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アーレスティ Research Memo(9):軽量化技術、グローバル生産力で地球の未来に貢献する(2)
配信日時:2026/01/06 12:39
配信元:FISCO
*12:39JST アーレスティ Research Memo(9):軽量化技術、グローバル生産力で地球の未来に貢献する(2)
■中長期の成長戦略
(2) 25-27年度中期経営計画の概要と進捗
アーレスティ<5852>が2025年5月に公表した2527中計では、新たに「Reinvent Ahresty~未来に向けてアーレスティを再発明する~」をコンセプトに掲げ、信頼に応え「期待を超える」ための誠実なものづくりの「継承」と、収益が出るものづくりを「再構築」することを目指す。注力項目としては、「SMARTなものづくりの追求」「競争力ある金型のグローバルでの供給」「CO2排出量削減活動の加速」「自動車の電動化を見据えたダイカスト事業ポートフォリオの最適化」「顧客からの最上位評価獲得」「生きいきと働ける会社をつくる」「ものづくりの人財力を高める」「製品の開発リードタイムの短縮」「カーボンニュートラルダイカストに挑戦する」の9項目を設定している。基本的に2224中計の注力項目を継承しているが、うち2項目をさらに強化し、1項目を新規項目として掲げる。強化する項目は、前中計で向上させた稼ぐ力とカーボンニュートラルへの取り組みだ。いずれも収益を十分に意識した取り組みとしていく方針だ。稼ぐ力をさらに強化するために「SMART(賢い、高効率、素早い、すばらしい)なものづくり」に注力し、従来とは異なる「収益が出るように工夫して良品を作る」ものづくりを構築する。生産数量増からロスコスト低減に着眼点を変更するとともに、品質ロスでも製品、工程によってもロスの金額が異なるため、どの品質ロスから優先的に取り組むか収益目線で取り組んでいく。自動外観検査装置の導入拡大、可視化したデータ分析へのリソース移行により省人化・省力化をさらに進めていくとともに、生産性を高めても生産能力に空きがあっては意味がなく、どの生産性を高めれば総付加価値を高められるかを考えていく。また、3Dデータを活用した人依存の見積業務の効率化、生産設備の仮想空間でのモデル化シミュレーションで生産状況の検証スピートアップ、新規ライン設置検討時の工程最適化の事前検証、既存量産ラインの改善を行うなど、DXの活用により業務を効率化し、総労働時間を下げていく。社内の意識改革に向けても、新たなKPIとしてSPH(Shot Per Hour/生産個数÷総労働時間)に替わりVAPH(Value Added Per Person’s Hour/総付加価値÷総労働時間)を採用し、現場では既に多くの成果に結びついているようだ。
カーボンニュートラルについても、収益を意識した省エネ活動をさらに加速させる。太陽光発電は2024年度設置可能な国内全事業所への導入を完了し、各工場での溶解時のエネルギー源も重油からLNGへ、灯油から天然ガスへ、天然ガスから電気(将来のグリーン電力化を目指す)へと順次転換を進めている。中計では、各事業所で収益を意識して独自に取り組み目標を設定していく(塗布エアブローなどの時間短縮による電気使用量削減、コンプレッサーの稼働時間見直しやエア漏れ改善などによる電気使用量削減、稼働率の低い鋳造機での生産をほかの鋳造機に集約、溶解工程における不適合改善など)。また、人財戦略としては、2224中計から取り組んできたダイバーシティ、従業員エンゲージメントの強化の継続に加え、新規項目として、グローバルで活躍するものづくりの人財(スペシャリスト)の育成プログラムを強化することとした。従業員エンゲージメントの強化としては、2527中計のスタートにあわせて2025年8月に従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度の導入を決定した。3ヶ年の譲渡制限付の自己株式を従業員持株会に割り当てた上で、グループ会社の対象従業員に対して同社の定めた付与株数に応じた購入資金を交付する。ものづくり人財育成については、現場人財の即戦力化に向けて既にインド工場よりトレーニーを受け入れ、国内東海工場で研修を開始しており、鋳造・加工部門での現場監督者育成を進めている。
2027年度の数値目標は、売上高1,700億円、営業利益率3.5%(2024年度2.1%)、ROE7.0%(同-5.6%)、2030年度での電動車売上比率55%(同42%)、CO2排出量削減41%(同35%)とした。なお、2030年度目標値については、ROE9.0%を実現するためのバランスシート含めた水準を再度検討した結果、営業利益を従来の108億円から81億円、営業利益率を6%から4.5%に変更している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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(2) 25-27年度中期経営計画の概要と進捗
