オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
押し目を拾うスタンスに
*08:51JST 押し目を拾うスタンスに
18日の日本株市場は、売り一巡後は次第にこう着感が強まり、底堅さが意識されそうである。17日の米国市場は、NYダウが299ドル安、ナスダックは180ポイント安だった。イスラエルとイランの軍事衝突を巡り、トランプ米大統領が国家安全保障チームとの会合を開催すると報じられると、米軍の関与の可能性などが警戒された。シカゴ日経225先物は大阪比280円安の38230円。円相場は1ドル=145円30銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。米軍の関与による地政学リスクへの警戒が一段と高まるなかで、リスク回避姿勢に向かわせやすいだろう。ただし、そのなかでも日経平均株価は前日の上昇で心理的な抵抗線として意識されていた38500円を上回ってきており、地合いは悪くない。直近の上昇に対する利益確定の売りは入りそうだが、押し目待ち狙いの買い意欲も強そうである。 直近の上昇をけん引してきたのがアドバンテスト<6857>や東エレク<8035>といった指数インパクトの大きい値がさハイテク株であり、インデックスに絡んだ資金流入が意識されている。地政学リスクへの警戒から売りが先行するものの、売り一巡後の値がさハイテク株の底堅さを見極めつつ、押し目を拾うスタンスになりそうだ。ハイテク株への底堅さがみられるようだと、センチメントを明るくさせそうだ。 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を見極めたいとして積極的な売買を手控えられそうだ。売りを仕掛けてくる動きも限られると考えられ、短期的に下へのバイアスが強まる局面においては、その後のリバウンド狙いに向かわせそうである。また、こう着感が強まる局面においては、個人主体による中小型株での値幅取り狙いの売買に向かわせよう。
<AK>
2025/06/18 08:51
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半導体株の買い戻しが強まる可能性
*08:35JST 半導体株の買い戻しが強まる可能性
17日の日本株市場は、やや買い優勢の展開になりそうだが、次第にこう着感が強まりそうだ。16日の米国市場は、NYダウが317ドル高、ナスダックは294ポイント高だった。主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、いくつかの通商協定合意の可能性をトランプ米大統領が示唆したことで、投資家心理が改善。イランとイスラエル戦争で、イランが核兵器開発問題を巡り協議再開を望んでいるとの報道や、トランプ政権が依然外交的解決を優先している考えが明かになり、終日堅調な展開。シカゴ日経225先物は大阪比150円高の38510円。円相場は1ドル=144円70銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。地政学リスクへの警戒が和らいだことで、日経225先物はナイトセッションで一時38610円まで買われる場面もみられた。昨日の日経平均株価は477.08円高と大幅な反発となり、利益確定の動きが意識されやすいところだが、6月11日につけた38529.64円を窺う展開に向かいやすいだろう。前日の上昇で6月限のSQ値(38172.67円)を難なくクリアしており、センチメントは良好であろう。 昨日はアドバンテスト<6857>が10%近く上昇し、日経平均株価をけん引する形だった。1月10日につけた10430円が射程に入ってきており、売り方の買い戻しの動きが一段と強まる可能性もありそうだ。一方で、日経平均株価はボリンジャーバンドの+2σ(38545円)を捉えてくることで、短期的に過熱感が警戒されやすい面はある。上へのバイアスが強まる局面では積極的な上値追いは慎重にさせそうであり、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 G7サミットが開幕し、これにあわせた日米首脳会談が開催される予定である。市場の期待感はそれ程高まっていないと考えられるが、米関税交渉について一定の合意を得ることができれば、インデックスに絡んだ買いを誘うことになろう。物色としては米国の流れを引き継ぐ形から、半導体株に資金が向かいやすいと考えられる。トランプ米大統領の一族の旗艦企業トランプ・オーガニゼーションは、今夏に「トランプ・モバイル」という携帯電話サービスを開始し、米国製スマートフォンを発売するという計画を明らかにしたと報じられている。
<AK>
2025/06/17 08:35
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内需系を中心にした個別材料株物色へ
*08:29JST 内需系を中心にした個別材料株物色へ
16日の日本株市場は、やや売り優勢の展開になりそうだが、底堅さは意識されそうである。13日の米国市場は、NYダウが769ドル安、ナスダックは255ポイント安だった。イスラエルのイラン空爆を受け中東情勢悪化を警戒した売りが強まった。ミシガン大消費者信頼感指数の改善や期待インフレ率の低下を受けて下げ渋る場面もみられたが、イランによるイスラエルへの報復攻撃を受けて、再び売りが強まった。シカゴ日経225先物は大阪比130高の37910円。円相場は1ドル=144円60銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションでプラス圏で終えているが、中東情勢の悪化を受けて、リスク回避姿勢が強まりやすいと考えられ、積極的な売買は手控えられそうである。日経225先物は、ナイトセッションで25日、200日線を上回っており、両線が支持線として機能するかを見極めたいところだろう。底堅さがみられる局面においては、日経平均も200日線回復が意識されてきそうだ。 6月15日~17日の主要7カ国首脳会議(G7サミット)にあわせた日米首脳会談が開催される予定である。市場の期待感は高まっていないと考えられるが、米関税交渉について一定の合意を得ることができれば、インデックスに絡んだ買いを誘うことになろう。そのため、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。 物色の流れとしては、地政学リスクを回避する形で、内需系にシフトしやすいと考えられる。そのほか、防衛関連などにも断続的な資金流入が続きそうである。そのほか、個別に材料の出ている銘柄には値幅取り狙いの資金が集中しやすいと考えられ、13日引け後に決算を発表したところでは、アゼアス<3161>、TENTIAL<325A>、ノバック<5079>、coly<4175>、フロンティアI<7050>、山王<3441>、ナ・デックス<7435>、クラシコム<7110>、Hamee<3134>、アクシージア<4936>などの動向が注目されそうだ。
<AK>
2025/06/16 08:29
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ハイテク株の底堅さを見極め
*08:46JST ハイテク株の底堅さを見極め
13日の日本株市場は、こう着感が強まりやすいと考えられるが、底堅さは意識される相場展開になりそうだ。12日の米国市場は、NYダウが101ドル高、ナスダックは46ポイント高だった。中東情勢の悪化を警戒した売りが先行したが、5月の米卸売物価指数(PPI)は予想を下回る伸びにとどまったことで、年内の利下げ期待が高まり、上昇に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比30円高の38180円。円相場は1ドル=143円40銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。6月限の先物オプション特別清算指数算出(SQ)を無難に通過してくると考えられ、38000円辺りが支持線として意識されやすいだろう。週末要因から積極的な売買は手控えられそうだが、200日線に接近する局面では押し目待ち狙いの買いが入りやすいと考えられる。 日経225先物はナイトセッションで節目の38000円を割り込む場面もみられたが、200日線、25日線が支持線として機能していた。中東の地政学リスクの高まりがリスク回避に向かわせやすい。米中の貿易摩擦悪化への警戒は和らいだものの依然として不透明である。また、トランプ米大統領は、輸入自動車に課している25%の追加関税をさらに引き上げる可能性を示唆した。トランプ大統領の発言に振らされやすいなかでは、上値追いを慎重にさせそうだ。 なお、米国ではオラクルが予想を上回る決算や見通しが評価され、13%を超える上昇で上場来高値を更新した。AI需要の強さを示したとして、他のハイテク株に買いが波及する動きをみせており、東京市場においてもアドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の底堅さが意識されそうだ。そのほか、防衛関連への物色は根強いと考えられる反面、トランプ大統領の発言を受けて、自動車株は手掛けにくいだろう。そのほかは、AI関連などの中小型株には個人主体の資金が向かいそうだ。
