オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
底堅さを見極めつつマド埋めを意識
*08:38JST 底堅さを見極めつつマド埋めを意識
20日の日本株市場は、やや売り先行から始まることになりそうだが、下値の堅さは意識されそうだ。19日の米国市場はNYダウが15ドル高、ナスダックは19ポイント安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利下げペースの減速を示したことを受けた前日の急落は行き過ぎとの見方から買い戻しの動きが先行した。ただし、7-9月期国内総生産(GDP)は上方修正され、新規失業保険申請者数も減少と経済活動の拡大が示されたことで長期金利が上昇、相場の重荷となり伸び悩んだ。シカゴ日経225先物(3月)清算値は大阪比60円安の39020円。円相場は1ドル157円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売りが先行しそうだ。NYダウは一時460ドルを超える上昇をみせたが、終盤にかけて弱含む格好となり、小幅な上昇にとどまっていた。前日の大幅な下げに対するリバウンドは鈍く、アク抜け感は見極めにくいところである。日経225先物はナイトセッションで39000円を上回っての推移となり、底堅さが意識されやすいものの、積極的な売買は手控えられそうだ。 昨日の日経平均株価は一時200日線、75日線を割り込んだ後は買い戻しの動きとなり、25日線水準を回復した。25日線水準が支持線として意識されるようだと、前日に空けたマド埋めとなる39000円近辺を捉えてくる局面はありそうだ。また、為替市場では1ドル=157円台半ばと円安が進んでいる。前日の日銀会合で追加利上げに慎重な姿勢が示されたことで、日米金利差を狙った資金流入への思惑が強まりやすいほか、自動車や機械など輸出関連への物色も意識されそうである。 底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、米国ではFOMCが通過したことで、海外投資家はクリスマス休暇に入る。商いが細ることで、インデックスに絡んだ商いに大きく振らされやすい面はありそうだ。また、個人主体の売買に向かいやすく、個別に材料のある銘柄やテーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きに向かわせよう。
<AK>
2024/12/20 08:38
オープニングコメント
急落も売り一巡後は押し目狙いの買いが入りやすい
*08:41JST 急落も売り一巡後は押し目狙いの買いが入りやすい
19日の日本株市場は、ギャップダウンから始まることになる。18日の米国市場はNYダウが1123ドル安、ナスダックは716ポイント安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え様子見気配が強まる中、寄り付き後はまちまち。主力株の一部に買いが入る場面もみられた。ただし、FOMCでは予想通り主要政策金利が0.25%引き下げられたが、25年の利下げ予想が従来予想から減少したことが失望され急落。引けにかけて下落幅を広げた。シカゴ日経225先物(3月)清算値は大阪比740円安の38460円。円相場は1ドル154円70銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップダウンから始まりそうだ。米国ではNYダウが10営業日続落で下げ幅は2022年9月以来の大きさだった。前日までの下げで来年の利下げ予想が少なくなることを織り込む動きをみせていたが、前回予想から半減したことがネガティブとなり、幅広い銘柄に売りが広がる形となった。この影響から東京市場においても全面安商状になりやすく、朝方はインデックスに絡んだ売りが集中することで、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均型を押し下げる形になりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時38370円まで売られ、一気に75日、200日線水準まで急落した。寄り付き後は39400円辺りでの底堅い値動きをみせていたが、FOMCの結果判明後に急落する形であった。ただし、200日線水準まで一気に下げてきたことで、売り一巡後は押し目狙いの買いも入りやすいと考えられる。インデックスに絡んだ商いが集中することで下へのバイアスが強まる一方で、イレギュラー的な下げになるとみられ、大きく下押したところでは冷静に対応したいところである。 前場は日銀の金融政策決定会合の結果待ちから不安定な状況が続くことになろうが、日米の中銀イベントが通過した後は、トランプ次期政権による政策期待も高まりやすいと考えられ、アク抜けを意識しておきたい。また、米VIX指数は急伸し、8月以来の水準まで上昇した。リスク後退にはなるものの、一気にボリンジャーバンドの+3σを大きく上抜ける上昇だったこともあり、いずれ修正の動きが入るだろう。
<AK>
2024/12/19 08:41
オープニングコメント
FOMCの結果待ちのなかで短期売買が中心
*08:42JST FOMCの結果待ちのなかで短期売買が中心
18日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。17日の米国市場はNYダウが267ドル安、ナスダックは64ポイント安だった。朝方発表された11月小売売上高が市場予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを行うとの見方に変わりはないものの、25年の利下げペースが緩やかになるとの観測につながった。FOMCの結果待ちのなか、持ち高調整の売りが優勢となった。シカゴ日経225先物(3月)清算値は大阪比145円安の39255円。円相場は1ドル153円40銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。米国ではNYダウが9営業日続落となるなかで積極的な売買は手控えられやすいだろう。ただし、ナスダックは前日に最高値を更新したこともあって利食いは入りやすいところであり、景気敏感株が売られる一方で、ハイテク株の一角が買われるなど、リバランスの動きは続いている。昨日はアドバンテスト<6857>の下げが目立っていたが、本日上場するキオクシアホールディングス<285A>取得のための換金売りとの見方がされていたため、売り一巡から下げ渋る動きをみせてくるようだと、安心感につながりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時39210円まで売られ、支持線として意識されていたボリンジャーバンドの+1σを下回ってきた。短期的には売り仕掛け的な動きが入りやすく、節目の39000円に接近する場面はありそうだ。ただし、FOMCの結果待ちのなかではあくまでも短期的なトレードになると考えられ、押し目待ち狙いのスタンスで対応したいところである。米小売売上高は予想を上回ったものの、トランプ次期政権による関税の影響を警戒して先回り的に購入に動いた面はあるだろう。そのため、米国の利下げ観測は根強く、FOMC通過後のアク抜けが意識される。 物色としてはキオクシアホールディングスに関心が集まりそうだが、初値形成後に弱含むようだと、他の半導体株などに資金を向かわせよう。その他、個別に材料のある銘柄やテーマ性のある材料株での短期的な値幅取り狙いのトレードが中心になりそうだ。
<AK>
2024/12/18 08:42
オープニングコメント
ソフトバンクグループに関心が集まる
*08:27JST ソフトバンクグループに関心が集まる
17日の日本株市場は、ハイテク株主導での底堅さが意識される相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが110ドル安、ナスダックは247ポイント高だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げへの期待が根強いが、米連邦準備理事会(FRB)の利下げペース減速の思惑などからNYダウは8日続落。一方でナスダック指数はブロードコムへの買いが続くなか、最高値を更新した。シカゴ日経225先物(3月)清算値は大阪比165円高の39625円。円相場は1ドル154円10銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。米国ではNYダウが8営業日続落となったが、景気敏感株が売られる一方で、ハイテク株の一角が買われるなど、リバランスの動きが中心とみられる。また、ブロードコムへの買いが続いたことがセンチメントを明るくさせそうだ。SOX指数の上昇率が2%を超えるなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へは資金が向かいやすいと考えられる。 全体としてはFOMCの結果待ちのなか、積極的な売買は手控えられやすく、上値追いの動きも期待しづらいところである。ただし、日経225先物はナイトセッションで一時39390円まで売られたが、同水準に位置するボリンジャーバンドの+1が支持線として意識されている。その後39720円まで買われる場面もみられており、押し目買い意欲は強そうである。日経平均株価においても+1σでの底堅さがみられたほか、12月のSQ値(39434.85円)が引き続き心理的なサポートになりそうだ。 また、トランプ次期大統領とソフトバンクグループ<9984>の孫正義会長兼社長は16日、ソフトバンクグループが向こう4年で米国に少なくとも1000億ドル(約15兆4000億円)を投資すると共同発表したと報じられている。ハイテクセクターやAI関連などへ資金が向かいやすいと考えられ、アドバンテスト<6857>などが日経平均株価を牽引する形になりそうだ。
<AK>
2024/12/17 08:27
