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明日の株式相場に向けて=日米国策始動で半導体株の強気傾斜に期待
配信日時:2026/02/19 17:30
配信元:MINKABU
きょう(19日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比323円高の5万7467円と続伸。今月10日に史上最高値5万7650円をつけた後は調整モードに入り、今週17日には5万6000円大台攻防まで水準を切り下げる場面があったが、前日から切り返しに転じている。きょうは一時5万7700円台まで上昇し最高値を上回って推移する場面もあったのだが、その後は売り圧力にあらがえず200円以上押し返されて取引を終えた。TOPIXの方は相対的に強く、日経平均の上昇率を上回る1.2%高で引け、銀行、海運などバリュー株への買い戻しが旺盛だったことを物語っている。
この日は日経平均構成比で12%超と群を抜くアドバンテスト<6857.T>が、前場終盤を境に急速に値を崩す展開となった。そのため日経平均はかなり逆風が強い環境にあったのだが、それを織り込みつつも前引けは450円あまりの上昇を維持し5万7000円台後半で引けるなど頑強ぶりを発揮した。アドテストは午前11時にランサムウェアを伴うサイバーセキュリティーインシデントが発生したことを開示、外部の主要なサイバーセキュリティー専門機関とも連携して対応にあたっていることを公表したが、その被害の度合いなどがすぐには分からず、とりあえず買いポジションを解消する動きを誘発した。
ただし、固有の悪材料であるため、半導体セクター全体への影響は限られた。同じく日経平均寄与度の高い東京エレクトロン<8035.T>は3連騰と気を吐き、このタイミングで1月28日につけた高値4万4610円を上回り、上場来高値を更新したことは半導体セクターに対する投資マインドの強気傾斜を証明する格好となった。半導体製造装置以外では半導体フォトレジストの世界トップメーカーである東京応化工業<4186.T>が買い進まれ、連日の上場来高値に買われるなどマーケットで存在感を浮き彫りにしている。個別は一斉高に買われているわけではないが、東京市場で半導体関連株の強さを測るうえで参考になるのが日経半導体株指数の動向だ。きょうは1万8489.50まで上昇し、引け値では伸び悩んだものの1万8101.93で着地、今月13日につけた最高値を更新している。
前日の米国株市場では半導体大手のエヌビディア<NVDA>が続伸。メタ・プラットフォームズ<META>とAIインフラ分野で提携することを発表するとともに、メタが大規模AIデータセンター構築のため、エヌビディアの最先端AI半導体を数百万個購入する契約を締結したことが明らかとなり、株価を強く刺激した。この流れが東京市場にも波及した形だが、当面半導体セクターは良くも悪くも日米のホットスポットとして目が離せないエリアとなりそうだ。来週25日(日本時間26日早朝)にはこのエヌビディアの11~1月期決算の発表が予定されている。今回も前年同期比で大幅な伸び(売上高ベースで7割前後の伸長)が見込まれているのだが、事前の市場期待が強いだけにその高いハードルをクリアして株価上昇に反映させられるかどうかは未知数。そして、何といってもデータセンター部門の伸びがどの程度かということに市場の関心が集中するはずだ。併せてジェンスン・ファンCEOのガイダンスにも自ずと投資マネーの耳目が集まることになる。
エヌビディアの株価に対する投資家の関心は高いが、半導体関連株の帰趨はエヌビディアの株価次第という相場環境でもなくなってきた。日米の重要課題であるAIインフラ構築という国策の後押しが担保されているからだ。日本の対米投融資の第1弾として俎上に載ったAIデータセンター向けガス火力発電事業にしても、つまるところ莫大な電力を消費するAIサーバー内部の“AI半導体のためのプロジェクト”と言っても過言ではない。
半導体関連では前述した東応化のほか、エヌビディア向けICパッケージの寡占的サプライヤーとして不動のポジションを確保しているイビデン<4062.T>に対するマーケットの評価が高まっている。売買代金では依然としてキオクシアホールディングス<285A.T>が断トツだが、それでもひと頃よりは熱が冷めてきた印象があり、東応化にしてもイビデンにしてもその後継候補に過ぎないが、新たなムードメーカーが台頭するタイミングが意識されやすくなっている。また、個人投資家目線では半導体関連の中小型株への人気が根強い。半導体実装用テープを手掛ける巴川コーポレーション<3878.T>はPBRが0.5倍。フラッシュモジュールを手掛けるAKIBAホールディングス<6840.T>も高値からひと押し入れたことで、仕切り直しの買いが期待できる状況だ。また、キオクシアの設備投資需要を取り込むジャパンマテリアル<6055.T>やティアンドエスグループ<4055.T>、穴株ではクエスト<2332.T>なども早晩切り返しの機を捉える可能性がある。
あすのスケジュールでは、朝方取引開始前に開示される1月の全国消費者物価指数(CPI)にマーケットの関心が高いほか、前場取引時間中に3カ月物国庫短期証券の入札が行われる。後場取引時間中には1月の主要コンビニエンスストア売上高が発表される。海外では1月の英小売売上高、2月のS&Pグローバル・ユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値、2月のS&Pグローバル英PMI速報値、2月のS&Pグローバル米PMI速報値、10~12月期米実質国内総生産(GDP)速報値、12月の米個人所得・個人消費支出、PCEデフレーター、2月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・確報値)、11、12月の米新築住宅販売件数など。なお、中国、台湾、ベトナム市場は休場となる。(銀)
出所:MINKABU PRESS
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