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リソー教育 Research Memo(3):TOMAS、名門会、伸芽会を中心に各種教育サービス事業を展開
配信日時:2022/11/09 16:33
配信元:FISCO
■会社概要
2. 事業の概要
リソー教育<4714>及び主要子会社5社で、学習塾事業を中心に各種教育サービスを展開しており、事業セグメントとしては学習塾事業、家庭教師派遣教育事業、幼児教育事業、学校内個別指導事業、人格情操合宿教育事業に分けて開示している。直近5年間の事業別売上構成比では、学習塾事業が売上高の5割強で推移しており、家庭教師派遣教育事業、幼児教育事業と合わせた3つの事業で全体の約9割を占める格好となっている。また、2018年2月期から2022年2月期までの変化を見ると、家庭教師派遣教育事業の構成比が低下傾向にあり、幼児教育事業や学習塾事業、学校内個別指導事業が上昇している。
事業セグメント別の利益率を見ると、幼児教育事業が15~20%と最も高くなっている。これは名門幼稚園・小学校受験のパイオニアとして66年の実績を持つ伸芽会が圧倒的なブランド力を確立していることが背景にあると考えられる。学習塾事業や家庭教師派遣教育事業については10%前後の水準で推移している。学校内個別指導事業については、まだ売上規模が小さいことや先行投資段階ということもあり収益性は相対的に低く変動も大きいが、売上規模が一定以上の水準に拡大すれば10%以上の収益性が維持できるものと弊社では見ている。
(1) 学習塾事業
学習塾事業では、主力事業である完全個別指導塾「TOMAS」を首都圏で91校(2022年8月末時点、以下同様)展開しているほか、英会話スクールの「インターTOMAS」を12校、医学部受験専門個別指導塾「メディックTOMAS」を4校展開している。また、子会社の駿台TOMASで、最難関校受験専門の個別指導塾「Spec. TOMAS」を1校(自由が丘校)運営している。
「TOMAS」は小学生から高校生までを対象とした1対1の完全個別指導塾で、同社によると各生徒のスキルに応じて個人別「合格逆算カリキュラム」を作成・提供することで、個別指導塾として難関志望校合格者数トップの実績を実現している。講師は学生や社会人等のアルバイト講師が大半を占め、学習相談・サポートなどを正社員で対応することで顧客満足度の高い「安心で確実なサービス」の提供を可能としている。生徒数の構成比は小学生が4.5割、中学生が2.5割、高校生が3割となっている。また、「Spec. TOMAS」については入塾のための試験を実施しており、不合格となった生徒には近隣の「TOMAS」を紹介している。「Spec. TOMAS」自由が丘校は小学1~6年生を対象とし、最難関中学校の合格を目指すべく講師も正社員として採用しているのが特長だ。
(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業では、名門会が全国主要都市に「名門会」を35校展開している。社会人のプロ講師が家庭教師としてサービスを提供しており、同社によると進学実績を公表できる唯一の家庭教師センターとしている。毎年多数の難関校合格者を輩出しており、特に医学部で高い合格実績を上げていることが特徴で、2022年には新たな取り組みとして医学部受験指導に特化した「メディック名門会」を2校(大阪、神戸)開校した。また、首都圏以外をサービスエリアとする個別指導塾として「TOMEIKAI」を12校(九州エリア6校、東海エリア3校、甲信越エリア2校、近畿エリア1校)展開している。講師は大学生となるため、開設する地域は近隣に医科大学など優秀な大学生が多くいる地域をターゲットにしている。
(3) 幼児教育事業
幼児教育事業では、名門幼稚園・小学校受験のパイオニアでトップクラスの合格実績を持つ伸芽会が、首都圏を中心に「伸芽会」を24教室(首都圏21教室、京阪神3教室)展開しているほか、学童・保育事業として「伸芽’Sクラブ」を首都圏で27校(学童19校、託児8校)展開している。託児では伸芽会式教育メソッドを取り入れた“お受験”対応型の長時間託児を、学童では進学指導付き長時間学童保育を行っていることが特徴だ。仕事と育児の両立を希望するワーキングマザーから高い支持を得ており、いずれも開校と同時に定員が埋まるほどの盛況が続いている。
(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業では、スクールTOMASが各学校と契約して放課後の時間を活用して同社が派遣した講師による個別指導を行っている。また、2020年からはAI学習支援システム「atama+(アタマプラス)」や映像教材システム「駿台サテネット21」などと組み合わせた個別指導サービスなども提供している。生徒の獲得や教師の長時間労働が経営課題となっている私立の中高一貫校を中心に導入契約校数は年々増加しており、2022年8月末時点で110校となっている(稼働校数は82校)。
(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業では、プラスワン教育でサッカー教室を6校、体操教室を10校運営しているほか、土・日曜日や夏休みなどの長期休暇を利用した体験型教育プログラム「School Tour Ship」を企画・提供している。「School Tour Ship」に参加して様々な体験をすることで行動力や判断力を養い、知的好奇心を育むことが目的となっている。同事業に関しては「TOMAS」など主力事業の生徒に対する付加サービス的な位置付けとなっているため、利益に関しては重視していない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SI>