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SQ値が支持線として意識されやすい
*08:47JST SQ値が支持線として意識されやすい
16日の日本株市場は、金融イベント待ちのなかで膠着感を強めそうだが、底堅さは意識される相場展開になりそうだ。13日の米国市場はNYダウが86ドル安、ナスダックは23ポイント高だった。米連邦準備理事会(FRB)の利下げペース減速の思惑を受けた売りや利益確定の売りに押されNYダウは7日続落。一方でナスダック指数はブロードコムの急伸が他の半導体株への買いに広がったことで上昇し、最高値を更新した。シカゴ日経225先物(3月)清算値は大阪比100円高の39570円。円相場は1ドル153円60銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。米国ではNYダウが7営業日続落となったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に持ち高調整の動きとなった。景気敏感株が売られる一方で、ハイテク株の一角が買われるなど、リバランスの動きが中心とみられる。ブロードコムについては前週末の時点で織り込まれているだろうが、24%超の上昇となるなか、再評価の流れに向かわせそうである。SOX指数も強い値動きだったことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へは資金が向かいやすいと考えられる。 半導体株は米中関税への警戒から不安定な値動きが続いており、ポジションは売りに傾いていると考えられる。ただし、足もとではアドバンテスト<6857>がリバウンド基調を強めてきており、他の半導体株へもFOMCを前に買い戻しの動きが入る可能性がありそうだ。また、為替市場では円相場が1ドル=153円台半ばで推移していることから、自動車や機械など輸出関連への資金流入も意識されやすいだろう。 前週末の日経平均株価は前場終盤にかけて39247.41円まで下落する場面もみられたが、その後は下落幅を縮めており、終値では12月のSQ値(39434.85円)を上回っている。日経225先物はナイトセッションで一時38450円と下落に転じる場面もみられたが、終盤にかけての切り返し39600円で終えている。SQ値が支持線として意識されやすいなか、金融イベント通過後のアク抜けを狙った押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。また、金融イベント通過後はあらためてトランプ次期政権に対する期待感から年末高を意識させそうだ。
<AK>
2024/12/16 08:47
オープニングコメント
年末高を意識した押し目買いスタンス
*08:37JST 年末高を意識した押し目買いスタンス
13日の日本株市場は、やや売り先行で始まった後は、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。12日の米国市場はNYダウが234ドル安、ナスダックは132ポイント安だった。11月の卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回った。前日の米消費者物価指数(CPI)が予想と一致していたこともあり、インフレ懸念が再燃する形から売りが優勢となった。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げへの見方がコンセンサスとなるなか、下値の堅さは意識された。シカゴ日経225先物(3月)清算値は大阪比145円安の39665円。円相場は1ドル152円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。米国ではNYダウが6営業日続落で25日線を割り込んできたが、ナスダック指数は前日に初の2万に乗せた反動もあり、利食いが出やすいところであった。東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>といった指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上値は抑えられそうだが、時間外取引でブロードコムが予想を上回る決算を受けて買われており、下支えになるだろう。 また、本日は先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)になるが、波乱なく通過する可能性が高いと考えられる。SQ通過後は需給が軽くなる可能性もあり、4万円を意識したスタンスに向かわせそうだ。日経225先物はナイトセッションで下落したものの、39500円辺りでの底堅さが意識されていた。39500円~4万円でのレンジのなか、寄り付き後の底堅さがみられるようだと、4万円突破をねらった動きに向かわせそうである。 週末要因から積極的な売買は手控えられやすいほか、来週のFOMCの結果を見極めたいとするムードが高まりやすい。ただし、FOMCでの追加利下げがコンセンサスとなるなかで売り仕掛け的なポジションは取りづらくさせる一方で、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。日経平均株価は4万円接近では戻り待ち狙いの売りが入りやすいだろうが、弱含む局面では年末高を意識した買いで向かいたい。
<AK>
2024/12/13 08:37
オープニングコメント
米ハイテク株高や国内政治リスク後退を材料視
*08:34JST 米ハイテク株高や国内政治リスク後退を材料視
12日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが99ドル安、ナスダックは347ポイント高だった。11月の米消費者物価指数(CPI)が予想と一致したことで、米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げへの見方が強まった。NYダウはディフェンシブ株に利益確定の売りが入ったことで下落した一方、ハイテク株への資金シフトによりナスダック指数は最高値を更新し、初の2万乗せとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比655円高の40065円。円相場は1ドル152円40銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。米国ではCPIの結果を受けてハイテク株主導での上昇となったことで、東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>といった指数インパクトの大きい値がさハイテク株に資金が向かう格好になろう。日経225先物はナイトセッションで節目の39500円を開始直後に上放れており、終盤にかけて一時40160円まで切り上げていた。11月7日につけた直近の戻り高値である40170円に接近してきたことで、売り方の買い戻しの動きが強まりやすいだろう。 また、明日の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を前にしてのレンジ切り上げによって、ヘッジ対応に伴う買いが入りやすいため、より上へのバイアスが強まる可能性がありうそうだ。日経平均株価はボリンジャーバンドの+2σ(39810円)および11月7日の戻り高値39884.01円を突破し、11月のSQ値である39901.35円を捉えることができると、買い戻しの動きが一段と強まる可能性があるだろう。 ただし、+2σを上回ってくるようだと、短期的な過熱感が警戒されるとも考えられるため、買い一巡後にこう着感が強まる局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。また、自民、公明、国民民主の3党は11日、所得税の非課税枠「年収103万円の壁」に関し2025年から引き上げることで合意した。2024年度補正予算案に賛成するのと引き換えに税制改正で譲歩した形であるが、政治リスクが解消された点は評価されそうだ。 物色はハイテク株主導の上昇が見込まれ、弱いトレンドを形成している銘柄には自律反発狙いの買いが入りやすいだろう。インデックスに絡んだ資金が流入しやすい需給状況になるため、中小型株への広がりは限られる可能性はあるとみておきたい。そのほか、円相場が1ドル=152円台半ばと円安に振れて推移していることから、自動車や機械など輸出関連へも資金が向かいそうである。
<AK>
2024/12/12 08:34
オープニングコメント
CPI通過後のアク抜けを想定した押し目狙い
*08:37JST CPI通過後のアク抜けを想定した押し目狙い
11日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。10日の米国市場はNYダウが154ドル安、ナスダックは49ポイント安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げへの見方が根強いなか、11日に発表を控えている米消費者物価指数(CPI)が政策変更に影響を与える可能性から、結果を見極めたいとする様子見姿勢が強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の39320円。円相場は1ドル151円90銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。米国ではCPIの結果を見極めたいとする様子見姿勢のなか、持ち高調整の動きとなった。また、エヌビディアなど半導体株の一角が弱い値動きだったこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷になりそうである。ただし、アルファベットが量子コンピューターに使う新型のチップを開発したとの発表を受けて大幅高となっており、ハイテク株の下支えになりそうだ。 また、日経225先物はナイトセッションで一時39510円まで買われ、節目の39500円を捉える場面もみられた。結局、同水準では戻り待ちの売りに押された格好だったが、売り一巡後は再び上値を捉えてくる展開を意識しておきたいところであろう。先物市場では週末の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、限月交代に伴うロールオーバーが中心になると考えられるが、足もとではボリンジャーバンドの+1σ水準での底堅さがみられており、売り方の買い戻しが意識されやすい。再び39500円を捉えてくるようだと、買い戻しの動きが強まる可能性もあるため、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。CPI通過後はアク抜けの動きも意識されよう。 物色の流れとしては、ハイテク株は手掛けづらいところだが、昨日はアドバンテスト<6857>が後場に入り出直りの動きを強めていた。売り一巡後の底堅さが意識されてくるようだと、ハイテク株を見直す動きが期待されてきそうだ。また、為替市場ではやや円安に振れてきていることもあり、輸出関連などへの買いも意識されやすいと考えられる。
