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トーエネック:中部圏の強固な基盤と成長分野への挑戦で中計前倒し達成、配当利回りは3%超え
配信日時:2026/01/06 14:03
配信元:FISCO
*14:03JST トーエネック:中部圏の強固な基盤と成長分野への挑戦で中計前倒し達成、配当利回りは3%超え
株式会社トーエネック<1946>は、中部電力グループが主要顧客である総合設備企業で、電気、通信、空調、給排水といった社会インフラから民間施設まで、幅広い設備工事を手掛けている。同社は中部エリアを地元とし、自動車や半導体関連をはじめとする製造業の顧客を多く抱え、地域に根差した強固な事業基盤を構築している。事業は主に設備工事業とエネルギー事業の2セグメントで構成されている。設備工事業では、電力会社向けの配電線・地中線工事に加え、一般顧客向けの屋内線・空調管工事、通信基地局の設置・維持を行う通信工事をワンストップで提供している。また、国内で培った技術を活かしてアジア諸国などでも設備工事を手掛けている。エネルギー事業では、FIT制度を活用した太陽光事業をはじめ、マンションに電気を比較的安価に提供する高圧一括受電サービスなどを展開。近年は国内の旺盛な建設需要を背景に、売上高や利益面でプラスの傾向が続いている。
前期時点のセグメント別売上高は、設備工事業95.0%(配線線工事32.6%、地中線工事6.1%、屋内線工事38.0%、空調管工事9.1%、通信工事7.4%)、エネルギー事業が5.0%を占めている。また、屋内線・空調管売上高に対する建物用途別シェアは工場41%、事務所・庁舎21%、医療福祉施設13%、その他25%。受注面では元請42%・下請58%、新築55%・リニューアル45%、エリア別では中部圏75%・首都圏および近畿圏22%と詳細に情報も開示されている。そのほか、中部電力グループ向けが約37%程度。
同社の強みは、第一に強固なコア事業と、中部エリアにおける圧倒的な地盤と製造業顧客との深い信頼関係である。ものづくりが盛んな中部圏において、長年にわたり工場の中に入って常駐し、保守・メンテナンスまで手掛けることで、安定的な受注と高い収益性を確保している。第二の強みは、成長市場である大都市圏や海外での積極的な事業展開である。再開発需要が旺盛な首都圏・近畿圏での施工体制を強化しているほか、アジアを中心とした海外市場では現地企業への出資を通じてローカルマーケットへの参入を加速させている。第三の強みは、カーボンニュートラル社会に向けた技術力と多角的なアプローチだ。再生可能エネルギー関連の設計・施工だけでなく、自社で太陽光発電所を運営する事業主としての側面も持ち、太陽光パネル異常検査サービスなどの新規事業創出にも注力している。
直近の業績である2026年3月期の第2四半期は、売上高124,714百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益8,566百万円(同32.5%増)で着地した。屋内線工事が工場や医療施設向けに順調に進捗した一方で、前期の大型太陽光発電工事案件の反動減や通信基地局工事の減少により売上高は微減となったが、工事採算性の向上により営業利益は過去最高を更新した。通期見通しについては、旺盛な民間設備投資需要や好調な工事採算性を背景に上方修正が行われ、売上高277,000百万円(前期比2.2%増)、営業利益20,000百万円(同24.7%増)を見込む。
市場環境は、好調な企業収益等を背景に企業の設備投資意欲は旺盛である。堅調な公共投資に加えて、民間設備投資も高い水準で推移しており、良好な事業環境が継続している。今後もDX推進やカーボンニュートラル対応に伴う設備投資が中長期的に伸長する見通しで、有利な状況が継続すると予想される。
今後の成長見通しについては、同社は当初の「中期経営計画2027」において、2027年度に連結売上高2,700億円、経常利益180億円、ROE8.0%という目標を掲げていた。特筆すべきは、国内の旺盛な需要を背景に、売上高とROEの目標を前期時点で前倒し達成し、経常利益についても今期中の達成を見込むほど進捗が極めて順調である点である。数値目標の見直しを今後検討しているようだ。足元は「カーボンニュートラル」「デジタル化・DX」「人材の確保・活躍推進」の3つを重要な成長ドライバーとして位置付けている。また、人材戦略では積極的な採用活動や大規模な教育施設の活用による「人材の質・量」の確保に注力しており、持続的な成長を支える強固な組織体制の構築を進めている。
株主還元については、2025年10月に配当方針の変更が行われ、これまでの「連結配当性向30%以上」から「連結配当性向40%を目安」へと引き上げられた。これにより、2026年3月期の年間配当金は前回予想の52円から65円へと増配される予定。同社は成長戦略への投資と株主還元のバランスを重視しており、非事業性資産である政策保有株式の縮減を進めるなど、資本効率の向上と株価を意識した還元強化を明確に打ち出している。また、2024年7月に中部電力との資本関係の見直しに伴う株式の売出しを行い、同年10月には株式分割(1株につき5株)を実施するなど、投資家層の拡大と流動性の向上にも積極的に取り組んでいる。なお、2025年9月末現在の配当利回りは3%を超えており、安定した株主還元を志向する姿勢が示されている。
