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NYの視点:米国経済回復、増税のリスクに直面

配信日時:2021/09/14 07:32 配信元:FISCO
米議会下院の与党民主党はバイデン政権が目指す連邦法人税の増税を巡り、現行の21%から26.5%に引き上げる案を発表した。バイデン大統領が当初掲げた28%は下回る。政権が21%への引き上げを目指していた多国籍企業の海外収益に課す最低税率についても16.5%にとどめると報じられた。所得税は最高税率を37%から39.6%へ引き上げ。バイデン大統領が39.6%への引き上げを求めた株式売却益にかけるキャピタルゲイン課税の最高税率は、25%への増税案を検討すると報じられている。

民主党は今週から、総額3.5兆ドルのインフラ、大型歳出法案の編成作業を本格化。与党単独での案の法制化を目指すが、中道派道派下院のマンチン議員が規模の縮小を訴えた。バイデン大統領やペロシ下院議長は今月中にも民主党の政策を多く組み入れたインフラ法案と歳出法案を可決する意向であったが、先送りされる可能性が強まった。

民主党独自案の増税率は当初警戒された程ではないにしても、増税が回避できるわけではない。もし、法制化された場合、新型コロナウイルス・デルタ変異株の流行拡大の影響ですでに消費や景気回復減速懸念が強まる中、増税が回復のさらなる障害になると警戒される。



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