<AK>
2024/12/11 08:37
オープニングコメント
為替相場の落ち着きから底堅い相場展開に
*08:31JST 為替相場の落ち着きから底堅い相場展開に
10日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場はNYダウが240ドル安、ナスダックは123ポイント安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げへの見方は変わらないが、11日に発表を控えている米消費者物価指数(CPI)が影響を与えるとの見方から、結果を見極めたいとする様子見姿勢が強まった。また、中国当局がエヌビディアを独占禁止法違反の可能性で調査を開始したと発表したことが重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円高の39320円。円相場は1ドル151円20銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。米国では主要な株価指数が下落したほか、エヌビディアなど半導体株の一角が弱い値動きだったこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷になりそうである。そのため、買い先行で始まったとしても、その後は不安定な値動きが警戒されそうである。 ただし、為替市場では1ドル=151円台と円安に振れて推移している。日銀の金融政策については、今月の金融政策決定会合での利上げ観測が後退し、来年1月の利上げが予想されている。FOMCの利下げ観測は織り込まれているなか、日米金利差縮小を警戒視した売り方の買い戻しの動きが意識されやすいだろう。週末の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、先物市場では限月交代に伴うロールオーバーが中心になるとみられるが、レンジを切り上げてくる動きとなれば、ヘッジ対応の動きが強まりやすくなる。 半導体株の動向にらみの展開になりそうだが、為替相場の落ち着きから輸出関連などに買いが向かう可能性も考えられるため、全体としては底堅さが意識されよう。そのため、押し目狙いのスタンスを想定しておきたい。また、欧州系証券では機械セクターの一角に強気格付けが観測されていることも材料視されやすいと考えられる。
<AK>
2024/12/10 08:31
オープニングコメント
来週のFOMC待ちだが押し目買い意欲は強い
*08:33JST 来週のFOMC待ちだが押し目買い意欲は強い
9日の日本株市場は、買い先行で始まった後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、押し目買い意欲の強さが意識されそうである。6日の米国市場はNYダウが123ドル安、ナスダックは159ポイント高だった。11月の米雇用統計は予想をやや上回ったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げへの見方は変わらず、買われる場面もみられた。ただし、数人の米連邦準備理事会(FRB)高官が利下げに慎重な姿勢を示したことから伸び悩み、NYダウは下落に転じた。一方で、S&P500指数、ナスダック指数は最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比305円高の39335円。円相場は1ドル150円00銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。米国市場では先日、同社幹部が撃たれて死亡したと伝わったユナイテッドヘルス・グループが引き続き弱い値動きとなりNYダウの重荷となったほか、エヌビディアがさえなかった。ただし、NYダウは最高値圏で推移するなか、短期的な過熱感が警戒されていたこともあり、週末要因から利食いが入りやすい状況だったとみられる。 日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの+1σ(39300円)を挟んでの推移となった。39000円接近での押し目買い意欲の強さもみられており、日経平均株価は先週末の下落に対する自律反発が意識されやすいだろう。FOMCでは利下げが実施されるとの見方がコンセンサスになっているほか、FOMC通過後はトランプ次期政権に対する期待感から年末高を意識した流れが強まる可能性があるため、押し目待ち狙いの買い意欲は強まりそうである。 また、今週は週末に12月の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えている。週半ば辺りから限月交代に伴うロールオーバーが中心になるため、短期的な売買に向かわせそうだ。ただし、下値の堅さが意識されるなか、レンジを切り上げてくる可能性があるだろう。日米金利差縮小から円高傾向が意識されるなか、輸出関連などは手掛けにくくさせるため、相対的な出遅れ感が目立つハイテク株を買い戻す展開を想定。また、AI関連などテーマ性のある材料株には個人主体の資金が向かいそうだ。
<AK>
2024/12/09 08:33
オープニングコメント
こう着ながらも押し目買い意欲の強さが意識される
*08:40JST こう着ながらも押し目買い意欲の強さが意識される
6日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだが、押し目買い意欲の強さが意識されそうである。5日の米国市場はNYダウが248ドル安、ナスダックは34ポイント安だった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が利下げを急がない姿勢を表明したことを背景に、米長期金利が上昇したことが重荷となった。また、翌日に米雇用統計の発表を控えているため、持ち高調整の売りが入りやすかった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円安の39340円。円相場は1ドル150円00銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。米国市場では同社幹部が撃たれて死亡したと伝わったユナイテッドヘルス・グループが5%を超える下落となり、NYダウの重荷となった。ただし、全体としては前日に主要な株価指数が最高値を更新したこともあり、米雇用統計の発表を前に利益確定の売りが入りやすかったとみられる。一方で、米新規失業保険申請件数は予想を上回ったことで、FRBは12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げに動くとの観測が下支えする形となった。 日経平均株価は前日まで4日続伸だったこともあり、週末要因も持ち高調整の売りが出やすいタイミングとみられる。節目の39000円接近では引き続き押し目買い意欲の強さが意識されやすいだろう。日経225先物はナイトセッションで下落したが、ボリンジャーバンドの+1σが支持線として機能していた。売り優勢ながらも底堅さが意識されやすく、米雇用統計の発表を控えて売り仕掛け的な動きも限られそうである。 また、米雇用統計を通過した来週は、翌週にFOMCを控えるためブラックアウト期間に入る。米当局者の発言がないため、利下げ期待からの買いが優勢になると考えられる。ナスダック指数の下落影響からハイテク株は手掛けづらくなりそうだが、押し目を狙いたいところである。また、日経平均株価がこう着ながらも底堅さがみられるようであれば、個人主体の中小型株への物色を活発化させそうだ。
<AK>
2024/12/06 08:40
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戻り高値39884.01円が射程に入る
*08:38JST 戻り高値39884.01円が射程に入る
