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京葉瓦斯 Research Memo(6):2025年12月期は利益予想を上方修正、原料価格下落により利益率改善
配信日時:2025/12/26 12:36
配信元:FISCO
*12:36JST 京葉瓦斯 Research Memo(6):2025年12月期は利益予想を上方修正、原料価格下落により利益率改善
■京葉瓦斯<9539>の業績動向
3. 2025年12月期の業績予想
2025年12月期業績について、同社は売上高116,200百万円(前期比0.4%増)、営業利益2,800百万円(同95.3%増)、経常利益3,400百万円(同50.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,500百万円(同54.0%増)を見込んでいる。前期は電力小売事業の環境が厳しかったが、2025年12月期は電力小売事業が回復し、大幅増益をけん引する見込みである。
なお、期初予想に対して原料価格が想定を下回って推移したため、中間期決算と同時に売上高で2,700百万円下方修正、営業利益で400百万円、経常利益で300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で400百万円上方修正した。
売上高は、ガス及び電力小売販売量の増加により増収を見込む。利益面では、家庭用ガス販売量及び電力小売販売量の増加、電力小売事業における調達コストの減少などにより採算が改善し、大幅増益を予想する。通期業績の修正要因として、売上高の下方修正は、LNG価格が当初想定より10%下がるなど、原料価格が想定を下回って推移したことに伴うガス販売価格の値下がりによる。一方、営業利益の上方修正は、原料価格の下落によるスライドタイムラグの影響などで、売上総利益率が大きく改善したことが要因である。
セグメント別では、エネルギーが全体の増収増益をけん引する計画である。家庭用ガスは、同社の供給エリア内の住宅増加を背景に、着実な新規顧客獲得を目指す。工業用は、CO2排出削減に貢献する天然ガスの優位性を訴求し、積極的な営業を展開する。併せて、ガス事業の顧客を深掘りして電気小売の顧客の増加を図る。再生可能エネルギーへの取り組みとして、蓄電池や太陽光発電への投資を強化する方針である。ライフサービスは、顧客接点の多さを生かして「まるごとサポート」や「クラシモ」などを積極的に展開する。リアルエステートでは、「リーフシティ市川 ザ・レジデンス」の竣工・入居開始に伴う初期費用が第2四半期に発生したため、通期業績見通しは厳しい。しかし、第3四半期以降は収益改善が続く見込みである。
中期経営計画初年度は、投資とエリアマネジメントが順調に進捗
4. 中期経営計画の進捗と成長イメージ
「中期経営計画2025-2027」の初年度となる2025年12月期における進捗は、収益面ではエネルギー領域の収益改善効果が大きかった。また、投資については、米国でKG America, LLCを通じて分散型太陽光発電事業へ出資する仕組みを構築したほか、メガソーラー開発が難しくなった国内で小規模な太陽光発電事業を一括買収するなど、再生エネルギー関連のM&Aを実行した。また、「リーフシティ市川」の開発は順調であり、「リーフシティ市川 ザ・レジデンス」に続き、2025年11月には健康増進型・賃貸シニアレジデンス「オウカス リーフシティ市川」の入居も開始した。
中期成長イメージとして、低炭素の天然ガスに対するニーズは長期的に強く、主力のエネルギーで安定成長を見込む。このため、カーボンオフセット都市ガス※の販売などにも注力する。同時に、再生可能エネルギーの内製化の動きもさらに強化する。ライフサービスでは、「くらしサポートサービス」を生かせるリフォーム事業に注力する。リアルエステートでは、エリアマネジメントによる「リーフシティ市川」の安定収益化とさらなる高付加価値化を見込むため、今後は新たに不動産を購入し開発する方針である。
※ 都市ガスのライフサイクルで発生する温室効果ガスを、国内外の様々なプロジェクトで削減・吸収したCO2で相殺すること。
