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レアジョブ Research Memo(1):オンライン英会話事業者から、AIアセスメントカンパニーへ
配信日時:2022/06/29 15:11
配信元:FISCO
■要約
レアジョブ<6096>は、オンライン英会話サービスを手掛ける最大手企業で、主力サービスは、オンライン英会話サービス「レアジョブ英会話」である。6,000人のフィリピン人講師を抱え、高品質なサービスを低価格で提供することで売上成長を続けている。最近では法人・教育機関向けのビジネスを強化しており、特にシナジーの高いグローバルリーダー育成事業に事業領域を拡大し、オンライン英会話事業者から世の中で活躍する人々を生み出すプラットフォーム企業として成長を目指している。同社はグループビジョンとして「Chances for everyone, everywhere.」を掲げ、世界中の人々が、それぞれの能力を発揮し、活躍できる世の中の実現を目指し、事業拡大に向けた取り組みを推進している。その基盤となるアセスメントデータプラットフォームを構築するため、AI 技術を活用した英語スピーキング力測定システム「PROGOS」を2020年6月に市場に投入し、企業や大学向けに拡販を進めている。「PROGOS」でアセスメントデータを収集し、同プラットフォームを起点として創出される様々なサービスを提供していくことで成長を実現していく。
1. 2022年3月期の業績概要
2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比5.0%増の5,598百万円、営業利益で同56.4%減の291百万円、経常利益で61.5%減の242百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同52.7%減の184百万円となった。売上高については、個人向け事業で新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)による海外渡航制限長期化の影響で英語学習への興味関心の高まりが鈍化したこと、法人・教育機関向け事業で研修予算が後ろ倒しされたことなどによって期初計画は下方修正されたが、過去最高を更新した。営業利益については、法人営業を中心とした人材面での先行投資、中期的に成長に不可欠なシステム面での投資などにより期初計画は下方修正されたが、着地は修正計画を上回った。
2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の連結業績見通しは、売上高で前期比7.2%増の6,000百万円、営業利益で同82.9%減の50百万円、経常利益で同67.0%減の80百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同100.0%減の0百万円となっている。売上高の内訳は、個人向けが(株)資格スクエアの寄与などで同5.3%増の4,100百万円、法人・教育機関向けが法人向けの拡大で同11.5%増の1,900百万円としている。創業以来15期連続の増収を予想する一方で、成長に向けた投資(法人営業人材の獲得やシステムの開発など)と為替の影響のため、各利益は前期比で減益が見込まれている。
3. 中期経営計画
中期的な経営目標として2025年3月期に営業利益10億円を目指すとしている。法人営業の増員やシステム開発の投資を行うなど、目標達成のために様々な施策を実行していくと見られる。成長戦略の中心に置いているサービスは「PROGOS」である。同社は「PROGOS」により、各事業で収集されるアセスメントデータを蓄積するアセスメントデータプラットフォームを競争優位の源泉としている。まず、英語スピーキング力のアセスメントデータの蓄積から開始し、英語のリーディング・リスニング・ライディング力やグローバルビジネスに必要なスキル等へとアセスメントの対象を拡大させていく方針である。将来的には、同社はオンライン英会話の会社からAIアセスメントカンパニーと呼ばれる存在を目指す。
■Key Points
・2022年3月期は、先行投資のため減益となるも、売上高は過去最高を更新
・2023年3月期は、売上高は過去最高を見込むも、将来成長のために投資継続
・2025年3月期の営業利益10億円を経営目標に設定、成長戦略の中心は「PROGOS」に
(執筆:フィスコ客員アナリスト 藤田 要)
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レアジョブ<6096>は、オンライン英会話サービスを手掛ける最大手企業で、主力サービスは、オンライン英会話サービス「レアジョブ英会話」である。6,000人のフィリピン人講師を抱え、高品質なサービスを低価格で提供することで売上成長を続けている。最近では法人・教育機関向けのビジネスを強化しており、特にシナジーの高いグローバルリーダー育成事業に事業領域を拡大し、オンライン英会話事業者から世の中で活躍する人々を生み出すプラットフォーム企業として成長を目指している。同社はグループビジョンとして「Chances for everyone, everywhere.」を掲げ、世界中の人々が、それぞれの能力を発揮し、活躍できる世の中の実現を目指し、事業拡大に向けた取り組みを推進している。その基盤となるアセスメントデータプラットフォームを構築するため、AI 技術を活用した英語スピーキング力測定システム「PROGOS」を2020年6月に市場に投入し、企業や大学向けに拡販を進めている。「PROGOS」でアセスメントデータを収集し、同プラットフォームを起点として創出される様々なサービスを提供していくことで成長を実現していく。
1. 2022年3月期の業績概要
2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比5.0%増の5,598百万円、営業利益で同56.4%減の291百万円、経常利益で61.5%減の242百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同52.7%減の184百万円となった。売上高については、個人向け事業で新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)による海外渡航制限長期化の影響で英語学習への興味関心の高まりが鈍化したこと、法人・教育機関向け事業で研修予算が後ろ倒しされたことなどによって期初計画は下方修正されたが、過去最高を更新した。営業利益については、法人営業を中心とした人材面での先行投資、中期的に成長に不可欠なシステム面での投資などにより期初計画は下方修正されたが、着地は修正計画を上回った。
2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の連結業績見通しは、売上高で前期比7.2%増の6,000百万円、営業利益で同82.9%減の50百万円、経常利益で同67.0%減の80百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同100.0%減の0百万円となっている。売上高の内訳は、個人向けが(株)資格スクエアの寄与などで同5.3%増の4,100百万円、法人・教育機関向けが法人向けの拡大で同11.5%増の1,900百万円としている。創業以来15期連続の増収を予想する一方で、成長に向けた投資(法人営業人材の獲得やシステムの開発など)と為替の影響のため、各利益は前期比で減益が見込まれている。
3. 中期経営計画
中期的な経営目標として2025年3月期に営業利益10億円を目指すとしている。法人営業の増員やシステム開発の投資を行うなど、目標達成のために様々な施策を実行していくと見られる。成長戦略の中心に置いているサービスは「PROGOS」である。同社は「PROGOS」により、各事業で収集されるアセスメントデータを蓄積するアセスメントデータプラットフォームを競争優位の源泉としている。まず、英語スピーキング力のアセスメントデータの蓄積から開始し、英語のリーディング・リスニング・ライディング力やグローバルビジネスに必要なスキル等へとアセスメントの対象を拡大させていく方針である。将来的には、同社はオンライン英会話の会社からAIアセスメントカンパニーと呼ばれる存在を目指す。
■Key Points
・2022年3月期は、先行投資のため減益となるも、売上高は過去最高を更新
・2023年3月期は、売上高は過去最高を見込むも、将来成長のために投資継続
・2025年3月期の営業利益10億円を経営目標に設定、成長戦略の中心は「PROGOS」に
(執筆:フィスコ客員アナリスト 藤田 要)
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