<AK>
2025/06/13 08:46
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押し目狙いのスタンスに
*08:36JST 押し目狙いのスタンスに
12日の日本株市場は、利食い先行で始まるも、その後はこう着ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。11日の米国市場は、NYダウが1ドル安、ナスダックは99ポイント安だった。5月の米消費者物価指数(CPI)は予想を下回る伸びにとどまったことで、年内の利下げ期待が高まり買い先行で始まった。その後、イランが地域の基地攻撃を警告、イラク大使館員の避難が報じられ、中東の地政学的リスクへの警戒から利益確定の売りが入った。シカゴ日経225先物は大阪比105円安の38335円。円相場は1ドル=144円30銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。ただ、日経225先物はナイトセッションで一時38750円まで買われる場面もみられ、ボリンジャーバンドの+3σに接近している。その後は終盤にかけて軟化しているが、+2σ水準での底堅さが意識されてくるようだと、上へのバイアスが強まる可能性はありそうだ。メジャーSQを控えてトレンドは出にくい需給状況であるが、いったんトレンドが出てくるとヘッジ対応の動きが強まりやすい。 米国市場は下落に転じたが、中国は米国の自動車メーカーや製造業者向けのレアアース輸出許可に6カ月の制限を設ける方針と報じられたことが重荷になった。もっとも、NYダウは一時3月以来の水準を回復したこともあり、利食いの範囲内である。反対に5月の米CPIが予想を下回ったことで過度なインフレ懸念は和らいでいることで、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 物色は値がさハイテク株の利食い一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目を拾いたいところ。メジャーSQ前でこう着感が強まる局面においては、中小型株での短期的な値幅取り狙いに向かわせそうだ。また、昨日の取引終了後に決算を発表したテンポスHD<2751>、Casa<7196>、ANYCOLOR<5032>、モイ<5031>、イムラ<3955>の動向も注目される。
<AK>
2025/06/12 08:36
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半導体株のリバウンドを意識した押し目狙い
*08:34JST 半導体株のリバウンドを意識した押し目狙い
11日の日本株市場は、買い一巡後は米中通商協議の行方を見守るなかで、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。10日の米国市場は、NYダウが105ドル高、ナスダックは123ポイント高だった。米中通商協議の進展期待や米長期金利の低下を背景に買い優勢の展開。米商務長官が協議を巡り「順調に進行している」との発言が伝わり、本日中にも終了することを期待していると言及すると、楽観的見方から一段高になった。シカゴ日経225先物は大阪比145円高の38375円。円相場は1ドル=144円90銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時38400円まで買われる場面もみられた。引き続き38000円を上回っての推移が続いており、同水準での下値の堅さが意識されるなか、売り方の買い戻しを誘う動きが入りやすいだろう。米国ではTSMCの5月の売上高が大幅に伸びたことが好感され、エヌビディアなど米半導体株に買いが広がった。この流れから指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価をけん引する形になりそうだ。 もっとも、買い一巡後は米中通商協議待ちのなかで、模様眺めムードが強まる可能性がある。11日まで延長の可能性もあると報じられているが、それだけ双方が合意したいとの表れと考えられ、こう着感が強まるなかでも押し目買い意欲の強さが意識されそうである。日経平均株価は3日続伸で5月13日の戻り高値を突破したことで利食いも入りやすいと考えられるが、支持線として意識される200日線に接近する局面では押し目狙いの買いで対応したいところである。 物色としては半導体株のリバウンドを意識した押し目狙いのスタンス。円相場は1ドル=145円台と円安に振れて推移していることもあり、輸出関連への物色に向かわせそうだ。そのほか、中小型株については、後場に入り利食いの動きが目立っていたこともあり、仕切り直しの動きになりそうだ。
<AK>
2025/06/11 08:34
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200日線水準での押し目待ち狙い
*08:39JST 200日線水準での押し目待ち狙い
10日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。9日の米国市場は、NYダウが1ドル安、ナスダックは61ポイント高だった。米中通商協議が再開され、協議進展への期待から買いが先行した。NY連銀が発表したインフレ期待率の低下で、米長期金利が低下したことも材料視された。ただし、米中協議は10日も行われることもあり、内容を見極めたいとする様子見姿勢が強まった。シカゴ日経225先物は大阪比115円高の38225円。円相場は1ドル=144円60銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時38330円まで買われる場面もみられた。38000円を上回っての推移が続いており、同水準での下値の堅さが意識されるなか、売り方の買い戻しを誘う動きが入りやすいだろう。昨日の日経平均株価はマドを空けての上昇で200日線を突破し、終日38000円を上回っての値動きだった。前日の上昇に対する利益確定の動きもありそうだが、200日線水準での押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。 米国ではアップルの下げがNYダウの重荷になった。年次開発者会議を開いたが、サプライズ感はなかったようだ。もっとも、半導体株の一角が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への手掛かり材料になろう。アドバンテスト<6857>は足もとでリバウンド基調を強めてきており、米中協議の結果を見極めたいところではあるが、売り方にとっては買い戻しておきたいところである。 物色としては半導体株のリバウンドを意識した押し目狙いのスタンスのほか、ロシア軍は8日夜から9日未明にかけて、479機の無人機と20発のミサイルでウクライナを攻撃したと報じられており、防衛関連には断続的な買いが入りやすいだろう。日経平均株価は買い一巡後はこう着感が強まりそうだが、高値圏での底堅さがみられるようだと、個人主体による中小型株への物色が活発になろう。
<AK>
2025/06/10 08:39
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上へのバイアスが強まる可能性
*08:14JST 上へのバイアスが強まる可能性
9日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。6日の米国市場は、NYダウが443ドル高、ナスダックは231ポイント高だった。5月の米雇用統計は、雇用の伸びが前月から減速したものの、予想を上回ったため米景気への悲観的見方が後退した。トランプ米大統領が米中通商交渉再開を発表したことも下支えになった。シカゴ日経225先物は大阪比220高の37990円。円相場は1ドル=144円70銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時38170円まで買われ、終値でも38000円を上回った。ボリンジャーバンドのバンドが収れんするなかで+1σ(37990円)を上回ってきたことで、上へのバイアスが強まる可能性がありそうだ。米中の通商交渉担当者がロンドンで9日に再開する通商協議の準備を進めていると伝えられ、米中貿易摩擦が和らぐとの期待から売りを仕掛けづらくさせよう。 為替市場ではドル・円が1ドル=144円台半ばと先週末から円安に振れて推移していることも安心感につながりそうである。先週の日経平均株価は上向きで推移する25日線が支持線として機能する一方で、200日線に上値を抑えられる形での方向感の定まらない状況が続いていた。200日線(37874円)突破が意識されるなかで、売り方の買い戻しの動きが強まる展開もありそうだ。週末には6月限の先物・オプション特別清算指数算出(SQ)が控えているため、トレンドが出てくるようだとヘッジ対応の動きが強まることも意識しておきたい。 トランプ大統領は、習近平国家主席がレアアースの供給再開に同意したと自身のSNSに投稿した。自動車株への買い戻しの動きが強まるようだと、センチメント改善につながる。また、米中貿易摩擦への警戒が和らぐなかで、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株のリバウンドが強まるようだと、先物主導での強い基調に向かう展開につながりそうである。
