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NYの視点:中国の4-6月期GDP成長率、ベース効果などにより比較的高い伸びとなる見込み

配信日時:2023/06/12 08:11 配信元:FISCO
*08:11JST NYの視点:中国の4-6月期GDP成長率、ベース効果などにより比較的高い伸びとなる見込み 報道によると、中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は2023年4-6月期の成長率について、ベース効果などにより前年同期比で比較的高い伸びになるとの見方を示した。9日に公表された中国人民銀行の声明によると、「第2四半期(4-6月期)の国内総生産(GDP)成長率は前年比で比較的高くなる見込み」、「消費者物価指数(CPI)は下半期に徐々に持ち直し、12月までには前年比1%を超えると予想される」ようだ。直近の消費者物価指数は前年比+0.2%程度の低い伸びにとどまっているが、プラス幅は少しずつ拡大していくようだ。

市場参加者の間では、中国政府は景気回復傾向が続いているとの認識を変えていないため、景気浮揚策の発動には慎重との見方が多いようだ。ただ、世界経済の減速は避けられないことから、今年後半にかけて政策支援に踏み出す公算が大きいとの声も聞かれている。財政政策面では、インフラ整備を目的とした地方特別債の追加発行などが実施される可能性があり、金融政策面では、政策金利の引き下げなどが想定されているようだ。

なお、易綱総裁は、「国境を越えた貿易や投資で企業が人民元を使うことをより容易にする」と表明しており、人民元の国際化について引き続き前向きな姿勢を示した。複数の国との間で貿易取引における人民元決済がスタートしている。エネルギー資源の輸入などで人民元の使用が拡大しているようだが、今後はこの動きが一段と拡大していくものとみられる。

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