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フィード・ワン Research Memo(1):飼料業界のリーディングカンパニー。高付加価値製品を開発し、シェアを獲得
配信日時:2026/01/20 11:31
配信元:FISCO
*11:31JST フィード・ワン Research Memo(1):飼料業界のリーディングカンパニー。高付加価値製品を開発し、シェアを獲得
■要約
フィード・ワン<2060>は、肉や魚、卵、牛乳といった畜水産物の生産において欠かせない配合飼料の製造・販売を行う企業であり、畜産飼料の販売数量では全国農業協同組合連合会(以下、JA全農)に次ぐシェア15%、民間企業では業界No.1の規模である。2015年に、当時、民間企業で業界4位と5位であった協同飼料(株)と日本配合飼料(株)及び2014年に両社により設立したフィード・ワンホールディングス(株)が統合して生まれた会社である。協同飼料は養豚用飼料と養牛用飼料、日本配合飼料は養鶏用飼料と水産飼料にそれぞれ強みがあったため、統合によって配合飼料の販売構成に偏りがなくなり、バランスの良い事業ポートフォリオとなっていることが特長である。事業セグメントは、畜産飼料事業、水産飼料事業、食品事業の3つである。
1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比4.0%減の142,344百万円、営業利益が同2.9%減の3,257百万円、経常利益が同2.4%減の3,714百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同7.1%減の2,873百万円と減収減益となった。主力の畜産飼料事業においては、平均販売価格、販売数量ともに前年同期を下回った。販売数量の減少は、暑熱や疾病による飼養頭羽数の減少といった外部環境に加え、不採算販売の見直し等の影響が大きかった。売上原価は前年同期比で減少し、販管費も抑制したものの、畜産飼料事業のセグメント利益は同8.2%減の4,536百万円となった。水産飼料事業及び食品事業では、採算管理の厳格化などが奏功してセグメント利益は増益となったが、全社業績には主力の畜産飼料事業の業績が色濃く反映するため、全社ベースで減収減益となった。
2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比5.1%増の311,000百万円、営業利益が同7.2%増の6,800百万円、経常利益が同3.1%増の7,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.5%減の5,200百万円と期初予想を据え置き、増収・経常増益を見込んでいる。上期は暑熱や高水温の影響を受けたが、下期は気温や水温が良化することが見込まれるため、販売数量の回復が期待できる。主力の畜産飼料事業は売差増や販売数量増により増収増益、水産飼料事業は販売数量増などにより増収増益、食品事業は鳥インフルエンザの影響による鶏卵相場の高値推移を見込み増収減益を予想する。通期の経常利益計画に対する中間期進捗率は53.1%と順調であり、利益目標(経常利益7,000百万円)の達成は十分可能であると弊社では見ている。
3. トピックス
同社は、畜産飼料の流通量が横ばいで推移してきたなかで、シェアを向上させ、業績を伸ばしてきた。この原動力となったのが独自の技術力による高付加価値製品の販売である。同社が得意とする分野は、ヒヨコや子豚、子牛等の幼動物向けや、乳牛や採卵鶏、種鶏・種豚など、いわば“長く飼う畜種向け”の配合飼料である。これらの配合飼料は、単純に栄養価を高めて成長速度を求めるものではなく、幼少期の生存率を高めてその後の成長を支える骨格・消化器の形成を促したり、健康を維持して高いパフォーマンスを長く維持することが求められるため、より難度が高い。これまでに、ロボット搾乳用飼料、暑熱ストレスに負けない母豚づくりをサポートする「サウマンナ」などを販売しており、直近でも乳牛ゲノム解析で選抜された高能力の乳牛のポテンシャルを最大限に引き出す配合飼料「ルミナス」(2025年10月出願特許)や肉豚の胃潰瘍の症状を緩和する配合飼料(2025年9月出願特許、2026年春発売予定)など、研究開発の成果が著しい。60名を超える研究人材を抱え、製販研究所連携により、農場や工場といった生産現場の声を吸い上げて開発を行う体制を有することが同社の強みであり、業界では他社の追随を許さない。また、米国の穀物メジャーであるCargill, Incorporatedの子会社で動物栄養分野大手のProvimi North Americaとの技術提携や、畜産研究が進んでいる米国中西部のカンザス州立大学との連携など、海外の技術導入や最新情報入手にも積極的であることも技術力向上の原動力となっている。2025年9月には、福島リサーチセンター内に10億円超をかけて最先端・環境配慮型の養牛研究施設を建設するプロジェクトを始動した。
