソリューション事業」)にも進出した。同社のデジタルペンやコントロールIC、タッチパネル等の部品やモジュールを完成品メーカーにOEM供給しており、タブレット・ノートPCやスマートフォン向けの市場拡大に乗って急成長を遂げた。
証券市場には2003年4月に日本証券業協会JASDAQ市場に上場した後、2005年12月に東京証券取引所第1部に上場して現在に至る(2022年4月より東証プライム市場へ移行)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<HN>
ワコム<6727>の株主還元策については、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当の継続と機動的な自己株式取得の実施を基本方針としている。配当については、適正な財務の健全性を確保することを念頭に、連結ベースの配当性向の目安を30%程度としている。それを上回る場合でも、原則安定的な1株当たりの配当額を維持し、1株当たり配当額の中長期的な増加を通じた利益還元に努める考えだ。また、事務コストを考慮し、配当金の支払い回数は期末の年1回としている。
自己株式の取得については、投資機会や財務状況などを考慮のうえ、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策として遂行する方針である。Wacom Chapter 3の対象期間(2022年3月期~2025年3月期)においては、総額200億円を上限とする自己株式取得を実施する方針であるが、2024年9月30日時点で累計155億円(2,137万株)の自己株式の取得を実施済みである。なお2024年10月30日開催の取締役会において、4百万株または20億円のいずれかを上限とする自己株式取得を決議している(取得期間は2024年10月末から2025年1月20日まで)。
2025年3月期の配当については前期と同額の1株当たり20.0円を予想している。自己株式については2024年9月30日までに総額約30億円を取得したほか、2024年10月30日付で20億円を上限とする自己株式取得の決議を行った(取得期間は2024年10月31日~2025年1月20日)。また、2024年5月16日には保有する自己株式のうち600万株を消却した(消却前の発行済株式総数に対する割合3.95%)。
今後もパートナーとの協業を含めた研究開発関連投資と、配当性向、自己株式取得を通じた株主還元のバランスを取るにあたり、資本活用の効率性(ROE)、事業運営の効率性(ROIC)に目配せしながら、キャッシュ・フローを有効に活用していく考えに変わりはない。
■会社概要
クリエイター向けペンタブレット市場を確立、テクノロジーソリューション事業が成長をリード
同社は1983年に埼玉県上尾市で設立された。社名は「ワールド」と「コンピュータ」に由来している。また「WA」には「人とコンピュータの調和」、「COM」には「コミュニケーション」や最近は「コミュニティ」の意味も込められている。1984年には世界初のコードレス・ペンタブレット製品を発表した。1987年にはプロフェッショナル用グラフィックス・ペンタブレットの「SDシリーズ」が発売され、ウォルト・ディズニーに映画制作で使用された。その後も地道に製品の改良を重ね、クリエイター向けペンタブレット市場では、2000年代以降マーケットリーダーとしての地位を確立した。
1991年にはペン・センサーコンポーネント分野(現「テクノロジーソリューション事業」)にも進出した。同社のデジタルペンやコントロールIC、タッチパネル等の部品やモジュールを完成品メーカーにOEM供給しており、タブレット・ノートPCやスマートフォン向けの市場拡大に乗って急成長を遂げた。
証券市場には2003年4月に日本証券業協会JASDAQ市場に上場した後、2005年12月に東京証券取引所第1部に上場して現在に至る(2022年4月より東証プライム市場へ移行)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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