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リケンNPR Research Memo(7):事業環境についてはICE生き残りのシナリオも
配信日時:2026/01/06 10:37
配信元:FISCO
*10:37JST リケンNPR Research Memo(7):事業環境についてはICE生き残りのシナリオも
■リケンNPR<6209>の成長戦略
1. 事業環境
グローバル自動車市場は新興国を中心に需要拡大基調が見込まれるものの、地球温暖化やエネルギー問題に対応するため環境規制やEV化が加速し、中長期的にICEの減少が予想されている。一方で、水素エンジンやe-fuelエンジンの開発も進められている。EVとHEV(Hybrid Electric Vehicle)のWell to WheelでのCO2排出量を比較すると、現在研究開発が進められている燃費効率50%のエンジンを搭載したHEVは、EVに対して競争力があることが示されており、HEVが次世代モビリティの選択肢になり得る可能性を示唆している。また2023年3月にはEU(欧州連合)が、ガソリンエンジン車の新車販売を2035年に禁止するという従来の方針を変更し、CO2と水素を原料とする合成燃料を利用するエンジン車に限り2035年以降も容認することとした。このほかにも、EVの使用済車載電池の処理方法が課題となっていること、米国のトランプ政権が脱炭素化に向けた環境規制を後退させる方針を示していることなどにより、EV化のスピードが鈍化する可能性も指摘されている。
このような状況を背景に同社は、ガソリンエンジンのさらなる低燃費化や、水素・代替燃料などを使用する次世代エンジンへの対応など、エンジンの進化に向けた技術開発を推進するとともに、EV化の流れを踏まえて、非ICE領域での事業拡大にも注力し、事業ポートフォリオ改革を進めている。
シナジー創出や事業ポートフォリオ改革を推進
2. 第一次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)
同社は2024年2月に第一次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を策定した。中期経営方針を、1) 経営統合によるシナジー創出、2) 事業ポートフォリオ改革、3) サステナビリティ経営の強化・成長基盤の整備とし、最終年度となる2027年3月期に売上高1,800億円、経常利益率9%以上、ROE8%以上を目指す。なお長期ビジョン「2030Vision」の目標値は2031年3月期に売上高2,000億円、経常利益率12%以上、ROE10%以上としている。定量目標の達成状況として2025年3月期は計画を達成して順調だった。2026年3月期は米国関税政策などの影響で厳しい事業環境であるが、シナジー創出強化や販売価格適正化などを推進し、計画達成を目指す。
成長戦略として、事業ポートフォリオ改革・シナジー創出・バランスシート最適化に取り組み、株主資本コストを上回るROEの実現を目指す。統合シナジーとして、売上面では相互のブランド力や販売ネットワークの活用、製品ラインナップ充実などによる既存事業のシェア拡大、技術提案営業体制の確立や水素・代替燃料対応などによる多彩なソリューションの提供、新製品の創出・事業化を推進する。コストシナジーとしては、2027年3月期に年間30億円の効果の実現を計画している。内訳としては、事業部門では共同購買による調達コスト削減、ロジスティクス拠点集約、国内外拠点の生産最適化などによる製造コスト削減で14億円、管理部門ではコーポレート機能統合、ITインフラ統合、その他販管費削減などで16億円としている。なお2025年10月に新評価制度を導入し、2026年4月に新人事制度への移行を予定している。また同年4月にグループ組織再編を行う予定であり、戦略的事業単位の事業部制を敷いた事業持株会社へ移行するとともに、新たな販売物流システム、統一した人事給与システム、会計システムの運用を開始する。
中期戦略の着実な遂行に加え、IR活動の充実化を通じた株主資本コストの低減も推進する。キャッシュアロケーションとしては、3年間で創出するキャッシュ630億円(営業キャッシュ・フロー600億円+政策保有株式などの資産売却30億円)を、さらなる成長と株主還元に向け適切に配分する。具体的にはキャッシュアウトとして株主還元に200億円、戦略投資に430億円(設備投資・M&A等の成長投資に400億円、研究開発費に従来水準から30億円増加)を計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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1. 事業環境