<AK>
2025/06/09 08:14
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米中交渉の進展期待から押し目狙いのスタンス
*08:42JST 米中交渉の進展期待から押し目狙いのスタンス
6日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感が強まるなかで、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。5日の米国市場は、NYダウが108ドル安、ナスダックは162ポイント安だった。週次新規失業保険申請件数が予想外に増加し、労働市場の減速懸念が重荷になった。トランプ米大統領が中国の習主席との電話会談が前向きな結果で終了したと言及すると、米中貿易摩擦への懸念が和らぐ場面もみられたが、テスラの急落が投資家心理を冷ます形になった。シカゴ日経225先物は大阪比35円安の37485円。円相場は1ドル=143円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで37310円まで売られ、支持線として意識されていた25日線を下回ってきたが、米中首脳会談が行われたことで、今後の米中交渉の進展期待が高まりやすく、押し目狙いのスタンスに向かわせそうである。週末に米雇用統計を控えていることで積極的な売買は手控えられそうだが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。 米中首脳の電話会談では貿易交渉の安定化を目指して近く閣僚級協議を開くことで合意した。自動車などの産業に必要不可欠なレアアースの輸出問題を取り上げたと報じられており、詳細は不明ではあるものの、レアアース不足で生産停止の影響が出てきたスズキ<7269>など自動車各社への買い戻しの動きが出てくるようだと、安心感につながる可能性がありそうだ。 米雇用統計の発表を控え、全体としては利益確定の売りが入りやすいだろう。強い基調が続いている中小型株においても、いったん利食いに向かわせる可能性がありそうだ。ただし、中小型株については良好な需給状況のなかで押し目狙いに向かわせよう。また、リバランスの動きがみられるなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への買い戻しも意識されやすいだろう。
<AK>
2025/06/06 08:42
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米中会談控えハイテク株の一角は底堅い値動き
*08:10JST 米中会談控えハイテク株の一角は底堅い値動き
5日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。4日の米国市場は、NYダウが91ドル安、ナスダックは61ポイント高だった。5月の米ADP雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を下回り、2年ぶりの低い伸びとなったほか、5月の米ISM非製造業景気指数も好不調の境目となる50を下回ったことが嫌気された。一方で、米中首脳会談に対する期待からハイテク株の一角が買われた。シカゴ日経225先物は大阪比200円安の37580円。円相場は1ドル=142円70銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで37480円まで売られる場面もあったが、25日線が支持線として意識される形だった。同線が支持線として機能するようだと、次第に底堅さがみられるだろう。ただ、積極的なリバウンド狙いの買いは期待しづらいため、同線のほか200日線辺りでの攻防になりそうだ。昨日の日経平均株価は4営業日ぶりに反発となったが、200日線が抵抗線として意識されていた。売り先行も25日線を支持線とした押し目を狙いたいところだろう。 トランプ大統領と習主席が週内に会談する可能性から、いったんは売り方の買い戻しが入りやすく、ハイテク株の一角は底堅い値動きが期待される。一方で、円相場は1ドル=142円台後半と、前日から円高に振れて推移しており、輸出関連株などの重荷になりそうだ。週末の米雇用統計の結果を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすく、狭いレンジでの推移になりそうだ。個人投資家は需給状況が良好な中小型株での値幅取り狙いの売買になりそうである。 そのほか、トランプ米大統領はロシアのプーチン大統領と電話会談を行ったと報じられている。ウクライナによるドローン攻撃にロシアは報復すると警告を受けたと伝えられており、地政学リスクへの警戒から防衛関連株への物色は続きそうである。そのほか、AI関連や宇宙関連などへの物色は根強いだろう。
<AK>
2025/06/05 08:10
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半導体株の一角が相場をけん引
*08:32JST 半導体株の一角が相場をけん引
4日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。3日の米国市場は、NYダウが214ドル高、ナスダックは156ポイント高だった。朝方はOECD(経済協力開発機構)による世界や米国の成長率見通しの引き下げが重荷になる場面があった。ただし、関税交渉を巡って週内にも米中首脳による直接対話が予定されるなか、協議の進展期待が相場を下支えした。シカゴ日経225先物は大阪比250円高の37760円。円相場は1ドル=143円90銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで37390円まで売られる場面もあったが、25日線が支持線として機能する形から切り返し、200日線を上回って終えている。昨日の日経平均株価は買い先行で始まったものの、その後は引けにかけて弱含む流れとなった。200日線が抵抗線として意識されていたが、改めて同線を捉えてくる可能性はありそうだ。 トランプ大統領と習主席が週内に会談する可能性から模様眺めムードは強まるだろうが、売り方の買い戻しは入りやすいと考えられる。4月の米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が予想を上回ったことで、週末の米雇用統計への思惑にもつながりやすいだろう。日経平均株価は先物同様、25日線と200日線でのレンジ推移になりそうだが、買い一巡後に弱含む局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。 米国ではエヌビディアなど半導体株の一角が相場をけん引した。AI需要への期待が高まっており、値がさハイテク株への支援材料になりそうである。また、米中協議を控えるなか、積極的にはポジションを傾けにくい面もあるため、こう着感が強まる局面においては、個人主体による中小型株への物色に向かわせそうである。AI関連や宇宙関連などへの物色は根強いと考えられる。
<AK>
2025/06/04 08:32
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買い一巡後は個人主体の中小型株物色に
*08:23JST 買い一巡後は個人主体の中小型株物色に