アーレスティ<5852>が2025年5月に公表した2527中計では、新たに「Reinvent Ahresty~未来に向けてアーレスティを再発明する~」をコンセプトに掲げ、信頼に応え「期待を超える」ための誠実なものづくりの「継承」と、収益が出るものづくりを「再構築」することを目指す。注力項目としては、「SMARTなものづくりの追求」「競争力ある金型のグローバルでの供給」「CO2排出量削減活動の加速」「自動車の電動化を見据えたダイカスト事業ポートフォリオの最適化」「顧客からの最上位評価獲得」「生きいきと働ける会社をつくる」「ものづくりの人財力を高める」「製品の開発リードタイムの短縮」「カーボンニュートラルダイカストに挑戦する」の9項目を設定している。基本的に2224中計の注力項目を継承しているが、うち2項目をさらに強化し、1項目を新規項目として掲げる。強化する項目は、前中計で向上させた稼ぐ力とカーボンニュートラルへの取り組みだ。いずれも収益を十分に意識した取り組みとしていく方針だ。稼ぐ力をさらに強化するために「SMART(賢い、高効率、素早い、すばらしい)なものづくり」に注力し、従来とは異なる「収益が出るように工夫して良品を作る」ものづくりを構築する。生産数量増からロスコスト低減に着眼点を変更するとともに、品質ロスでも製品、工程によってもロスの金額が異なるため、どの品質ロスから優先的に取り組むか収益目線で取り組んでいく。自動外観検査装置の導入拡大、可視化したデータ分析へのリソース移行により省人化・省力化をさらに進めていくとともに、生産性を高めても生産能力に空きがあっては意味がなく、どの生産性を高めれば総付加価値を高められるかを考えていく。また、3Dデータを活用した人依存の見積業務の効率化、生産設備の仮想空間でのモデル化シミュレーションで生産状況の検証スピートアップ、新規ライン設置検討時の工程最適化の事前検証、既存量産ラインの改善を行うなど、DXの活用により業務を効率化し、総労働時間を下げていく。社内の意識改革に向けても、新たなKPIとしてSPH(Shot Per Hour/生産個数÷総労働時間)に替わりVAPH(Value Added Per Person’s Hour/総付加価値÷総労働時間)を採用し、現場では既に多くの成果に結びついているようだ。
カーボンニュートラルについても、収益を意識した省エネ活動をさらに加速させる。太陽光発電は2024年度設置可能な国内全事業所への導入を完了し、各工場での溶解時のエネルギー源も重油からLNGへ、灯油から天然ガスへ、天然ガスから電気(将来のグリーン電力化を目指す)へと順次転換を進めている。中計では、各事業所で収益を意識して独自に取り組み目標を設定していく(塗布エアブローなどの時間短縮による電気使用量削減、コンプレッサーの稼働時間見直しやエア漏れ改善などによる電気使用量削減、稼働率の低い鋳造機での生産をほかの鋳造機に集約、溶解工程における不適合改善など)。また、人財戦略としては、2224中計から取り組んできたダイバーシティ、従業員エンゲージメントの強化の継続に加え、新規項目として、グローバルで活躍するものづくりの人財(スペシャリスト)の育成プログラムを強化することとした。従業員エンゲージメントの強化としては、2527中計のスタートにあわせて2025年8月に従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度の導入を決定した。3ヶ年の譲渡制限付の自己株式を従業員持株会に割り当てた上で、グループ会社の対象従業員に対して同社の定めた付与株数に応じた購入資金を交付する。ものづくり人財育成については、現場人財の即戦力化に向けて既にインド工場よりトレーニーを受け入れ、国内東海工場で研修を開始しており、鋳造・加工部門での現場監督者育成を進めている。
2027年度の数値目標は、売上高1,700億円、営業利益率3.5%(2024年度2.1%)、ROE7.0%(同-5.6%)、2030年度での電動車売上比率55%(同42%)、CO2排出量削減41%(同35%)とした。なお、2030年度目標値については、ROE9.0%を実現するためのバランスシート含めた水準を再度検討した結果、営業利益を従来の108億円から81億円、営業利益率を6%から4.5%に変更している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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