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NYの視点:【今週の注目イベント】米ベージュブック、9月住宅着工件数・中古住宅、英インフレ指標、中国共産党大会

配信日時:2022/10/17 07:45 配信元:FISCO
今週は米国では住宅市場関連指標や米連邦準備制度理事会(FRB)が公表する地区連銀景況報告(ベージュブック)に注目が集まる。英国では大型減税策を発表したトラス首相が英中銀の緊急国債購入終了とともに、財務相を交代し方針転換を決定。法人税引き上げ凍結を撤回し、次期財務相は今月末に新たな財政計画を発表すると、明らかにした。英中銀は緊急国債購入終了後、今後は、インフレ抑制の金融正常化を本格化させる。トラス政権に対する不信感が依然払しょくできずポンド売りが継続している。今週は英国の重要インフレ指標が発表されるが、英中銀の大幅利上げを正当化させるかどうかに注目。英中銀は今月末から量的引き締めを開始する。

また、中国では、5年に一度の共産党大会が開催されるが、69歳の習主席が、68歳で指導部を引退するという慣例を破り党トップとして異例の3期目入りすることが確実と見られており、なお一層、権力を強める可能性が世界の安全保障などにとりリスクとなる可能性が懸念される。

米国で9月生産者物価指数(PPI)や9月消費者物価指数(CPI)などの重要インフレ指標に加え、最新10月ミシガン大期待インフレ率も予想を上回り、FRBの利上げペース加速の思惑が強まりドル買いが継続か。短期金融市場は11月連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げが確実となったほか、一部1%の利上げ観測も再燃。12月FOMCでも5会合連続で0.75%の利上げが予想されているほか、来年、1月、2月も利上げを継続し、FRBが3月末までに政策金利であるFF金利誘導目標を4.9%近くまで引き上げることを織り込み始め、ドル買いを支援している。

FRBは19日にベージュブックを公表する。内容はFRBが11月FOMCで金融政策を決定する上での参考材料となるため注目される。特にサプライチェーンや物価動向、労働市場状況、消費動向に焦点が集まる。

9月の中古住宅販売件数は8カ月連続の減少予想で、2007年の住宅危機時以来で最長を記録する見込み。住宅市場がすでにリセッション入りしている新たな証拠が示される可能性は警戒材料となり、ドルの上昇を抑制する可能性もある。

■今週の主な注目イベント

●米国
17日:10月NY連銀製造業景気指数
18日:9月鉱工業生産・設備稼働率、10月NAHB住宅市場指数、8月対米証券投資、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁討論会参加
19日:9月住宅着工件数・建設許可件数、地区連銀景況報告(ベージュブック)を公表、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁質疑応答、エバンス・シカゴ連銀総裁が景気見通しに関する討論会参加、ブラード・セントルイス連銀総裁が挨拶
20日:10月フィラデルフィア連銀景況、週次新規失業保険申請件数、9月中古住宅販売件数、9月先行指数

●中国
16日:共産党大会
18日:第3四半期GDP、小売売上高、鉱工業生産

●ユーロ圏
17日:デギンドスECB副総裁が講演、ECBレーンチーフエコンミスとが討論会参加
18日:独ZEW期待
19日:ユーロ圏CPI
20日:独PPI、EU首脳会議
21日:ユーロ圏消費者信頼感

●英
19日:CPI、PPI
20日:消費者信頼感、鉄道労組ストライキ計画
21日:小売売上高

●豪州
18日:議事要旨公表

●日本
20日:貿易収支
21日:CPI

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