5日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、押し目買い意欲の強さが意識されそうである。4日の米国市場はNYダウが308ドル高、ナスダックは254ポイント高だった。11月のADP雇用統計は予想を下回ったものの、堅調な雇用の伸びが確認されたほか、11月のISM非製造業景況指数が低調で一時伸び悩んだが、米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ観測が高まった。 終盤にかけては米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がインタビューで、経済に楽観的な見解を示したほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)でも経済活動の拡大継続が確認されたため、相場は上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比355円高の39625円。円相場は1ドル150円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。米国市場ではマーベル・テクノロジーやセールスフォースなどの良好な決算が評価され、ハイテク株に買いが広がっている。エヌビディアも3%を超える上昇をみせたこともあり、アドバンテスト<6857>や東エレク<8035>といった指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。朝方は日経平均型のインデックス買いが入りやすく、日経平均株価を押し上げる形になろう。 昨日の日経平均株価は前引けにかけて軟化する場面もみられたが、節目の39000円接近では押し目買い意欲の強さが窺えた。その後はボリンジャーバンドの+1σ(39234円)辺りでの攻防となったが、米株高の流れをうけて同水準を明確に上放れてくることになろう。+2σ(39736円)が意識されるほか、11月7日につけた戻り高値39884.01円が射程に入ってくる可能性がある。戻り高値を捉えてくるようだと、売り方の買い戻しの動きが強まりやすく、足もとで調整をみせていたハイテク株などには資金が集中しやすい。 また、先高期待が高まるなか、強いトレンドを継続している中小型株などには、個人主体の上値追いの動きが強まりやすいだろう。セールスフォースの良好な決算を背景に、AIやDX関連などにも資金が向かいそうだ。一方で、リバランスの流れから足もとで強い動きをみせていた金融株には利益を確定させる動きが出てくる可能性があるだろう。
<AK>
2024/12/05 08:38
オープニングコメント
買い一巡後はこう着も押し目待ち狙いの買い意欲は強い
*08:45JST 買い一巡後はこう着も押し目待ち狙いの買い意欲は強い
4日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、下値の堅さは意識されそうだ。3日の米国市場はNYダウが76ドル安、ナスダックは76ポイント高だった。週末に米雇用統計の発表を控えるなか、利益確定の売りが優勢となった。ただし、JOLTS求人件数が労働市場の底堅さを示す内容だったことで、景気に楽観的な見方が強まり、終盤にかけて下げ幅を縮小した。そのなかでハイテク株の一角が買われており、ナスダック指数は最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の39240円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。米国市場では重要な経済指標の発表を控えて積極的な売買は手控えられたが、アマゾンやアップル、エヌビディアなどが買われており、前日のようなインパクトは限られるものの、指数寄与度の大きい値がさハイテク株の下支えになりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時38860円まで売られる場面もみられたが、韓国のユン・ソンニョル大統領が非常戒厳を宣布すると発表したことが影響したとみられる。その後、非常戒厳を解除する方針を示しているため、落ち着きを取り戻そう。終盤にかけての切り返しによってボリンジャーバンドの+1σ水準を回復してきており、同水準を明確に上放れてくるようだと、売り方の買い戻しの動きが強まる可能性はありそうだ。 昨日の日経平均株価はマドを空けての上昇から、上値抵抗線として意識されていた25日、200日線を上回っての推移となった。節目の39500円に接近する局面では戻り待ちの売りが入りやすい状況だったと考えられるが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。39000円から39500円辺りでのレンジを意識しつつ、39500円を捉えてくるようだと、11月7日の戻り高値39884円が射程に入ってくるだろう。 物色としてはハイテク株の押し目狙いのほか、AI関連などテーマ性のある中小型株に個人主体の資金が向かいやすいだろう。また、対中関係が緊迫化するなか、リスク回避的に内需系への物色も意識されそうである。
<AK>
2024/12/04 08:45
オープニングコメント
ハイテク株主導での底堅い相場展開に期待
*08:47JST ハイテク株主導での底堅い相場展開に期待
3日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、下値の堅さは意識されそうだ。2日の米国市場はNYダウが128ドル安、ナスダックは185ポイント高だった。米長期金利の上昇や中東情勢の地政学的リスク、フランスの内閣が不信任の公算で崩壊の危機に直面していることなどが警戒され、利益確定の売りが優勢となった。そのなかでハイテク株の一角が買われており、ナスダック指数は最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円高の38615円。円相場は1ドル149円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。米国市場ではハイテク株の上昇が目立っており、特別委調査による不正会計の証拠がないことがわかったと発表したスーパー・マイクロが急伸したことも投資家心理を明るくさせそうだ。トランプ次期米大統領の関税政策などの不透明感から積極的な売買は手控えられそうだが、ハイテク株主導での底堅い相場展開が期待される。 日経225先物はナイトセッションで200日線を支持線とした値動きから、一時25日線に接近する場面もみられた。25日線水準では戻り待ち狙いの売りが意識されやすいところだが、同線を明確に上放れてくるようだと、ショートカバーを強めてくる可能性もあり、節目の39000円をターゲットとしたトレンド形成が期待されてくる。そのため、買い一巡後に軟化する局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうである。 また、昨日の日経平均株価は前場中盤に38000円を下回る場面もみられたが、38000円割れでの押し目買い意欲の強さは確認されている。その後は75日線が支持線として意識されるなか、200日線、25日線に接近する展開だった。両線が位置する38650円~38690円辺りを明確に上放れてくる展開では、ハイテク株主導での強い基調が期待されそうである。 一方で、円相場は再び1ドル=149円台で推移しているため、円高が重荷となる。中東情勢においては、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラはイスラエル軍の拠点に対する攻撃を行ったと報じられている。地政学リスクが重荷となる可能性には注意しておきたい。 物色としてはハイテク株のほか、AI関連の中小型株へも資金が向かいやすいだろう。一方で、昨日はファーストリテ<9983>の弱い値動きが日経平均株価の重荷となっていた。自律反発をみせてくるようだと、日経平均型のインデックス買いが入りやすい。
<AK>
2024/12/03 08:47
オープニングコメント
半導体株には買い戻しが入りやすい
*08:43JST 半導体株には買い戻しが入りやすい
2日の日本株市場は、米株高が好感されるものの、為替市場での円高が重荷となり、こう着感の強い相場展開になりそうだ。11月29日の米国市場はNYダウが188ドル高、ナスダックは157ポイント高だった。トランプ次期米大統領の関税策を巡り、トランプ氏とカナダ、メキシコ首脳が建設的な対話をしたことが明らかになり、過度な警戒感が和らぐ形となった。また、感謝祭の翌日となるブラックフライデーで、小売店の割引セールなどに売上が過去最高規模に達するとの楽観的見方や、年末商戦に向けた期待も高まったことが相場全体を押し上げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の38300円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。ただし、米国市場は短縮取引だったため、インパクトは限られよう。日経225先物のナイトセッションは一時38460円まで買われる場面もみられたが、米国市場の取引終了後は閑散な取引のなかで軟化し、結局は大阪比10円安の38160円だった。一時200日線を捉える場面もみられたが同線が上値抵抗線として意識されており、その後は75日線での攻防だった。ただし、38000円水準での底堅さがみられていたため、同水準での押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。 一方で、円高が重荷となることで輸出関連などは売られやすいと考えられるが、足もとで低迷が目立つ半導体株については、29日の米国市場でエヌビディアなどが買われており、自律反発狙いの買いが入りやすいだろう。トランプ氏とカナダ、メキシコ首脳との対話によって関税リスクはやや和らぐ形となったことが売り方の買い戻しに向かわせそうである。また、為替にらみの展開になりそうだが、円高が一服してくるようだと、買い戻しの動きも強まることになりそうだ。 先週末の日経平均は38000円水準での底堅さがみられたが、戻りも限られており、75日線(38207円)辺りで強弱感が対立していた。米国株高の流れから75日線を上回っての推移が続くようだと、先週の調整に対するリバランスの動きに向かわせやすいだろう。また、米国では休暇に入っている投資家もいるため、海外勢のフローは限られていると考えられる。個人投資家の資金はAI関連など、中小型株での値幅取り狙いのスタンスに向かわせそうだ。
<AK>
2024/12/02 08:43
オープニングコメント
海外勢のフローは限られ短期的な売買が中心
*08:46JST 海外勢のフローは限られ短期的な売買が中心