4. 株主還元策
同社は2026年3月期より、株主還元を強化すべく配当方針を変更した。具体的には、長期的発展の礎となる財務体質強化のための内部留保の充実と累進配当を基本に、連結株主資本配当率(DOE)3%を目標とした。これまでも実質的な累進配当を行ってきたが、配当方針に明記することで、今後の累進配当の継続を明確化した。一時的な業績変動の影響を受けやすい連結配当性向(25%以上を目標)の代わりにDOEを採用することで、安定的な株主還元を図りつつ、中長期的な充実化に努める。2026年3月期は前期比6.5円増の1株当たり年間配当42.0円(中間普通配当16.0円・記念配当5.0円済、期末配当21.0円、DOE2.9%)を予定している。完全統合10周年を迎えるため、記念配当5.0円を中間期に実施した。今後は安定配当とともに配当水準の向上が期待できる。
■Key Points
・インバウンド需要や国産畜水産物の輸出等によるマーケット拡大の可能性が高まるなか、配合飼料メーカーへの期待が拡大するなど、事業環境は良好
・2026年3月期中間期は、売上高・各利益ともに減少。暑熱等による販売数量減少が主要因
・2026年3月期は経常利益7,000百万円(前期比3.1%増)を見込む。中間期進捗率は53.1%と順調に推移
・独自の技術力により高付加価値製品を開発し、シェアを獲得するのが同社の勝ちパターン
・新配当方針(累進配当、DOE3%目標)により株主還元を強化。2026年3月期は42.0円配当(中間期21.0円済、期末21.0円予定)
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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フィード・ワン<2060>は、肉や魚、卵、牛乳といった畜水産物の生産において欠かせない配合飼料の製造・販売を行う企業であり、畜産飼料の販売数量では全国農業協同組合連合会(以下、JA全農)に次ぐシェア15%、民間企業では業界No.1の規模である。2015年に、当時、民間企業で業界4位と5位であった協同飼料(株)と日本配合飼料(株)及び2014年に両社により設立したフィード・ワンホールディングス(株)が統合して生まれた会社である。協同飼料は養豚用飼料と養牛用飼料、日本配合飼料は養鶏用飼料と水産飼料にそれぞれ強みがあったため、統合によって配合飼料の販売構成に偏りがなくなり、バランスの良い事業ポートフォリオとなっていることが特長である。事業セグメントは、畜産飼料事業、水産飼料事業、食品事業の3つである。
1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比4.0%減の142,344百万円、営業利益が同2.9%減の3,257百万円、経常利益が同2.4%減の3,714百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同7.1%減の2,873百万円と減収減益となった。主力の畜産飼料事業においては、平均販売価格、販売数量ともに前年同期を下回った。販売数量の減少は、暑熱や疾病による飼養頭羽数の減少といった外部環境に加え、不採算販売の見直し等の影響が大きかった。売上原価は前年同期比で減少し、販管費も抑制したものの、畜産飼料事業のセグメント利益は同8.2%減の4,536百万円となった。水産飼料事業及び食品事業では、採算管理の厳格化などが奏功してセグメント利益は増益となったが、全社業績には主力の畜産飼料事業の業績が色濃く反映するため、全社ベースで減収減益となった。
