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NYの視点:米経済、12カ月以内のリセッションの思惑さらに強まる、ドルの上値抑制か

配信日時:2022/10/18 07:40 配信元:FISCO
米国9月雇用統計に続き生産者物価指数(PPI)や消費者物価指数(CPI)といった重要インフレ指標も予想を上回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)がより積極的な利上げに踏み切ることが織り込まれつつあり、ドル買いを支援している。FRBは11月連邦公開市場委員会(FOMC)に続き12月も0.75%の利上げ、来年第1四半期も利上げ継続が見込まれており、FRBが政策金利を4.9%近くまで引き上げることを短期金融市場はすでに織り込んだ。

FRBの大幅利上げ観測が強まると同時に、今後、12カ月以内に米国経済が景気後退入りするとの見通しも強まりつつある。ブルーンバーグが10月7日から12日にかけ42人のエコノミストを対象にした調査によると、今後12カ月のうちに米国経済が景気後退入りする確率は60%と、9月時の調査50%から上昇。6カ月前はわずか30%だった。

最新の10月NY連銀製造業景気指数は-9.1と、予想を下回り3カ月連続のマイナスとなり、景気減速の見通しを裏付けた。特に6カ月先予想で景気指数は前月から10ポイント低下し、2009年以降で2番目に低い水準となった。回答者の36%が今後6カ月間で全般的なビジネス状況悪化を予想している。雇用者数も徐々に低下しつつあるほか、週平均就業時間も5カ月連続のマイナスで、今後、労働市場のひっ迫が緩和する可能性も示唆された。ドルの上昇基調も景気懸念から鈍化する可能性がある。

■10月NY連銀製造業景気指数:−9.1(9月−1.5)
仕入れ価格:48.6(39.6)
販売価格:22.9(23.6)
新規受注:3.7(3.7)
出荷:−0.3(19.6)
入荷遅滞:−0.9(+1.9)
在庫水準:4.6(9.4)
受注残:−3.7(−7.5)
雇用者数:7.7(9.7)
週平均就業時間:3.3(−0.1)

6カ月予想
景況指数:−1.8(8.2)
仕入れ価格:48.6(47.2)
販売価格:36.7(39.6)
新規受注:2.4(10.7)
出荷:5.6(20.1)
入荷遅滞:−7.3(−17.9)
在庫水準:5.5(6.6)
受注残:−18.3(−23.6)
雇用者数:17.8(18.1)
週平均就業時間:−8.3(−7.5)


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