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リソー教育 Research Memo(9):2025年2月期は学習塾事業と学校内個別指導事業がけん引、増収増益の見通し
配信日時:2024/05/14 14:39
配信元:FISCO
*14:39JST リソー教育 Research Memo(9):2025年2月期は学習塾事業と学校内個別指導事業がけん引、増収増益の見通し
■今後の見通し
1. 2025年2月期の業績見通し
リソー教育<4714>の2025年2月期の連結業績は、売上高で前期比5.4%増の33,960百万円、営業利益で同3.2%増の2,670百万円、経常利益で同2.1%増の2,670百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.4%増の1,710百万円と増収増益が続く見通し。顧客満足度の向上に取り組むことでグループ生徒数の回復を目指すとともに、経費抑制により計画の達成を目指す。事業セグメント別では、主力の学習塾事業と学校内個別指導事業がけん引する見込みだ。
営業利益率が若干低下する見込みとなっているが、特段の理由はなく保守的に見積もっているものと思われる。このため、生徒数の回復により売上高が計画通り伸長すれば、利益面では上振れする可能性もあると弊社では見ている。なお、第1四半期にヒューリックによる公開買付や第三者割当増資に関連した費用を、特別損失または営業外費用として計上する見込みだ。
(1) 学習塾事業
学習塾事業は生徒数の回復により、売上高で1ケタ台の増収、営業利益も3期振りの増益に転じる見通し。生徒数については新規校舎の開設に加えて、既存重点校による退会防止施策の効果が出始めていることから、2024年春以降は前年同月比でプラス基調が続くものと予想される。また、コロナ禍で開催を中止していた春期・夏期合宿を2024年から再開することも増収要因となりそうだ。
校舎展開では、2024年3月に「メディックTOMAS」を1校(渋谷校)開校したほか、同年6月に「TOMAS」を1校(用賀校)開校する予定で、通期では4~5校の開校を計画している。また、拡大リニューアルについても3校程度を予定している。
なお、新たな取り組みとして現役東大生が現場に常駐して生徒の質問に答える中高生専用の会員制自習室を2023年11月より「TOMAS下北沢校」が入居するビル内で開始した。学習塾に通う必要がない生徒でも、難問を解く際にアドバイスを求めたいというニーズは存在しており、こうした需要の取り込みを狙っている。まだ始まったばかりのため、目立った実績は出ていないが、「TOMAS」の個別指導もオプションで受講可能となっており、収益獲得機会の増大につながる取り組みとして注目される。
(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業の業績は、前期比横ばい水準を見込んでいる。2023年3月に実施した「名門会」の授業料値上げ効果は一巡するため、減少傾向が続いている生徒数の動向が鍵を握ることになる。新規開校の予定はなく、2024年3月に「TOMEIKAI」を1校(新潟校)閉校した。「TOMEIKAI」の校舎整理は一巡したが、既存校でもまだ若干の赤字が続いている状況にあり、今後も経費の最適化による収益改善を図る。また、生徒と講師の顔が見えるだけでなく、講師の板書と生徒の手元も見え、日本中、世界中どこにいても名門会の高品質な完全1対1の個別指導が受けられる「名門会Online」の生徒数が増加していること、日本国内だけでなく海外からも需要があることから「名門会Online」の拡大にも注力する。
(3) 幼児教育事業
幼児教育事業は、「伸芽会」で横ばい、「伸芽’Sクラブ」で若干の増収増益を見込んでいる。「伸芽会」については2023年11月に授業料値上げ(17%)を実施したものの、生徒数の減少で値上げ効果を相殺した格好となっており、生徒数の減少傾向に歯止めを掛けられるかが計画達成の鍵を握っている。同社では引き続き保護者との個別面談によりコミュニケーションを密に図ることで退会抑制に注力していく考えだ。
校舎展開としては、2024年4月に「コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー」を1校(武蔵小杉校)開校しており、現状は新たな開校・閉校の予定はない。ただ、2026年2月期以降は「こどもでぱーと」の開業に伴い、新規開設数も「伸芽会」「伸芽’Sクラブ」ともに継続的に増えていくものと見込まれる。
(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業は2ケタ増収増益と高成長が続く見通し。稼働校数は前期末比7校増の89校を見込む。期初段階で3校の解約があったものの新規導入校が増加するほか、既存校における導入学年数の広がりにより受講生徒数の拡大が続くものと予想される。競合するサービスが出てきているものの、講師の派遣サービスが主であり、進学個別指導のノウハウを生かした付加価値の高いサービスによる差別化が可能と同社では見ている。
