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NYの視点:NY連銀6月消費者調査:長期インフレ期待上昇でFRBの追加利上げ姿勢緩和は困難
配信日時:2023/07/11 07:38
配信元:FISCO
*07:38JST NYの視点:NY連銀6月消費者調査:長期インフレ期待上昇でFRBの追加利上げ姿勢緩和は困難
NY連銀は6月消費者調査の結果を公表した。その中で、1年インフレ期待率は3.83%と従来の4.07%から低下した。3カ月連続の低下で2021年4月以降ほぼ2年ぶりの低水準となった。昨年の同月は6.8%だった。3年インフレ期待は2.98%から2.95%へ小幅低下。これに対し、5年インフレ期待は2.99%と2.74%から上昇。1年インフレ期待と対照的に3カ月連続で上昇し3%台だった昨年3月以降ほぼ1年ぶり最高水準となった。
短期インフレ期待の低下は原油価格の下落が主要因だったと考えられる。また、6月の中古車価格が前月比で4.2%下落し、パンデミックによる経済封鎖直後の2020年4月以降で最大の下落率となったことを背景にインフレ鈍化を市場は期待し始め米国債の買いを推奨する投資家も目立つ。ドル買いも後退した。
一方、FRBは短期インフレ期待が原油価格動向で大きく左右することを認識、長期インフレ期待動向に特に焦点を当てている。このため、5年期待インフレの上昇は、FRBにとり懸念材料となる可能性があり、年内の追加利上げ姿勢をより強める可能性も除外できない。
■NY連銀6月消費者調査
インフレ期待
1年:3.83%(5月4.07%、4月4.45%、3月4.75%)
3年:2.95%(5月2.98%、4月2.89%、3月2.78%)
5年:2.99%(5月2.74%、4月2.62%、3月2.54%)
<CS>
短期インフレ期待の低下は原油価格の下落が主要因だったと考えられる。また、6月の中古車価格が前月比で4.2%下落し、パンデミックによる経済封鎖直後の2020年4月以降で最大の下落率となったことを背景にインフレ鈍化を市場は期待し始め米国債の買いを推奨する投資家も目立つ。ドル買いも後退した。
一方、FRBは短期インフレ期待が原油価格動向で大きく左右することを認識、長期インフレ期待動向に特に焦点を当てている。このため、5年期待インフレの上昇は、FRBにとり懸念材料となる可能性があり、年内の追加利上げ姿勢をより強める可能性も除外できない。
■NY連銀6月消費者調査
インフレ期待
1年:3.83%(5月4.07%、4月4.45%、3月4.75%)
3年:2.95%(5月2.98%、4月2.89%、3月2.78%)
5年:2.99%(5月2.74%、4月2.62%、3月2.54%)
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