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表示灯 Research Memo(2):公共施設を中心に、周辺案内地図に広告を掲載する「ナビタ」が主力事業(1)

配信日時:2025/12/29 12:02 配信元:FISCO
*12:02JST 表示灯 Research Memo(2):公共施設を中心に、周辺案内地図に広告を掲載する「ナビタ」が主力事業(1) ■会社概要

1. 会社概要
表示灯<7368>は、自社開発の周辺案内地図を基礎媒体とした連合広告である「ナビタ」が主力事業である。「ナビタ」は、周辺地図・公共施設・商業施設・行政情報・災害時の避難場所などの情報を提供しており、公共性の高い社会インフラの役割を担っている。2025年9月末時点で、2,390駅、1,053自治体、336病院、156神社・寺院など、合計4,112ヶ所に設置されており、全国で同社ほどの規模で行っている同様のサービスは見当たらない。既に多くの場所に設置していることに加え、全国の鉄道会社で広告を取り扱うことが許可される指定業者になっていること、1つの媒体に複数の地場の協賛スポンサーを募集し掲載するというユニークな連合広告の形態を展開し、手頃な価格で広告を提供する方法を確立しており、同社サービスを継続的に利用する多くの協賛スポンサーを獲得していることから、後発企業に対して高い参入障壁を築き上げており、優位性を確保している。

設置場所は、人流や協賛スポンサーに対して広告効果が見込める場所や、ロケーションオーナーに支払う場所代などの提案を踏まえて決定する。協賛スポンサーとして広告を出稿するのは、主に周辺案内図の範囲内の企業・病院・小売店・飲食店・宿泊施設・サービス業である。契約期間は原則3年、継続率も高いが広告の空き枠が出た際は新規スポンサーで埋める安定したビジネスモデルを構築している。

当初はナビタ事業のみだったが、交通広告や屋外広告などの周辺領域をカバーするためにアド・プロモーション事業を開始し、その後広告の設置工事を内製化するためにサイン事業も立ち上げた。3事業を展開することで、総合広告代理店として企画立案から設置まで一気通貫で対応できる体制となっている。

2. 沿革
同社は、創業者の吉田大士(よしだもとひと)取締役会長と栗本肇(くりもとはじめ)氏(2025年4月30日付で取締役相談役を辞任)が中心となり1967年2月に日本交通表示灯(株)を創業し、愛知県名古屋市中区において市バスのバス停に交通広告を掲出する事業を開始した。

1967年12月に主力事業となる駅周辺案内地図「ナビタ」の第1号機を名古屋鉄道<9048>の上飯田駅(愛知県名古屋市北区)に設置し、1968年2月に「ナビタ」以外の各種広告を幅広く扱うためにアド・プロモーション事業を開始した。1969年7月には名古屋市営地下鉄への「ナビタ」の設置に伴い、広告・看板・案内板などを扱うサイン事業を開始した。1971年7月に日本国有鉄道(現 JRグループ各社)に「ナビタ」を設置したのを機に、全国の鉄道駅に設置している。現在、「ナビタ」の設置場所は自治体や交番、神社・寺院、病院などの公共施設全般にまで拡大している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)

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