2. 事業の概要
リソー教育<4714>及び主要子会社5社で、学習塾事業を中心に各種教育サービスを展開しており、事業セグメントとしては学習塾事業、家庭教師派遣教育事業、幼児教育事業、学校内個別指導事業、人格情操合宿教育事業に分けて開示している。直近5年間の事業別売上構成比では、学習塾事業が売上高の5割強で推移しており、家庭教師派遣教育事業、幼児教育事業と合わせた3つの事業で全体の約9割を占める格好となっている。また、2018年2月期から2022年2月期までの変化を見ると、家庭教師派遣教育事業の構成比が低下傾向にあり、幼児教育事業や学習塾事業、学校内個別指導事業が上昇している。
事業セグメント別の利益率を見ると、幼児教育事業が15~20%と最も高くなっている。これは名門幼稚園・小学校受験のパイオニアとして66年の実績を持つ伸芽会が圧倒的なブランド力を確立していることが背景にあると考えられる。学習塾事業や家庭教師派遣教育事業については10%前後の水準で推移している。学校内個別指導事業については、まだ売上規模が小さいことや先行投資段階ということもあり収益性は相対的に低く変動も大きいが、売上規模が一定以上の水準に拡大すれば10%以上の収益性が維持できるものと弊社では見ている。
(1) 学習塾事業
学習塾事業では、主力事業である完全個別指導塾「TOMAS」を首都圏で91校(2022年8月末時点、以下同様)展開しているほか、英会話スクールの「インターTOMAS」を12校、医学部受験専門個別指導塾「メディックTOMAS」を4校展開している。また、子会社の駿台TOMASで、最難関校受験専門の個別指導塾「Spec. TOMAS」を1校(自由が丘校)運営している。
「TOMAS」は小学生から高校生までを対象とした1対1の完全個別指導塾で、同社によると各生徒のスキルに応じて個人別「合格逆算カリキュラム」を作成・提供することで、個別指導塾として難関志望校合格者数トップの実績を実現している。講師は学生や社会人等のアルバイト講師が大半を占め、学習相談・サポートなどを正社員で対応することで顧客満足度の高い「安心で確実なサービス」の提供を可能としている。生徒数の構成比は小学生が4.5割、中学生が2.5割、高校生が3割となっている。また、「Spec. TOMAS」については入塾のための試験を実施しており、不合格となった生徒には近隣の「TOMAS」を紹介している。「Spec. TOMAS」自由が丘校は小学1~6年生を対象とし、最難関中学校の合格を目指すべく講師も正社員として採用しているのが特長だ。
(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業では、名門会が全国主要都市に「名門会」を35校展開している。社会人のプロ講師が家庭教師としてサービスを提供しており、同社によると進学実績を公表できる唯一の家庭教師センターとしている。毎年多数の難関校合格者を輩出しており、特に医学部で高い合格実績を上げていることが特徴で、2022年には新たな取り組みとして医学部受験指導に特化した「メディック名門会」を2校(大阪、神戸)開校した。また、首都圏以外をサービスエリアとする個別指導塾として「TOMEIKAI」を12校(九州エリア6校、東海エリア3校、甲信越エリア2校、近畿エリア1校)展開している。講師は大学生となるため、開設する地域は近隣に医科大学など優秀な大学生が多くいる地域をターゲットにしている。
(3) 幼児教育事業
幼児教育事業では、名門幼稚園・小学校受験のパイオニアでトップクラスの合格実績を持つ伸芽会が、首都圏を中心に「伸芽会」を24教室(首都圏21教室、京阪神3教室)展開しているほか、学童・保育事業として「伸芽’Sクラブ」を首都圏で27校(学童19校、託児8校)展開している。託児では伸芽会式教育メソッドを取り入れた“お受験”対応型の長時間託児を、学童では進学指導付き長時間学童保育を行っていることが特徴だ。仕事と育児の両立を希望するワーキングマザーから高い支持を得ており、いずれも開校と同時に定員が埋まるほどの盛況が続いている。
(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業では、スクールTOMASが各学校と契約して放課後の時間を活用して同社が派遣した講師による個別指導を行っている。また、2020年からはAI学習支援システム「atama+(アタマプラス)」や映像教材システム「駿台サテネット21」などと組み合わせた個別指導サービスなども提供している。生徒の獲得や教師の長時間労働が経営課題となっている私立の中高一貫校を中心に導入契約校数は年々増加しており、2022年8月末時点で110校となっている(稼働校数は82校)。
(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業では、プラスワン教育でサッカー教室を6校、体操教室を10校運営しているほか、土・日曜日や夏休みなどの長期休暇を利用した体験型教育プログラム「School Tour Ship」を企画・提供している。「School Tour Ship」に参加して様々な体験をすることで行動力や判断力を養い、知的好奇心を育むことが目的となっている。同事業に関しては「TOMAS」など主力事業の生徒に対する付加サービス的な位置付けとなっているため、利益に関しては重視していない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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