注目トピックス 日本株
リソー教育 Research Memo(6):「スクールTOMAS」の導入契約校数は順調に拡大
配信日時:2022/11/09 16:36
配信元:FISCO
■リソー教育<4714>の業績動向
2. セグメント別動向
(1) 学習塾事業
学習塾事業の売上高は前年同期比4.7%増の7,803百万円、営業利益は同8.5%減の241百万円となった。新規開校やリニューアル増床などを行ったことにより生徒数が着実に増加し、売上高は過去最高を更新したが、利益面では人件費や水道光熱費等の増加により減益となった。
校舎展開については、「TOMAS」を2022年3月に3校新たに開校したほか、増床リニューアルを3月、5月、8月に各1校実施した。また、「インターTOMAS」を5月に1校新たに開校し、2022年8月末時点の校舎数は学習塾(TOMAS、メディックTOMAS、Spec.TOMAS)で前年同期比3校増の96校、英会話塾の「インターTOMAS」で同2校増の12校となった。コロナ禍でも徹底した感染防止対策によって安心・安全な学習環境を整備し、対面型授業で高品質な教育サービスを提供するという同社の考え方が、多くの生徒や保護者から支持されており、新規開校した校舎でも生徒数が順調に増加したようだ。新型コロナウイルス感染症の第7波の到来により、講師や生徒が感染した影響で未消化となった授業は、9月~12月にかけて実施する予定となっている。
(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業の売上高は前年同期比0.4%減の2,348百万円と横ばいとなり、営業損失10百万円(前年同期は64百万円の利益)を計上した。「名門会」で2022年4月に1校をリニューアルしたほか、新ブランドとなる「メディック名門会」で3月に大阪本部校、4月に神戸校の2校を新規に開校した。2022年8月時点の校舎数は「名門会」が35校、「TOMEIKAI」が12校と前年同期比横ばいとなり、「メディク名門会」2校を追加したことになる。
「メディック名門会」の入会生徒数は想定を上回ったものの、生徒募集活動のリソースを「メディック名門会」に傾注したこともあり、「名門会」や「TOMEIKAI」の入会生徒数が低調に推移し、事業全体では生徒数が前年同期比でやや減少した。利益面では、「メディック名門会」の先行投資費用増が主な減益要因となった。「メディック名門会」は、高卒生を対象とした完全個別指導の医学部受験専門予備校で、勉強全般のサポートだけでなく、学生寮を完備しコンシェルジュによる生活管理・メンタルサポート、モチベーションフォローなども行うなど、志望校合格に向けてフルサポート体制で徹底的にバックアップすることが特徴となっている。
(3) 幼児教育事業
幼児教育事業の売上高は前年同期比4.3%減の3,168百万円、営業利益は同31.3%減の627百万円と減収減益に転じた。「伸芽’Sクラブ学童」を2022年4月に1校(コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー品川校)、8月に1校(晴海トリトン校)それぞれ開校したほか、「伸芽’Sクラブ託児」を8月に1校(晴海トリトン校)開校し、2022年8月時点で「伸芽会」は前年同期比横ばいの24教室、「伸芽’Sクラブ学童」は同3校増の19校、「伸芽’Sクラブ託児」は同1校増の8校となった。
生徒数は「伸芽’Sクラブ」が順調に増加したものの、「伸芽会」が減少したことにより全体では微減となった。単価の高い「伸芽会」の生徒数が減少したことが減収減益要因となった。「伸芽会」の生徒数が減少した要因は、入会シーズン※に新型コロナウイルス感染症が再拡大していたことや、募集活動を指揮・管理するキーパーソンが不在だったことが響いたようだ。現在はキーパーソンも復職し、通常のオペレーション体制に戻ったことから、下期は生徒数回復により増収に転じるものと見られる。なお、2022年4月に開校した「コナミスポーツ 伸芽’Sアカデミー」は、開校して間もなく定員に達するなど、生徒や保護者に非常に好評だったことから、2023年4月に増床して定員数を現在の60名から約2倍に拡大する予定となっている。
※幼稚園の受験は10月~11月に実施されるため、生徒が入れ替わる時期は第4四半期(12月~2月)となる。
