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レカム Research Memo(3):2022年9月期第2四半期は海外事業の売上高が前期比約3倍
配信日時:2022/07/21 15:13
配信元:FISCO
■業績動向
1. 2022年9月期第2四半期決算の業績概要
レカム<3323>の2022年9月期第2四半期業績は、売上収益が前年同期比20.2%増の4,181百万円、営業利益は同12.5%増の224百万円、税引前利益は同36.8%増の254百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同211.7%増の202百万円だった。売上高は3四半期ぶりに20%を超える増収だったほか、営業利益、税引前利益、四半期利益の各段階利益においては、前期の通期業績(2021年9月期)の数値を上回り、四半期利益の通期計画に対する進捗率は77.8%だった。海外事業において売上高は約3倍となり、特にマレーシアにおけるSLWのM&Aが大きく寄与し、セグメント利益については3つのセグメントの中で利益貢献度がトップとなった。
2. 事業セグメント別の動向
(1) 海外ソリューション事業
海外ソリューション事業の売上収益は前年同期比2.8倍の1,673百万円、セグメント利益は120百万円(前年同期は59百万円の損失)だった。半導体不足の影響により業務用エアコン等の納期遅れがあったが大幅増収で着地。子会社化したSLWの売上収益が10億円強だったが、これを除く既存事業においても増収に転じている。また、SLWの売上収益が好調に推移したことで利益を押し上げ、セグメント損益は黒字に転換した。各国で行動制限が緩和されてきたことから、中国以外の拠点では通常の事業環境に戻りつつある。第2四半期売上の伸長率では、中国は前年同期比47.8%だったものの、タイは同144.7%、ベトナムが同172.3%、マレーシアは同397.7%、インドネシアは同95.8%だった。なお、業務用エアコンについては半導体不足の影響は引き続き警戒されるところではあるが、多くの受注残を抱えているほか、電気使用量削減によってCO2の排出を抑制するカーボンニュートラルの取り組みの高まりにより買い替え需要も多いと見られる。このため、半導体企業の増産の動きによって需給が緩和してくる局面においては、業績の伸びが加速する可能性はあると弊社では考えている。なお、1月にはグループのさらなる収益力の向上を目指すため、2019年6月に子会社化したタイ、インドネシア、アジアの3社について、エフティグループ<2763>及び同社子会社である(株)ジャパンTSSより株式を追加取得した。
(2) 国内ソリューション事業
国内ソリューション事業の売上収益は前年同期比14.3%減の2,210百万円、セグメント利益は同59.4%減の65百万円だった。直営店チャネルにおいては、半導体不足の影響からLED照明等の仕入に苦戦したことで3.8%の減収。ウイルス除菌装置「ReSPR」については、新型コロナウイルス感染症対策の助成金効果の反動により前年同期比で減少した。代理店チャネルでは、取扱商品の拡充及び新たな代理店開拓に注力したものの、こちらも半導体不足の影響により主力商品のLED照明等、発注に応じられない商品アイテムが数多く生じたことから3割超の減収だった。FC加盟店チャネルにおいては、直営店の販売手法を水平展開し、加盟店へ販売手法の共有や販売支援を実施した効果が見られ、売上収益は前年同期とほぼ同額だった。
(3) BPR事業
BPR事業の内部取引を含む売上収益は前年同期比9.2%増の356百万円、セグメント利益は同13.0%減の80百万円だった。新規顧客開拓に注力するとともに、コンサルティング営業を通じてRPAやAI-OCR、BPOサービスの獲得に取り組んでおり、既存顧客からの業務受託量の増加に加え、新規受託も増加した。セグメント利益については人民元に対して円安が進行したことで費用が増加した。
同社のBPOセンターは中国とミャンマーにあるが、為替の影響は2021年10月から2022年3月までで人民元が円に対して11.5%高くなった一方でミャンマーチャットは13.8%安くなっている。ミャンマーチャットのプラス要因があるものの、同社の場合は圧倒的に中国が大きなセンターとなっているため、為替の影響を大きく受けた格好である。
3. 財務状況と経営指標
2022年9月期第2四半期の資産合計は、前会計年度末より1,000百万円増加し、9,251百万円となった。マレーシアのSLWが連結対象に加わったことにより営業債権371百万円、棚卸資産が561百万円増加したこと等によるものである。負債合計は799百万円増加し、4,873百万円となった。これはSLW株式の取得代金の一部を借入、連結対象となった同社の借入金が加わったことによるもの。資本合計については200百万円増加し、4,377百万円となった。四半期利益等により利益剰余金が216百万円増加したほか、自己株式の取得により自己株式が26百万円増加したことによるものである。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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1. 2022年9月期第2四半期決算の業績概要