総じて、同社は中部圏の盤石な顧客基盤を背景とした高い収益性と、中期経営計画の目標を前倒しで達成する強力な成長力を兼ね備えている。人手不足や資材高騰といった業界共通の課題はあるものの、採用・教育体制の充実や工事採算性の管理強化によって着実に最高益を更新しており、配当方針の積極的な見直しによる株主還元の向上も大きな魅力だ。今後はカーボンニュートラルや大都市圏再開発などの追い風を捉え、さらなる飛躍と企業価値の向上が期待できることから、同社の動向には引き続き注目していきたい。
<NH>
前期時点のセグメント別売上高は、設備工事業95.0%(配線線工事32.6%、地中線工事6.1%、屋内線工事38.0%、空調管工事9.1%、通信工事7.4%)、エネルギー事業が5.0%を占めている。また、屋内線・空調管売上高に対する建物用途別シェアは工場41%、事務所・庁舎21%、医療福祉施設13%、その他25%。受注面では元請42%・下請58%、新築55%・リニューアル45%、エリア別では中部圏75%・首都圏および近畿圏22%と詳細に情報も開示されている。そのほか、中部電力グループ向けが約37%程度。
同社の強みは、第一に強固なコア事業と、中部エリアにおける圧倒的な地盤と製造業顧客との深い信頼関係である。ものづくりが盛んな中部圏において、長年にわたり工場の中に入って常駐し、保守・メンテナンスまで手掛けることで、安定的な受注と高い収益性を確保している。第二の強みは、成長市場である大都市圏や海外での積極的な事業展開である。再開発需要が旺盛な首都圏・近畿圏での施工体制を強化しているほか、アジアを中心とした海外市場では現地企業への出資を通じてローカルマーケットへの参入を加速させている。第三の強みは、カーボンニュートラル社会に向けた技術力と多角的なアプローチだ。再生可能エネルギー関連の設計・施工だけでなく、自社で太陽光発電所を運営する事業主としての側面も持ち、太陽光パネル異常検査サービスなどの新規事業創出にも注力している。
直近の業績である2026年3月期の第2四半期は、売上高124,714百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益8,566百万円(同32.5%増)で着地した。屋内線工事が工場や医療施設向けに順調に進捗した一方で、前期の大型太陽光発電工事案件の反動減や通信基地局工事の減少により売上高は微減となったが、工事採算性の向上により営業利益は過去最高を更新した。通期見通しについては、旺盛な民間設備投資需要や好調な工事採算性を背景に上方修正が行われ、売上高277,000百万円(前期比2.2%増)、営業利益20,000百万円(同24.7%増)を見込む。
市場環境は、好調な企業収益等を背景に企業の設備投資意欲は旺盛である。堅調な公共投資に加えて、民間設備投資も高い水準で推移しており、良好な事業環境が継続している。今後もDX推進やカーボンニュートラル対応に伴う設備投資が中長期的に伸長する見通しで、有利な状況が継続すると予想される。
今後の成長見通しについては、同社は当初の「中期経営計画2027」において、2027年度に連結売上高2,700億円、経常利益180億円、ROE8.0%という目標を掲げていた。特筆すべきは、国内の旺盛な需要を背景に、売上高とROEの目標を前期時点で前倒し達成し、経常利益についても今期中の達成を見込むほど進捗が極めて順調である点である。数値目標の見直しを今後検討しているようだ。足元は「カーボンニュートラル」「デジタル化・DX」「人材の確保・活躍推進」の3つを重要な成長ドライバーとして位置付けている。また、人材戦略では積極的な採用活動や大規模な教育施設の活用による「人材の質・量」の確保に注力しており、持続的な成長を支える強固な組織体制の構築を進めている。
株主還元については、2025年10月に配当方針の変更が行われ、これまでの「連結配当性向30%以上」から「連結配当性向40%を目安」へと引き上げられた。これにより、2026年3月期の年間配当金は前回予想の52円から65円へと増配される予定。同社は成長戦略への投資と株主還元のバランスを重視しており、非事業性資産である政策保有株式の縮減を進めるなど、資本効率の向上と株価を意識した還元強化を明確に打ち出している。また、2024年7月に中部電力との資本関係の見直しに伴う株式の売出しを行い、同年10月には株式分割(1株につき5株)を実施するなど、投資家層の拡大と流動性の向上にも積極的に取り組んでいる。なお、2025年9月末現在の配当利回りは3%を超えており、安定した株主還元を志向する姿勢が示されている。
総じて、同社は中部圏の盤石な顧客基盤を背景とした高い収益性と、中期経営計画の目標を前倒しで達成する強力な成長力を兼ね備えている。人手不足や資材高騰といった業界共通の課題はあるものの、採用・教育体制の充実や工事採算性の管理強化によって着実に最高益を更新しており、配当方針の積極的な見直しによる株主還元の向上も大きな魅力だ。今後はカーボンニュートラルや大都市圏再開発などの追い風を捉え、さらなる飛躍と企業価値の向上が期待できることから、同社の動向には引き続き注目していきたい。
<NH>
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