3日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。2日の米国市場は、NYダウが35ドル高、ナスダックは128ポイント高だった。米中貿易摩擦の悪化懸念やトランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムの関税引き上げを発表したことが嫌気され、売りが先行して始まった。5月の米ISM製造業景況指数が予想を下回ったことも重荷になった。その後、トランプ大統領と中国の習近平国家主席が週内にも電話会談を行う可能性があると伝わると買い戻しの動きが強まり、上昇に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比315円高の37805円。円相場は1ドル=142円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37280円まで売られる場面もあったが、25日線が支持線として意識される形から切り返し、200日線を上回って終えている。昨日の日経平均株価はマドを空けての下落で25日線に接近していたが、同線が支持線として機能する形になりそうだ。 もっとも、米国市場はトランプ大統領と習主席が週内に会談する可能性からリバウンドをみせていた。会談内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすく、積極的な上値追いの動きは限られそうである。そのため、買い戻しが一巡した後は、次第にこう着感が強まることになるだろう。また、エヌビディアなど半導体株の一角が買われていたこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になる。一方で、為替市場では1ドル=142円台半ばと円高に振れて推移していることが輸出関連などの重荷になろう。 物色としてはハイテク株の自律反発狙いのほか、内需系の一角に資金が向かいやすい。地政学リスクへの警戒から防衛関連株への物色も根強いだろう。そのほか、昨日も日経平均株価が下落する反面、中小型株への物色は活発だった。東証グロース250指数は小幅ながらも高値を更新しており、個人主体の物色意欲は強そうである。
<AK>
2025/06/03 08:23
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冷静に押し目を拾いたいところ
*08:33JST 冷静に押し目を拾いたいところ
2日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さを見極める相場展開になりそうだ。5月30日の米国市場は、NYダウが54ドル高、ナスダックは62ポイント安だった。トランプ米大統領が自身のSNSに「中国は米国との合意に完全に違反」と投稿し、米中対立への懸念が再び高まった。一方、朝方発表された4月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比で2.1%上昇と、市場予想(2.2%)を下回り、インフレに対する懸念後退や利下げへの期待につながり、相場を下支えした。シカゴ日経225先物は大阪比255円安の37705円。円相場は1ドル=143円90銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。トランプ大統領のSNSへの投稿のほか、米政権が中国のハイテク部門に対する規制を拡大する計画だと一部の米メディアが報じており、米中の貿易を巡る緊張感は相場の重荷となるだろう。また、トランプ氏は輸入される鉄鋼とアルミニウムに課す追加関税を25%から50%に引き上げると発表した。これに対しEUは対抗措置の用意があると表明していることもあり、米関税政策を巡る不透明感から積極的な売買は手控えられやすい。 先週の日経平均株価は29日に38454.07円まで買われ、30日は反動安となったが200日線(37794円)を支持線とした底堅さはみられていた。200日線を明確に割り込んでくる局面においては、先週のリバウンド部分を帳消しにしてくる可能性も意識されてくるだろう。もっとも、これまでもトランプ発言に振らされる動きをみせてきたが、売られる局面では目先的な底となる動きであった。下への耐性もみられてきていることから、冷静に押し目を拾いたいところだ。 物色としてはハイテク株や鉄鋼などは手掛けづらくさせそうである。内需系にシフトしやすいと考えられるほか、相対的に強い動きをみせている中小型株への押し目狙いのスタンスに向かわせそうである。新興市場では先週、ジーエヌアイグループ<2160>がストップ高を交えての上昇で、2020年10月6日以来の上場来高値(分割考慮)を更新。ライフネット生命保険<7157>は昨年12月以来の2000円台を回復した。QPS研究所<5595>は貸借銘柄への選定で流動性が向上し、昨年7月以来の水準を回復している。
<AK>
2025/06/02 08:33
オープニングコメント
200日線での底堅さを見極め
*08:36JST 200日線での底堅さを見極め
30日の日本株市場は、前日の大幅上昇に対する反動安が意識されるが、売り一巡後の押し目狙いのスタンスになりそうだ。29日の米国市場は、NYダウが117ドル高、ナスダックは74ポイント高だった。好調な決算を発表したエヌビディアの上昇が相場をけん引する形になった。米国際貿易裁判所がトランプ関税を「違法で無効」と判断し、差し止めを命じる決定をしたことが支援材料となった。ただし、関税を巡っては米政権が控訴審で保留が認められない場合、30日にも米連邦最高裁判所に上訴する意向を示唆したと伝わり、先行きへの不透明感から上値は抑えられた。シカゴ日経225先物は大阪比495円安の37915円。円相場は1ドル=143円90銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。エヌビディアの決算は前日の時間外取引での急伸で織り込まれている。トランプ関税を巡り米国際貿易裁判所が違法の判断を下したことで、米関税引き上げへの警戒感が和らいだが、東京市場では前日に過剰な反応をみせていたことで、反動安が意識されやすい。米政権側は直ちに控訴しており、関税に対する不透明感が積極的な売買を手控えさせそうだ。 日経225先物は前日に710円高と大幅に上昇したが、取引終了後のナイトセッションで一時37720円まで売られる場面もみられており、上昇部分をほぼ帳消しにする形だった。そのため、朝方はインデックスに絡んだ売りが先行することになりそうだ。ただし、200日線(37795円)が支持線として意識されやすく、同水準に接近する局面においては押し目狙いの買いが入りやすいだろう。 週末には赤沢経済再生相が3回目の通商協議で会談できなかったベッセント米財務長官と協議を行う予定であり、協議進展への期待から押し目待ち狙いの買いが入りやすい。そのほか、3月期決算企業の期末配当金の支払いが本格化することが需給面での下支えになると考えられる。まずは200日線での底堅さを見極めつつ、その後のリバウンド狙いのスタンスに向かわせそうだ。 昨日は日経平均株価が急伸したが、インデックスに絡んだ商いが中心だったこともあり、東証グロース250指数は高値更新後に軟化し、4日ぶりに反落となった。日経平均株価がこう着感を強めるようだと、個人主体による中小型株物色に向かわせそうである。
<AK>
2025/05/30 08:36
オープニングコメント
エヌビディアの時間外での上昇が支援材料
*08:31JST エヌビディアの時間外での上昇が支援材料
29日の日本株市場は、買い一巡後も底堅さが意識されそうだ。28日の米国市場は、NYダウが244ドル安、ナスダックは98ポイント安だった。エヌビディアの決算発表を控え様子見姿勢が強まり、主力株には持ち高調整の売りが出た。米連邦準備理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨において、トランプ関税の影響を見極めるまで政策金利変更には慎重な姿勢が改めて示されたことも重荷になった。シカゴ日経225先物は大阪比170円高の37870円。円相場は1ドル=144円80銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。取引終了後に発表されたエヌビディアの第1四半期決算は、売上高、調整後1株利益ともに市場予想を上回り、時間外取引で5%ほど上昇する場面もみられた。エヌビディアの決算評価からアドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株に買いが入るとみられ、支援材料になりそうだ。 昨日の日経平均株価は38000円を回復して始まった後は、利益確定に伴う売りが優勢だった。超長期国債の入札が低調だったとして、長期金利が上昇したことをきっかけに利食いの動きが強まったとみられている。200日線を割り込んで終えていたが、ハイテク株主導での展開が見込まれるなか、改めて200日線が支持線に変わるかが注目されよう。 また、週末には赤沢経済再生相が3回目の通商協議で会談できなかったベッセント米財務長官と協議を行う予定であり、協議進展への期待から押し目待ち狙いの買いが意識されそうだ。そのほか、3月期決算企業の期末配当金の支払いが本格化することが需給面での下支えになると考えられる。物色はインデックスに絡んだ商いから主力株中心の物色になりそうだが、グロース250指数は連日で年初来高値を更新しており、時価総額上位で流動性のある銘柄には引き続き中小型ファンド経由の資金流入が意識されやすいだろう。