29日の日本株市場は、手掛かり材料に欠けるなか、こう着感の強い相場展開になりそうだ。28日の米国市場は感謝祭の祝日で休場。欧州市場は上昇した。米国市場の休場の影響から海外勢のフローが限られるなか、積極的な取引は限られるなか、短期的な売買が中心になりそうである。 米国では足もとで良好な経済指標の発表が継続しているなか、感謝祭明け後のブラックフライデーでの小売企業の売上動向が注目される。一部ではインフレの影響から予想ほど伸びないとの見方もあり、販売動向を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいだろう。なお、午前3時までのシカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の38300円。円相場は1ドル151円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まりそうだ。日経225先物のナイトセッションは一時38440円まで買われる場面もみられたが、終値では200日線(38410円)を下回って終えた。市場参加者が限られるなかでは200日線突破から節目の38500円を仕掛けてくる動きは期待しづらく、200日線近辺での推移になりそうだ。 昨日の日経平均株価は214円高と反発し、38000円を割り込む局面での押し目買いの強さが窺えた。引き続き38000円近辺では押し目待ち狙いの買いが意識されそうだが、前日の動きは米国の祝日前によるリバランスの影響が大きかったと考えられるため、リバウンド基調は強まりにくいと考えられる。 そのほか、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナの政府中枢を標的とする可能性があると伝えられている。今後の報復攻撃には極超音速の新型中距離弾道ミサイル「オレシュニク」を再び使うこともありえるとしており、地政学リスクへの警戒も買い手控えにつながりそうだ。物色としては、個人主体の売買が中心になるなか、中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きになろう。
<AK>
2024/11/29 08:46
オープニングコメント
市場参加者が限られるなかでこう着が強まる相場展開
*08:41JST 市場参加者が限られるなかでこう着が強まる相場展開
28日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、市場参加者が限られるなかでこう着が強まる相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが138ドル安、ナスダックは115ポイント安だった。NYダウは小売り企業の好決算を好感し上昇する場面もみられたが、トランプ次期大統領が計画している追加関税策による経済や企業業績への影響を警戒した売りがくすぶり下落に転じた。ナスダックは人工知能(AI)への期待が行き過ぎとの見方から、持ち高調整に伴う売りが優勢だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円安の37810円。円相場は1ドル151円00銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢の展開から始まりそうだ。米国市場では主要な株価指数が下落したものの、NYダウは連日で最高値を更新していたこともあり、短期的な過熱感が警戒されやすいところだろう。また、28日は感謝祭で休場になるほか、29日は短縮取引になる。そのため、持ち高調整の売りも入りやすかったと考えられる。また、10月の米個人消費支出(PCE)統計は予想と一致したほか、米新規失業保険申請件数は予想を下回るなど、米経済や労働市場の底堅さを示す経済指標の発表が支えた。 日経225先物はナイトセッションで一時37650円まで売られており、75日線を明確に下放れてきた。ボリンジャーバンドの-2σ水準まで下げてきたことで、積極的に売りを仕掛けてくる流れにはならないと考えられるが、一方で75日線に接近する局面においては戻り待ち狙いの売りが意識されやすいだろう。また、為替市場では一時1ドル=150円台に乗せており、円高が進行している。昨日は輸出関連株の弱さが目立っていたが、本日も為替にらみのなかで、輸出関連の動向には注視する必要がありそうだ。 米国ではデル・テクノロジーズが急落した。2024年8~10月期決算と収益見通しが予想を下回ったことが嫌気されたが、これによりAIへの期待が行き過ぎとの見方が強まり、他のハイテク株へ売りが広がる形となった。東京市場においても、半導体株のほか、AI関連の一角には持ち高調整に伴う売りに向かわせる可能性がありそうだ。そのため、物色としては内需のバリュー株にシフトしやすいとみておきたい。
<AK>
2024/11/28 08:41
オープニングコメント
短期的な値幅取り狙いの動きが中心
*08:39JST 短期的な値幅取り狙いの動きが中心
27日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着が強まる相場展開になりそうだ。26日の米国市場はNYダウが123ドル高、ナスダックは120ポイント高だった。トランプ次期大統領が示した中国、メキシコ、カナダに対する追加関税案による影響を警戒し、朝方は売りが先行した。その後、イスラエル治安内閣がレバノン停戦合意を承認したとの報道で中東情勢の悪化懸念が後退、さらに、米連邦準備理事会(FRB)が公表した11月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、労働市場や経済の下方リスクが後退したと指摘されるなか、プラス圏を回復した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円安の38330円。円相場は1ドル153円00銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢の展開から始まりそうだ。米国市場ではNYダウ、S&P500指数が最高値を更新するなど、先高期待が高まっているが、トランプ氏のSNSの投稿によって貿易摩擦への警戒が積極的な売買を手控えさせそうである。前日の日経平均株価は38020円まで売られ、節目の38000円を割り込まなかったほか、75日線が支持線として意識されるなか、いったんは自律反発の動きもありそうだ。ただし、200日線、25日線辺りが抵抗線として意識されやすく、同線突破を狙った買いの勢いは限られよう。 また、今回のトランプ氏のSNSへの投稿が為替市場で大きな変動につながった。ボラティリティが高まるなか、トランプ氏のSNSへの注目が集まりやすく、それ故に発言内容においては一段と過剰な反応をみせてくる可能性もあるだろう。積極的にポジションを傾けにくい需給状況になりやすく、材料の出た銘柄などに短期資金が集中しやすい。短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりやすい一方で、いったん値動きが鈍くなると資金の逃げ足も速くなるため、フットワークが重要になりそうだ。 長期的なスタンスの資金については、バリュー株へのシフトになりそうだ。米国ではエヌビディアが小幅ながら反発したことが指数インパクトの大きい値がさハイテク株の安心材料になりそうだが、SOX指数は弱い値動きだったこともあり、リバウンド期待は高まりにくいと考えられる。半導体株については、戻り待ち狙いの売りが入りやすいとみておきたい。そのほか、全体相場が不安定ななか、海外勢のフローも週末にかけて減少するとみられるなか、インデックス売買に振らされにくい中小型株へのシフトも意識されよう。
<AK>
2024/11/27 08:39
オープニングコメント
米株高好感もエヌビディアの下落影響を見極め
*08:39JST 米株高好感もエヌビディアの下落影響を見極め
26日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着が強まる相場展開になりそうだ。25日の米国市場はNYダウが440ドル高、ナスダックは51ポイント高だった。トランプ次期大統領が財務長官に投資家のスコット・ベッセント氏を指名した。金融市場の安定性につながる可能性が高いとの見方から買い安心感が広がった。また、イスラエル政府がヒズボラと停戦合意に向けた閣議開催との報道を受けて、中東情勢の悪化懸念が和らいだことも買い安心感につながった。米長期金利の低下も手掛かり材料になった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の38795円。円相場は1ドル154円10銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで25日線(38720円)を挟んでの推移が続き、同線を上回って終えていた。25日線が支持線として意識されやすく、ショートカバーを誘う可能性がありそうだ。昨日の日経平均株価はマドを空けての上昇で200日線、25日線を突破し、一時節目の39000円を回復。買い一巡後はこう着感が強まり、上げ幅を縮めたものの、25日線が支持線として意識されていた。米国では先高期待が高まるなか、NYダウは連日で最高値を更新するなか、これに連動する展開が期待されそうだ。 一方で、エヌビディアは4%を超える下げとなり、トレンドが悪化傾向にある。昨日は東エレク(8035)など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が買われていたが、エヌビディアの下落影響が限定的となれば、押し目待ち狙いの買いが強まるほか、売り方の買い戻しの動きも入りやすいだろう。ただし、エヌビディアの影響を受けるようだと、日経平均の上値も抑えられる形になりやすく、バリュー株などへの物色に向かわせそうだ。 昨日の日経平均株価は496円高ながら、東証プライムの騰落銘柄については、値下がり数がわずかに上回っていた。米国は先高期待が高まっているが、トランプ次期政権による政策については、中国に対する大幅関税などの影響が警戒されていることもあり、米株高の影響も限られるとみられる。米国市場の強い値動きによって、欧州市場から米国への資金シフトの動きなども指摘されているなか、積極的な上値追いの動きは限られよう。 そのため、物色としては個別に材料の出た銘柄に値幅取り狙いの資金が集中しやすい。昨日はアクティビストの買い観測から京成<9009>と京急<9006>が大きく買われていた。足もとでは東京メトロ<9023>の強気格付け観測が相次いでおり、関心が集まりそうである。
