オープニングコメント

機関投資家の押し目買い意欲は強そう

配信日時:2025/05/16 08:27 配信元:FISCO
*08:27JST 機関投資家の押し目買い意欲は強そう  16日の日本株市場は、やや買い先行で始まることになりそうだ。15日の米国市場は、NYダウが271ドル高、ナスダックは34ポイント安だった。4月の米小売売上高は伸びが鈍化したものの予想を上回ったため、景気減速懸念が和らいだ。さらに、4月の米卸売物価指数(PPI)が予想外に低下したことで、関税によるインフレ上昇懸念が後退。米長期金利の低下が材料視された。シカゴ日経225先物は大阪比45円高の37755円。円相場は1ドル=145円50銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで37590円まで売られる場面がみられたが、200日線
(37550円)が支持線として機能していた。日経平均株価は前日の下げで200日線を割り込んだが、過熱を冷ます調整としては一巡感が意識されてくる可能性はありそうだ。米国ではナスダック指数が7営業日ぶりに下落したが、ボリンジャーバンドの+2σを上回ってきたことで、いったんは利食いが入りやすいところだろう。

 週末要因から寄り付き後は次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、決算発表が一巡したことで、積極的な売買を手控えていた機関投資家の押し目買い意欲は強そうである。日経平均株価は決算発表が本格化した4月下旬の34200円台から、5月13日には38500円に接近する場面もみられており、出遅れている機関投資家の資金流入が意識されやすい。

 物色としてはハイテク株の押し目狙いのほか、日経平均株価がこう着感を強めてくる局面においては、個人主体の中小型株へ資金が向かいそうである。そのほか、決算を手掛かりとしたところでは、昨夕決算を発表した三菱UFJ<8306>、日本郵政<6178>、コニカミノルタ<4902>、日清粉G<2002>、クレセゾン<8253>、日産化<4021>、ワコールHD<3591>、東和薬品<4553>、オイシックス<3182>、王将フード<9936>、セーフィー<4375>、ネットプロHD<7383>などが注目される。
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