(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業の売上高は前年同期比27.7%増の1,237百万円と好調に推移し、営業損失も前年同期の44百万円から6百万円に縮小した。導入契約校数が前年同期の82校から110校と順調に増加していることや(稼働校数で82校)、既存導入校でも対象学年が拡大しており、受講生徒数の増加が増収要因となった。
2021年6月に業務提携したKDDI まとめてオフィス(株)との協業効果も契約校数の増加に寄与しているものと見られる。KDDI まとめてオフィスは、タブレット端末や通信ネットワーク装置等のICT機器とオンライン教育サービスなどのソフトを組み合わせたICT教育ソリューションを全国の約250の学校に導入しており、教育サービスの1つとして「スクールTOMAS」の導入提案を進めている。「スクールTOMAS」の場合、学校内での完全1対1の個別指導サービスに加えて、「atama+」等のAI教材やオンライン英会話個別指導、インターネット教材などを組み合わせて提供できることが強みとなっており、私立学校からの引き合いが増えている。
(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業の売上高は前年同期比71.3%増の876百万円、営業利益は42百万円(前年同期は12百万円の損失)となった。前年同期はコロナ禍により情操分野を育む体験型ツアーの開催数が少なかったが、2023年2月期第2四半期累計では開催数も一定程度回復し、増収要因となった。コロナ禍前の売上水準と比較すると8割程度まで回復したことになる。また、「TOMAS体操スクール」「TOMASサッカースクール」についても堅調に推移した。「TOMAS体操スクール」は2022年7月に1校開校し、合計10校となった。また、「TOMASサッカースクール」は新規開校がなく6校である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SI>
2. セグメント別動向
(1) 学習塾事業
学習塾事業の売上高は前年同期比4.7%増の7,803百万円、営業利益は同8.5%減の241百万円となった。新規開校やリニューアル増床などを行ったことにより生徒数が着実に増加し、売上高は過去最高を更新したが、利益面では人件費や水道光熱費等の増加により減益となった。
校舎展開については、「TOMAS」を2022年3月に3校新たに開校したほか、増床リニューアルを3月、5月、8月に各1校実施した。また、「インターTOMAS」を5月に1校新たに開校し、2022年8月末時点の校舎数は学習塾(TOMAS、メディックTOMAS、Spec.TOMAS)で前年同期比3校増の96校、英会話塾の「インターTOMAS」で同2校増の12校となった。コロナ禍でも徹底した感染防止対策によって安心・安全な学習環境を整備し、対面型授業で高品質な教育サービスを提供するという同社の考え方が、多くの生徒や保護者から支持されており、新規開校した校舎でも生徒数が順調に増加したようだ。新型コロナウイルス感染症の第7波の到来により、講師や生徒が感染した影響で未消化となった授業は、9月~12月にかけて実施する予定となっている。
(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業の売上高は前年同期比0.4%減の2,348百万円と横ばいとなり、営業損失10百万円(前年同期は64百万円の利益)を計上した。「名門会」で2022年4月に1校をリニューアルしたほか、新ブランドとなる「メディック名門会」で3月に大阪本部校、4月に神戸校の2校を新規に開校した。2022年8月時点の校舎数は「名門会」が35校、「TOMEIKAI」が12校と前年同期比横ばいとなり、「メディク名門会」2校を追加したことになる。
「メディック名門会」の入会生徒数は想定を上回ったものの、生徒募集活動のリソースを「メディック名門会」に傾注したこともあり、「名門会」や「TOMEIKAI」の入会生徒数が低調に推移し、事業全体では生徒数が前年同期比でやや減少した。利益面では、「メディック名門会」の先行投資費用増が主な減益要因となった。「メディック名門会」は、高卒生を対象とした完全個別指導の医学部受験専門予備校で、勉強全般のサポートだけでなく、学生寮を完備しコンシェルジュによる生活管理・メンタルサポート、モチベーションフォローなども行うなど、志望校合格に向けてフルサポート体制で徹底的にバックアップすることが特徴となっている。
(3) 幼児教育事業