<AK>
2025/05/29 08:31
オープニングコメント
戻り高値38494.06円が射程に入る
*08:26JST 戻り高値38494.06円が射程に入る
28日の日本株市場は、買い一巡後も底堅さが意識されそうだ。27日の米国市場は、NYダウが740ドル高、ナスダックは461ポイント高だった。トランプ米大統領が欧州連合(EU)に対する50%の関税措置を7月9日まで発動を延期すると表明したことが材料視された。米長期金利が低下し、ハイテクなど主力株を中心に買われた。5月の米消費者信頼感指数が市場予想を上回り、過度な景気悪化懸念が後退し上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物は大阪比530円高の38350円。円相場は1ドル=144円10銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップアップで始まることになりそうだ。昨日の上昇で200日線(37802円)に接近してきたが、同線を明確に上抜ける展開が見込まれるため、5月13日の戻り高値38494.06円が射程に入ってきた。売り方の買い戻しの動きが強まると考えられる。米国市場の上昇は予想通りではあるものの、節目の38000円処での底堅さをみせてくるようだと、押し目待ち狙いの買い意欲も強まると考えられる。 また、エヌビディアが3%超の上昇となった。材料としては中国向けに新たなAI半導体を発売する計画が伝わったことであり、これについても織り込まれている。ただし、株価は好反応をみせたほか、28日に決算発表を控えていることもあり、相対的に弱い値動きが続いている半導体株などには、買い戻しの動きが強まる展開が期待されそうである。また、為替市場では円相場が1ドル=144円台と円安に振れて推移していることも安心感につながりそうだ。 日経平均株価はギャップアップで200日線を突破し、買い一巡後は利益確定の売りも入りやすいだろうが、同線を支持線とした底堅さがみられるようだと、直近戻り高値を窺う展開に向かわせそうである。インデックスに絡んだ商いから主力株中心の物色になりそうだが、昨日のグロース250指数は連日で年初来高値を更新しており、時価総額上位で流動性のある銘柄には中小型ファンド経由の資金流入が意識されやすいだろう。
<AK>
2025/05/28 08:26
オープニングコメント
ハイテク株の買い戻しの動きが強まるかに注目
*08:42JST ハイテク株の買い戻しの動きが強まるかに注目
27日の日本株市場は、市場参加者が限られるなかで、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。26日の米国市場は、メモリアルデーの祝日で休場だった。欧州市場は軒並み1%を超える上昇だった。トランプ米大統領が欧州連合(EU)に対する50%の関税措置を7月9日まで発動を延期すると表明したことが安心感につながっていた。円相場は1ドル=142円60銭台で推移している。 日経225先物はナイトセッションで37520円から37660円での狭いレンジとなったが、200日線(37510円)を上回っての推移であり、支持線として意識されそうだ。昨日の日経平均株価は後場一段高で37500円を回復してきた。現物、先物とも高値引けとなったことで、持ち高調整の動きは入りやすいだろう。利食いが優勢になる可能性が意識されるなか、底堅さを見極めることになりそうだ。 昨日は薄商いのなかで、インデックスに絡んだ商いが指数を押し上げる形となった。祝日明けの米国市場の動向を見極めたいとする様子見姿勢に向かう可能性があるものの、37500円水準での底堅さがみられてくるようだと、売り方の買い戻しの動きが強まる可能性はあるだろう。底堅さがみられる局面においては、200日線が位置する37800円辺りが、目先的なターゲットになる。 また、昨日はアドバンテスト<6857>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>などが日経平均株価を押し上げる形になった。エヌビディアの決算を控えていることもあり、売り方においてはいったん買い戻しの動きに向かわせる可能性がありそうだ。そのため、弱い値動きが続いていたハイテク株の動向が注目されやすいだろう。また、市場参加者が限られるなか、個人主体の資金は中小型株に向かいやすい。グロース250指数は年初来高値を更新してきており需給は良好だ。時価総額が大きく流動性のある銘柄には、資金が集中しやすい。
<AK>
2025/05/27 08:42
オープニングコメント
市場参加者限られるなかで押し目狙いのスタンス
*08:21JST 市場参加者限られるなかで押し目狙いのスタンス
26日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。23日の米国市場は、NYダウが256ドル安、ナスダックは188ポイント安だった。トランプ米大統領がEU(欧州連合)からの輸入品に対し6月1日から50%の関税を課すことを提案すると自身のSNSに投稿したほか、アップルに対しても高関税を課す姿勢を示したことを受け、売り優勢の相場展開になった。シカゴ日経225先物は大阪比335円安の36855円。円相場は1ドル=142円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで36450円まで売られる場面もみられ、25日線を下回った。売り一巡後は下げ幅を縮めて同線のほか75日線を上回って終えているため、75日線が位置する36757円辺りでの底堅さを見極めることになりそうだ。26日の米国市場はメモリアルデーの祝日で休場になるため、海外投資家の資金流入は限られると考えられ、短期的な売買が中心になりそうである。 先物市場に振らされやすい需給状況であるため、短期的な売買から25日線に接近する局面においては、その後のリバウンド狙いのスタンスに向かわせそうだ。先週末の日経平均株価は75日線からのリバウンドをみせている。売り先行で始まることで75日線が位置する36862円を試す可能性はありそうだが、同線での底堅さが意識されてくるようであれば、押し目を拾う動きが出てきそうだ。 エヌビディアは中国向けに新たなAI半導体を発売する計画だと、事情に詳しい複数の関係者の話しとして、米メディアが報じている。対中輸出許可が必要との通知を受けた「H20」より安価と伝えている。エヌビディアは今週決算発表を控えていることもあり、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向が注目されよう。 そのほか、トランプ大統領は、将来の電力需要急増に備え、原子力エネルギーでの優位性を取り戻すことを目指し、原子力発電所の建設を加速させる大統領令に署名したと報じられている。原発関連にも関心が集まりやすいと考えられる。
<AK>
2025/05/26 08:21
オープニングコメント
海外勢の買い越し基調は継続
*08:32JST 海外勢の買い越し基調は継続
23日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、こう着感が強まるものの、底堅さは意識されそうだ。22日の米国市場は、NYダウが1ドル安、ナスダックは53ポイント高だった。米下院はトランプ減税の延長を含む大型の税制・歳出法案の修正案を僅差で可決したことで、朝方は米長期金利の上昇が嫌気された。その後、米長期金利の上昇が一服したほか、5月の製造業・サービス業PMIが予想を上回ったことで買い戻しの動きが強まる場面もあった。シカゴ日経225先物は大阪比20円高の37040円。円相場は1ドル=143円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで36710円まで売られる場面もみられたが、75日線が支持線として意識される形で切り返している。同線での底堅さがみられるなか、週末には日米通商協議を控えていることもあり、イベントを前に売り方の買い戻しの動きが入りやすいだろう。昨日の日経平均株価は続落で37000円を割り込んだが、75日線が支持線として意識されていた。同線での底堅さがみられるようだと押し目待ち狙いの買いを誘う可能性はあるだろう。 米国ではエヌビディアが小幅ながら上昇した。足もとでは調整がみられているが、直近の戻り高値水準での底堅さがみられている。来週には決算発表を控えていることもあり、不安定な動きをみせている指数インパクトの大きい値がさハイテク株には、いったん買い戻しの動きが入りそうである。海外勢の買い越し基調は継続しており、需給状況は悪くないと考えられる。 週末要因から積極的な売買は手控えられやすく、インデックスに絡んだ商いが中心になるため、金利や為替にらみの展開になるだろう。指数インパクトの大きい値がさハイテク株のリバウンドのほかは、個人主体による中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きになりそうである。