(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業は、体験型ツアーの開催数増加等により売上高は順調に伸びる見通しだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<AS>
1. 2025年2月期の業績見通し
リソー教育<4714>の2025年2月期の連結業績は、売上高で前期比5.4%増の33,960百万円、営業利益で同3.2%増の2,670百万円、経常利益で同2.1%増の2,670百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.4%増の1,710百万円と増収増益が続く見通し。顧客満足度の向上に取り組むことでグループ生徒数の回復を目指すとともに、経費抑制により計画の達成を目指す。事業セグメント別では、主力の学習塾事業と学校内個別指導事業がけん引する見込みだ。
営業利益率が若干低下する見込みとなっているが、特段の理由はなく保守的に見積もっているものと思われる。このため、生徒数の回復により売上高が計画通り伸長すれば、利益面では上振れする可能性もあると弊社では見ている。なお、第1四半期にヒューリックによる公開買付や第三者割当増資に関連した費用を、特別損失または営業外費用として計上する見込みだ。
(1) 学習塾事業
学習塾事業は生徒数の回復により、売上高で1ケタ台の増収、営業利益も3期振りの増益に転じる見通し。生徒数については新規校舎の開設に加えて、既存重点校による退会防止施策の効果が出始めていることから、2024年春以降は前年同月比でプラス基調が続くものと予想される。また、コロナ禍で開催を中止していた春期・夏期合宿を2024年から再開することも増収要因となりそうだ。
校舎展開では、2024年3月に「メディックTOMAS」を1校(渋谷校)開校したほか、同年6月に「TOMAS」を1校(用賀校)開校する予定で、通期では4~5校の開校を計画している。また、拡大リニューアルについても3校程度を予定している。
なお、新たな取り組みとして現役東大生が現場に常駐して生徒の質問に答える中高生専用の会員制自習室を2023年11月より「TOMAS下北沢校」が入居するビル内で開始した。学習塾に通う必要がない生徒でも、難問を解く際にアドバイスを求めたいというニーズは存在しており、こうした需要の取り込みを狙っている。まだ始まったばかりのため、目立った実績は出ていないが、「TOMAS」の個別指導もオプションで受講可能となっており、収益獲得機会の増大につながる取り組みとして注目される。
(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業の業績は、前期比横ばい水準を見込んでいる。2023年3月に実施した「名門会」の授業料値上げ効果は一巡するため、減少傾向が続いている生徒数の動向が鍵を握ることになる。新規開校の予定はなく、2024年3月に「TOMEIKAI」を1校(新潟校)閉校した。「TOMEIKAI」の校舎整理は一巡したが、既存校でもまだ若干の赤字が続いている状況にあり、今後も経費の最適化による収益改善を図る。また、生徒と講師の顔が見えるだけでなく、講師の板書と生徒の手元も見え、日本中、世界中どこにいても名門会の高品質な完全1対1の個別指導が受けられる「名門会Online」の生徒数が増加していること、日本国内だけでなく海外からも需要があることから「名門会Online」の拡大にも注力する。
(3) 幼児教育事業
幼児教育事業は、「伸芽会」で横ばい、「伸芽’Sクラブ」で若干の増収増益を見込んでいる。「伸芽会」については2023年11月に授業料値上げ(17%)を実施したものの、生徒数の減少で値上げ効果を相殺した格好となっており、生徒数の減少傾向に歯止めを掛けられるかが計画達成の鍵を握っている。同社では引き続き保護者との個別面談によりコミュニケーションを密に図ることで退会抑制に注力していく考えだ。
校舎展開としては、2024年4月に「コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー」を1校(武蔵小杉校)開校しており、現状は新たな開校・閉校の予定はない。ただ、2026年2月期以降は「こどもでぱーと」の開業に伴い、新規開設数も「伸芽会」「伸芽’Sクラブ」ともに継続的に増えていくものと見込まれる。
(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業は2ケタ増収増益と高成長が続く見通し。稼働校数は前期末比7校増の89校を見込む。期初段階で3校の解約があったものの新規導入校が増加するほか、既存校における導入学年数の広がりにより受講生徒数の拡大が続くものと予想される。競合するサービスが出てきているものの、講師の派遣サービスが主であり、進学個別指導のノウハウを生かした付加価値の高いサービスによる差別化が可能と同社では見ている。
(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業は、体験型ツアーの開催数増加等により売上高は順調に伸びる見通しだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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