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NYの視点:米FRB、3月FOMCで利上げサイクル開始、B/S縮小計画の発表も、金利見通し引上げへ

配信日時:2022/03/16 07:39 配信元:FISCO
連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイントの利上げで、利上げサイクルを開始しする見込みとなっている。同時に、FRBはバランスシート縮小を巡る計画を発表する可能性がある。バンク・オブ・アメリカは5月から量的引き締め(QT)を開始すると予想している。

同時に発表される経済、金利、インフレ見通しにおいて、年内の利上げの軌道を探る。成長や失業率見通しは引き下げられ、インフレやコアPCEインフレ見通しは引き上げられると見られる。特に金利見通しは、大幅に引き上げられる可能性が強く、タカ派色が強まる可能性がある。前回12月の見通しで、FRBスタッフは22年に平均3回の利上げを予想していた。

会見ではパウエル議長が物価安定を公約。指標次第で50ベーシスポイントの利上げも辞さない構えを示す可能性がある。同時に、ロシア、ウクライナ戦争や商品価格の急騰を見通しリスクとして指摘する可能性がある。バンク・オブ・アメリカは今年5回、来年4回、24年に1回を予想。

タカ派として知られるウォラー理事は、3月会合での50ベーシスポイントの利上げも除外しないとしていたものの、もし、消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)が特に前月比でピークをつけた兆候を示した場合は25ベーシスポイントの利上げを支持するとしていた。

2月CPIは前月比で+0.8%と、前月の+0.6%から拡大。しかし、FRBが特に注目している食品やエネルギーを除いたCPIは+0.5%と、1月の+0.6%から伸びが鈍化。2月生産者物価指数(PPI)は前月比+0.8%と、1月+1.2%から予想以上に鈍化。2月PPIコア指数は前月比+0.2%と、1月+1.0%から予想以上に伸びは鈍化し昨年9月来で最小となり、伸びが一段落した兆候が示された。

このため、3月FOMCでは25ベーシスポイントの利上げに留まる可能性が強い。ただ、今後、ウクライナ戦争を受けて、サプライチェーンの混乱が一段と悪化し、インフレをさらに押し上げる可能性もある。FRBは50ベーシスポイントの利上げの選択肢も残すと見られ、連邦公開市場委員会(FOMC)の声明やパウエル議長会見に注目される。




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