レカム<3323>の2022年9月期第2四半期業績は、売上収益が前年同期比20.2%増の4,181百万円、営業利益は同12.5%増の224百万円、税引前利益は同36.8%増の254百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同211.7%増の202百万円だった。売上高は3四半期ぶりに20%を超える増収だったほか、営業利益、税引前利益、四半期利益の各段階利益においては、前期の通期業績(2021年9月期)の数値を上回り、四半期利益の通期計画に対する進捗率は77.8%だった。海外事業において売上高は約3倍となり、特にマレーシアにおけるSLWのM&Aが大きく寄与し、セグメント利益については3つのセグメントの中で利益貢献度がトップとなった。
2. 事業セグメント別の動向
(1) 海外ソリューション事業
海外ソリューション事業の売上収益は前年同期比2.8倍の1,673百万円、セグメント利益は120百万円(前年同期は59百万円の損失)だった。半導体不足の影響により業務用エアコン等の納期遅れがあったが大幅増収で着地。子会社化したSLWの売上収益が10億円強だったが、これを除く既存事業においても増収に転じている。また、SLWの売上収益が好調に推移したことで利益を押し上げ、セグメント損益は黒字に転換した。各国で行動制限が緩和されてきたことから、中国以外の拠点では通常の事業環境に戻りつつある。第2四半期売上の伸長率では、中国は前年同期比47.8%だったものの、タイは同144.7%、ベトナムが同172.3%、マレーシアは同397.7%、インドネシアは同95.8%だった。なお、業務用エアコンについては半導体不足の影響は引き続き警戒されるところではあるが、多くの受注残を抱えているほか、電気使用量削減によってCO2の排出を抑制するカーボンニュートラルの取り組みの高まりにより買い替え需要も多いと見られる。このため、半導体企業の増産の動きによって需給が緩和してくる局面においては、業績の伸びが加速する可能性はあると弊社では考えている。なお、1月にはグループのさらなる収益力の向上を目指すため、2019年6月に子会社化したタイ、インドネシア、アジアの3社について、エフティグループ<2763>及び同社子会社である(株)ジャパンTSSより株式を追加取得した。
(2) 国内ソリューション事業
国内ソリューション事業の売上収益は前年同期比14.3%減の2,210百万円、セグメント利益は同59.4%減の65百万円だった。直営店チャネルにおいては、半導体不足の影響からLED照明等の仕入に苦戦したことで3.8%の減収。ウイルス除菌装置「ReSPR」については、新型コロナウイルス感染症対策の助成金効果の反動により前年同期比で減少した。代理店チャネルでは、取扱商品の拡充及び新たな代理店開拓に注力したものの、こちらも半導体不足の影響により主力商品のLED照明等、発注に応じられない商品アイテムが数多く生じたことから3割超の減収だった。FC加盟店チャネルにおいては、直営店の販売手法を水平展開し、加盟店へ販売手法の共有や販売支援を実施した効果が見られ、売上収益は前年同期とほぼ同額だった。
(3) BPR事業
BPR事業の内部取引を含む売上収益は前年同期比9.2%増の356百万円、セグメント利益は同13.0%減の80百万円だった。新規顧客開拓に注力するとともに、コンサルティング営業を通じてRPAやAI-OCR、BPOサービスの獲得に取り組んでおり、既存顧客からの業務受託量の増加に加え、新規受託も増加した。セグメント利益については人民元に対して円安が進行したことで費用が増加した。
同社のBPOセンターは中国とミャンマーにあるが、為替の影響は2021年10月から2022年3月までで人民元が円に対して11.5%高くなった一方でミャンマーチャットは13.8%安くなっている。ミャンマーチャットのプラス要因があるものの、同社の場合は圧倒的に中国が大きなセンターとなっているため、為替の影響を大きく受けた格好である。
3. 財務状況と経営指標
2022年9月期第2四半期の資産合計は、前会計年度末より1,000百万円増加し、9,251百万円となった。マレーシアのSLWが連結対象に加わったことにより営業債権371百万円、棚卸資産が561百万円増加したこと等によるものである。負債合計は799百万円増加し、4,873百万円となった。これはSLW株式の取得代金の一部を借入、連結対象となった同社の借入金が加わったことによるもの。資本合計については200百万円増加し、4,377百万円となった。四半期利益等により利益剰余金が216百万円増加したほか、自己株式の取得により自己株式が26百万円増加したことによるものである。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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