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PCNET Research Memo(5):サブスクリプションの受注が好調、ストック収益は順調に拡大
配信日時:2024/02/16 13:35
配信元:FISCO
*13:35JST PCNET Research Memo(5):サブスクリプションの受注が好調、ストック収益は順調に拡大
■業績動向
1. 2024年5月期第2四半期の連結業績
パシフィックネット<3021>の2024年5月期第2四半期の連結業績は、売上高が3,232百万円(前年同期比2.7%増)、営業利益が260百万円(同57.5%増)、経常利益が256百万円(同57.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が167百万円(同66.8%増)だった。前年同期にITサブスクリプション事業において資産売却による一時的な売上高の増加があったため、売上高は前年同期比微増に留まったものの、各事業別に見れば、ITAD事業が減収となったことを除いて他の事業は順調に推移し、全体としては増収を確保した。なお売上高は5期連続の増収、4期連続での過去最高額を記録している。利益面では収益向上策が奏功し、各事業でバランスよく利益を稼ぐことができたため、各利益とも5割を超える増益を達成している。ITサブスクリプション事業によるストック収益の拡大や、ITAD事業においてPCなどのリユース販売での高い収益性を確保できたほか、各種サービスの受注が好調であったこと、及びコミュニケーション・デバイス事業においても好調な国内団体旅行などの影響を受けてイヤホンガイドの需要が伸びたことで、前年同期比で利益率が向上している。
ITサブスクリプション事業においては、サブスクリプション資産を充実させてストック収益の拡大を図るビジネスモデルを採用しているため、先行投資としてのサブスク資産(PCなど)の調達や、全国ネットワークを展開するための設備投資、人材確保のための投資などが膨らみがちである。2024年5月期は特に人材の積極採用や人事制度を刷新して給与をアップするなど、人的資本への投資に注力したが、一方で、資産の稼働率向上に取り組んでコストの適正化に対応したことで、結果として増益を成し遂げており、事業の好調さが理解できよう。
さらに2024年5月下期は、2025年10月のWindows10のサポート終了に向けて、企業などでのPC大量更改イベントが徐々に立ち上がってくる時期に差し掛かる。その意味でも、下期は売上、利益両面で上期と比較してかなりの上積みが期待でき、通期においても前期比で好業績が期待できると弊社では見ている。
ITAD事業においては、使用済みPCの排出台数低迷が響き、リユース販売は伸び悩んだ。しかし高スペックPCなど収益性の高い商材に絞って販売を推進した結果、増益を確保している。一方でデータ消去などのサービス販売は、サービス範囲拡張や営業強化に注力したことによって順調に業績を拡大した。元々固定費抑制により利益率の高い事業ということもあり、2024年5月期第2四半期の増益に貢献した形だ。コミュニケーション・デバイス事業では、新型コロナウイルス感染症のいわゆる「5類移行」などによって国内団体旅行や訪日旅行の需要が回復し、それに伴いイヤホンガイドに関する需要も拡大した。さらには旅行業以外の分野(企業の工場見学用の受注など)にも積極的に取り組んでおり、黒字転換を果たした。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<SO>
1. 2024年5月期第2四半期の連結業績
パシフィックネット<3021>の2024年5月期第2四半期の連結業績は、売上高が3,232百万円(前年同期比2.7%増)、営業利益が260百万円(同57.5%増)、経常利益が256百万円(同57.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が167百万円(同66.8%増)だった。前年同期にITサブスクリプション事業において資産売却による一時的な売上高の増加があったため、売上高は前年同期比微増に留まったものの、各事業別に見れば、ITAD事業が減収となったことを除いて他の事業は順調に推移し、全体としては増収を確保した。なお売上高は5期連続の増収、4期連続での過去最高額を記録している。利益面では収益向上策が奏功し、各事業でバランスよく利益を稼ぐことができたため、各利益とも5割を超える増益を達成している。ITサブスクリプション事業によるストック収益の拡大や、ITAD事業においてPCなどのリユース販売での高い収益性を確保できたほか、各種サービスの受注が好調であったこと、及びコミュニケーション・デバイス事業においても好調な国内団体旅行などの影響を受けてイヤホンガイドの需要が伸びたことで、前年同期比で利益率が向上している。
ITサブスクリプション事業においては、サブスクリプション資産を充実させてストック収益の拡大を図るビジネスモデルを採用しているため、先行投資としてのサブスク資産(PCなど)の調達や、全国ネットワークを展開するための設備投資、人材確保のための投資などが膨らみがちである。2024年5月期は特に人材の積極採用や人事制度を刷新して給与をアップするなど、人的資本への投資に注力したが、一方で、資産の稼働率向上に取り組んでコストの適正化に対応したことで、結果として増益を成し遂げており、事業の好調さが理解できよう。
さらに2024年5月下期は、2025年10月のWindows10のサポート終了に向けて、企業などでのPC大量更改イベントが徐々に立ち上がってくる時期に差し掛かる。その意味でも、下期は売上、利益両面で上期と比較してかなりの上積みが期待でき、通期においても前期比で好業績が期待できると弊社では見ている。
ITAD事業においては、使用済みPCの排出台数低迷が響き、リユース販売は伸び悩んだ。しかし高スペックPCなど収益性の高い商材に絞って販売を推進した結果、増益を確保している。一方でデータ消去などのサービス販売は、サービス範囲拡張や営業強化に注力したことによって順調に業績を拡大した。元々固定費抑制により利益率の高い事業ということもあり、2024年5月期第2四半期の増益に貢献した形だ。コミュニケーション・デバイス事業では、新型コロナウイルス感染症のいわゆる「5類移行」などによって国内団体旅行や訪日旅行の需要が回復し、それに伴いイヤホンガイドに関する需要も拡大した。さらには旅行業以外の分野(企業の工場見学用の受注など)にも積極的に取り組んでおり、黒字転換を果たした。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<SO>
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