<AK>
2024/11/26 08:39
オープニングコメント
景気敏感株などに資金が向かいやすい
*08:39JST 景気敏感株などに資金が向かいやすい
25日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着が強まる相場展開になりそうだ。22日の米国市場はNYダウが426ドル高、ナスダックは31ポイント高だった。11月の製造業・サービス業購買担当者指数(PMI)の改善でソフトランディング期待が高まった。米長期金利の低下やギャップ、ロス・ストアーズなど小売企業の好決算が材料視されたことが支援材料になり、NYダウは最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円高の38595円。円相場は1ドル154円30銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時38050円まで売られる場面もみられたが、引き続き75日線水準で下げ渋る動きとなり、その後の切り返しで200日線を突破し、心理的な抵抗線となる38500円を上回ってきた。短期的なショートカバーが意識されるなか、リバウンドを試す展開が期待されてきそうだ。 先週の日経平均株価は週初に200日線を割り込み、週後半には38000円を割り込んで75日線に接近する場面もみられた。週末にはリバウンドをみせていたが、米株高が支援材料になる形で、200日線(38582円)辺りを試す展開が意識されやすいだろう。ただし、米国ではエヌビディアが売られたことで、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性がある。そのため、日経平均株価は200日線接近では強弱感が対立する可能性があるため、買い一巡後の戻り待ち狙いの動きには注意しておきたい。 反対に200日線を突破し、25日線(38695円)が意識されてくるようだと、買い戻しの動きが強まる可能性はありそうだ。値がさハイテク株の底堅さがみられてくるようだと、センチメント改善にもつながりやすい。もっとも、米国では28日がサンクスギビング(感謝祭)で休場になり、翌29日はブラックフライデーで年末商戦が本格化してくる。22日に発表された米小売企業の良好な決算のほか、今週は10月の個人消費支出(PCEデフレーター)などの発表を控えており、個人消費の動向に関心が集まりやすく、景気敏感株などに資金が向かいやすいところではある。 そのほか、週後半にかけては海外勢のフローが減少しやすいほか、国内機関投資家も積極的な売買を手控える可能性がある。日経平均株価が買い一巡後にこう着感を強めてくる局面においては、中小型株などでの個人主体の売買に向かわせやすいだろう。
<AK>
2024/11/25 08:39
オープニングコメント
個人投資家は中小型株に資金をシフト
*08:45JST 個人投資家は中小型株に資金をシフト
22日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着が強まる相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが461ドル高、ナスダックは6ポイント高だった。シカゴ連銀のグールズビー総裁は、来年の金利が「現状を下回るだろう」との考えを示すと、金利先安感から景気敏感株を中心に買われた。ナスダックは長期金利の上昇が重しとなり伸び悩んだが、半導体のエヌビディアの決算を好感した買いが下支えとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円高の38230円。円相場は1ドル154円30銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37700円まで売られる場面もみられたが、引き続き75日線水準で下げ渋る動きとなり、その後の切り返しによって200日線水準で終えている。先日の時間外取引で売られたエヌビディアが買われたことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への安心感につながる可能性がありそうだ。 ただし、地政学リスクへの警戒から積極的な上値追いの流れは期待しづらいところであろう。日経平均株価は75日線までの調整を経て自律反発が意識されやすく、売り方の買い戻しの動きが入りやすいだろうが、200日線が位置する38570円辺りが抵抗線として機能するなか、買い一巡後はこう着感が強まりやすい。また、地政学リスクへの警戒から週を跨いでのポジションを取りに行く動きは限られるとみられる。 ウクライナ軍は21日、「ロシア軍がウクライナ東部への攻撃の中でICBM(大陸間弾道ミサイル)1発を発射した」と発表した。一方、ロシアのプーチン大統領は、新型の中距離弾道ミサイルを使用したと明らかにするなど、ロシア・ウクライナ情勢は新たな局面に突入している。物色の流れとしてはエヌビディアの上昇を受けたハイテク株の買い戻しのほか、足もとで大型株の弱さが目立つなか、個人投資家は中小型株に資金をシフトさせよう。また、トランプ次期大統領の政策に関連する銘柄への物色に向かわせそうだ。
<AK>
2024/11/22 08:45
オープニングコメント
エヌビディア決算通過も防衛や仮想通貨関連などの個別物色
*08:47JST エヌビディア決算通過も防衛や仮想通貨関連などの個別物色
21日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、次第に底堅さがみられてくる相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが139ドル高、ナスダックは21ポイント安だった。ウクライナがロシア領内に英国製の長距離ミサイルを発射したとの報道を受けて、地政学的リスクを警戒した売りが先行した。米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事が、インフレの進展が停滞しているとタカ派姿勢を示したことも重荷となった。ただ、ディフェンシブ株の一角が買われるなか、NYダウは終盤にかけて切り返す格好となっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円安の38280円。円相場は1ドル155円30銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37860円まで売られる場面もみられたが、前日同様、75日線水準で下げ渋る動きとなり、その後は下げ渋る動きのなか、200日線水準で終えている。地政学リスクへの警戒からショートが入ったとみられるが、短期的な売買が中心と考えられる。日経平均株価においても足もとで200日線に上値を抑えられており、38500円辺りでは戻り待ち狙いの売りが警戒されるが、38000円に接近する局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。 また、注目されたエヌビディアの決算は、第3四半期および見通しについても市場予想を上回る内容だったが、時間外取引では売りが先行している。ただし、発表直後には一時6%超の下落となる場面もあったが、その後は下落幅を縮めており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へのネガティブな反応は限られるだろう。アク抜け的な動きも意識されやすく、底堅さを見極めつつ、押し目を狙う動きが期待されそうだ。また、生成AI関連の材料株などには、個人主体の値幅取り狙いの動きも意識されよう。 もっとも、地政学リスクへの警戒が強まるなか、積極的な買いは入れづらいところである。防衛関連のほか、トランプ次期大統領の政権移行チームは、暗号資産(仮想通貨)政策に特化した役職を新設するかどうかについて、業界関係者と協議を行っていると報じられていることから、仮想通貨関連などへの個別材料株物色が中心になりやすいと考えられる。
<AK>
2024/11/21 08:47
オープニングコメント
売り一巡後の押し目狙いのスタンス
*08:40JST 売り一巡後の押し目狙いのスタンス
20日の日本株市場は、売り先行後で始まった後は、次第に底堅さがみられてくる相場展開になりそうだ。19日の米国市場はNYダウが120ドル安、ナスダックは195ポイント高だった。ロシアのプーチン大統領は核抑止力の核ドクトリンの改定を承認し、核兵器の使用基準を緩和した。ウクライナとロシアを巡る地政学リスクの高まりが重荷となった。また、低調な住宅着工件数を受けて経済成長への懸念も高まった。一方で、エヌビディアが決算発表前に買われるなか、ナスダックは上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円安の38275円。円相場は1ドル154円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで開始後ほどなくして急落し、米国市場の取引開始直前には一時37710円まで売られる場面もみられた。ロシアの核ドクトリン改定の報道をきっかけにショートの動きが強まったとみられる。ただし、その後は下げ渋る動きとなったほか、為替市場も落ち着いている。 地政学リスクが重荷となるだろうが、日経225先物は一気に75日線水準まで下落した後は下ヒゲを残す形で200日線水準を回復している。アルゴリズム発動に伴う売買は一巡したと考えられ、売り一巡後の押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。また、米国では20日に決算を発表するエヌビディアが5%近く買われた。決算期待というよりは、持ち高調整に伴う買い戻しとみられるが、東京市場においても足もとで半導体株の弱さが目立っていたこともあり、いったん買い戻す動きに向かわせそうだ。 そのため指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を下支えすると考えられ、次第に底堅さが意識されてくる可能性はある。また、エヌビディアの決算に対する投資家の関心は高く、ポジションを大きく傾けてくる動きは考えづらいところである。日経平均株価は足もとの調整で需給状況は売りに傾いていると考えられ、冷静に押し目を拾うスタンスに向かわせそうだ。また、インデックスに絡んだ商いに振らされやすい可能性もあるため、個別の材料を手掛かりとした短期的な値幅取り狙いの動きになろう。