<AK>
2025/05/23 08:32
オープニングコメント
米国からの資金シフトが意識されやすい
*08:46JST 米国からの資金シフトが意識されやすい
22日の日本株市場は、売り先行で始まった後は押し目を探る動きになりそうだ。21日の米国市場は、NYダウが816ドル安、ナスダックは270ポイント安だった。米長期金利の上昇が嫌気された。欧州中央銀行(ECB)が21日発表した金融安定報告で、米トランプ大統領の関税政策で米国資産のリスクに対する投資家の懸念が強まり、世界の金融システムにさらなる衝撃を与える可能性があると指摘。シカゴ日経225先物は大阪比340円安の36920円。円相場は1ドル=144円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、日経平均株価は足もとで200日線に上値を抑えられる動きが続いていたこともあり、過熱感を警戒する向きもあって、目先的な調整は意識されていただろう。75日線が位置する36926円で下げ止まるかが注目されそうだ。同線での底堅さがみられるようだと、押し目待ち狙いの買いを誘う可能性はあるだろう。 米国市場では主要な株価指数は大幅に下落し、NYダウの下落率は1.9%だった。一方で、ドイツや英国市場はプラスで終えており、相対的に出遅れている日本株においても米国からの資金シフトが意識されやすいと考えられる。G7財務相・中央銀行総裁会議の際に日米財務相会談が開かれるほか、週末には米関税措置を巡りワシントンで3回目の閣僚協議を控えているなか、リバランスの動きから為替相場が落ち着きをみせてくるようだと、押し目買い意欲も強まりそうである。 物色の流れとしてはインデックスに絡んだ商いが中心になるため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせよう。長期金利の上昇を受けて、メガバンクなどの動向が注目されそうだ。また、AI関連など外部要因の影響を受けにくい銘柄へは、物色意欲は強そうである。そのほか、グロース250指数は強い基調が継続しており、中小型株に対する押し目買い意欲も強い。
<AK>
2025/05/22 08:46
オープニングコメント
AIや防衛関連などに短期資金が向かいやすい
*08:31JST AIや防衛関連などに短期資金が向かいやすい
21日の日本株市場は、不安定ながらも底堅さが意識されそうだ。20日の米国市場は、NYダウが114ドル安、ナスダックは72ポイント安だった。米連邦準備理事会(FRB)の金融政策当局者が現在の政策金利が良好な位置にあり、当面静観することが適切との見解を表明したため、利下げ期待の後退により利益確定の売りが優勢だった。シカゴ日経225先物は大阪比90円高の37620円。円相場は1ドル=144円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、イスラエルがイランの核施設への攻撃を準備していると、米メディアが米当局者の話として伝えており、地政学リスクへの警戒感が高まる可能性がありそうだ。最終決定を下したかどうかは不明としているが、神経質にさせそうである。そのため、防衛関連などには短期資金が向かいやすくなるだろう。 ただし、G7財務相・中央銀行総裁会議の際に日米財務相会談が開かれるほか、週末には米関税措置を巡りワシントンで3回目の閣僚協議を控えているなか、積極的な売買は手控えられそうである。短期的な売買で下押す局面があれば、押し目狙いの対応に向かわせよう。足もとでは為替協議を前にヘッジファンドによる思惑的な売買も入りそうであり、為替睨みの展開になりそうだ。 物色としては防衛関連のほか、地政学リスクへの警戒から内需系にシフトしやすいだろう。米アップルは、同社の人工知能(AI)モデルを使用してソフトウエアを開発できるようにする計画を進めていると報じられており、AI関連などへの物色も根強いだろう。また、全体としてこう着感が強まる局面においては、個人主体による流動性の大きい中小型株への物色に向かわせそうだ。
<AK>
2025/05/21 08:31
オープニングコメント
日米協議進展への期待から押し目買い意欲は強い
*08:40JST 日米協議進展への期待から押し目買い意欲は強い
20日の日本株市場は、やや買い先行で始まることになりそうだ。19日の米国市場は、NYダウが137ドル高、ナスダックは4ポイント高だった。ムーディーズによる信用格付け引き下げが嫌気され売り先行で始まった。ただし、その後米長期金利が低下に転じたことを受けて買い戻しの動きが強まり、プラス圏を回復した。シカゴ日経225先物は大阪比215円高の37605円。円相場は1ドル=144円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37240円まで売られる場面があったが、米国市場が上昇に転じたことで買い戻されており、200日線水準を上回って終えた。昨日の日経平均株価は節目の37500円を割り込んできたが、ボリンジャーバンドの+1が位置する37380円が支持線として意識されやすく、リバウンド狙いの買いが入りやすい位置にもある。 G7財務相・中央銀行総裁会議の際に日米財務相会談が開かれ、為替協議が行われる可能性があるほか、週後半には米関税措置を巡りワシントンで3回目の閣僚協議を行う予定である。それぞれの協議進展への期待から押し目待ち狙いの買い意欲は強そうであり、積極的な上値追いの動きは期待しづらいものの、前日の下落に対する買い戻しの動きは意識されやすいだろう。足もとでは為替協議を前にヘッジファンドのリバランスの動きが意識されやすく、為替睨みの展開になりそうだ。 物色としては為替動向を受けた輸出関連の動向が注目されるほか、前日の日経平均株価の重荷となったアドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさ株の自律反発が意識されよう。また、昨日は第一三共<4568>など薬品株の一角が買われていたが、米国においてもメルクなどが買われており、引き続き注目される可能性がありそうだ。そのほか、グロース250指数は7営業日続伸と上昇基調を続けるなか、流動性の大きい中小型株には個人主体の資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2025/05/20 08:40
オープニングコメント
内需関連やテーマ性のある銘柄に向かいやすい
*08:37JST 内需関連やテーマ性のある銘柄に向かいやすい
19日の日本株市場は、やや買い先行で始まることになりそうだが、次第にこう着感が強まりそうだ。16日の米国市場は、NYダウが331ドル高、ナスダックは98ポイント高だった。下落基調が続いていたユナイテッドヘルス・グループが買われ、NYダウを押し上げる格好となった。ただし、5月のミシガン大消費者信頼感指数が予想を下回り、期待インフレ率が上昇したことが重荷となった。シカゴ日経225先物は大阪比225円高の37995円。円相場は1ドル=145円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだが、日経225先物はナイトセッションで37800円だったため、反応は限られそうである。米格付け会社ムーディーズ・レーティングスは16日、米国の信用格付けを最上位の「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げたことで、この影響を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいと考えられる。 トランプ米大統領は、今後2~3週間のうちに貿易相手国に対し新たな関税率を一方的に通知する考えを示したと報じられていることも神経質にさせやすい。日本については週後半に3回目の日米協議が開催されるため、協議進展への期待感が高まりやすいものの、他国の動向によっては手控え要因になる可能性がありそうだ。また、日本は関税措置すべての見直しを求めているが、交渉が長引く可能性もある。 先週の日経平均株価は13日に一時38494.06円まで上昇した後は利食い優勢の流れとなり、週後半にかけて200日線を割り込んだ。同線での底堅さをみせていることもあり、まずは200日線が位置する37856円辺りを上回ってくるのを見極めたいところだろう。ボリンジャーバンドの+1σに接近してきたため、リバウンド狙いの買いが入りやすい水準である。決算が一巡したことで機関投資家も動きやすくなったと考えられ、押し目狙いのスタンスで対応したいところであろう。 物色は為替が円高に振れて推移していることもあり、自動車など輸出関連は手掛けづらく、やや内需系にシフトしやすい。また、石破茂首相は18日、国際的な研究・開発競争が進む量子技術に関し、「産業化に向け戦略を抜本的に強化する」と表明。エヌエフHD<6864>、フィックスターズ<3687>、ブレインパッド<3655>、YKT<2693>などの関連銘柄には短期資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2025/05/19 08:37