「中期経営計画2025-2027」の業績目標達成に向けては、エネルギーの収益改善に加え、ライフサービスとリアルエステートの両事業を成長させる計画である。なお、株主価値向上とPBR(株価純資産倍率)1倍割れ是正に向け、資本戦略をより具体的に検討する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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3. 2025年12月期の業績予想
2025年12月期業績について、同社は売上高116,200百万円(前期比0.4%増)、営業利益2,800百万円(同95.3%増)、経常利益3,400百万円(同50.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,500百万円(同54.0%増)を見込んでいる。前期は電力小売事業の環境が厳しかったが、2025年12月期は電力小売事業が回復し、大幅増益をけん引する見込みである。
なお、期初予想に対して原料価格が想定を下回って推移したため、中間期決算と同時に売上高で2,700百万円下方修正、営業利益で400百万円、経常利益で300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で400百万円上方修正した。
売上高は、ガス及び電力小売販売量の増加により増収を見込む。利益面では、家庭用ガス販売量及び電力小売販売量の増加、電力小売事業における調達コストの減少などにより採算が改善し、大幅増益を予想する。通期業績の修正要因として、売上高の下方修正は、LNG価格が当初想定より10%下がるなど、原料価格が想定を下回って推移したことに伴うガス販売価格の値下がりによる。一方、営業利益の上方修正は、原料価格の下落によるスライドタイムラグの影響などで、売上総利益率が大きく改善したことが要因である。
セグメント別では、エネルギーが全体の増収増益をけん引する計画である。家庭用ガスは、同社の供給エリア内の住宅増加を背景に、着実な新規顧客獲得を目指す。工業用は、CO2排出削減に貢献する天然ガスの優位性を訴求し、積極的な営業を展開する。併せて、ガス事業の顧客を深掘りして電気小売の顧客の増加を図る。再生可能エネルギーへの取り組みとして、蓄電池や太陽光発電への投資を強化する方針である。ライフサービスは、顧客接点の多さを生かして「まるごとサポート」や「クラシモ」などを積極的に展開する。リアルエステートでは、「リーフシティ市川 ザ・レジデンス」の竣工・入居開始に伴う初期費用が第2四半期に発生したため、通期業績見通しは厳しい。しかし、第3四半期以降は収益改善が続く見込みである。
中期経営計画初年度は、投資とエリアマネジメントが順調に進捗
4. 中期経営計画の進捗と成長イメージ
「中期経営計画2025-2027」の初年度となる2025年12月期における進捗は、収益面ではエネルギー領域の収益改善効果が大きかった。また、投資については、米国でKG America, LLCを通じて分散型太陽光発電事業へ出資する仕組みを構築したほか、メガソーラー開発が難しくなった国内で小規模な太陽光発電事業を一括買収するなど、再生エネルギー関連のM&Aを実行した。また、「リーフシティ市川」の開発は順調であり、「リーフシティ市川 ザ・レジデンス」に続き、2025年11月には健康増進型・賃貸シニアレジデンス「オウカス リーフシティ市川」の入居も開始した。
中期成長イメージとして、低炭素の天然ガスに対するニーズは長期的に強く、主力のエネルギーで安定成長を見込む。このため、カーボンオフセット都市ガス※の販売などにも注力する。同時に、再生可能エネルギーの内製化の動きもさらに強化する。ライフサービスでは、「くらしサポートサービス」を生かせるリフォーム事業に注力する。リアルエステートでは、エリアマネジメントによる「リーフシティ市川」の安定収益化とさらなる高付加価値化を見込むため、今後は新たに不動産を購入し開発する方針である。
※ 都市ガスのライフサイクルで発生する温室効果ガスを、国内外の様々なプロジェクトで削減・吸収したCO2で相殺すること。
「中期経営計画2025-2027」の業績目標達成に向けては、エネルギーの収益改善に加え、ライフサービスとリアルエステートの両事業を成長させる計画である。なお、株主価値向上とPBR(株価純資産倍率)1倍割れ是正に向け、資本戦略をより具体的に検討する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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