<AK>
2024/11/20 08:40
オープニングコメント
暗号資産(仮想通貨)関連物色が強まる
*08:39JST 暗号資産(仮想通貨)関連物色が強まる
19日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが55ドル安、ナスダックは111ポイント高だった。米連邦準備理事会(FRB)が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを見送るとの観測が重荷となるなか、利益確定の売りが出やすかった。そのなかで、テスラの上昇がナスダック指数を押し上げる形となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円高の38340円。円相場は1ドル154円60銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで開始後ほどなくして38140円まで下げる場面もみられたが、米国市場の取引開始後にリバウンド基調が強まり、一時38530円まで買われた。終盤にかけて軟化したものの、プラス圏をキープして終えており、前日の下げに対する自律反発の動きが意識されそうである。 ただし、エヌビディアは、次世代の人工知能(AI)向け半導体「ブラックウェル」に過熱問題が生じたと伝わり、投入遅延が懸念されて売られた。20日には決算発表を控えていることもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となる可能性から、自律反発の域は脱せないだろう。昨日の日経平均株価は200日線を割り込んだが、自律反発が期待されるなか、同線が抵抗線として意識されやすいとみられる。 物色としてはトランプ次期政権の政策などに関連した物色に向かわせそうだ。テスラについても、トランプ次期政権が自動運転の規制緩和を模索していると報じたことが材料視された形である。また、トランプ氏のメディア企業であるトランプ・メディア&テクノロジーは、暗号通貨取引企業のバックトの買収に向けて最終段階の交渉を行っていると伝わった。 これを受けてトランプ・メディアは16%超の上昇、バックト(バックトHD)は162%超の急伸だった。東京市場においてもマネックスG<8698>など暗号資産(仮想通貨)に関連した銘柄には、個人投資家主体の値幅取り狙いの資金が集中しそうだ。
<AK>
2024/11/19 08:39
オープニングコメント
手掛かり材料に欠けるなかで米国にらみの展開
*08:40JST 手掛かり材料に欠けるなかで米国にらみの展開
18日の日本株市場は、売り先行後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが305ドル安、ナスダックは427ポイント安だった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長のタカ派発言を受けた売りが継続した。ボストン連銀のコリンズ総裁は14日のインタビューで、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利下げが間違いなく検討されるだろうが、まだ決まったわけでないと指摘。米長期金利が上昇傾向をみせるなか、ハイテク株を中心に売りが優勢となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比655円安の38015円。円相場は1ドル154円40銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37780円まで売られ、一気に75日線水準まで下げる場面もみられた。同線を下回ってくるようだと、10月28日に付けた37550円が意識されてくるため、押し目狙いの買いも慎重にさせそうだ。短期的には売られ過ぎシグナルからリバウンドのタイミングになりやすい水準ではあるものの、戻り待ち狙いの売りが警戒されやすいところである。 また、米国市場ではアプライドマテリアルズが大きく売られた。先行き見通しが慎重と受け止められ、他の半導体株へも売りが広がっていた。トランプ次期政権による米中関係の緊張を警戒するなかでハイテク株は手掛けづらく、東京市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷になりそうである。 また、国内では決算発表が前週で一巡したこともあり、手掛かり材料に欠ける状況となる。機関投資家は動きやすくなることで、決算内容を改めて評価した物色は意識されるだろうが、個別対応にとどまると考えられる。全体としては外部環境の影響からインデックス売買に振らされやすい需給状況になるとみられるため、トランプ次期政権の政策に備える形で、米国市場との連動性が高まることになろう。 今週は20日にエヌビディアの決算発表が予定されているが、ポジティブされるようだとリバウンドをみせてくる可能性はある。一方で、失望される動きとなれば、東京市場においても下へのバイアスが強まる展開が警戒されそうだ。エヌビディアの決算待ちのなか、個別対応での短期的な物色にとどまりそうである。
<AK>
2024/11/18 08:40
オープニングコメント
ソフトバンクGが日経平均型を支える
*08:41JST ソフトバンクGが日経平均型を支える
15日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、こう着ながらも底堅さが意識されそうだ。14日の米国市場はNYダウが207ドル安、ナスダックは123ポイント安だった。10月の米卸売物価指数(PPI)で根強いインフレが確認されたほか、新規失業保険申請件数で労働市場の強さが示され、長期金利が上昇に転じたことで利益確定の売りが出た。また、米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事が利下げ見送りの可能性に言及したほか、パウエル議長が、速やかな利下げの必要性がないとの考えを示すと、下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比390円高の38970円。円相場は1ドル156円20銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い優勢の展開から始まりそうだ。米国市場は下落となったが、大統領選でのトランプ氏勝利以降の上昇で過熱感が警戒されていたこともあり、利益確定の売りは入りやすかっただろう。主要な株価指数は下落したが、半導体SOX指数の下げは小幅にとどまっており、リバランスの動きからハイテク株を買い戻す動きが意識されやすいだろう。 また、ASMLホールディングは、先月に2025年12月期の売上高見通しを下方修正していたが、2030年の売上高見通しを据え置いたことが安心感につながり買われた。これを受けてソフトバンクG<9984>のほか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株には買い戻しが入りやすいと考えられ、日経平均株価を下支えする展開が期待されやすい。日経平均株価は昨日までの調整で25日線まで下げており、トランプ物色で上昇した部分を帳消しにした。売り一巡感も意識されやすく、押し目狙いの買いが入りやすい。 また、決算発表がピークを通過したことで、機関投資家も動きやすくなりそうだ。なお、14日の取引終了後に発表した決算では、かんぽ生命保険<7181>、フリー<4478>、西鉄<9031>、TREHD<9247>、AnyMind<5027>、プロクレアHD<7384>、エムアップ<3661>、オイシックス<3182>、東プレ<5975>、Arent<5254>、ネットプロHD<7383>、マクロミル<3978>、エン・ジャパン<4849>、ジーニー<6562>などが注目される。
<AK>
2024/11/15 08:41
オープニングコメント
トリプルレッドに備えるなかでハイテク株は手掛けにくい
*08:52JST トリプルレッドに備えるなかでハイテク株は手掛けにくい