オープニングコメント
機関投資家の押し目買い意欲は強そう
*08:27JST 機関投資家の押し目買い意欲は強そう
16日の日本株市場は、やや買い先行で始まることになりそうだ。15日の米国市場は、NYダウが271ドル高、ナスダックは34ポイント安だった。4月の米小売売上高は伸びが鈍化したものの予想を上回ったため、景気減速懸念が和らいだ。さらに、4月の米卸売物価指数(PPI)が予想外に低下したことで、関税によるインフレ上昇懸念が後退。米長期金利の低下が材料視された。シカゴ日経225先物は大阪比45円高の37755円。円相場は1ドル=145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで37590円まで売られる場面がみられたが、200日線(37550円)が支持線として機能していた。日経平均株価は前日の下げで200日線を割り込んだが、過熱を冷ます調整としては一巡感が意識されてくる可能性はありそうだ。米国ではナスダック指数が7営業日ぶりに下落したが、ボリンジャーバンドの+2σを上回ってきたことで、いったんは利食いが入りやすいところだろう。 週末要因から寄り付き後は次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、決算発表が一巡したことで、積極的な売買を手控えていた機関投資家の押し目買い意欲は強そうである。日経平均株価は決算発表が本格化した4月下旬の34200円台から、5月13日には38500円に接近する場面もみられており、出遅れている機関投資家の資金流入が意識されやすい。 物色としてはハイテク株の押し目狙いのほか、日経平均株価がこう着感を強めてくる局面においては、個人主体の中小型株へ資金が向かいそうである。そのほか、決算を手掛かりとしたところでは、昨夕決算を発表した三菱UFJ<8306>、日本郵政<6178>、コニカミノルタ<4902>、日清粉G<2002>、クレセゾン<8253>、日産化<4021>、ワコールHD<3591>、東和薬品<4553>、オイシックス<3182>、王将フード<9936>、セーフィー<4375>、ネットプロHD<7383>などが注目される。
<AK>
2025/05/16 08:27
オープニングコメント
ハイテク株が下支えとして意識される
*08:37JST ハイテク株が下支えとして意識される
15日の日本株市場は、売り先行で始まることになりそうだが、その後は底堅さが意識されよう。14日の米国市場は、NYダウが89ドル安、ナスダックは136ポイント高だった。米中貿易摩擦の緩和を期待した買いが先行して始まったが、その後は年内の利下げ期待の後退や米長期金利の上昇を警戒され、景気敏感株を中心に持ち高調整の売りが入った。一方で、エヌビディアが連日で強い動きをみせるなどハイテク株の一角が買われ、相場を下支えした。シカゴ日経225先物は大阪比420円安の37720円。円相場は1ドル=146円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、日経225先物はナイトセッションで37640円まで売られたが、200日線(37560円)に接近してきたことで、過熱を冷ます調整としては一巡感が意識されてくる可能性はありそうだ。米国では景気敏感株を中心に下落が目立った一方で、ハイテク株の一角が買われているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になるだろう。取引終了後に決算を発表したシスコシステムズは、堅調な業績見通しが好感され、時間外取引で上昇している。そのため、売り一巡後は底堅さが意識されてくるとみておきたい。 昨日の日経平均株価は買い一巡後は戻り売りに押される形だったが、200日線接近では下値の堅さが意識されており、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。決算シーズンの中での上昇だったこともあり、機関投資家などは売買を手控えていただろう。決算は本日で一巡することもあり、足もとの調整局面では、買いを入れやすい状況になりそうである。 物色としてはハイテク株のリバウンド狙いのほか、米ボーイングはカタール航空から過去最大規模の受注を獲得したと報じられていることから、航空機関連が注目されそうだ。航空機関連は関税への警戒から売られる場面もあったことから、買い戻しの動きが入りやすいだろう。そのほか、昨夕決算を発表したところでは、KDDI<9433>、リコー<7752>、東急<9005>、日揮HD<1963>、洋缶HD<5901>、清水建<1803>、NOK<7240>、カネカ<4118>、セイノーHD<9076>、ブロドリーフ<3673>、弁護士コム<6027>、ダイワボHD<3107>などの動向が注目されそうだ。
<AK>
2025/05/15 08:37
オープニングコメント
ソフトバンクGやハイテク株がけん引
*08:31JST ソフトバンクGやハイテク株がけん引
14日の日本株市場は、買い先行で始まることになりそうだ。13日の米国市場は、NYダウが269ドル安、ナスダックは301ポイント高だった。ユナイテッドヘルス・グループが急落した影響からNYダウは下落したが、米消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったため、関税によるインフレ上昇への懸念が後退したことが支えた。一方で、エヌビディアなど半導体株が買われており、ナスダックは19000ポイント台を回復。シカゴ日経225先物は大阪比170円高の38370円。円相場は1ドル=147円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになろう。米中貿易摩擦への懸念が後退するなか、押し目買い意欲は強そうだ。日経平均株価は前日の上昇で200日線を突破し、38500円に接近する場面もみられた。ギャップアップで始まった後は利益確定の売りから上げ幅を縮めていたが、200日線辺りが支持線として意識されやすいだろう。決算発表がピークを迎えていることで積極的な売買は手控えられやすいだろうが、押し目を拾う動きは強まりやすい。 エヌビディアの上昇をうけて、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への資金流入が期待される。昨日は買い先行で始まったアドバンテスト<6857>が下げに転じていたこともあり、やや神経質にさせていた。買い戻しの動きが強まってくるようだと、センチメントを明るくさせそうだ。また、前日の引け後に決算を発表したソフトバンクG<9984>は、ADR(米国預託証券)で強い動きをみせており、日経平均株価をけん引することが期待される。 そのほか、昨夕決算を発表したところでは、ソフトバンクGのほか、住友不<8830>、NXHD<9147>、日製鋼所<5631>、JESHD<6544>、ミライトワン<1417>、エアウォーター<4088>、USS<4732>、福山運<9075>、ALSOK<2331>、ライフドリンクC<2585>などの動向が注目されよう。
<AK>
2025/05/14 08:31
オープニングコメント
米中貿易摩擦激化への懸念が後退
*08:39JST 米中貿易摩擦激化への懸念が後退