幼児教育事業の売上高は前年同期比4.3%減の3,168百万円、営業利益は同31.3%減の627百万円と減収減益に転じた。「伸芽’Sクラブ学童」を2022年4月に1校(コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー品川校)、8月に1校(晴海トリトン校)それぞれ開校したほか、「伸芽’Sクラブ託児」を8月に1校(晴海トリトン校)開校し、2022年8月時点で「伸芽会」は前年同期比横ばいの24教室、「伸芽’Sクラブ学童」は同3校増の19校、「伸芽’Sクラブ託児」は同1校増の8校となった。
生徒数は「伸芽’Sクラブ」が順調に増加したものの、「伸芽会」が減少したことにより全体では微減となった。単価の高い「伸芽会」の生徒数が減少したことが減収減益要因となった。「伸芽会」の生徒数が減少した要因は、入会シーズン※に新型コロナウイルス感染症が再拡大していたことや、募集活動を指揮・管理するキーパーソンが不在だったことが響いたようだ。現在はキーパーソンも復職し、通常のオペレーション体制に戻ったことから、下期は生徒数回復により増収に転じるものと見られる。なお、2022年4月に開校した「コナミスポーツ 伸芽’Sアカデミー」は、開校して間もなく定員に達するなど、生徒や保護者に非常に好評だったことから、2023年4月に増床して定員数を現在の60名から約2倍に拡大する予定となっている。
※幼稚園の受験は10月~11月に実施されるため、生徒が入れ替わる時期は第4四半期(12月~2月)となる。
(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業の売上高は前年同期比27.7%増の1,237百万円と好調に推移し、営業損失も前年同期の44百万円から6百万円に縮小した。導入契約校数が前年同期の82校から110校と順調に増加していることや(稼働校数で82校)、既存導入校でも対象学年が拡大しており、受講生徒数の増加が増収要因となった。
2021年6月に業務提携したKDDI まとめてオフィス(株)との協業効果も契約校数の増加に寄与しているものと見られる。KDDI まとめてオフィスは、タブレット端末や通信ネットワーク装置等のICT機器とオンライン教育サービスなどのソフトを組み合わせたICT教育ソリューションを全国の約250の学校に導入しており、教育サービスの1つとして「スクールTOMAS」の導入提案を進めている。「スクールTOMAS」の場合、学校内での完全1対1の個別指導サービスに加えて、「atama+」等のAI教材やオンライン英会話個別指導、インターネット教材などを組み合わせて提供できることが強みとなっており、私立学校からの引き合いが増えている。
(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業の売上高は前年同期比71.3%増の876百万円、営業利益は42百万円(前年同期は12百万円の損失)となった。前年同期はコロナ禍により情操分野を育む体験型ツアーの開催数が少なかったが、2023年2月期第2四半期累計では開催数も一定程度回復し、増収要因となった。コロナ禍前の売上水準と比較すると8割程度まで回復したことになる。また、「TOMAS体操スクール」「TOMASサッカースクール」についても堅調に推移した。「TOMAS体操スクール」は2022年7月に1校開校し、合計10校となった。また、「TOMASサッカースクール」は新規開校がなく6校である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SI>
Copyright(c) FISCO Ltd. All rights reserved.
ニュースカテゴリ
注目トピックス 市況・概況
NY市場・クローズ
海外市場動向
注目トピックス 日本株
注目トピックス 経済総合
強弱材料
コラム【EMW】
オープニングコメント
日経225・本日の想定レンジ
寄り付き概況
新興市場スナップショット
注目トピックス 外国株
個別銘柄テクニカルショット
ランチタイムコメント
後場の投資戦略
後場の寄り付き概況
相場概況
本日の注目個別銘柄
JASDAQ市況
マザーズ市況
Miniトピック
来週の買い需要
日経QUICKニュース
みんかぶニュース 投資家動向
みんかぶニュース 為替・FX
みんかぶニュース 市況・概況
みんかぶニュース 個別・材料
みんかぶニュース コラム
みんかぶニュース その他
ビットコインニュース
アルトコインニュース
GRICI
暗号資産速報
Reuters Japan Online Report Business News
金融ウォッチ その他
FISCO その他
グロース市況
