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明日の株式相場に向けて=宇宙関連への資金還流とゴールドラッシュ相場
配信日時:2026/01/29 17:30
配信元:MINKABU
きょう(29日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比16円高の5万3375円と小幅ながら3日続伸。読売新聞と日本経済新聞が今回の衆院選で自民党が単独過半数を確保する勢いと報じた。市場関係者の中にはこれに先立って単独過半数確保の可能性に言及する向きはいたが、小選挙区に180人超を擁立してヤル気をみせる参政党の存在もあり、今回の報道に関してマーケットは織り込み済みということはなかったはずである。その割にきょうの相場はどっちつかずの展開でやや意外な印象も受けた。旧統一教会絡みのパーティー券疑惑の影響に関しては、政治とカネの問題ということであれば各氏ブーメランとなってしまうケースもあり得る。また国民がこの問題に本当に強く固執しているのか、世論調査だけでは実際のところは見えにくい部分もある。清廉潔白は重要だが、本当に大事なのは政治家として国民に貢献することである。
全体相場は気迷いモードではあるが、基本的に高市首相の政権基盤が強化されるということであれば、株式市場に大きなプラスとなることは間違いない。可能性はかなり低くなったが、もし万が一今回の総選挙を経て高市首相が退陣というようなケースになっても、市場関係者からは「財政拡張路線に変化はないため、マーケットは一時的なショック安に見舞われてもすぐに立ち直る」というような意見が複数から聞かれた。だが、それはあくまで短期的な視点であり、それ以前にこの選挙は日本の将来を左右する重要なポイントであることを認識しておかなければならない。かつてとは異質の地政学リスクに覆われた時代に、平身低頭するだけの外交で国民は豊かになれるのかという疑念は拭えない。とするならば、その未来に足を踏み入れないための政治という意味で、大袈裟ではなく高市政権は最後の砦といってもよいはずだ。
相場は天邪鬼(あまのじゃく)で、読売や日経が自民党単独過半数を確保する勢いであると報じたにもかかわらず、狂った方位磁石のように方向感なく振れまくった。これは月末特有の年金系資金によるリスクパリティ戦略の売り圧力が指摘されている。元来であればそれはノイズであって、相場に活力が生まれている場面ではあまり影響は出ない。しかし、今月は昨年末(大納会・終値)と比較してここまで約3000円、率にして6%あまりの上昇をみせていたことで、ポジション調整の売りが思いのほか重くのしかかったようだ。半導体関連については、文句なしの好決算を発表したアドバンテスト<6857.T>の一人舞台で、同業他社はこれに追随することができず、東京エレクトロン<8035.T>、ディスコ<6146.T>、レーザーテック<6920.T>など軒並み安くなった。当のアドバンテストもマドを開けて大幅高に買われはしたが、寄り天に近い状況で結局長い陰線を引いた。しかし、その他の個別株は五月雨的な売りをかいくぐって、後半は徐々に上値指向を強める銘柄が多くなっている。
そのなか、アストロスケールホールディングス<186A.T>が値を飛ばし昨年来高値を更新した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募した「空間自在移動の実現に向けた技術」の実施機関として採択されたと発表しており、これが同社株を刺激したという解釈だが、同社株に限らず、基本的に日柄的(需給的)な事情がある。防衛・宇宙に属するテーマ株は半導体セクターの主力株が一服局面に入ったことで、資金シフトの対象となったという意味合い、つまりリターンリバーサルの流れに乗っている。気がつけば宇宙関連株に、醸成された好チャートを形成している銘柄が目立ってきた。材料が発現したアストロHDがフロントランナーとなったが、この背中を追うようにSynspective<290A.T>や、ispace<9348.T>が上に放れてくる構図がイメージされ、ここはマークしておきたい。
これ以外では、貴金属市況の上昇が止まらないという状況にやはり着目するところ。これは地政学リスクの圧力が投影された部分もあるが、現象面では世界的にドルを売ってゴールドを買うというマネーフローが発生していることによる。最近は、インドが米国債を売ってゴールドの保有高を積み上げているという事実が取り沙汰されている。トランプ米大統領の傍若無人の関税政策などを目の当たりにして、ドルは決して安全資産ではないという認識が広がるのはある意味当然だ。
足もとで奔騰する金市況と、それに付随する銀やプラチナ市況高騰は、インフレヘッジの意味合いよりもドルの信認低下を如実に示す。米国による制裁リスクに備える動きは、軍事的な緊張にも近い。そうしたなか、金に比べて相対的に割安感が強い銀に焦点を合わせれば、昨年からの繰り返しになるが純銀上場信託(現物国内保管型)<1542.T>は外せない。竜巻のような強烈な上昇波動は、買ったら持ち続けることの重要性を物語っている。純金上場信託(現物国内保管型)<1540.T>と純プラチナ上場信託(現物国内保管型)<1541.T>と合わせて今後も目が離せない。
あすのスケジュールでは、12月の有効求人倍率、12月の失業率、1月の都区部消費者物価指数(CPI)、12月の鉱工業生産速報値、12月の商業動態統計、3カ月物国庫短期証券の入札と2年物国債の入札、12月の自動車輸出実績、12月の住宅着工統計など。海外では10~12月期香港域内総生産(GDP)、10~12月期台湾GDP、10~12月期ユーロ圏GDP、12月のユーロ圏失業率、1月の独消費者物価指数(CPI)、12月の米生産者物価指数(PPI)、1月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)など。(銀)
出所:MINKABU PRESS
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