2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比5.1%増の311,000百万円、営業利益が同7.2%増の6,800百万円、経常利益が同3.1%増の7,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.5%減の5,200百万円と期初予想を据え置き、増収・経常増益を見込んでいる。上期は暑熱や高水温の影響を受けたが、下期は気温や水温が良化することが見込まれるため、販売数量の回復が期待できる。主力の畜産飼料事業は売差増や販売数量増により増収増益、水産飼料事業は販売数量増などにより増収増益、食品事業は鳥インフルエンザの影響による鶏卵相場の高値推移を見込み増収減益を予想する。通期の経常利益計画に対する中間期進捗率は53.1%と順調であり、利益目標(経常利益7,000百万円)の達成は十分可能であると弊社では見ている。
3. トピックス
同社は、畜産飼料の流通量が横ばいで推移してきたなかで、シェアを向上させ、業績を伸ばしてきた。この原動力となったのが独自の技術力による高付加価値製品の販売である。同社が得意とする分野は、ヒヨコや子豚、子牛等の幼動物向けや、乳牛や採卵鶏、種鶏・種豚など、いわば“長く飼う畜種向け”の配合飼料である。これらの配合飼料は、単純に栄養価を高めて成長速度を求めるものではなく、幼少期の生存率を高めてその後の成長を支える骨格・消化器の形成を促したり、健康を維持して高いパフォーマンスを長く維持することが求められるため、より難度が高い。これまでに、ロボット搾乳用飼料、暑熱ストレスに負けない母豚づくりをサポートする「サウマンナ」などを販売しており、直近でも乳牛ゲノム解析で選抜された高能力の乳牛のポテンシャルを最大限に引き出す配合飼料「ルミナス」(2025年10月出願特許)や肉豚の胃潰瘍の症状を緩和する配合飼料(2025年9月出願特許、2026年春発売予定)など、研究開発の成果が著しい。60名を超える研究人材を抱え、製販研究所連携により、農場や工場といった生産現場の声を吸い上げて開発を行う体制を有することが同社の強みであり、業界では他社の追随を許さない。また、米国の穀物メジャーであるCargill, Incorporatedの子会社で動物栄養分野大手のProvimi North Americaとの技術提携や、畜産研究が進んでいる米国中西部のカンザス州立大学との連携など、海外の技術導入や最新情報入手にも積極的であることも技術力向上の原動力となっている。2025年9月には、福島リサーチセンター内に10億円超をかけて最先端・環境配慮型の養牛研究施設を建設するプロジェクトを始動した。
4. 株主還元策
同社は2026年3月期より、株主還元を強化すべく配当方針を変更した。具体的には、長期的発展の礎となる財務体質強化のための内部留保の充実と累進配当を基本に、連結株主資本配当率(DOE)3%を目標とした。これまでも実質的な累進配当を行ってきたが、配当方針に明記することで、今後の累進配当の継続を明確化した。一時的な業績変動の影響を受けやすい連結配当性向(25%以上を目標)の代わりにDOEを採用することで、安定的な株主還元を図りつつ、中長期的な充実化に努める。2026年3月期は前期比6.5円増の1株当たり年間配当42.0円(中間普通配当16.0円・記念配当5.0円済、期末配当21.0円、DOE2.9%)を予定している。完全統合10周年を迎えるため、記念配当5.0円を中間期に実施した。今後は安定配当とともに配当水準の向上が期待できる。
■Key Points
・インバウンド需要や国産畜水産物の輸出等によるマーケット拡大の可能性が高まるなか、配合飼料メーカーへの期待が拡大するなど、事業環境は良好
・2026年3月期中間期は、売上高・各利益ともに減少。暑熱等による販売数量減少が主要因
・2026年3月期は経常利益7,000百万円(前期比3.1%増)を見込む。中間期進捗率は53.1%と順調に推移
・独自の技術力により高付加価値製品を開発し、シェアを獲得するのが同社の勝ちパターン
・新配当方針(累進配当、DOE3%目標)により株主還元を強化。2026年3月期は42.0円配当(中間期21.0円済、期末21.0円予定)
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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