注目トピックス 日本株
NCD Research Memo(1):2026年3月期は前期の反動や一過性費用の影響で減益予想
配信日時:2025/12/16 14:01
配信元:FISCO
*14:01JST NCD Research Memo(1):2026年3月期は前期の反動や一過性費用の影響で減益予想
■要約
NCD<4783>は、1967年設立の歴史を持つ独立系システム・インテグレータのパイオニアである。
1. IT関連のシステム開発、サポート&サービス、及びパーキングシステムが3本柱
同社は、IT関連のシステム開発事業(以下、システム開発)とサポート&サービス事業(以下、サポート&サービス)、及びITソリューションのノウハウを活用した無人駐輪場関連のパーキングシステム事業(以下:パーキングシステム)を展開し、経営の3本柱としている。IT関連はワンストップでサービスを提供するトータルソリューションが強みであり、強固な顧客基盤を構築してストック売上比率が8割以上の安定収益構造となっていることも特徴だ。パーキングシステムは自社で管理運営する自営駐輪場を中心に展開し、電磁ロック式駐輪場の設置台数で国内最大級の規模となっている。
2. 2026年3月期中間期は大型案件の反動や一過性費用などで減益
2026年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比1.2%増の14,940百万円、営業利益が同24.4%減の1,061百万円、経常利益が同24.8%減の1,073百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同26.8%減の703百万円だった。IT関連における複数の大型案件の終了と一部顧客からの戦略的撤退、パーキングシステムにおける前期の機器販売大型案件の反動などで全体として小幅増収にとどまり、各利益は採算性の高い大型案件の反動や先行投資に伴うコスト増加などで減益だった。売上総利益は同3.1%減少し、売上総利益率は同0.9ポイント低下して21.1%となった。販管費は同13.2%増加し、販管費率は同1.5ポイント上昇して14.0%となった。この結果、営業利益率は同2.4ポイント低下して7.1%となった。
3. 2026年3月期通期も減益予想
2026年3月期通期連結業績予想については2025年11月7日付で下方修正して、売上高が前期比3.0%増の31,000百万円、営業利益が同12.8%減の2,450百万円、経常利益が同14.1%減の2,450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.4%減の1,650百万円としている。2025年5月13日付の期初予想に対して、売上高を1,000百万円、営業利益を550百万円、経常利益を550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を300百万円それぞれ下方修正し、前期比では増収・減益予想としている。新規顧客・案件の獲得に取り組むが、IT関連で前期末に採算性の高い大型案件が終了した減益影響をカバーするには時間を要する見込みだ。また賃上げを含む積極的な人的資本投資を継続する。なおパーキングシステムについては下期から回復を見込んでいる。
4. 次期中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)では引き続き収益性向上を重視
同社は2023年5月に「2032年のありたい姿(NCDグループビジョン)」を策定し、中長期目標として2032年3月期の売上高400億円、営業利益40億円、営業利益率10.0%を掲げている。そして現中期経営計画「Vision2026」(2024年3月期~2026年3月期)をグループビジョン実現に向けたファーストステップの期間と位置付けて、基本方針を既存ビジネスの付加価値向上と新しいビジネスの創出によるさらなるNCDバリューの追求、企業価値向上に向けた経営基盤の強化、最適なグループ事業体制の再構築としている。なお中期経営計画「Vision2026」の最終年度2026年3月期の業績予想については大型案件の反動や一過性費用の発生により下方修正の形となったが、次期中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)では引き続き収益性の向上を重視し、グループシナジー創出や高付加価値ビジネスモデルへの転換を推進する方針だ。
■Key Points
・システム開発、サポート&サービス、パーキングシステムが3本柱
・2026年3月期中間期は前期の大型案件の反動や一過性費用の影響で減益、通期も減益予想
・次期中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)では引き続き収益性向上を重視
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
<HN>
NCD<4783>は、1967年設立の歴史を持つ独立系システム・インテグレータのパイオニアである。
1. IT関連のシステム開発、サポート&サービス、及びパーキングシステムが3本柱
同社は、IT関連のシステム開発事業(以下、システム開発)とサポート&サービス事業(以下、サポート&サービス)、及びITソリューションのノウハウを活用した無人駐輪場関連のパーキングシステム事業(以下:パーキングシステム)を展開し、経営の3本柱としている。IT関連はワンストップでサービスを提供するトータルソリューションが強みであり、強固な顧客基盤を構築してストック売上比率が8割以上の安定収益構造となっていることも特徴だ。パーキングシステムは自社で管理運営する自営駐輪場を中心に展開し、電磁ロック式駐輪場の設置台数で国内最大級の規模となっている。
2. 2026年3月期中間期は大型案件の反動や一過性費用などで減益
2026年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比1.2%増の14,940百万円、営業利益が同24.4%減の1,061百万円、経常利益が同24.8%減の1,073百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同26.8%減の703百万円だった。IT関連における複数の大型案件の終了と一部顧客からの戦略的撤退、パーキングシステムにおける前期の機器販売大型案件の反動などで全体として小幅増収にとどまり、各利益は採算性の高い大型案件の反動や先行投資に伴うコスト増加などで減益だった。売上総利益は同3.1%減少し、売上総利益率は同0.9ポイント低下して21.1%となった。販管費は同13.2%増加し、販管費率は同1.5ポイント上昇して14.0%となった。この結果、営業利益率は同2.4ポイント低下して7.1%となった。
3. 2026年3月期通期も減益予想
2026年3月期通期連結業績予想については2025年11月7日付で下方修正して、売上高が前期比3.0%増の31,000百万円、営業利益が同12.8%減の2,450百万円、経常利益が同14.1%減の2,450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.4%減の1,650百万円としている。2025年5月13日付の期初予想に対して、売上高を1,000百万円、営業利益を550百万円、経常利益を550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を300百万円それぞれ下方修正し、前期比では増収・減益予想としている。新規顧客・案件の獲得に取り組むが、IT関連で前期末に採算性の高い大型案件が終了した減益影響をカバーするには時間を要する見込みだ。また賃上げを含む積極的な人的資本投資を継続する。なおパーキングシステムについては下期から回復を見込んでいる。
4. 次期中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)では引き続き収益性向上を重視
同社は2023年5月に「2032年のありたい姿(NCDグループビジョン)」を策定し、中長期目標として2032年3月期の売上高400億円、営業利益40億円、営業利益率10.0%を掲げている。そして現中期経営計画「Vision2026」(2024年3月期~2026年3月期)をグループビジョン実現に向けたファーストステップの期間と位置付けて、基本方針を既存ビジネスの付加価値向上と新しいビジネスの創出によるさらなるNCDバリューの追求、企業価値向上に向けた経営基盤の強化、最適なグループ事業体制の再構築としている。なお中期経営計画「Vision2026」の最終年度2026年3月期の業績予想については大型案件の反動や一過性費用の発生により下方修正の形となったが、次期中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)では引き続き収益性の向上を重視し、グループシナジー創出や高付加価値ビジネスモデルへの転換を推進する方針だ。
■Key Points
・システム開発、サポート&サービス、パーキングシステムが3本柱
・2026年3月期中間期は前期の大型案件の反動や一過性費用の影響で減益、通期も減益予想
・次期中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)では引き続き収益性向上を重視
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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