13日の日本株市場は、ギャップアップで始まることになりそうだ。12日の米国市場は、NYダウが1160ドル高、ナスダックは779ポイント高だった。10-11日に開いた米中協議後の共同声明において、米中両政府は互いに課した追加関税を大幅に引き下げ、90日間の交渉期間に入ることで合意したと発表。貿易摩擦の激化で経済が急速に悪化するとの懸念が後退した。シカゴ日経225先物は大阪比1060円高の38760円。円相場は1ドル=148円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、マドを空けてのギャップスタートになろう。米中共同声明は日本時間の夕方に発表されたことで、日経225先物はナイトセッションで日中比500円高の38200円で始まり、その後も米国市場の大幅上昇を追い風に、一時38790円まで上げ幅を広げる場面もみられた。朝方は裁定買いの動きが集中することで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均を押し上げてくることになりそうだ。 昨日の日経平均株価は200日線に接近するなか、朝高後はこう着感が強まっていた。本日のギャップアップで同線のほか、3月26日につけた戻り高値の38220.69円を明確に上抜けてくることで、センチメントを明るくさせよう。短期的な過熱感が警戒されてくる可能性はあるものの、1月以来の4万円回復が射程に入ってきたことで、海外ファンドによる買い戻しの動きが本格化する可能性がある。そのため、過熱感から買い一巡後に利食いの動きが強まる局面においては、押し目狙いの好機になりそうだ。 物色としては米中貿易摩擦の激化が後退したことで、半導体株や機械株などには買い戻しの動きが強まりやすい。為替市場では円相場が1ドル=148円台と円安に振れているため、トヨタ<7203>など輸出関連株への資金流入も意識されそうだ。決算発表がピークを迎えているなか、上方修正や予想を上回る決算を発表した企業にも資金が集中しやすい。なお、昨夕決算を発表したところでは、三菱地所<8802>、セコム<9735>、資生堂<4911>、塩野義薬<4507>、UBE<4208>、アコム<8572>、上組<9364>、山九<9065>、双葉電子<6986>、クレハ<4023>、イーレックス<9517>、アース製薬<4985>、トプコン<7732>、ワークマン<7564>などが注目されよう。
<AK>
2025/05/13 08:39
オープニングコメント
米中協議進展を受けて買い優勢の展開に
*08:37JST 米中協議進展を受けて買い優勢の展開に
12日の日本株市場は、買い先行で始まることになりそうだ。9日の米国市場は、NYダウが119.07ドル安、ナスダックは0.78ポイント高だった。英国との通商協定合意を受け、さらなる協議進展への期待から買い先行で始まった。ただし、10日からの米中協議を控えるなか、持ち高調整の売りから下落に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比50円安の37470円。円相場は1ドル=145円80銭台で推移している。 米国と中国は10日からスイスで貿易問題を巡る初の閣僚級協議を終え、中国の何立峰副首相は11日、米中が貿易協議の枠組みを設置することで合意したと明らかにした。12日に米中共同声明を発表するようである。協議が物別れに終われば、米中摩擦への警戒が再び高まる可能性があっただけに、協議進展を受けて初動反応となる東京市場は買いが先行することになりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時37670円まで買われる場面もみられたが、その後は200日線(37600円)に上値を抑えられる形となり37460円で終えていた。米中協議での進展を評価した動きが見込まれるなか、200日線突破が意識されるほか、ショートカバーが強まりやすいと考えられ、インデックスに絡んだ先物主導での上昇が意識されそうだ。為替市場では円相場が一時1ドル=146円台と円安に振れて推移していることも追い風になるだろう。 日経平均株価は先週末の上昇で75日線(37095円)を上抜け、3月27日以来の37500円を回復した。次のターゲットとして200日線が位置する37938円のほか、3月26日の戻り高値38220.69円が射程に入ってきた。初動反応として買いが一巡した後は、週明けの米国市場の動向を見極めたいとする様子見姿勢が強まる可能性はありそうだが、売り方の買い戻しの動きが強まりやすく、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。 決算発表がピークを迎えるため、発表を控えている銘柄については積極的な売買は手控えられそうだが、決算を通過した銘柄への資金流入が期待される。なお、9日の引け後に決算を発表したところでは、東急不HD<3289>、Jパワー<9513>、西日本FH<7189>、日ハム<2282>、丸一鋼管<5463>、西鉄<9031>、日空ビル<9706>、オークマ<6103>、エクシオG<1951>、五洋建<1893>などが注目されよう。
<AK>
2025/05/12 08:37
オープニングコメント
米英貿易協定合意で米中協議の進展期待高まる
*08:38JST 米英貿易協定合意で米中協議の進展期待高まる
9日の日本株市場は、買い先行で始まることになりそうだ。8日の米国市場は、NYダウが254ドル高、ナスダックは189ポイント高だった。トランプ米大統領は、関税措置をめぐる交渉で英国と合意したと発表したことを受けて買いが先行した。トランプ大統領が協議次第で対中関税の引き下げの可能性に言及し、米中協議の進展期待から一時650ドル超上げる場面もあった。ただし、トランプ大統領は、所得250万ドル以上の富裕層に増税を求めるとの一部報道を受け、終盤にかけて上げ幅を縮めた。シカゴ日経225先物は大阪比330円高の37470円。円相場は1ドル=145円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37680円まで買われる場面もみられ、200日線(37620円)を捉えてきた。同線を明確に上抜けてくるようだと、ショートカバーが強まりやすいと考えられ、インデックスに絡んだ先物主導での上昇が意識されそうだ。 日経平均株価は37000円を目前に足踏みしているが、同水準突破から75日線(37109円)を上抜けてくることで200日線が位置する37960円処が意識されてくるだろう。米中協議の動向を見極めたいほか、週末要因もあって積極的な上値追いの買いは限られる可能性はありそうだが、売り方にとってはニュートラルに近づける形での買い戻しが入りやすいと考えられ、買い一巡後にこう着感が強まる局面では押し目狙いの買いスタンスになるだろう。 前日にストップ高をつけたNTTデータ<9613>はTOB価格にサヤ寄せすることで、日経平均株価を押し上げることになりそうだ。ハイテク株への物色が続くとみられるほか、為替市場では円相場が円安に振れて推移しているなか、自動車など輸出関連への買いが意識されそうである。決算がピークを迎えるなか、前日の引け後に決算を発表したところでは、フクダ電子<6960>、ソネック<1768>、シグマクシス<6088>、デジアーツ<2326>、椿本興<8052>、プラッツ<7813>、フレクト<4414>などが注目されよう。
<AK>
2025/05/09 08:38
オープニングコメント
東エレクなどハイテク株主導の展開
*08:37JST 東エレクなどハイテク株主導の展開
8日の日本株市場は、買い先行で始まることになりそうだ。7日の米国市場は、NYダウが284ドル高、ナスダックは48ポイント高だった。ベッセント米財務長官と米通商代表部(USTR)のグリア代表がスイスを訪問し、中国と貿易問題を巡って協議すると発表。米中協議進展への期待から買いが先行した。トランプ米大統領が通商交渉のために関税を引き下げることはないとの姿勢を示し、弱含む場面もみられた。 ただし、米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り政策金利の据え置きを決定。FOMCを無難に通過したほか、トランプ大統領はバイデン政権時代の人工知能(AI)半導体輸出規制を撤廃すると伝わり、終盤にかけて上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物は大阪比180円高の36960円。円相場は1ドル=143円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37070円まで買われる場面もみられた。75日線(36970円)での攻防が意識されやすいが、同線を明確に上抜けてくるようだと、ショートカバーが強まりやすいと考えられ、インデックスに絡んだ先物主導での上昇が意識されそうだ。 トランプ大統領はバイデン前政権時代のAI半導体輸出規制を撤廃するとの報道を受け、東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株がけん引することが期待されよう。日経平均株価は37000円を目前に足踏みしているが、同水準突破から75日線(37130円)を捉えてくるようだと、押し目待ち狙いの買いが強まりやすいほか、売り方にとっては、いったん買い戻しておきたいところでもある。 物色は指数インパクトの大きい値がさハイテク株のほか、為替市場では円相場が1ドル=143円80銭台と前日から円安に振れていることもあり、輸出関連株の買い戻しも意識されよう。そのほか、決算を手掛かりとした個別物色になりやすく、昨夕決算を発表したところでは、大日塗料<4611>、キッセイ薬<4547>、フルッタ<2586>、イリソ電子<6908>、JMDC<4483>、前沢給装<6485>、プリマハム<2281>、ディーエムソリュ<6549>、UBE<4208>などの動向が注目されよう。
<AK>
2025/05/08 08:37