14日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まる相場展開になりそうだ。13日の米国市場はNYダウが47ドル高、ナスダックは50ポイント安だった。朝方発表された10月の米消費者物価指数(CPI)は予想に一致したため、安心感から買いが先行。CPIを受けて12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ観測が強まった。トランプ次期政権による政策期待の買いが続くなかで短期的な過熱感が警戒され、利益確定の売りからNYダウは下落に転じる場面もみられたが、CPIの結果を受けた利下げ期待が支えた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円高の38970円。円相場は1ドル155円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時38490円まで売られる場面もみられたが、同水準に位置するボリンジャーバンドの-1σが支持線として機能する形から終盤にかけて切り返しており、25日線水準まで回復した。もっとも、前日の下落に対する自律反発の範囲であるため、25日線が位置する節目の39000円を明確に上放れてこないと、上へのバイアスは強まりにくいだろう。 一方で、エヌビディアなど半導体株の弱さが目立つ。トランプ次期大統領が、対中強硬派として知られる共和党議員2人を国務長官と国家安保補佐官に起用する構えと報じられるなか、米中関係の緊張が高まる可能性がある点が警戒される。さらに、米下院選挙で共和党が多数派を維持する見通しとなったと報じられている。大統領職と上下両院の多数派を共和党が占める「トリプルレッド」となり、トランプ次期大統領が政策を推進しやすくなるとみられる。中国に対する大幅関税の影響が警戒されるなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうだ。 そのため、日経平均株価は米CPIの結果を受けて反発して始まった後は、こう着感が強まりそうだ。ハイテク株の底堅さを見極めながらの展開になるなか、創業家らによる買収検討が伝えられている7&iHD<3382>の動向が注目されそうである。そのほか、決算を手掛かりとしたところでは、昨夕に決算を発表したTOPPAN<7911>、小田急<9007>、ニッパツ<5991>、PHCHD<6523>、日新薬<4516>、東映<9605>、TOYO<5105>、アズーム<3496>、Aiロボティクス<247A>、保土谷化<4112>、ミツバ<7280>、イノベHD<3484>、オートサーバー<5589>、グルメ杵屋<9850>などが注目される。
<AK>
2024/11/14 08:52
オープニングコメント
東エレクの決算反応に注目集まる
*08:36JST 東エレクの決算反応に注目集まる
13日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。12日の米国市場はNYダウが382ドル安、ナスダックは17ポイント安だった。トランプ政権による政策期待の買いが続くなかで短期的な過熱感が警戒され、利益確定の売りが優勢となった。景気見通し改善や利下げ観測の緩和を背景とした米長期金利の上昇も重荷となった。また、翌日に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることも持ち高調整に向かわせたようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円安の39260円。円相場は1ドル154円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時3万9000円まで売られる場面もみられたが、同水準に位置する25日線が支持線として意識されやすい。米国市場は下落したとはいえ、VIX指数は低下していることでリスク選好に向かわせやすく、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。 また、トランプ次期大統領が、対中強硬派として知られる共和党議員2人を国務長官と国家安保補佐官に起用する構えと報じられるなか、米中関係の緊張が高まる可能性がある点は警戒される。ただし、12日の米国市場ではエヌビディアが3日ぶりに反発しており、リバランスの動きが意識されそうだ。国内では東エレク<8035>が2025年3月期予想の上方修正を発表した。弱い値動きが続いている東エレクがリバウンドを強めてくるようだと、他の半導体株への支援材料になるだろう。 米国同様、東京市場においても足もとで強い値動きが続いていた銘柄に対しては利食いが入りやすいところである。ただし、強いトレンドを継続している銘柄などにおいては、押し目を狙う動きもあるだろう。そのほか、トランプ・トレードで勢いづいている仮想通貨関連銘柄においては、いったん持ち高調整に向かわせそうだ。なお、昨夕の決算では、東エレクのほか、レゾナックHD<4004>、ホシザキ<6465>、東和薬品<4553>、岩谷産<8088>、芝浦機<6104>、ブロドリーフ<3673>、新日本製薬<4931>、名村造船<7014>、富士製薬<4554>、日本化<4092>などが注目される。
<NH>
2024/11/13 08:36
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買い一巡後はこう着感の強い相場展開
*08:38JST 買い一巡後はこう着感の強い相場展開
12日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが304ドル高、ナスダックは11ポイント高だった。トランプ政権による政策期待の買いが継続した。ベテランズデーの祝日で債券市場が休場のため、材料難のなかでローテーションにより小型株が買われた一方、ハイテク株が売られナスダックは一時下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の39635円。円相場は1ドル153円70銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時39560円まで売られる場面もみられたが、プラス圏をキープしており、同水準に位置するボリンジャーバンドの+1σが支持線として機能していた。節目の39500円接近では押し目待ち狙いのスタンスに向かわせそうだ。 一方で、米国では半導体株の弱さが目立っており、SOX指数は2.5%の下落となった。米商務省が台湾積体電路製造(TSMC)に対して、AIなどに使用する先端半導体の中国企業への出荷停止を命じたと報じられたことが嫌気された。これを受けてエヌビディアなど他の半導体株に売りが広がっていることから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となる可能性がある。ハイテク株が弱い値動きとなるなかでは、日経平均株価はこう着感を強めそうだ。半面、ファーストリテ<9983>には、米系証券で格上げが観測されており、下支えとして意識される可能性はある。 そのため、ハイテク株の動向を横目でにらみながらの展開になりそうだ。古河電<5801>が連日でストップ高を付け、住友電<5802>が最高値を更新するなど、AI関連への物色に広がりをみせてきていることはセンチメントを明るくさせる。そのほか、決算を手掛かりとした個別対応が意識されやすく、昨夕決算を発表したところでは、アコム<8572>、日産化<4021>、シチズン<7762>、ワコールHD<3591>、鴻池運輸<9025>、日化薬<4272>、アルバック<6728>、MTG<7806>、ケイアイスター<3465>、アース製薬<4985>、フォスター電<6794>、パーソルHD<2181>などの動向が注目されよう。
<AK>
2024/11/12 08:38
オープニングコメント
トランプ・トレード継続も関税への警戒くすぶる
*08:42JST トランプ・トレード継続も関税への警戒くすぶる
11日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが259ドル高、ナスダックは17ポイント高だった。トランプ政権による政策期待の買いが継続した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が追加利下げに含みを持たせたほか、ミシガン大消費者信頼感指数が予想を上回ったことも安心感につながった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比365円安の39135円。円相場は1ドル152円70銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時38960円と節目の39000円を下回る場面もみられた。同水準で推移する25日線が支持線として意識されやすいが、決算発表がピークを迎えるなかで、積極的なリバウンド狙いの動きは限られそうである。また、米国では主要3指数がそろって最高値を更新しているが、半導体株の弱い値動きが目立っており、SOX指数は下落している。アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となる可能性がある。 米国ではトランプ・トレードが継続しているほか、VIX指数は14.94と不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を明確に下回っており、リスク選好に向かわせやすい。ただし、半導体株の弱い値動きなどトランプ政権による大幅関税を警戒した動きもみられている。また、日経平均株価は先週末11月のSQでは、SQ値(39901.35円)を捉えることができなかった。まずは下値の堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスになりそうだ。 物色は決算を手掛かりとした個別対応になりやすく、8日の取引終了後に決算を発表したところでは、セコム<9735>、オリンパス<7733>、東急<9005>、京急<9006>、三菱マ<5711>、三井金<5706>、東芝テック<6588>、ダイフク<6383>、科研薬<4521>、高砂香料<4914>、アイスタイル<3660>、ips<4390>、日電子<6951>などが注目される。なお、今週も1400社超の企業が決算を発表するが、14日でピークは通過する。その後は機関投資家も動きやすくなり、大きく売られた銘柄などには見直し買いの動きが意識されてきそうだ。 そのほか、本日は特別国会を召集され、内閣総理大臣を指名する選挙が行われる。石破茂首相は決選投票の末、第103代首相に選出される見通しである。石破政権に対する政策期待から、地方創生などのテーマ株への物色もあるだろう。
<AK>
2024/11/11 08:42