みんかぶニュース 市況・概況
明日の株式相場に向けて=世界株最高値ラッシュで騰がる影の主役株
配信日時:2026/01/06 17:30
配信元:MINKABU
きょう(6日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比685円高の5万2518円と大幅続伸。TOPIXに続いて日経平均も史上最高値更新となった。前場こそ朝高後に緩む場面があったのだが、後場に入ると何かが吹っ切れたように上値追いを再開し、そこからは逡巡することなくゴールに駆け込む展開。結局大引けはこの日のほぼ高値水準で、昨年10月末の最高値5万2411円34銭を軽々と跳び越えて着地した。
しかし、年明けからこのスタートダッシュを誰が予想しただろうか。前日にNYダウが最高値を更新したが、それに先んじて前日は欧州株市場でも主要国の株価が総じて上昇しており、主要600社で構成されるストックス・ヨーロッパ600指数が最高値を更新している。アジアでも台湾加権指数が連日で最高値圏を舞い、韓国総合株価指数も最高値。いうなればアジアも欧米も皆まとめて世界同時株高現象が起きているわけで、当然ながら東京市場でも自然体でこの潮流に乗る形となっている。
トランプ米政権による南米ベネズエラへの軍事攻撃を受け新年相場は出足に怪しいムードが漂ったが、フタを開けて見ればむしろ株式への投資資金流入が加速する格好となった。結果オーライとはいえ、違和感も禁じ得ないのは事実だ。一部の市場関係者が言うように「遠くの戦争は買い」という相場格言は確かにあるのだが、日本にすれば、今回の米国の軍事行動は中国による台湾有事を誘爆しかねないという強力なネガティブシナリオが存在する。それこそ対岸の火事などと余裕を見せていられる場面ではない。相場が昨年12月中旬のようにAI・半導体関連が過剰投資懸念の大合唱で逆風環境に晒され、投資家心理が冷え込んでいた時であれば、昨年4月あるいは一昨年8月の暴落を惹起するような局面に陥っても不思議はないところである。しかし、結果的に相場はどこ吹く風、問答無用で株価水準が押し上げられている。
某ネット証券店内の信用取引状態に目を向けると、年明け取引開始前の時点で信用買い残、売り残ともに減少傾向にはあるのだが、その内訳はかなりドラスチックに買い方有利に傾いている。買い建玉の信用評価損益率はマイナス4%程度で極めて良好で、むしろユーフォリアな状況を示唆しているが、売り建玉に関してはマイナス21%強でフリーズした状態、追い証の発生がカウントダウンされる局面にあった。大発会から2日目の時点で売り方が窮地に追い込まれている状況が見て取れる。今の外部環境で、ここまでリスクマネーが株式市場に雪崩れ込むのはちょっと想像しにくいところではあった。しかし、理屈は現実には勝てない。これが相場というよりない。
きょうはベネズエラ・エフェクトというのは憚(はばか)られるが、エネルギー関連株が値を飛ばした。原油市況は大して上がっていないが、地政学リスクが意識されるということよりも、トランプ米大統領がベネズエラの石油インフラを修復するという意向を示したことを好感するというロジック。通常では無理筋なシナリオだが、勝てば官軍ならぬ相場は上がれば官軍なのである。既に大相場の様相を呈している東洋エンジニアリング<6330.T>の後を追って急速人気化しているのが千代田化工建設<6366.T>で、こちらは相場がまだ若い。こうなると、次に来る銘柄に思惑を馳せるのが投資マネーの習性だが、ここボックス圏もみ合いを続けている三菱化工機<6331.T>は有力候補だ。こちらは業績面で圧倒的に内容が良い。3400円どころを上に抜ければ滞留出来高も少なく摩擦係数も格段に低下する。
また、最近は貴金属や非鉄市況の上昇が株式市場でも材料視されることが多くなった。純銀上場信託(現物国内保管型)<1542.T>の上昇トレンドに依然として陰りがみられないが、WisdomTree 銅上場投資信託<1693.T>も鮮烈高を演じている。ここで、注目なのがアルミ市況という声もある。ETFであればWisdomTree アルミニウム上場投資信託<1692.T>ということになるが、個別株でも日本軽金属ホールディングス<5703.T>や大紀アルミニウム工業所<5702.T>などがアルミ関連株として存分に気を吐いている。このほか、同関連で個人投資家の食指の動く中低位株ではアーレスティ<5852.T>に妙味が漂う。PER9倍弱、PBR0.4倍、配当利回り3.9%の超バリュー株でもある。番外では、昨年12月24日に取り上げた銘柄の再掲となるが、ペロブスカイト太陽電池材料の開発推進を標榜しているケミプロ化成<4960.T>は継続マークの対象となる。
あすのスケジュールでは、1月の日銀当座預金増減見込みが朝方取引会前に公表されるほか、後場取引時間中には同じく日銀から需給ギャップと潜在成長率が開示される。海外では、12月の中国外貨準備高、12月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値などが発表される。また、米国では12月のADP全米雇用リポートが注目されるほか、10月の製造業受注、11月の雇用動態調査(JOLTS)、12月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数などにマーケットの関心が高い。(銀)
出所:MINKABU PRESS
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