グローバル自動車市場は新興国を中心に需要拡大基調が見込まれるものの、地球温暖化やエネルギー問題に対応するため環境規制やEV化が加速し、中長期的にICEの減少が予想されている。一方で、水素エンジンやe-fuelエンジンの開発も進められている。EVとHEV(Hybrid Electric Vehicle)のWell to WheelでのCO2排出量を比較すると、現在研究開発が進められている燃費効率50%のエンジンを搭載したHEVは、EVに対して競争力があることが示されており、HEVが次世代モビリティの選択肢になり得る可能性を示唆している。また2023年3月にはEU(欧州連合)が、ガソリンエンジン車の新車販売を2035年に禁止するという従来の方針を変更し、CO2と水素を原料とする合成燃料を利用するエンジン車に限り2035年以降も容認することとした。このほかにも、EVの使用済車載電池の処理方法が課題となっていること、米国のトランプ政権が脱炭素化に向けた環境規制を後退させる方針を示していることなどにより、EV化のスピードが鈍化する可能性も指摘されている。
このような状況を背景に同社は、ガソリンエンジンのさらなる低燃費化や、水素・代替燃料などを使用する次世代エンジンへの対応など、エンジンの進化に向けた技術開発を推進するとともに、EV化の流れを踏まえて、非ICE領域での事業拡大にも注力し、事業ポートフォリオ改革を進めている。
シナジー創出や事業ポートフォリオ改革を推進
2. 第一次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)
同社は2024年2月に第一次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を策定した。中期経営方針を、1) 経営統合によるシナジー創出、2) 事業ポートフォリオ改革、3) サステナビリティ経営の強化・成長基盤の整備とし、最終年度となる2027年3月期に売上高1,800億円、経常利益率9%以上、ROE8%以上を目指す。なお長期ビジョン「2030Vision」の目標値は2031年3月期に売上高2,000億円、経常利益率12%以上、ROE10%以上としている。定量目標の達成状況として2025年3月期は計画を達成して順調だった。2026年3月期は米国関税政策などの影響で厳しい事業環境であるが、シナジー創出強化や販売価格適正化などを推進し、計画達成を目指す。
成長戦略として、事業ポートフォリオ改革・シナジー創出・バランスシート最適化に取り組み、株主資本コストを上回るROEの実現を目指す。統合シナジーとして、売上面では相互のブランド力や販売ネットワークの活用、製品ラインナップ充実などによる既存事業のシェア拡大、技術提案営業体制の確立や水素・代替燃料対応などによる多彩なソリューションの提供、新製品の創出・事業化を推進する。コストシナジーとしては、2027年3月期に年間30億円の効果の実現を計画している。内訳としては、事業部門では共同購買による調達コスト削減、ロジスティクス拠点集約、国内外拠点の生産最適化などによる製造コスト削減で14億円、管理部門ではコーポレート機能統合、ITインフラ統合、その他販管費削減などで16億円としている。なお2025年10月に新評価制度を導入し、2026年4月に新人事制度への移行を予定している。また同年4月にグループ組織再編を行う予定であり、戦略的事業単位の事業部制を敷いた事業持株会社へ移行するとともに、新たな販売物流システム、統一した人事給与システム、会計システムの運用を開始する。
中期戦略の着実な遂行に加え、IR活動の充実化を通じた株主資本コストの低減も推進する。キャッシュアロケーションとしては、3年間で創出するキャッシュ630億円(営業キャッシュ・フロー600億円+政策保有株式などの資産売却30億円)を、さらなる成長と株主還元に向け適切に配分する。具体的にはキャッシュアウトとして株主還元に200億円、戦略投資に430億円(設備投資・M&A等の成長投資に400億円、研究開発費に従来水準から30億円増加)を計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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