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NYの視点:米サービスコアインフレは引き続き鈍化困難か、ノーランディングのシナリオも

配信日時:2023/08/16 07:47 配信元:FISCO
*07:47JST NYの視点:米サービスコアインフレは引き続き鈍化困難か、ノーランディングのシナリオも 米7月小売売上高は前月比+0.7%となった。伸びは6月+0.3%から予想以上に拡大。同月に開催されたオンライン小売のアマゾンの会員向けビッグセールの影響が全体指数を押し上げたと見られている。国内総生産(GDP)の算出に用いられる自動車、建材、給油、食品を除いたコントロールグループは前月比+1.0%。伸びは1月来で最大となり7-9月期GDPの成長にプラスに寄与すると見られる。米商務省と類似したモデルを使用しているため注目されるアトランタ連銀のGDP見通しは7-8月期5.03%成長と、前回の4.088%からさらに引き上げられた。いまのところ景気後退の兆候は見られない。ノーランディングのシナリオも浮上。

引き続き強い消費は米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策決定において注視しているサービスコアインフレの鈍化をさらに遅らせる可能性が出てきた。米7月の輸出入物価指数も伸びが拡大。輸入物価指数は前月比+0.4%と、3カ月ぶりのプラスで、1年ぶりで最大の伸び。輸出物価指数も前月比+0.7%と、2月来のプラスで昨年7月以降ほぼ1年ぶり最大の伸びを示した。

今年の連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持っている米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は度々、十分に引き締め域にあり、追加利上げに慎重な姿勢を見せていた。しかし、15日のイベントで、「我々はインフレを巡り進展したが依然過剰に高い」と、言及。インフレが2%目標に向かっている納得できる証拠が必要との考えで、問題はインフレを鈍化させるためにFRBが十分な行動をしたか、まだ行動が必要かどうかだと指摘。さらに、「利上げ終了した」と言及する準備はない、利上げの可能性を完全には除外しなかった。さらに、利下げにはまだ長い道のりだと言及。
ゴールドマンサックスのエコノミストはインフレ鈍化がさらに進み年内の利上げ終了、来年第2四半期の利下げ見通しを示したが、FRBが注目のサービスコアインフレの鈍化が遅れ、追加利上げの可能性は残る。


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